小説 - 角川文庫作品一覧
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-本書は『怪盗ルパン』につぐ、ルブランの第二作目の短編集である。第一作をしのぐという高い評価を得ているだけあって、文字どおり粒よりの傑作ぞろいである。各篇ともトリックに工夫がこらされ、推理小説の醍醐味を満喫させてくれる。ルパンが暗号をみごとに解いてみせる「太陽のたわむれ」、軽妙なオチがたのしい「結婚指輪」、幻想的な導入部の「影の指図」、絶体絶命の危地に追いこまれたルパン「地獄の罠」、そして名作の呼び声高い「赤い絹のストール」、そのほかに「白鳥のような首をもつエディット」「麦わらの茎」「ルパンの結婚」の8篇を収録する。
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3.6※本書は、昭和51年3月に刊行された角川文庫『貸しボート十三号』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。 白昼の隅田川に漂う一艘の貸しボート。中を見た人々は一斉に悲鳴を上げた。そこには首を途中まで挽き切られ、血まみれになって横たわる、男女の惨死体があったのだ。 名探偵・金田一耕助による聞き込みで、事件直前に、金ぶち眼鏡をかけ、鼻ひげを蓄えた中年紳士がボートを借りたことが判明。謎の人物を追って捜査が開始されたが、事件は意外な方向に……。 表題作に「湖泥」「堕ちたる天女」を加えた、横溝正史の本格推理。
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4.0ブラック企業を辞め、東京都立川市にある実家の中華料理店で引きこもっていた青年・大倉多聞。 両親の借金のカタに見合いをさせられるが、その相手の家族がどうにもおかしい。 婿入りを前提に相手の家に居候することになったが、 許嫁となった女子高生・杏子も、当主の祖父・藤林源吾も、凄腕の忍術の使い手だった! 車に変化する蛙・山王丸、アイドルオタクとして活動する杏子の兄の三太、黒装束に身を包みある秘密を抱えている母親の美佐など、 おかしな家族とも少しずつ関係性を築いていく。 「立川の大盛りの店を守る」謎のバトルを、中華料理で見事に闘い一皮むけた多聞だったが、 彼が藤林家に婿入りするのには、隠された背景があった。 鍵となるのは、立川で活動をしているある地下アイドルで……。 『僕僕先生』の著者による、現代の「忍者一家」で過ごすことになった青年の日常を描く、 はちゃめちゃボーイ・ミーツ・ファミリーな成長物語!
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4.21935年、20歳の柴田彰は活動写真の俳優を夢見るが、大工の父親は猛反対し勘当されてしまった。家を飛び出しオーディションを受けるが箸にも棒にもかからずあえなく挫折。だが、人手不足だった日独合作映画「新しき土」の特殊撮影助手の仕事にありつく。主任の円谷英二の情熱に触れるうち彰も仕事にのめり込み映画は見事に完成。ベルリンにも運ばれ、映画で人心の掌握と扇動を狙っていたナチス宣伝大臣ゲッベルスの心に刻み込まれる。日本は41年、ついに太平洋戦争に突入。軍部の要請から戦意高揚をねらった映画「ハワイ・マレー海戦」が製作されることになり彰も特殊撮影で参加。この作品もベルリンに運ばれ、丁度イギリスの権威を失墜させる為に映画「タイタニック」を製作したが、どうしてもクライマックスの沈没シーンが上手く撮影できないことを悩んでいたゲッベルスが目をつけ、彰がドイツに招聘されることになる。環境の違いから撮影は苦戦。日本に残した妻子を想う柴田だったが、ベルリンは戦火に……。意外すぎる歴史秘話に基づく、一気読みと感動必至の傑作エンタメ小説。
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3.5昭和41年。地方の資産家楡家の当主がゴルフ中に心筋梗塞64才で逝去。親族しかいない法要が屋敷で執り行われるがそこで殺人事件が起こる。長女と孫(早死にした長男の子)がヒ素で死んだのだ。調査を進めると、殺された長女の婿養子の弁護士のポケットから、ヒ素をいれたチョコレートの紙片が発見された。 「わたしは犯人ではありません。あなたはそれを知っているはずです――。」 無実にもかかわらず「自白」して無期懲役となったその弁護士は、事件関係者と「往復書簡」を交わすことに。「毒入りチョコレート」の真犯人をめぐる推理合戦は往復書簡の中で繰り広げられ――、やがて思わぬ方向へ「真相」が導いていく――。「このミステリーがすごい!」2021年版 国内編(宝島社)と「2021年本格ミステリベスト10」国内ランキング(原書房)で堂々7位のW受賞作品。A.バークリーの『毒入りチョコレート事件』をオマージュとした本格ミステリ長編。
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-結婚直前で婚約破棄をされてしまい、職と家と恋人のすべてを失ってしまった明日彼方(あけび・かなた)。 幼なじみの家に居候中の彼方だったが、ある日親しくしていた従姉の訃報を受ける。 そして葬儀で親戚中の心ない言葉にさらされている従姉の忘れ形見であるきょうだいの姿を見て、 彼方は思わず「一緒においで」と声をかけてしまう。 勢いで連れ帰ったものの、兄は警戒心MAX妹は甘えたいさかりで、彼方の生活リズムは一変! きょうだいとの関係を深めるために、彼方はぎこちないながらも朝ごはんをつくりはじめて――!? おいしいご飯がつないでくれる、不器用な家族の絆の物語。
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4.1この国に生を受けただけなのに、希望はどこにある―― 平壌郊外の保安署員クム・ヨンイルは11年前の殺人・強姦事件の再捜査を命じられた。犯人として収容されている男と面会し記録を検証するが、捜査の杜撰さと国家の横暴さを再認識するだけだった。実はヨンイルの父は元医師。最上位階級である「核心階層」に属していたが、大物政治家の暗殺容疑をかけられ物証も自白もないまま収容されている。再捜査と父への思いが重なり、ヨンイルは自国の姿勢に疑問を抱き始める。そしてついに、真犯人につながる謎の男の存在にたどりつくが……。鉄壁な国家が作り出す恐怖と個人の尊厳を緻密に描き出す、衝撃の社会派ミステリ長編。
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3.9我が家にあひるがやってきた。知人から頼まれて飼うことになったあひるの名前は「のりたま」。娘のわたしは、2階の部屋にこもって資格試験の勉強をしている。あひるが来てから、近所の子どもたちが頻繁に遊びにくるようになった。喜んだ両親は子どもたちをのりたまと遊ばせるだけでなく、客間で宿題をさせたり、お菓子をふるまったりするようになる。しかし、のりたまが体調を崩し、動物病院へ運ばれていくと子どもたちはぱったりとこなくなってしまった。2週間後、帰ってきたのりたまは、なぜか以前よりも小さくなっていて……。なにげない日常に潜む違和感と不安をユーモラスに切り取った、著者の第二作品集。
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3.8父のコネで都会の信用金庫の人事部に勤める深文は、安定した仕事の中で同性の先輩ともうまく付き合い、恋人との関係も良好で満足していた。居心地いい生活、それはずっと続くと思っていたのに。ある日、1人の女性新人社員が配属されたことで、深文を取り巻くバランスがゆっくり崩されていく。そして起きた、ある小さな出来事を気掛けに深文を取り巻く世界はすっかり瓦解してしまうが……。 すべてがダメになったと思ったら、何もかも捨てて南の島へ飛んでパイナップル工場で働けばいい。決して実現しない、実現させようとも思わない妄想が自分を救ってくれることもある。中毒性があり! 山本文緒の筆致が冴えわたる、誰もが共感できる日常の物語。
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3.8牛渕和歌子(うしぶち・わかこ)は前世――源義経の記憶を持つ、鎌倉の神社の娘。 飛び抜けた身体能力を持ち、神社のご神体である刀・薄緑で悪鬼を祓う力を持つが、今世は目立たず普通の女の子として暮らしたいと思っていた。 だが、新入学した鎌倉の高校には、武蔵坊弁慶の生まれ変わりという体育教師・蔵慶武嗣(くらよし・たけつぐ)と静御前の生まれ変わりである男子高生・由比静流(ゆい・しずる)がいた! 生まれ変わって現世で再会した二人は、今世こそは和歌子(義経)を側で守り抜きたいと、いきなりプロポーズしてくる。 いきなりのラブコメ展開(!?)に悪鬼退治など、騒々しい日々が始まるが、和歌子は前世にまつわる不可解な夢を見るようになって……? 『大阪マダム、後宮妃になる!』の著者が贈る、現代転生ラブコメ×青春成長物語!
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