門

770円 (税込)

3pt

横町の奥の崖下にある暗い家で世間に背をむけてひっそりと生きる宗助と御米。「彼らは自業自得で、彼らの未来を塗抹した」が、一度犯した罪はどこまでも追って来る。彼らをおそう「運命の力」が全篇を通じて徹底した〈映像=言語〉で描かれる。『三四郎』『それから』につづく三部作の終篇。 (解説 辻 邦生・注 石崎 等)

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門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    いったいいつ購入したのやら。定価200円って!
    化石化する前に発掘できたというレベルだが、『それから』があまりにも動きのない小説で、ようやく最後に動き出す気配があったのならば、気になるじゃないの、先が。

    語らずとも物語る2人の来し方。いいねぇ、この奥ゆかしさ。そしてその過去があるからこそ、お互いが

    0
    2025年11月29日

    Posted by ブクログ

    前期三部作の締めくくり。希望だろうと何だろうと門は門でしかないという人生の残酷さ。宗助と御米の夫婦の過去をミステリアスに匂わせながら淡々と綴られる構成。二人の生きている気配が空気ごと静かに立ち上がってくる解像度の高い文章。漱石フレーバーのフルコース。

    0
    2025年08月06日

    Posted by ブクログ

    2013/04/11-2013/04/22
    星4.8

    僕は果たして大学生になったので、色々と名作と謳われる文章を読んでみることにした。その第一号が、この『門』。夏目漱石作。
    僕は理系であって、読解というものは比較的苦手とする所なので、こういう込み入った文章を読むにはゆっくり消化しながらでなければい

    0
    2013年04月26日

    Posted by ブクログ

    宗助と御米は世間から見捨てられた夫婦だ。それは二人にとって覚悟の上でのことであった。 宗助の終わりの言葉「うん、然し又ぢき冬になるよ」はあまりに悲しい。

    0
    2011年05月08日

    Posted by ブクログ

    夏目漱石の前期三部作、三四郎、それからに続く最終作の位置づけ。

    ある事情により俗世を離れ崖下の家でひっそりと暮らす宗助と御米。
    過去も未来もない二人がその日その日を緩やかに生きていく。

    そんな二人の時間に一つの変化が訪れる。変化の中を生きて行くふたりを書いた退廃的でそれでいてどこか羨ましい。

    0
    2011年03月30日

    Posted by ブクログ

    言わずと知れた、夏目漱石による代表作の一つ。
    全編を通して、独特な気怠い雰囲気が漂っている。時代の空気を良く反映した一冊といえそう。

    0
    2025年07月28日

    Posted by ブクログ

    面白いじゃん!
    漱石の三部作を完読。素晴らしい。この年になって今更だけど。。。^^;
    3冊読んでどれも話が完結してない。こんなふうに、でどうなるのかを想像させるのが良いとこなんだろうか?う〜ん消化不良。。。

    0
    2023年04月10日

    Posted by ブクログ

    一貫して作品を貫くトーンは暗いが、明治時代の作品とは思えぬ現代的なテーマを内包した作品である。

    主人公の宗介には感情移入出来る人は、現代でも結構いるのでは?
    私には現実逃避しがちな思考回路や、問題を先延ばしにする所、挙句は運命のせいで納得する所など、全くもって宗介的な考え方はよく分かるし、自らの中

    0
    2019年08月24日

    Posted by ブクログ

    夏目漱石の前期三部作の3作目。
    「三四郎」、「それから」に比較すると知名度が低く、三部作を上げたときに思い出せない作品だと個人的には思ってます。
    ストーリーも他の2作と比較すると地味で、カタルシスを感じるようなシーンなどもなく、平坦な日々を送る主人公「野中宗助」とその妻「御米」夫婦の苦悩を描いた作品

    0
    2019年01月03日

    Posted by ブクログ

    三四郎、それから、門と続けて、朝日新聞で読む。学生時代、略奪結婚、そして、その後の暗雲たる生活。門では、宗助が座禅のため、寺を訪れるが、結局のところ、悟りに至るまで我慢できず、ろくでなしな主人公が、再び描かれている。

    0
    2016年03月04日

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