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本居宣長『古事記伝』を読む
誰もがその名は知っている本居宣長の大著『古事記伝』。しかし、全巻読み通した人はほとんどいないといっていいだろう。つまみ食い的に読んで彼の思想を語る前に、まず、細部まで精緻に読み抜こうではないか。とはいえ、宣長の注解は多岐・厖大にわたり、簡単に読み切れるものではない。本書は、現代の代表的『古事記』研究者が、その責任において、徹底的に、かつわかりやすく『古事記伝』全44巻を読み解いていく画期的なシリーズである。そこに浮かび上がってくる宣長の無類のおもしろさ、そして思想の核心とは──。(講談社選書メチエ) -
元女子高生、パパになる
セーラー服を着ていた。30歳で死のうと思っていた。 そんな僕に、こんな未来が訪れるなんて――。 父として、LGBTQムーブメントのリーダーとして、仕事、家族、恋愛など 社会の「普通」を問い直す、フミノの奮闘記。 * * * 2020年8月、NHK総合でドキュメンタリー「カラフルファミリー」が放送され、SNSで話題となりました。 トランスジェンダー男性と、パートナーの女性、そしてゲイの親友と、彼らの赤ちゃんの「4人家族」の物語。 本書はそのトランスジェンダー男性フミノ=杉山文野の物語です。 1981年女性の体を持って誕生した杉山さんは、性自認は男性。 乳房切除手術を受け、現在は男性として生きています。 自身がトランスジェンダーであることを告白し、恋や悩み、 自分らしく生きようともがく日々を綴ったロングセラー『ダブルハッピネス』を2006年に出版してから14年、本書は2冊めの著書となります。 杉山さんは、前作刊行後、海外を放浪し帰国して就職。その傍ら、テレビ出演や講演会で性的少数者の現状を語ってきました。 そして、LGBTQの若者の集まる場を作り、パートナーシップ制度の口火をきった渋谷区の条例に深く関わり、 東京レインボープライド(パレード)の共同代表を務めるなど、さまざまな活動を牽引してきました。 セーラー服を着ていた高校時代、希望が見えず「30歳になったら死のう」と考えていた杉山さんが、当時想像もできなかった今の自分。 まさに激動といえる14年間は、読む人に「普通とは何か」を考えさせ、さまざまな悩みを持ち、明るい未来を思い描けず苦しんでいる人に、勇気と希望、自分らしく生きるためのヒントを与えてくれます。 目次 はじめに 第一章 彼女のこと 第二章 親のこと、活動のこと 第三章 東京レインボープライド 第四章 同性パートナーシップ条例 第五章 ファミリーのこと 未来へ あとがきにかえて -
元人気アイドル・紅林真紀の事件簿
青函連絡船に秘められた想い出が、連続殺人を呼ぶ! 1億2000万円を持って失踪した夫のことで相談にのってほしい、と友人の塚田夢子に頼まれ、函館にやってきた元アイドルスター紅林真紀。その彼女が、函館港に浮かんだ絞殺死体の第一発見者になってしまう。被害者は失踪中の塚田の知り合いで、額に奇妙な数字が記されていた。さらに数日後、東京湾の運河から塚田の水死体が見つかり、額に同じような数字があった。東京と函館をつなぐ連続殺人に隠された真相を、真紀が追う。だが、第三の殺人事件が起こったあと、犯人らしき男は密室の中で自殺してしまった…。 芸能界を引退した元人気アイドルが活躍する旅情ミステリー、第1弾! ●矢島誠(やじま・まこと) 1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。 -
元猫又ですが、陰陽師の家で猫のお世話係になったら婚約することになりました。
大正十年。女学生の琥珀はハチワレ猫の案内で、ある屋敷にたどり着いた。実は琥珀は父から猫又の生まれ変わりだと言われており、半信半疑ながらもどこか懐かしさを覚える、猫の沢山いるその四季島家に入ってしまう。縁あって猫のお世話係として働くことになり、なぜか大の猫嫌いの当主の陰陽師・御影と、持ち込まれる怪異に挑む。やがてある過去が明らかになり――。ほろりと泣けてキュンとする? 大正あやかし&猫まみれ小説。 -
元町クリーニング屋 横浜サンドリヨン ~洗濯ときどき謎解き~
洗濯日和は謎解きを!横浜でクリーニング屋を営む天才クリーニング師・更紗のシミから始まるミステリー。 服もココロも謎も、全部きれいに致します! 横浜・元町でレトロな老舗クリーニング屋『横浜サンドリヨン』を営む天才クリーニング師・白石更紗は、どんなシミも落とし、あらゆる修繕をこなす服のお医者さん。 普段はおっとり天然な更紗だが、ひとたび衣類のことになると「服が泣いています」と人が変わったように服に感情移入してしまう。 ある日、そこに探偵・不破がコートを持ち込むと、更紗は服に付いたシミなどから彼の行動や性格、暮らしぶりを見抜き……? 脱いだ服には、必ず着ていた人の痕跡がある――。縫い目やほつれ、かつてのクリーニング師が使ったという糸文字などから事件を読み解く、更紗&不破の名コンビの爽やか洗濯ミステリー!!完全犯罪は、シミにご注意を。 -
物理波矢多シリーズ
……じた、じた、じたっ。湿った地面を踏み締めながら、どこまでもおいかけてくる――闇市の路地に巣食う真っ赤な怪人の謎。 舞台は敗戦直後の東京。物理波矢多シリーズ最新作となる、渾身の書下ろし長編ホラーミステリー!! 「赤迷路」の通称を持つ闇市に、若い女性を付け回す怪人「赫衣(あかごろも)」が出没するという。 『黒面の狐』事件後、友からの依頼でその真相を探る物理波矢多(もとろいはやた)は、 闇市「赤迷路」に巣食う怪人「赫衣」の正体を調べるなかで、凄惨な殺人事件に遭遇する。 炭鉱を突如襲った連続怪死事件を追う――『黒面の狐』、 灯台に憑いた怪異は時を超える――『白魔の塔』 に連なる、ホラーミステリーの名手、シリーズ第3弾! 物理波矢多:満州の建国大学に学び五族協和の理想を求めたが、敗戦に接して深い虚無に囚われ、以後は国の復興を土台で支える職を求めようとする。 -
物理波矢多シリーズ
あの真っ暗闇の奥から、何かが私を凝っと覗いている! ホラーミステリーの旗手による新シリーズ、ここに開幕。 戦後まもない混乱期。 主人公の物理波矢多(もとろい・はやた)は満洲の建国大学から日本に帰国し、足の向くままに北九州の炭鉱で炭坑夫となって働き始める。 波矢多は同じ炭鉱で働く美青年・合里光範(あいざと・みつる)と意気投するが、彼もまた朝鮮人の友を過酷な労働に従事させた過去に罪悪感を負っていた。 やがて同室の合里が落盤事故で坑道に取り残されたのを皮切りに、炭坑夫が次々と自室で注連縄で首を括るという、不気味な連続怪死事件に遭遇する。 現場からはいつも、黒い狐の面をかぶった人影が立ち去るのが目撃され……。 敗戦に志を折られた波矢多は、相次ぐ変死体と“狐面の女”の謎を解けるのか。 細密な炭坑の描写の中から、じわじわと迫ってくる恐怖と連続する密室殺人の謎。 本格ミステリとホラーの魅力を併せ持った、著者の本領発揮の傑作長篇。 解説・辻真先 -
戻る男
過去をリセットできるとしたらどうしますか。 ある日、作家の新居航生のもとに一通の書状が届いた。航生は、作家として5年前に出版した『もう一つの扉』が大ヒットを飛ばしたが、その後は小説を書いておらず、離婚して一人暮らしをしていた。書状は、タイムスリップを研究しているという、八木俊太郎という人物からだった。それによれば、ある程度ならタイムスリップが可能だという。可能なのは、過去へのタイムスリップのみで、未来は不可能。その過去も、当人が生きている時代に限られ、過去の自分自身に会えるわけではなく、当時の自分に重なることになる。そして、歴史を大きく変えるようなことを実行するのは不可能、ということだった。 自分が体験した小さな事実なら変えられる――。 考えた末に、実際に体験したことを雑誌に書くことにして、航生は八木の提案を受け入れタイムスリップを経験してみることにした。 航生は、中学生のときにいじめの標的にされたことがあり、航生は、この過去を変えようと思った。八木の運転で連れて行かれた部屋で八木と話すうちに、航生は、中二の文化祭会場である市民会館のホールの席に学生服を着て座っていた――。果たして、過去はリセットできるのか。 -
もどろき・イカロスの森 ふたつの旅の話
親子三代の人生と記憶、 土地の歴史が重ねられる京都を舞台とした「もどろき」、 十代の旅の思い出と、 北サハリンで出会った人々との交流と描く「イカロスの森」。 芥川賞候補にもなったふたつの「旅」をめぐる作品と、 初の書籍掲載となる小説「犬の耳」、書き下ろしの解説を所収。 池澤夏樹 推薦 血族、旅先の出会い、淡い恋、人と人は言葉を交わし、運命の舞台でゆっくりと舞う。背景には京都やサハリンの地名が星座のように刻印されている。季節は移り、生きることが大らかに肯定される。たとえ私たちが「いかなる歓喜の中にあっても無限に悲しい」としても。 この二篇の小説を読み終わるとどこか遠くへ行きたくなる。結局のところ世界は美しい、と思えてくる。 -
モナ・リザ・ウイルス
『ダ・ヴィンチ・コード』に連なる傑作! 「よき『モナ・リザ』が悪しき『モナ・リザ』に永遠に取って代わられなければならない」(本文より) ドイツ・ミステリーの新機軸となる、傑作エンタテインメント登場! (上巻あらすじ) ボストンに住む神経美学者ヘレンは、ある日、見知らぬ男からの電話を取った。 その男、パトリック・ワイズは、自分の父親が失踪し、それにヘレンの娘が関与している可能性があると言う。 離れて住む娘が行方不明になっていると知り、ヘレンは手がかりを求めワルシャワにあるワイズ邸へ飛んだ。 同じ頃、メキシコの高級リゾート・アカプルコでは、ミス・アメリカの候補者全員が行方不明になる事件が発生。 FBI捜査官ミルナーが現地に向かう。 さらに同じ頃、ブラジルや中国でミツバチが大量死し始める。 原因は、ウイルスか? ミツバチがいなくなれば食糧供給は瞬く間に崩壊し、人類は飢餓に襲われる。 ワイズの父親の部屋でヘレンが見たのは、壁に貼られた娘の写真と、モニター上の緑の数列と文字列――コンピューターウイルスだった。 そのウイルスは「人類の生活の基盤を破壊する」と、パトリックは言った。 世界各地で同時多発的に起きる一連の事件に、果たして関連はあるのか、ないのか。 21世紀とルネサンス、ヨーロッパとアメリカ、時間と空間を往き来する、空前の「美」のミステリー!! -
モナリザの微笑
かつてレオナルド・ダ・ヴィンチは、二枚の連作としてモナリザを描いた。一枚目は有名な「微笑のモナリザ」。そして、その対として描かれたのが二枚目のモナリザと言われている「悲しみのモナリザ」。失われた「二枚目のモナリザ」を巡って捲き起こされる危険な人物相関。虚々実々の駆け引きの末に、美の女神が微笑みかけるのは、誰なのか? フジテレビ系列にてドラマ化された長編サスペンス。「電子版あとがき」を追加収録。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。 -
モニター越しの飼育
美しい女性教師・加納凛は両親に厳しく育てられた影響で普段は控えめな生活を送っているが、たまにエロティックな下着をつけ自撮りをするという密かな気晴らしを楽しんでいた。しかし突然、凛のパソコンに、見知らぬ人物から、密かに撮りためていた自分の淫らな写真が送られてくる。さらに淫らな自撮り画像を送るよう命じる【鈴木】と名乗る男にいやいやながら従いつつも、次第に凛は心を許してゆく。そんなある日、凛は学校で携帯を紛失してしまい、同僚の石黒という男に携帯の中の写真を見られてしまう。脅されて何回か関係を持った凛だったが、ついに関係を拒否すると、逆上した石黒は、凛の写真を全世界へ発信してしまう。すべてを失った凛から鈴木へ送った『会いたい』というメッセージ。凛が彼のもとを訪れると、そこに待っていた人物は意外な姿で……。切ない男女の思いが交錯する、エロティックホラーサスペンス! -
もぬけの考察
第66回 群像新人文学賞受賞作! この部屋の住人は、みんないなくなる? 都市の片隅にあるマンションの一室、408号室に入れ替わる住人たち――。奇想天外な物語が、日常にひそむ不安と恐怖を映し出す。 同じ部屋で前の時間が見えないまま孤独と恐怖を積み重ねていく構成で細部まで考えられていた。 理不尽さと暴力的な状況がスリリングで、多様な恐怖を描ける人だと思った。――柴崎友香 一連の奇想天外な考察は、インスタレーションと呼ばれる空間芸術の手法とも似ていて、 日常性からの逸脱を効果的に演出するにはうってつけだ。 ――島田雅彦 ある〈部屋〉のみを舞台にすることで、作品の〈空間〉は限定されている。 が、前の住人、その前の……と過去を連鎖的に想像可能で、今後の住人という未来も延々の想像が可で、その意味で〈時間〉が限定されない。そこに越境のポテンシャルが満ちている。――古川日出男 -
モノ
モノレールに乗る人、モノレールを支える人。一本のレールがつなぐ人間ドラマを、お仕事小説の名手が、あたたかい筆致で描き出す。 2024年に開業60周年を迎えた「東京モノレール」を舞台に描く、日本初「モノレール小説」出発進行! 【本書の目次】 *清藤澄奈 三十五歳 総務部 *梅崎初巳 三十歳 運輸部、乗務区乗務員 *水村波衣 二十五歳 営業部、駅社員 *杉本滋利 四十歳 技術部、施設区線路 *『東京モノライフ』 *あとがき *おまけ 【著者メッセージ】 東京モノレールさんはおもしろいなと、前から思っていました。浜松町から羽田空港までモノレールを走らせる会社。 とてもわかりやすいです。でもそのなかには、運転士のかたがいて、駅員のかたがいて、保守のかたがいて、総務のかたがいるはずです。 その全員を書きたいなと、あらためて思いました。 ちょっとお話を聞かせてもらえたらうれしいんだけどなぁ。 東京モノレールさん。予想を遥かに超えてきました。神対応というものがもしあるなら、まさにそれでした。 望んだ人全員のお話を聞かせていただくことができ、望んだ以上のものを見せていただくことができました。 (本書「あとがき」より) カバーイラストレーション/古屋智子 -
モノから学びます 今日がもっと好きになる魔法
一人で暮らしはじめて、私はやっと私になれた 【「一日一章ずつ読んでる」「大好き」「読みおわるのが惜しい!」とSNSで感動の声!】 〈しゃもじ〉〈コーヒー〉〈アボカド〉…。身の回りにあるモノをみつめれば、自分をもっと好きになる。韓国で爆発的人気のイラスト〈モノ〉エッセイ! 【一日一章ずつ読んで下さい。何気ない毎日がきっとあなたも愛おしくなる。】 ・傷ついた人間関係は、古い〈玉ねぎ〉の皮を剥くように癒やす ・〈しゃもじ〉を水に濡らすたびに思い出す、亡き祖父の教え ・食べ終わった〈アボカド〉の種を育てるということ ・二度目の〈コーヒー〉は、その日の体調に合わせて ・友人へのおみやげは〈すいか〉の種の気配り ・誕生日プレゼントだった〈オリーブオイル〉と〈生理用品〉 ――貧しくても一人でも、日々の生活と向き合って、私はここ(ソウル)で生きていく。 自分を好きになるというのは決して簡単なことじゃないけれど 昨日の自分よりも今日の自分を もっと好きになりたいという強い気持ちがあるはず。 日々の変化をモノを通じて感じることができたら。 そんなふうに、明日に向かって生きていきたいのです。(「はじめに」より) 一人で暮らしはじめて、私はやっと私になれた。――しゃもじ、コーヒー、アボカド。身の回りのモノに耳を傾ければ、今日の自分がもっと好きになる。読めば優しい気持ちになれる、ソウル発の大人気イラストエッセイ。 -
物が全てを教えてくれる 日本初の女性化学者・黒田チカ
“寅ちゃん”より30年前に 「知」の門を叩いた女性がいた。 日本初の女子帝大生・黒田チカ。 彼女の研究は、百年後の私たちの健康につながっている。 学ぶことを選び続けた女性化学者の挑戦。 大正時代、日本の帝国大学は男だけの学び舎だった。 それでも彼女は、学ぶことを諦めなかった。 幼い頃から学問への熱い想いを抱いていた黒田チカは、学齢前に尋常小学校に入学、姉のクラスで授業を受ける。 佐賀師範学校、東京女子高等師範学校を経て、チカは東北帝国大学理科大学(現在の東北大学)へ入学を果たす。 女性初の帝大生のひとりとなったチカの研究テーマは天然色素。 世間の嘲笑と制度の壁を前に「知」を選び続けたチカは長年の研究で数々の賞を受賞、 なかでもタマネギの皮に含まれる〈ケルセチン〉の血圧降下作用―― それは百年後の現在も、私たちの健康を支えている。 彼女の名は若き化学者たちの後押しとなる「黒田チカ賞」としていまも残されている。 日本の化学史に刻まれた、ひとりの女性化学者の確かな挑戦の物語。 カバーイラスト:シシヤマザキ 【目次】 第一章 五歳の小学生 第二章 門をひらく 第三章 紫の結晶 第四章 色を追う日々 第五章 玉葱の力 -
物語 西遊記
「水滸伝」「三国志演義」「金瓶梅」の四大奇書のひとつ。唐の僧玄奘、すなわち三蔵法師の紀行という史実をもとに創作された妖怪変化、奇想天外、千変万化の物語。軽妙洒脱な名訳で、孫悟空をはじめ脇役の活躍を活写。 -
物語 三国志
三世紀前半、魏、呉、蜀の三国が新たに興り中原に覇を争った……。日本の物語にない、かなたを思わせる厖大な世界を内蔵するところに着目すべきだとする訳者の読み込みが、新しい三国志として凝縮されている。 -
物語 水滸伝
「水滸伝」を直訳すれば「水辺物語」。梁山泊という湖水を背景にくりひろげられた数々の事件を描いたことから名付けられたが、宋江ほか36人が次から次に同じ志で集まっていく過程が時代を超えて人々を惹きつける。 -
物語の「森」を抜けて
すべての物語を書きたい人/楽しみたい人に贈る、ストーリーテリングの「虎の巻」。 これまでの脚本術や創作術が教えてくれなかった物語の「なぜ」を探求し、解き明かす。 映画、ドラマ、演劇、小説── 時代を超えて息づく面白さの法則と理由をたどる、新しいストーリーの旅へ。 なぜ子どもの書く物語は、何世紀も昔から語られてきた物語形式をくり返すのでしょうか。 なぜ私たちは過去にあった物語の再発明を続け、それを新鮮で楽しいと感じるのでしょうか。 英国のドラマプロデューサーとして数々の人気作品の物語を仕掛けてきた著者ジョン・ヨークは、物語構造とは何かを探求する旅に出かけました。 これまで何百冊と書かれた脚本術や創作術の本を分析し、仕事をともにした脚本家全員に聞き取り調査を行い、無数の映画やドラマの物語を吟味し……やがてヨークはあらゆるストーリーテリングの真の原型にたどりつきました。それこそが、本書が教えてくれる「森への旅」です。 本書では、物語構造の歴史的な展開をたどり、古今の物語理論が提唱したパターンを徹底的に解明し、その神話のベールを取り去ります。そして、五幕構成を中心とした新しい構造の考え方を提案します。 脚本術の探求はストーリーテリングの歴史的、哲学的、科学的、心理的な旅へと広がりを見せ、私たちがなぜ物語を書き、楽しむのか、その秘密に迫っていきます。 物語構造はどのように機能するのか/主人公はなぜ能動的でなければならないのか/ナレーションはいかにドラマをだいなしにするか/ドラマの最終回直前で、たくさんの登場人物が死ぬのはなぜか/なぜフィクションに出てくる警官や医者は一匹狼ばかりなのか/人物描写がいかに物語の構造そのものに不可欠なものであるか…… 「森への旅」に喩えられるロードマップを通じて、「物語とは何か」そして「人はなぜ物語るのか」を解き明かす、すべての創作者と読者のための「虎の巻」です。 <本書で取り上げるおもな物語理論・脚本術の提唱者・実践者> アリストテレス(『詩学』)、テレンティウス(五つのステージ)、ラヨシュ・エグリ(ドラマティック・ライティング)、ウラジーミル・プロップ(『昔話の形態学』)、シド・フィールド(三幕構成)、デイヴィッド・マメット、ジョーゼフ・キャンベル(英雄の旅)、クリストファー・ボグラー(作家の旅)、クリストファー・ブッカー(七つの基本プロット)、フライターク(フライタークのピラミッド)、ロバート・マッキー(ストーリーテリング)、ブレイク・スナイダー(SAVE THE CATの法則)ほか ストーリーテリングは、人間にとって必須の関心事であり、誰にとってもほとんど呼吸と同じぐらいに大切なことだ。焚き火を囲んで神話を語った時代から、ポスト・テレビ時代の物語の急拡大まで、物語は人々の人生を支配している。それを理解しようとすることは、われわれの務めと言ってもいい。ドラクロワは、知識への恐れを簡潔にこうつっぱねている。「職人になるためにはまず学ぶことだ。学んだからといって、天才になれなくなるということはない」。どの時代の物語においても、必ず登場してくるモチーフがひとつある──人に生命力を与える秘密を隠し持った、暗い森への旅だ。その森に何がひそんでいるか、本書で見つけていこうと思う。すべての物語はここから始まる……。 (本書「はじめに」より) -
物語 万華鏡
さまざまな苦難・屈折に喘ぐ人間が、 「愛」によって再生するプロセスを文芸作品をテキストとして解説する。 テキストとして取り上げる作品は、下記の通り。 ・カーソン・マッカラーズ『木 石 雲』 ・サマセット・モーム『雨』 ・山本周五郎『さぶ』 ・ヘンリー・ロングフェロー『エヴァンジェリン』 ・ジョージ・エリオット『サイラス・マーナ―』など。 ハイネ、ウルマン、中原中也ほか、世界の名詩についても鑑賞する。 ■目次 ●第一部 カーソン・マッカラーズの「木 石 雲」 ・第一章 カーソン・マッカラーズの作品の特徴 ・第二章 「木 石 雲」の詳しいあらすじ ・第三章 「木 石 雲」の分析ー年老いた男の「愛の科学」ー ・第四章 スコット・ペックの愛の定義 ほか ●第二部 山本周五郎の『さぶ』 ・第一章 山本周五郎の文字の特徴 ・第二章 『さぶ』の詳しいあらすじ ・第三章 『さぶ』の分析 ・第四章 栄二と鰻の蒲焼き ほか ●第三部 ヘンリー・ロングフェローの『エヴァンジェリン』 ・第一章 ロングフェローとホーソーン ・第二章 『エヴァンジェリン』の詳しいあらすじ ・第三章 駆け足で辿るカナダの歴史 ・第四章 アカディアンの強制追放の現実 ほか ●第四部 詩は恵み ・第一章 詩は想像力の賜 ・第二章 詩は言葉で紡ぐ音楽・絵画 ・第三章 詩的表現 ・第四章 ほか ●第五部 ジョージ・エリオットの『サイラス・マーナ―』 ・第一章 『サイラス・マーナ―』の詳しいあらすじ ・第二章 『サイラス・マーナ―』の分析 ・第三章 ジョージ・エリオットの人と作品 ほか ■著者 佐藤義隆(サトウヨシタカ) 1948年、父光儀、母タツの次男として、長崎県大村市に生まれる。 南山大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程修了。 元岐阜女子大学文化創造学部教授 (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) -
物語を歩く 「押絵と旅する男」他
江戸川乱歩の「押絵と旅する男」から 【取り憑かれた人間】をテーマとして抽出、 江戸川乱歩、松本清張、正岡子規作品を読み解く。 物語・俳句が伝えるものと、 生命をかけてそれを生み出す人間の心理に迫る。 引用するテキスト、題材は以下の通り。 「押絵と旅する男」(江戸川乱歩)、 「段碑」「石の骨」「真贋の森」(松本清張)、 浦上玉堂の芸術、松尾芭蕉、正岡子規の俳句と生涯。 多岐にわたる作品、関係者の物語を縦横無尽に巡り、 比較文学の醍醐味を味わう。 人は一途に何かを追い求め、命を燃焼させて、この世を去っていく。 江戸川乱歩、松本清張、松尾芭蕉、正岡子規らの 作品・人生を通して見る、取り憑かれた人間の悲哀と幸福。 ■目次 プロローグ 「押絵と旅する男」 ・「押絵と旅する男」の詳しいあらすじ ・「押絵と旅する男」の分析 第1部 松本清張の短編小説から ・「断碑」 ・第一章 「断碑」の詳しあらすじ ・第ニ章 藤森栄一と『二粒の籾』 ・第三章 「断碑」の分析 ・第四章 森本六爾と妻ミツギの軌跡 ・「石の骨」 ・第一章 「石の骨」の詳しいあらすじ ・第ニ章 「石の骨」の分析 ・第三章 『旧石器の狩人』 ・「真贋の森」 ・第一章 「真贋の森」の詳しいあらすじ ・第ニ章 「真贋の森」の分析 第2部 浦上玉堂 第3部 芭蕉物語 第4部 正岡子規の世界 エピローグ 俳句あれこれ ■著者 佐藤義隆(サトウヨシタカ) 1948年、父光儀、母タツの次男として、長崎県大村市に生まれる。 南山大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程修了。 元岐阜女子大学文化創造学部教授 (本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) -
monogatary.com presents
読みたい物語がある! 物語投稿サイト『monogatary.com』(モノガタリードットコム)がお届けする、甘く切ない恋愛小説アンソロジー。 食堂の一番端っこで、黙々と食べている片瀬さんを、僕は一番遠い席から眺めていた。(「たった3日で恋ですか」夏川椎菜) あの女だ、あの日私が、赤ワインをこぼしたあの女だ。(「私とアタシ」マツモトクラブ) 視線ひとつで恋に落ちるとは思ってもみなかった。どうしようもなく惹かれている自分を止められない。 (「羨望」宮田愛萌(日向坂46)) それぞれの分野で活躍しながらも、その文才が注目される三人が贈る、瑞々しい小説デビュー作! ※この作品は、投稿サイトmonogatary.com初のコンテスト「モノコン2018」にて<表紙部門>優秀賞受賞作品である袖倉 藍のイラストを装画とし、夏川椎菜(声優)、マツモトクラブ(お笑いタレント)、宮田愛萌(日向坂46)が書き下ろした短編小説を収録した電子書籍オリジナル作品です。 -
もの語る一手
将棋は、決断のゲームである。無数の選択肢から、一手を選ぶ。 将棋は、明快なゲームである。残酷なまでに白黒がはっきりとつく。 しかし、単純な「結果」にたどり着くまでの間に、無数の思いが凝縮されている。 だからこそ、将棋は物語の宝庫なのだーー。 超豪華執筆陣による「決断」をテーマにした傑作将棋小説アンソロジー。 青山美智子「授かり物」 「俺、東京に行く。漫画家になるんだ」 二十歳の天才棋士と同じ日に生まれた、平凡な我が子。初めて知る息子の夢に戸惑う芳枝だったが――。 葉真中顕「マルチンゲールの罠」 将棋の強さにだけは自信があった。 思い出話をきいてくれ。 あの日、俺は頼まれたんだ。 「天才」かもしれない少年を、この道場から追い出してほしいと――。 白井智之「誰も読めない」 名人戦、第五局。一日目の対局が終わり、ひと息ついた挑戦者が、 拉致された。連れ去った人物は、挑戦者に頼んだ。 ある殺人事件の犯人を見つけてほしい――、と。 橋本長道「なれなかった人」 元・天才棋士の青柳は、アマチュアとしてプロ棋戦を勝ち上がってきた段という男と対局する。彼は、青柳が三十年前に奨励会から蹴落とした相手だった。因縁の再戦を前に、二人がした約束とは。 貴志祐介「王手馬取り」 「両家の父が結婚式に来なかった」 井上家で未だに残る謎を解決するのは、元真剣師を名乗る老人で―― 芦沢央「おまえレベルの話はしてない(大島)」 奨励会員の息子を持つ男性が自己破産申請にやってきた。担当する弁護士の大島は自分も元奨励会員で事情もよく分かり、あと一歩のところまで順調に手続きが進んでいたが――。 綾崎隼「女の戰い」 「朱莉さんって銀みたいな人ですよね」 数少ない女性奨励会員として奮闘する倉科朱莉の、苦悩と成長の日々。 奥泉光「桂跳ね」 菅原香帆の日録に記された、将棋を通じた友との交歓の日々。 桂跳ねに込められた、友人の悲愴な決意とは。 -
モノクロの夏に帰る
海の向こうでは、戦争で毎日人が死んでいる。 でも遠くない将来日本からは、戦争を経験した人がいなくなる。 まだ若い僕たちは、この事実とどう向き合えばいいのだろう。 「僕は祖父の戦争体験を捏造したことがある」 戦時中のモノクロ写真をカラーにして掲載した『時をかける色彩』という写真集が刊行された。祖父母ですら戦争を知らない二十代の書店員がそれを店頭に並べたことで、やがて世界が変わり始める。保健室登校の中学生、ワーカホリックのテレビマン、アメリカから来た少年と、福島で生まれ育った高校生。遠い昔の話のはずだった「戦争」を近くに感じたとき、彼らの心は少しずつ動き出す。 平和を祈る気持ちが、小さな奇跡を呼ぶ。 読み終えたとき、少しだけ世界が優しく見える感動の青春小説。 -
モノグラム殺人事件
名探偵エルキュール・ポアロは、お気に入りの珈琲館で夕べのひとときを過ごしていた。灰色の脳細胞の束の間の休息。そこへ、一人の半狂乱の女が駆け込んできた。どうやら誰かに追われているようだ。ポアロが事情を尋ねると、女の口からは意外な言葉が。彼女は「殺される予定」だというのだ。しかも、その女ジェニーは、それは当然の報いであり、殺されたとしても決して捜査はしないでと懇願し、夜の街へと姿を消した。同じ頃、ロンドンの一流ホテルで三人の人間が殺害された。すべての死体は口にモノグラム(イニシャルの図案)付きのカフスボタンが入れられていた。ジェニーは被害者ではなかったが、関連を嗅ぎ取ったポアロは、友人の刑事キャッチプールとともに捜査に乗り出すのだった -
ものごころ
子供の世界へダイブする、カラフルな短篇集 植物や花、虫やさまざまな生き物が乱舞する、色鮮やかで心躍る「子供の世界」へ! 二人の少年が川原で拾った、怪我をした犬の命運は。(「心臓」) 子供が飲み込んでしまったスモモの種はいつ出てくるのか。(「種」) 「穴」で芥川賞を受賞して以来、独自の小説世界を築いてきた小山田浩子さん。近年では海外に招かれる機会も多く、「日本発のマジックリアリズム」の旗手として注目を集める著者が、言葉の奔流のような文体と、顕微鏡をのぞきこむような高精細な描写で「子供の世界」に挑む9篇。 子供の世界へ身体ごとダイブし、子供が見るように世界を見る、唯一無二のカラフルな小説集。 -
ものだま探偵団
「活版印刷三日月堂」のほしおさなえが描く、 ちょっぴりふしぎで、あたたかい物語。 小学校5年生の七子が両親と一緒に引っ越してきたのは、坂木町にある古い一戸建て。 夜中に、部屋でだれかが話している声が聞こえたり、ふしぎなことが起こったり…。 そんなある日、七子は、クラスメイトの鳥羽が、公園でひとりでしゃべっているのを見かけた。 そばにはだれもいないのに、男の糸の声も聞こえる。 話し相手は、なんとカサ立てのツボ。 この町では、ものに宿った魂=「ものだま」の声が聞こえるらしい…。 七子のまわりで起こるふしぎなできごとを、「ものだま探偵」桜井鳥羽が挑む! 表題作と「駅のふしぎな伝言板」の2話をおさめました。 心がほっこりあたたかくなると評判のほしおさなえによる、少女探偵物語です。 -
モノノ怪
天下が静けさを取り戻して間もなくのこと。駿府の古城址で、親友でありライバルであり牢人の子どもと「戦ごっこ」に熱中する由比正雪少年。ある日、城址で怪しい格好の男(薬売り)を見かける。いつしか城址には怪異の噂が流れ、城址への立入りを禁止されることに。正雪は牢人達の力を借りてモノノ怪を倒そうと企てる。しかし、モノノ怪に襲われ死者が出て、絶体絶命となった時、再び薬売りが現れ――。その出来事を契機に、少年・正雪は政治に興味を示し文武の修行の旅へ出ることに。やがて大人になった正雪は、牢人や民や自由や幸福のために立ちがることを決意するが――。由比正雪に“何か”の気配を感じとって、その成長を見守り続ける薬売り。果たして動乱の行方やいかに? -
モノノケ杜の百鬼夜行
御神木に見守られる町・御森には大樹に嫁入りした巫女の末裔である百目木一華が取り巻きの妖怪と暮らしていた。 一華は常世の者と心交わすことができる、人間離れした妖艶な雰囲気が漂う高校生。 一華のクラスに編入した、藤谷潤という気弱な少年もまた、見えないはずのものが見えてしまう霊感の持ち主だった。 ある日、妖怪に襲われてしまった潤を一華が助け、二人の距離は少しずつ縮まる。 その後も妖怪に追われ続ける潤を目撃し、一華は原因を探すべく奮闘するのだが……。 『幽落町おばけ駄菓子屋』『華舞鬼町おばけ写真館』シリーズの著者・蒼月海里の待望の新シリーズ、スタート! -
喪服のランデヴー
旅客機の乗客が心なく落した壜が、すべての不幸を巻きおこした。壜はジョニーの愛する娘の生命を一瞬のうちに奪いさってしまった。永遠にいやされぬ悲しみを心に秘めて、ジョニーは復讐の鬼となった。その日その機に乗り合せた男たちの妻や恋人を、ひとりずつ誘惑し、のこらず殺そうと計画したのだ! 一方、狂った殺人鬼を捕えようと、警察は酬われぬ努力をつづけていた。早く行動しなければならない。死はすでに4人の無辜の人の生命を奪い、いま5人めに予告を発しているのだ。比類なきサスペンスと、独特な抒情にみちた傑作! -
もふもふ インコ川柳
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ネットでもたびたび話題になる、インコのもふもふ写真。 世間的にはクールで美麗、繊細なイメージですが、じつにオモロい一面をもっているのです。 頭をぐいっとつきだしてナデナデを要求してきたり、音楽に合わせて妙な動きをしてみたり……。 そんな魅力に日々翻弄され(?)、インコ臭をかぐためにインコの背中に顔をうずめる飼い主が今日もあとをたちません。 本書は、インコたちのもふっとかわいい写真と、飼い主「あるある」とインコ愛がぎゅっとつまったフォト川柳ブック。 まだインコを飼っていない人にも、インコとの暮らしのすばらしさが伝わるはずです。 -
もふもふ ふわふわ どうぶつ癒しのアンソロジー
【電子版巻末には伊藤詩都先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 水曜日に出逢うアクアリウムでの至福の時間。 珈琲店を営む店主が飼っているパグの秘密。 無邪気なレトリバーたちが引き合わせる恋の物語。 しゃべるカピバラとの、のんびりでちょっぴり自由な暮らし。 「カワイイ動物たちが大活躍!もふもふ小説コンテスト」短編部門受賞作! 犬、猫はもちろん魚やカピバラまで登場する、どうぶつの愛くるしさをふんだんに盛り込んだ至高のアンソロジー。 大人気作・『おまわりさんと招き猫』、『彼女は食べて除霊する』の書き下ろし短編も収録! -
『モブキャラ生徒Aが彩る高校青春グラフィティ』も3期に突入な件。
物語れない刹那にも、ポエジーは宿っている――。 電子詩集「『モブキャラ生徒Aが彩る高校青春グラフィティ』も3期に突入な件。」は、ライトノベルみたいな雰囲気で、ライトポエムと呼べそうな身軽で身近な詩を17編収録! 学級日誌や黒板の端っこで、君も僕も生きている、だけの日常だとしても、なんだか愛しくて憎めないそんな未来が、君にも僕にも訪れることを願って。詩集『フラット』(思潮社)で注目される若手詩人そらしといろ初の電子詩集。2015年1月~5月にかけてマイナビブックス詩歌サイト「ことばのかたち~日々が紙から飛びだして~」に連載された作品です。 【目次】 【1月23日】アルファベットや数字として認識されている僕らがいないと君はきっと寂しい思いをする。 【1月30日】最低限必要な演出だから僕も走るんです、群れからやや離れて。 【2月6日】膝下15センチのスカートの奥に装備されたガーターベルトを取り締まる校則はさすがになかった。 【2月13日】ドーナツの穴にタナトスが宿っていると仮定した場合の問1を解いてはいけない。 【2月20日】強いコーヒーになったら優しいミルクな君とカフェオレみたいな放課後を過ごしたい。 【2月27日】存在しない俺、なんて存在しなかったことにするために吹け春一番。 【3月6日】情報処理室のパソコンみたいに私たち、フリーズしている暇なんてないのだ。 【3月13日】【急募!新入部員!】劇団卒業準備委員会【未経験者歓迎・裏方同時募集中】 【3月20日】誰でもいいと言えば嘘になる足はあぜ道の通学路を選んだので、つまり。 【3月27日】春休みなんてあってないようなもので自分みたいだと親近感がわいちゃった君たちに告ぐ。 【4月3日】「これが先生にとって不正解でも僕にとっては正解なんですが、留年はしたくないので補習は受けてあげますよ?」 【4月10日】エイプリル∞ミラージュ――エンドレスモード解除のヒント:物理〔モノノコトワリ〕 【4月17日】「三階建てだった第二校舎の三階部分が取り壊されてから時々出現するカイダンの巻(新説・七不思議より)」 【4月24日】 二人一組のストレッチ素材形状記憶しながら背中しなやかに伸ばしている。 【5月1日】柱がなくても空は落ちてこないから大丈夫だって真顔で言う委員長、嫌いじゃないよ。 【5月15日】戦隊ヒーローのグリーンの微妙な立ち位置の似合う人がクラスメイトの大半ではある。 【5月22日】『モブキャラ生徒Aが彩る高校青春グラフィティ』も3期に突入な件。