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Posted by ブクログ 2013年04月26日
2013/04/11-2013/04/22
星4.8
僕は果たして大学生になったので、色々と名作と謳われる文章を読んでみることにした。その第一号が、この『門』。夏目漱石作。
僕は理系であって、読解というものは比較的苦手とする所なので、こういう込み入った文章を読むにはゆっくり消化しながらでなければい...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年03月30日
夏目漱石の前期三部作、三四郎、それからに続く最終作の位置づけ。
ある事情により俗世を離れ崖下の家でひっそりと暮らす宗助と御米。
過去も未来もない二人がその日その日を緩やかに生きていく。
そんな二人の時間に一つの変化が訪れる。変化の中を生きて行くふたりを書いた退廃的でそれでいてどこか羨ましい。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年08月24日
一貫して作品を貫くトーンは暗いが、明治時代の作品とは思えぬ現代的なテーマを内包した作品である。
主人公の宗介には感情移入出来る人は、現代でも結構いるのでは?
私には現実逃避しがちな思考回路や、問題を先延ばしにする所、挙句は運命のせいで納得する所など、全くもって宗介的な考え方はよく分かるし、自らの中...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月29日
夏目漱石の前期三部作の3作目。
「三四郎」、「それから」に比較すると知名度が低く、三部作を上げたときに思い出せない作品だと個人的には思ってます。
ストーリーも他の2作と比較すると地味で、カタルシスを感じるようなシーンなどもなく、平坦な日々を送る主人公「野中宗助」とその妻「御米」夫婦の苦悩を描いた作品...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月22日
『三四郎』『それから』に続く、いわゆる三部作の締め。もっとも、前2作とは打って変わって、筋立て上ではドラマチックな展開はほとんど無い。むしろ、『それから』にも通じるような道徳上の「不義の愛」が、いつまでも宗助と御米の人生を暗くし続けている。その描写が手を変え品を変えなされる。『それから』同様に、「自...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年02月23日
『三四郎』『それから』を読んでからかなり時間を置いて読んだ。『門』というタイトルからしてなんだか地味だし、「横町の奥の崖下にある暗い家で世間に背をむけてひっそりと生きる宗助と御米」なんて紹介文を読むにつけてもあまり食指が動かなかったのだ。今にして思えば、読むのを先延ばしにしていたのが実に悔やまれる。...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月18日
「二人は...道義上切り離す事のできない一つの有機体になった。二人の精神を組み立てる神経系は、最後の繊維に至るまで、互に抱き合ってでき上っていた。彼らは大きな水盤の表に滴したたった二点の油のようなものであった。水を弾はじいて二つがいっしょに集まったと云うよりも、水に弾かれた勢で、丸く寄り添った結果、...続きを読む
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