国内小説 - 笑える作品一覧
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3.9202X年7月。 長年危惧されていた南海トラフ地震が発生し、日本列島の太平洋側は壊滅状態に。 若き環境大臣・早乙女美来は、特に被害が大きかった愛知へ向かった。 名古屋では、地元IT企業「ネクスト・アース」がAI技術を駆使して開発した「エイド」によって、迅速な行方不明者の捜索と救助、避難所運営がおこなわれていた。 追い打ちをかけるように東京直下型地震が発生。 さらに、8月には過去最大級の大型台風が首都圏を襲う。 東京のビル群は崩れ落ち、閣僚の大半が亡くなり、緊急事態に対応するため美来が史上最年少で総理大臣に抜擢される。 しかし、絶望的な状況で、ついには富士山噴火の予兆が見え始め…… 初の女性総理・早乙女は、ネクスト・アースのCEO・利根崎に協力を仰ぎながら、日本最大の危機に立ち向かう。 崩壊に向かう日本を救うことが出来るのか――。 防災シミュレーション小説の第一人者の集大成。
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4.1「国」や「言語」の境界が危うくなった現代を照射する、新たな代表作! 留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、ヨーロッパ大陸で生き抜くため、独自の言語〈パンスカ〉をつくり出した。Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出る――。 誰もが移民になりえる時代に、言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。 「国はもういい。個人が大事。そこをいともたやすく、悲壮感など皆無のままに書かれたのがこの小説とも言える」 ――池澤夏樹氏(文庫解説より)
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3.5人生の曲がり角は、真夏のパリの晩餐にあった。 ジゼル・アリミ賞を受賞した「反逆へ向かう女性たちを描く、一触即発の密室劇」 8月の暑い夜。パリのラスパイユ大通りにある高級アパルトマンを1組の夫婦が訪れた。エティエンヌが旧友のレミと、レミの妻のジョアルを招いたのだ。エティエンヌの妻のクローディアを交えて、4人でディナーを囲む。弁護士で自信に満ちたエティエンヌ。運動療法士で内気なクローディア。経済学の教師で社交的なレミ。IT業界で成功を収める思慮深いジョアル。それぞれの胸に秘めた思いを抱えながら、ディナーは進行していくがーー。 踏み出してみれば、なんてことのない一歩だった。
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4.0日本経済新聞2019年8月15日夕刊で、通常、時代小説の書評を担当されている縄田一男氏が例外的に『地先』を取り上げた。 「今回は破格の一巻として、乙川優三郎の現代もの短編集『地先』を扱う。 表題作の”地先”とはその土地から先へつながっている場所という意味の言葉。 巻頭の「海の縁」と巻末にすえられた表題作は対で、御宿の海岸を舞台に、人生の後半にさしかかった主人公がいま一歩踏み出そうとする姿を描いている。 前者は谷内六郎の生涯を己に投影し、後者は風来坊の画家が海女を思わせる民宿の娘と出会うことでそれは成される。 ……希望や諦観を瑞々しい筆致で描く8つの物語……そこからさざ波のようにわきあがってくるのは真の小説と出会った感動にほかならない」と絶賛。 ブック・ジャーナリスト内田剛氏は「なんと熟成された物語なのだろう…。人生の艱難辛苦を味わい尽くした究極の大人の文学だ!」と絶賛。 圧倒的な筆力で、数々の賞を総なめにしてきた乙川優三郎が到達した地平! 「悲しみ、苦しみのないものを書こうと思わない」という意図のもと、楽しいだけの話ではなく、「苦しみの末のハッピーエンドを予感させる物語」を描く。 *恋人と一緒の南国のリゾート。遊覧飛行の事故で、恋人のみが死亡。 傷ついて故郷の海辺の町に帰ってきた女。 自由な恋と仕事に人生を過ごした女が、海辺の町で、地に足着けて自分の夢を実現しようとする男と再会。ささやかな生きる希望が生まれる。…(「すてきな要素」) *絵描きになる夢をあきらめ、平凡な主婦生活を送っていた幸代。娘の作品が美術展に入賞したため、上野に連れ立って出かけた。 そこで、青春時代、芸術家としての才能を信じ、尽くしていた男が、街頭で絵を売っている姿をみる。 動揺する幸代が帰宅して描いたのは…。(「言葉さえ知っていたら」) 御宿を舞台に描く『海の縁』『地先』など珠玉の8篇!
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4.4中2の息子が「高校に行かない」と言い出した。その原因が自分にあるなんて……。表題作をはじめ、どこの家にも起こりうる、ささやかだけど重要な「事件」たち。泣き虫の息子と、息子を叱ってばかりの夫。娘が見せた家とは違う顔。息子のヌード雑誌にうろたえる妻。子育ての悩みがほぐれていく、8つの短編集。子育てに正解なんてない。でも、少し見方を変えるだけで前向きになれるとしたら……? 読めば気持ちが軽くなる!(収録作品=泣き虫のままでいい/ずる休みをしようぜ/久しぶりの食卓/みんな頭がついている/引き出しの奥にあるもの/捨てることのできないもの/勝とうとするから意味がある/父のようにはなりたくない)
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3.2家でネットゲームばかりしている大学生の葛城一葉は、妹の二葉に自立をうながされ、一人暮らしを始めることに。 決められた西池袋の新居「馬鐘荘」に赴くと、そこはなんと、入居者の業によって、地下にどんどん深くなる異次元的アパートだった。 そして「馬鐘荘」の地上1Fで怪しい雑貨屋を営む、大家メフィストフェレスの目的とは──?
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3.7「気軽で便利で、安定の美味しさ」を味わえる外食チェーン店の魅力を愛情とユーモアをまじえて綴った 人気エッセイシリーズ 第1弾『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 第2弾『それでも気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 第3弾の最新作は、『地方に行っても気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』! 全国津々浦々の各地では、それぞれの土地で独自の進化をしてきた 「地方チェーン」があり、生活する人たちに密着している。 何を食べて育ってきたかを知れば、その土地に住む人のことが分かるなどというように 日本人に馴染み深い、寿司やカレー、餃子などの人気メニューが、それぞれの地方によって、 どんな道筋を経てきたのかを知ると「地方チェーン」は、もはや身近な異国と思えるほどに奧が深い。 たとえば、「551」という数字の並びを見聞きした時に、 関東と関西にそれぞれに住む人が「ある時とない時」の顔ほどに分かれてしまうほどだったり 回転寿司と言えば、北海道のあのチェーン店でしょ! いや北陸だろう、 それならば石川県か富山県、どのお店?などなど・・・。 日本列島47都道府県の各地で愛され続けている「地方チェーン」の醍醐味をご堪能あれ。
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3.0『お隣さんってば料理上手のイケメンだけど、すごく面倒くさい』 二人の出会いは最悪だった――。 隣室の萱代が振る舞ったのは、感動を覚えるほど美味しいパスタ。 「ワタシだって料理ができる!」 料理の腕を証明したくて百合子もパスタをご馳走するのだが……。 「これはローマ人に対する冒涜だ」 辛辣すぎる感想と圧倒的な料理の蘊蓄に打ちのめされてしまう。 それでもやっぱり美味しいパスタを作りたい! そこで百合子が萱代に願いでたこととは……!? 感動のパスタに出会ったズボラ女子が、再び料理にいどむ物語。 ※特典として、書き下ろし特別掌編【バターと未読と青い深皿】を収録しています。
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3.0貧乏でも楽しい! 自伝的青春小説の金字塔。 ときは高度経済成長期の真っ只中。 長崎で「天才」と期待されたヴァイオリン少年・雅志は、大志を抱き、中学進学を機に単身で上京する。 両親の期待を一身に背負った少年は、貧乏に耐え、苦悩しながら、ひたすら稽古に励んでいた。 ところが、音楽系の高校受験に失敗したことで、ヴァイオリニストになる目標に疑問を持ち始め、悪友たちと過ごす時間が増えていく。 『お前を信頼しています』--そんな母の手紙に胸を痛めながら…。 切なく哀しいけど、可笑しく、そして決して諦めない青春物語の金字塔! ※この作品はカラー版です。
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3.3私はいつまで女でいられるのか? たるんできた、くすんできた、しぼんできた…。 明日から“魔女”として生まれ変わるのか? それともオバサンとして暮らしていくのか…? 40代、いま決断の時。 女性セブン本誌にて2006年3月から2007年1月にわたって連載した人気長編小説を電子化。37歳の週刊誌編集者、39歳の専業主婦、42歳の美容整形医院事務長の3人の女性を主人公に、現代を生きる女性たちの悩みや葛藤をリアルに描いていく。セックスレス、美容整形、ホストクラブ、出会い系サイトなど、世相を反映したシリアスなテーマを散りばめながら、忍び寄る「老い」におののきつつも、うまく枯れていくことができない「中年モラトリアム世代」の女性たちの心情を綴った、衝撃の「アンチエイジング小説」。
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3.8東大発の知識集団「QuizKnock(クイズノック)」推薦!!――肖像画にヒゲを描いていたあの時間、54字に注ぎこむべきだったか……! 9マス×6行の原稿用紙につづられた、世界一短い(かもしれない)短編小説として、SNSで話題の『54字の物語』。シリーズ第4弾は、「日本史」×「空想」!? 重要ワード満載の書き下ろし90話をたっぷり掲載。あなたはこの物語の意味、わかりますか――? ◆野生の土器は活きがいい。捕まえたら、縄でしばりつけておかないと逃げてしまう。多少縄の跡がついても気にするな。 ◆「税に名前をつけましょうか」「そだね」「ちょういいね」「呼びやすいようにしたいね」「三つとも決まりましたね」 ◆あるお寺の宝物庫には「蘭奢待」という宝が眠っているらしい。「↓↑→」このメモがその在り処を示しているようだ。 ◆初級の乱、中級の乱と順調に勝ってきたことで、自分を過信してしまったのだろうか。後鳥羽上皇は承久の乱に敗れた。……など、子どもも大人も虜にする、極上の90話を収録。物語の解説&他の物語は、ぜひ本書でお楽しみください!
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3.71話4分、必ず騙される!31の恋愛掌編集。 かつて天才ギタリストと称された佐木山義徳。セルマは彼を愛し共に暮らした。だがアルコールに溺れる佐木山の暴力を受け、セルマは彼から離れることに。そして今、復活を果たしたステージに現れた佐木山は……。(「ジャンゴリウムにて」) ある日、僕が拾った種。植えると花が咲いた。愛情込めて育てるうち、花には言語習得能力があり、会話を交わすようにさえなる。寂しがり屋の花にせがまれるまま、でっち上げの物語で花の美しさを称える僕。すると突然、「もっと美しくならなきゃ」と花は家を出て行き……。(「宇宙花と暮らしてみた」) 少女は生まれつき耳が聞こえない。ある日、彼女の家にモーツァルトと名乗る人物がやってきた。大雨に立ち往生し、泊めてほしいと言う。彼は机を指で叩き、その振動を感じた少女はときめきを覚えた。美しい<音楽>だった。彼のことが忘れられぬまま、3年がたった頃……。(「アマデウスの雨宿り」) 古今東西、老若男女を巻き込む様々な恋愛模様と、あっと驚くどんでん返し。1話4ページに詰め込まれたきらめきをご堪能あれ。 「黒猫」シリーズ、「偽恋愛小説家」シリーズで圧倒的人気を誇る著者の新機軸ショートショート集!
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3.7バレンタインすら残業の、仕事に疲れたOL千紗。お気に入りのヒールが折れ、まさに泣きっ面に蜂。そんな千紗を救ったのは、理想の王子様――ではなく、凶悪な目つきから社内で「殺し屋」と恐れられる龍生だった。 千紗はお礼のつもりで義理チョコを渡すが、勘違いした龍生に交際を申し込まれてしまう。「断ったら殺される!?」命の危険を感じた千紗は、偽の恋人になることに。だけど強面の龍生が提案してきたのは、なぜか交換日記で!? 凶悪面の純情リーマン×がんばり過ぎなOLの、涙と笑いの激甘ラブコメ!
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3.7理想のモテ男は、お侍でした。 シングルマザーの遊佐ひろ子は、お侍の格好をした謎の男と遭遇する。男は180年前の江戸時代からやってきたお侍で、木島安兵衛と名乗った。半信半疑のうちにも情が移り、ひろ子は安兵衛を居候として家に置くことに。安兵衛も恩義を感じて、家事の手伝いなどを申し出る。その所作は見事なもので、炊事・洗濯・家事などすべて完璧。仕事で疲れて家に帰ってくるひろ子にとって、それは理想の「主夫」であることに気づく。 安兵衛は料理のレパートリーを増やし、菓子づくりに挑戦。これが評判を呼び、お侍の格好をした「ござる」口調の天才パティシエとして時の人となるが――。
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3.5「弱くなりたいと思うのって、そんなに悪いことですか?」 若い世代から厚い信頼を集める著者が、〈弱さ〉アピールのはびこる 現代のリアルを優しくあぶり出す会心の一作! ■あらすじ ある日、知らない間に “チワワのピンバッジ” が付けられていたという 呟きがネットに溢れた。その数、なんと800人以上! 主人公・琴美の想い人も、被害者のひとりだった。 〈チワワテロ〉と呼ばれるこの奇妙な事件の直後、彼は姿を消してしまった。 「僕のことはもう信じないで」とメッセージを残して――。 どうして彼は姿を消したのか? 琴美は、親友で「全肯定インフルエンサー」のミアとともに、 彼の失踪とチワワテロの謎を追いはじめる。 炎上時代の本音に迫るリアルタイムストーリー!
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4.0合言葉は、「ちゅっちゅくちゅうのちんぺろ」。 10年ぶりに実家に帰省した弓子が目撃したのは、モンスターと化したひきこもりの妹・鞠子と、彼女ひとりに支配され奴隷のように振る舞う壊れた家族の姿だったーー。 歌手、文筆、役者としてマルチに活動する北村早樹子による書き下ろし禁断小説。 未発表曲「ちんぺろのテーマ」ダウンロードコード収録! ーーまた妹が、ママに、 ばあちゃんぶん殴らせてる。 こんなのおかしいね 何で産んだの 〝誰も私を愛せないのはおまえらのせいだ〞 その呪いを時間と文字に溶かす物語に、 また生き抜く力をいただきました。(大森靖子/超歌手) ーー本当のモンスターは誰なのか。この一家はいったいどこへ向かうのか。家族間の支配と服従のおぞましさに目を背けたくなるけれどページをめくる手が止まらない。もうとっくに壊れているのに、家族という血のつながりと幻想にしがみつき、身動きが取れなくなっている。そんな彼らの恥部を容赦なく暴き、人間の欲と弱さを浮き彫りにしていく。感情を押し殺すような最終章の淡々とした語りは、この物語を書かずにいられなかった著者の執念そのものだ。こんな家族はありえない。本当にそう言い切れるだろうか。(こだま/作家) カバーイラスト=本秀康
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4.0大手観光会社社長の自家用機のお抱えパイロットをしている朝日奈順は、 九州から東京に一人で戻る途中、燃料洩れのため、海上に墜落してしまう。 運良く離島の漁師に救われ、助かるが、事故のショックから失語症になってしまった。 一カ月後、東京に戻った朝日奈は、衝撃の事実を知る。 すでに死亡届が出されており、 しかも同乗していなかったはずの社長が墜落死したことになっていた。 暗殺計画 近づく三人の女。 そこに隠された真実。 傑作サスペンス。 第一章 背を向けられた男 第二章 笑わない女 第三章 女たちの告白 第四章 影の気配 第五章 空と海に燃ゆ
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3.0TOブックス×pixiv『異世界・中華・和「ベスト相棒」小説大賞!』佳作受賞作! 「おまえの正体も暴いてやるよ」 半妖の刑事×妖嫌いの大学生 異色のバディ誕生?? 【あらすじ】 人ならざるものの事件を扱う「警視庁特異事案捜査係」。通称“特案”所属の桜庭絢斗は頭を抱えていた。実は彼自身が「妖狐」との半妖なのに、妖嫌いの男とコンビを組むことに! その名は瀬ヶ崎怜。彼の持つ霊力は頼れるものの、規則破り、罵倒が日常茶飯事の超問題児だった。しかも絢斗の正体に勘づいているようでーー「俺がおまえを、殺しちゃうかも、よ?」霊にまつわる連続自殺事件や口裂け女の通り魔事件の捜査に挑む、異色の刑事バディ誕生? 著者について 蓮水涼 岐阜県出身。「異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います」(KADOKAWA)にてデビュー。TOブックス×pixiv『異世界・中華・和「ベスト相棒」小説大賞!』佳作受賞。著書に「転生王女は幼馴染の溺愛包囲網から逃げ出したい」(KADOKAWA)、「冷徹帝には本命がいるらしいので、お飾り妃は好きに生きます」(スターツ出版)などがある。
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3.7なぜ、私たちは社会と噛み合わないの? 分かるし、刺さるし、救われる――自由になれる7つの物語。 編集者にダメ出しをされ続ける新人作家、女性専用車両に乗り込んでしまったびっくりするほど老けた四十五歳男性、男たちの意地悪にさらされないために美容整形をしようとする十九歳女性……などなど、なぜか微妙に社会と歯車の噛み合わない人々のもどかしさを、しなやかな筆致とユーモアで軽やかに飛び越えていく短編集。 目次 Come Come Kan!! 渚ホテルで会いましょう 勇者タケルと魔法の国のプリンセス エルゴと不倫鮨 立っている者は舅でも使え あしみじおじさん アパート一階はカフェー 単行本 2022年4月 文藝春秋刊 文庫版 2025年1月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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5.0老俳人・月岡草飛が行くところに怪異あり? それは実際に起こった――そういうことだ。 俳人・月岡草飛は妻を亡くして気まま放題。月岡のもとには、謎めいた依頼の数々が持ち込まれる。 生きる欲望に貪欲に突き進むうち、いつしか異界に迷いこむ。 名手が贈る、ブラック&ナンセンスな奇譚集。 それはごく小さな空間で、真っ白な蓬髪を肩まで伸ばした老人が椅子に座り、背を丸め、眉根にしわを寄せて、 自分の前の台のうえに置いた大きなフラスコの中をじっと見つめていた。 月岡が思わず怯んだのは、その凝視のまなこに狂気の光としか呼びようのないものが炯々と輝いていたからだ。――本文より
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3.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新聞記者の瀬尾は、取材先でバイトをしている大学生・静音に出会い、美しい容姿と明るい性格に惹かれる。いつしか付き合い始めるようになった二人だが、瀬尾が企業間の合併をめぐる熾烈なスクープ合戦に巻き込まれている間に、静音の心は徐々に“壊れ”ていく。そこには瀬音の知らない、静音と母親との葛藤があった……。
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3.0パトカーを踏み潰していく巨大な怪獣は、警察の銃弾など気にもかけずにK町へ向かっていく。公務員・田野神くんとホームレスのガンさんの迷コンビが、果敢にもこの大きな白サイのような怪獣に立ち向かうのだが・・。 オリジナルのファンタジー&ホラー作品を配信する電子絵ものがたり「九十九神曼荼羅(つくもがみまんだら)シリーズ」。日常の中で起きるオフビートな冒険を描いた『空へ』『砂場の王』『フェンスの向こう』に続く連作第4弾!
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5.0直木賞作家が描く「幻の女流作家」の運命! 明治の後期に、沖縄の士族の家に生まれたツタ。父親の事業の失敗によって、暮らしは貧しくなり、父親が亡くなったことで母と二人きりの暮らしになった。しかし、女学校の友人・キヨ子の家で音楽や文学に触れるうち、「書くこと」に目覚める。 雑誌の短歌欄へ投稿を始め、千紗子という筆名に出会い、自分の裡にあるものを言葉にし始めた。窮屈な世界から自分を解き放つ術を得たツタは、やがて「作家として立つ」と誓う。 高校卒業後の教員としての仕事、異国での結婚、愛する我が子との別れ、思いがけない恋愛――さまざまな経験を経て、ツタはとうとう作家としてデビューする機会を得た。昭和七年、婦人雑誌に投稿した短編小説が意外な形で評価されたのだ。 ところが、待ち受けていたのは、思いもよらない抗議だった……。 『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で直木賞を受賞した著者が、実在した「幻の女流作家」と呼ばれるひとりの女性の数奇な運命を描く。
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4.0綱引きで、人生再起動! 商店街から世界を目指せ―― 一本の綱を引き合い勝敗を決める「綱引き」。五輪の正式種目だった時代もある、歴としたスポーツ競技だ。 東京・蒲田の綱引きチーム「プルスターズ」は、商店会結束の象徴として発足。 全国大会優勝の実績も持つが、主力選手の高齢化や長引く不況の影響で休眠状態に。 しかし、チーム最年長53歳のキャプテン真島と、アイルランドからの留学生ケリーとの出会いがきっかけで、5年ぶりにチームを立て直すことになった。 母国では綱引き選手として活躍するケリーの指導で、ふたたびの日本一を目指し、練習をスタート。 真島はスポンサー探しや新メンバー募集に奔走するも、道のりは平坦ではなく――。 堂場瞬一が圧倒的迫力で放つ、日本初の「綱引き小説」!!
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3.7新卒でアパレルメーカーに就職した瑞穂。声と体がデカいだけが取り柄と揶揄されながらも、花形部署の営業部に唯一の女性社員として配属される。しかし待ち受けていたのは体育会系の組織体質や伸び悩む営業成績、部内の派閥争い、会社の不祥事……。社会人の厳しさに何度もくじけそうになるが、そのたびに助けられるのも、また同期や憧れの企画部長・上山、常に瑞穂を励ます商品管理部の山崎だった。彼らは皆、大切な亡き人の言葉によって背中を押され、辛いことがあっても毎日働いている。日々の中で、それを知る瑞穂もまた――。読めば、「月曜日からまた頑張ろう!」と思える応援小説。
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4.0破天荒な陶芸家の祖父との交流と、26歳にして訪れた初恋に、笑って、笑って、少ししんみりして、そして心が温まる。 疾走感溢れる筆致でユーモラスに描く、鬼才・戌井昭人の真骨頂にして新境地を拓く、至極の長篇大衆小説。 *これぞ、生きてる実感!! 《高橋久美子/作家・作詞家》 *「カツ丼くだしゃい」とギターで唄う煙の少女。 《大森立嗣/映画監督》 *戌井昭人が多様性を描くとこーなる。最高の「ダメ」人間賛歌!! 《伊賀大介/スタイリスト》 *オイ! この壺、口が塞がってるし、おまけに底が抜けてるぞ! いい加減にしろ!! 《髙城晶平/cero》 *何事もなかったかのように世界は大変容し人は寝首をかかれ動物たちは腹をかかえて笑う。 《湯浅 学/音楽評論家》 *壺の中身は……戌井さんのお父さんがいると思います。お父さんが入るような大きい壺かはさておき、とにかく中身はお父さんなのです。 《浅田政志/写真家》 *絶体絶命の危機に陥った勝田繁太郎は壺の中に逃げ込んで――。ついに鬼才の手でハクション大魔王誕生秘話が明らかに! 《豊崎由美/書評家》 *彼のゴツゴツした手の印象から、採石場などの労働者に近いものを感じて、どうしてもテレビの『はたらくおじさん』を鑑賞している気分で接している人を見かけますが、それはぜんぜん間違っています!! 《中原昌也/作家》 ※上記の各コメントは、「タイトル」「あらすじ」「鉄割アルバトロスケットの舞台上の戌井昭人氏のイメージ」をヒントに、好き勝手にお寄せいただいたものです。本作がどのような物語であるかは、ぜひページをめくってお楽しみください。 《あらすじ》 数々の事業を立ち上げて財を成した曽祖父、高名な陶芸家として知られる祖父、考古学者で大学教授の父。そんな一家にして勝田繁太郎(26歳)は、趣味もなく、働く意欲もなく、恋人もいない、ただのんびり平穏な生活を過ごすことが楽しみな男だった。いつもピントがずれていて、人に気を遣えず、仕事でミスをくり返しても微塵も気にしないマイペースさゆえ、周囲からは疎まれていた。 しかし、祖父・繁松郎だけはそんな繁太郎の人間性を気に入り、ことのほか愛情を注いでいた。それは、繁太郎の陶芸の才覚を見出し、後を継がせたいと考えていたためでもあった。祖父はことあるごとに繁太郎の世話を焼き、興味を引き出そうと試みるものの、当の本人にはまるでその気がない。 そんなある日、祖父とともに銀座の高級クラブ「ギャランコロン」を訪れた繁太郎は、そこのホステス・ミナミに出会う。ミナミが繁太郎に好感を持っていることを察した祖父は、繁太郎とミナミをくっつけようと、繁太郎とミナミ、そして自分とクラブのチーフママであり愛人の蘭の4人で茅ヶ崎にある別荘へ旅行する計画を立てる。繁太郎以外の3人は楽しみに胸を膨らませるが、果たして祖父の思惑どおりに事態は進むのか? そして、繁太郎の成長のときは果たして訪れるのか——。
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-金の亡者たちの滑稽な争いを描いた傑作 クルマに跳ね飛ばされたらしい、ちょっと変わった青年・松平陣太郎を自宅に連れ帰った浅利圭介。失業中で妻から尻を叩かれっぱなしの圭介は、目撃したナンバープレートを手掛かりに一発逆転を狙っていた。しかし、ボーっとしていると思われた陣太郎が意外としたたかで、徳川家の末裔を名乗り、賠償金を巡る工作の主導権を握りはじめる。 加害者として浮上したのは、公衆浴場の主人と流行作家の2名。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書、浴場主人の愛人らが絡んできて……。 渥美清主演で映画化もされたユーモア小説の前編 (※本書は2021/5/13に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
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4.3一丁の拳銃が人々の人生を変えていく! 名手が描く練達の連作短編集。 私は拳銃を構える。 恐怖にひきつった顔を思い描くだけで、胸のもやもやが晴れていく――。 久しぶりの同窓会で六本木から新宿・歌舞伎町に流れてきたものの、 泥酔して友人たちとはぐれた主婦・織江。家出少女から一万円と引き換えに 渡された包みの中身は一丁の拳銃だった! 主婦も家出少女も、カラスに悩まされる新入社員や 妻に逃げられた元警察官も――。 平凡な日常に倦んだ人々を魅了し狂わせるコルトの魔力とは? ※この電子書籍は、1998年4月に文藝春秋刊の単行本『引金の履歴』を、 2001年4月に『冷たい誘惑』と改題、文庫化された作品の 新装版を底本としています。
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4.3「かたちあるものは必ず滅す。しかし、かたちを成すために命をかけた人々の志は、本書によって神々しく蘇る」阿川佐和子氏推薦! 帝国ホテルライト館建築をめぐる熱き男たちの物語 世界的建築家、フランク・ロイド・ライトの飽くなきこだわり、経営陣の追及……それでも彼らは諦めなかった! そして関東大震災が――1923年(大正12年)に完成した帝国ホテル2代目本館、通称「ライト館」。「東洋の宝石」と称えられたこの建物を手掛けたのは、20世紀を代表する米国人建築家、フランク・ロイド・ライトだった。明治末期、世界へと開かれた日本において相応しい迎賓館が必要だと気づいた大倉喜八郎と渋沢栄一が、ニューヨークで古美術商として働いていた林愛作を帝国ホテル支配人として招聘したことから、このプロジェクトは始まった。しかし、ライト館完成までの道のりは、想像を絶する困難なものだった――。ライト館の建築に懸けた男たちの熱い闘いを描いた、著者渾身の長編小説。
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