【感想・ネタバレ】もろこし桃花幻のレビュー

あらすじ

時は元末。世情不安の折から陶華は科挙受験を断念し、蜀への帰路を辿っていた。従者とはぐれ路銀乏しく道のり遠く、途方に暮れる陶華に声をかけたのは、愛くるしささえ感じさせる不思議な女道士。続いて二人の行者、こましゃくれた少女、後ろ暗そうな商人、人の好さそうな侠客、と道連れが増えていく。やがて桃源郷かと見まがうばかりの農村に行き着き、宿を求める。ところが旅の疲れを癒す間もなく一行の世話係が殺され、村人が多数遺体となって見つかるという事態に発展。陶華らの中に下手人がいるはずだと、詮議が始まって……。『銀侠伝』『紅游録』に続くシリーズ第3弾、初の長編で登場。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

中華なミステリ、もろこしシリーズ第三弾。
今回も雰囲気がいいですね~。中国の歴史とか詳しくないですが、それでもというかだからこそ独特の楽しみがあるようにも思います。たとえて言うなら、ニンジャサムライが活躍するファンタジー日本みたいな。中華ファンタジー。変な説明。

そして今回は初の長編です。長編ならではの読み応えもあって満足度が高かったです。

しかし、毎回思うんですが、水滸伝や三国志など中国の有名歴史小説とかを熟知していたら「ここであの人物が!」とかより楽しめるんだろうなあ・・と。いやまったく知らない自分でもかなり面白く読めてるので知らない方にもお勧めではあるんですけど。

0
2013年03月05日

Posted by ブクログ

設定を生かしたミステリーですね。
プロローグ的に挟まれた状況から村に入り連鎖する大量死、そして終盤に明らかになる事実…
いい作品です。

0
2012年04月02日

Posted by ブクログ

もろこしシリーズ初長編。あれやこれやとキャラクター
総登場の様相を呈しとても豪華な作品となっている。
ミステリ成分は相変わらず薄めだとは思うし「またその
手を使うんですか⋯」と思ったのも事実だが、例に
よって私が読みたいのはそこではなく(笑)。

<以下水滸伝好きにのみ向かって>

おそらくは行者の形見であろう二振りの戒刀で大暴れ
する豹子頭が矛を相手に啖呵を切り、蛇矛を得て魔神と
化す。鼓上蚤が単に軽功だけでなく神行法まで会得して
おり元禁軍師範の相棒として大暴れ。もうこれだけで
鳥肌が立つほどの喜びだった。特に蚤は好きなキャラな
上に北方水滸では早々に退場したので、ここまで活躍
させてくれて感謝感激、もうホント単純な水滸好きで
すみません(笑)。双鎗将の綽名まで出てくるサービスぶり
です。

今回と同じように水滸キャラが大暴れするならぜひ
続いて欲しいなぁ、このシリーズ。

0
2015年03月22日

Posted by ブクログ

道に迷った漁夫が行き着いたのは、戦乱を逃れた民の子孫が王朝の変遷も知らず平和に暮らしているユートピアだった―陶淵明『桃花源記』を思わせるのどかな村にやってきた、陶華ら旅の一行。ところが、落ち着く間もなく大騒動に巻き込まれ、下手人扱いの憂き目に遭う。道すがら連れになった一癖も二癖もある顔ぶれを見ればそれもやむなしかと、凡人の陶華は溜息をつくが…。もろこしシリーズ(「BOOK」データベースより)

もろこしシリーズ第3弾。
中華ものの中では断トツでこのシリーズが大好き!
順調にシリーズを続けていってくれるようで、うれしい限りでございます♪
今回は中華版クローズドサークルもの長編。
視点がいくつかに別れますが、最後に一気に収束に向かうところでぞくぞくします。
水滸伝好きな人にうれしい設定もあり。
もちろん銀狭伝や紅游録に出てくるあの人(っぽい人)も登場。
若とじいのコンビ好きにはたまらない一冊。

0
2012年05月14日

Posted by ブクログ

もろこしシリーズの3作目
中国武侠小説のパロディとして書かれたもの。
私自身は武侠小説というものを読んではいないのだけれど、
このシリーズは好きだ。
今回は初の長編で軽く書いているけれど、結構シビアな部分もある。
まだまだシリーズは続くらしい。
自分の身辺が大きく変動している今は、軽いものくらいしか読めないな…

0
2012年04月07日

「小説」ランキング