森へ行きましょう

森へ行きましょう

1,870円 (税込)

9pt

川上弘美さんの恋愛と結婚を描いた長編小説。一気読み必至の傑作です。

主人公は1966年ひのえうまの同じ日に生まれた留津とルツ。このパラレルワールドに生きるふたりの女性は、いたかもしれないもうひとりの「自分」。それは読者のあなたのもうひとりの「自分」かもしれませんし、留津とルツの恋人や夫も読者のあなたのもうひとりの「自分」かもしれません。

主人公の2人のように「いつかは通る道」を見失った世代の女性たちのゆくてには無数の岐路があり、選択がなされます。選ぶ。判断する。突き進む。後悔する。また選ぶ。進学、就職、仕事か結婚か、子供を生むか……そのとき、選んだ道のすぐそばを歩いているのは、誰なのか。少女から50歳を迎えるまでの恋愛と結婚が、留津とルツの人生にもたらしたものとは、はたして――

道は何本にも分かれて、つながっていて、いつの間にか迷って、帰れなくなって……だからこそ「人生という森は深く、愉悦に満ちている」。

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森へ行きましょう のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    川上弘美はやっぱり天才ですね。

    こんなに分厚い小説をどんどん読ませる才能!

    川上弘美独特の美しい文章と、「そういう気持ち感じたことある!」と思うものの、うまく言語化できないものを的確に表現する巧みさ。
    いつも思いますが、漢字とひらがなの使いわけが絶妙ですよね。あえて「はんぶん」と表記してみたり。

    0
    2021年03月07日

    Posted by ブクログ

    これを新聞小説欄で連載していたときはちょうどいいところで切れてしまって続きがよみたいという気持ちが煽られる作品だった。しかも本当いいところで留津とルツが入れ替わるから…
    人生の分岐点はいろいろあるけど選択肢は様々。木々の枝分かれや 迷路のような森林を人生に例えたタイトルなのでしょう
    皆川さんの描く挿

    0
    2020年08月28日

    Posted by ブクログ

    とても良かった。パラレルワールドと言ってしまえばそうなんだけど、人生って本当のところこんな風なのかも知れないと、読み終わって本を閉じ、しみじみ思ってしまった。

    川上弘美って、たぶんもう大御所なのだろうけど、よくこんなこと思いつくなあ。

    主人公は表裏みたいな「留津」と「ルツ」。わたしは、さばさばし

    0
    2020年02月11日

    Posted by ブクログ

    人生は、選択に満ちている。
    その時最良だと思っても思わなくても、とにかく前へ進むために何かを選び、選ばされる。

    選ばなかった道。
    あったかもしれない未来。

    でも、出会うべき人には出会い、何か一つの場所へと収斂していくような気もする。
    振り返ってみて、自分が幸福だと思えるかどうか。
    どんな人生をた

    0
    2025年07月13日

    Posted by ブクログ

    500頁の長編なのだが、面白くて3,4日で読んでしまう。
    弘美には珍しく幻想要素の殆どない小説。
    恋愛小説と言っていいかどうかは微妙だが、2人の留津=ルツの
    人生の物語

    川上弘美22冊目

    0
    2024年06月02日

    Posted by ブクログ

    パラレルワールドに存在する、留津とルツ。同じ日に同じ親から生まれたのに、歩む人生は全くちがう。さらに、分岐点で異なる道を進んだたくさんのるつ、琉都、瑠通、流津、る津…。選んだ道によってたくさんの『るつ』がいて、それぞれの人生を歩んでいる。
    こんなふうに、自分の人生も選択肢ごとに見れたら、楽しいかもな

    0
    2023年07月14日

    Posted by ブクログ

    人生、パラレルワールド、選び取らなかった未来、これまで歩んできた道、それらを「森へ行きましょう」で昇華させる川上氏。うつくしいです。
    ルツか留津かはじめは見分けがつかないけれど、時が進むにつれてルツか留津か、はっきりと区別がつくようになる。はじめはちょっとずつのズレだったのに。昔のことの記憶が曖昧に

    0
    2021年08月21日

    Posted by ブクログ

    あの時違う選択をしていれば、そんな人生がどこかで続いていて… そんな妄想が広がっている。
    どちらの人生も違うようでどこか似ていて、でも結局は自分のこれまでを自分でどう意味づけるかなんだな。

    0
    2021年08月06日

    Posted by ブクログ

    物語ももちろん良いが小説の技巧が凝っていて面白い。ミステリー感がある。ちょっとしたきっかけで人生は大きく変わるのだなと。

    0
    2021年05月23日

    Posted by ブクログ

    生まれてから60歳までの人生を、それぞれの年代ごとに追っていくのは、自分の人生の振り返りにもなり、たまに自分の年齢と照らし合わせたりして、共感しながら進んでいった。途中までは・・
    気づいた時には迷路の中。
    あ、迷路じゃなくて森の中なんだ。

    0
    2021年02月12日

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