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時は元末。世情不安の折から陶華は科挙受験を断念し、蜀への帰路を辿っていた。従者とはぐれ路銀乏しく道のり遠く、途方に暮れる陶華に声をかけたのは、愛くるしささえ感じさせる不思議な女道士。続いて二人の行者、こましゃくれた少女、後ろ暗そうな商人、人の好さそうな侠客、と道連れが増えていく。やがて桃源郷かと見まがうばかりの農村に行き着き、宿を求める。ところが旅の疲れを癒す間もなく一行の世話係が殺され、村人が多数遺体となって見つかるという事態に発展。陶華らの中に下手人がいるはずだと、詮議が始まって……。『銀侠伝』『紅游録』に続くシリーズ第3弾、初の長編で登場。
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年03月05日
中華なミステリ、もろこしシリーズ第三弾。
今回も雰囲気がいいですね~。中国の歴史とか詳しくないですが、それでもというかだからこそ独特の楽しみがあるようにも思います。たとえて言うなら、ニンジャサムライが活躍するファンタジー日本みたいな。中華ファンタジー。変な説明。
そして今回は初の長編です。長編なら...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年03月22日
もろこしシリーズ初長編。あれやこれやとキャラクター
総登場の様相を呈しとても豪華な作品となっている。
ミステリ成分は相変わらず薄めだとは思うし「またその
手を使うんですか⋯」と思ったのも事実だが、例に
よって私が読みたいのはそこではなく(笑)。
<以下水滸伝好きにのみ向かって>
おそらくは行者の...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年05月14日
道に迷った漁夫が行き着いたのは、戦乱を逃れた民の子孫が王朝の変遷も知らず平和に暮らしているユートピアだった―陶淵明『桃花源記』を思わせるのどかな村にやってきた、陶華ら旅の一行。ところが、落ち着く間もなく大騒動に巻き込まれ、下手人扱いの憂き目に遭う。道すがら連れになった一癖も二癖もある顔ぶれを見ればそ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年04月07日
もろこしシリーズの3作目
中国武侠小説のパロディとして書かれたもの。
私自身は武侠小説というものを読んではいないのだけれど、
このシリーズは好きだ。
今回は初の長編で軽く書いているけれど、結構シビアな部分もある。
まだまだシリーズは続くらしい。
自分の身辺が大きく変動している今は、軽いものくらいしか...続きを読む
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