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横町の奥の崖下にある暗い家で世間に背をむけてひっそりと生きる宗助と御米。「彼らは自業自得で、彼らの未来を塗抹した」が、一度犯した罪はどこまでも追って来る。彼らをおそう「運命の力」が全篇を通じて徹底した〈映像=言語〉で描かれる。『三四郎』『それから』につづく三部作の終篇。 (解説 辻 邦生・注 石崎 等)
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Posted by ブクログ
いったいいつ購入したのやら。定価200円って! 化石化する前に発掘できたというレベルだが、『それから』があまりにも動きのない小説で、ようやく最後に動き出す気配があったのならば、気になるじゃないの、先が。 語らずとも物語る2人の来し方。いいねぇ、この奥ゆかしさ。そしてその過去があるからこそ、お互いが...続きを読むお互いだけを頼りとし、信頼し合っている姿は夫婦のある意味理想だと思う。 好きだ。漱石ものの中でも気に入りに入った。
前期三部作の締めくくり。希望だろうと何だろうと門は門でしかないという人生の残酷さ。宗助と御米の夫婦の過去をミステリアスに匂わせながら淡々と綴られる構成。二人の生きている気配が空気ごと静かに立ち上がってくる解像度の高い文章。漱石フレーバーのフルコース。
2013/04/11-2013/04/22 星4.8 僕は果たして大学生になったので、色々と名作と謳われる文章を読んでみることにした。その第一号が、この『門』。夏目漱石作。 僕は理系であって、読解というものは比較的苦手とする所なので、こういう込み入った文章を読むにはゆっくり消化しながらでなければい...続きを読むけないから、少し疲れた。しかし、僕の日常にあるような、読後の疲労感というものには不思議と見舞われなかった。 陰か陽かと問われれば陰に値するだろう物語だのに何故だろう、物語を通して問題は全く解決していないように思われるのに何故だろう、陰鬱な気持ちにはならなかった。 もしかするとそこらへんが、この文章を名作といわしめる要因なのかもしれない。主人公の宗助が、悲観しすぎず、楽観しすぎず、を保ちながら、解決を模索する。その中で物語の時系列は折り込まれていき、重層的な感じを読者に与える。 読み始めた頃は、なんだか文章の方向がはっきりせずにもやもやしていて、本当にこれは名作なのかと疑いすらしたけれど、読み終えて分かるのは、この作品はその「もやもや」を意図的に狙ったかのような構成だということだ。読んでいく中でもやもやが解消されたり発生したりする流れが、とても楽しかった。 つまりは、名作だったなぁ、ということだ。
宗助と御米は世間から見捨てられた夫婦だ。それは二人にとって覚悟の上でのことであった。 宗助の終わりの言葉「うん、然し又ぢき冬になるよ」はあまりに悲しい。
夏目漱石の前期三部作、三四郎、それからに続く最終作の位置づけ。 ある事情により俗世を離れ崖下の家でひっそりと暮らす宗助と御米。 過去も未来もない二人がその日その日を緩やかに生きていく。 そんな二人の時間に一つの変化が訪れる。変化の中を生きて行くふたりを書いた退廃的でそれでいてどこか羨ましい。 ...続きを読む ゆるやかな日々に羨望を抱く小説でした。漱石の作品の中でも随一だと思います。
言わずと知れた、夏目漱石による代表作の一つ。 全編を通して、独特な気怠い雰囲気が漂っている。時代の空気を良く反映した一冊といえそう。
面白いじゃん! 漱石の三部作を完読。素晴らしい。この年になって今更だけど。。。^^; 3冊読んでどれも話が完結してない。こんなふうに、でどうなるのかを想像させるのが良いとこなんだろうか?う〜ん消化不良。。。
一貫して作品を貫くトーンは暗いが、明治時代の作品とは思えぬ現代的なテーマを内包した作品である。 主人公の宗介には感情移入出来る人は、現代でも結構いるのでは? 私には現実逃避しがちな思考回路や、問題を先延ばしにする所、挙句は運命のせいで納得する所など、全くもって宗介的な考え方はよく分かるし、自らの中...続きを読むに宗介を見る。 幸せなのは御米との仲が、小六というさざ波はあったものの仲睦まじい所でホット出来る所である。
夏目漱石の前期三部作の3作目。 「三四郎」、「それから」に比較すると知名度が低く、三部作を上げたときに思い出せない作品だと個人的には思ってます。 ストーリーも他の2作と比較すると地味で、カタルシスを感じるようなシーンなどもなく、平坦な日々を送る主人公「野中宗助」とその妻「御米」夫婦の苦悩を描いた作品...続きを読むとなっています。 三部作の他の2作同様、夏目漱石らしい直接的ではない表現が多々用いられており、それが返って情景描写を鮮やかにするのは変わらないのですが、本作はそもそも何が起きたのか、物語の核となるストーリーが深く語られないままとなっていて、人によってはよくわからない、面白くないと感じる可能性があります。 文章自体は口語で読みやすく、文学に慣れ親しんだ方であれば面白く楽しめる作品だと思います。 「それから」では、友人の妻を奪い、高等遊民から脱して職を求めたところで終わっていますが、本作の主人公は過去に友人の妻を奪ってしまい、世間から背を向けて生きる役所勤めの男「野中宗助」が主人公です。 実直で生真面目な「三四郎」、高等遊民を気取り親の脛を齧ってのうのうと生きる「それから」の代助とはまた全然違うタイプの主人公で、野中宗助は愛する妻と共にひっそりと生きており、日常への飽満と同時に倦怠を備えた人物です。 宗助はかつては活力に満ちた、アグレッシブな人物でしたが、友人の内縁の妻を愛してしまった事により世間から背を向けて生きることとなりました。 宗助は役所に勤め、毎日電車で通勤をしており、経路には賑やかな街があるのですが、頭に余裕がなく、いつも素通りします。 七日に一度の休日も贅沢をせずに散歩だけで終わってしまうような日々を送っている。 そんな宗助と御米の夫婦に厄介な問題が降りかかる話で、作品としての雰囲気は暗いです。 「それから」では友人の妻に思いを打ち明ける、盛り上がる展開がありましたが、本作はその結果、また、その代償のような物語が展開されます。 私は大変楽しく読めましたが人を選ぶ作品かと思います。 作中の人物の事情や過去について序盤に説明などなく、中頃になってようやく明かされる書き方となっているため、だからこそ先が気になるわけですが、読む人によってはそこが難しく感じてしまう可能性があります。 ただ、本作は「それから」でなぁなぁで終わったいろいろがちゃんと書かれているので、直接の繋がりはないのですが、前期三部作のラストらしい作品でした。 本作は「それから」の完結編のような内容だと思いました。全2作を読んだのであれば、読むべきと思います。
三四郎、それから、門と続けて、朝日新聞で読む。学生時代、略奪結婚、そして、その後の暗雲たる生活。門では、宗助が座禅のため、寺を訪れるが、結局のところ、悟りに至るまで我慢できず、ろくでなしな主人公が、再び描かれている。
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