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第二次大戦下、義弟との不倫に疲れ仏印に渡ったゆき子は、農林研究所員富岡と出会う。様々な出来事を乗り越え、二人は屋久島へと辿り着いた――。終戦後、激動の日本で漂うように恋をした、男と女の物語。 (C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved ※本作品は電子書籍化にあたり、紙本に含まれていた次の要素を削除しております。 <解説 板垣 直子>
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Posted by ブクログ
成瀬巳喜男監督の映画「浮雲」の原作。映画に強い感銘を受けて読み始めた経緯。終戦直後の細かな暮らしぶりの実態をもはや実体験し得ないなかでは、映画から先に入った方がイメージをつかみやすいかも。 一方で、登場人物はもう映画の出演者しか思い浮かばない(高峰秀子、森雅之、岡田茉莉子、加東大介、山形勲、中北千枝...続きを読む子)。。原作のストーリーや台詞が映画でもそのままの形で多く取り入れられていているので映画の場面を思い出しながら読み進められた。 原作でも富岡のクズ男っぷりが全開。結末部分は映画と異なっており、映画とはまた異なる余韻が残る。
面白かった。彼女が流行作家と呼ばれる理由が分かったような気がした。解説に書かれていた、最晩年の彼女が「かねてかきたいものを、心置きなくかき始めた。」まさにそれで、私にとっては、敗戦前後の混乱期のその当時を知る上で、見たかった風景、情景、社会情勢、人々の日々の暮らし、考え方感じ方全てが描き込まれていた...続きを読むように感じた。
林芙美子の作品を読みたくて放浪記、そしてこの浮雲を読み終えました。 テンポのいい文章にこの読みやすい作風はまさに秀逸。 私はすっかり彼女のファンになってしまいました。 他の作品も探しての読みたいと思います!! いくつも印象に残る文章がありましたが、私は特に六十一の最後に信じていない神に対して祈る富岡...続きを読むの一文がとても胸を打ちました。 読んでいて不思議と心地よく、過酷な時代背景と共に彼女の代表作と言われる所以が分かる気がしました。
終わり方かっこいい。急に回想が始まったりするけど読みにくくない。心理描写うまくて、真に迫る表現がちょくちょくある。 尾道行く前にと思って林芙美子の本読んでみたものの、読むべきは放浪記の方だったみたい。お酒強い人はそれで大変だなぁと的外れなこと思った。
スマホも、高機能な化粧品も、制汗スプレーもない時代の話。そして人がすぐ死ぬ。屋久島はまるで流刑の地のよう。 小説の中にワープして、登場人物たちに「恋以外に興味を持て!ちゃんと楽しく生きろ!」と言ってやりたい。
救いようのない
屋久島旅行に行くのに関係のある小説、だと思って選びましたが… 泊まった宿も林芙美子さんが、そこで執筆したという縁の場所で、楽しみに読み始めたのですが… 人に固執する様やその時に流されてしまう様は理解できなくもないけれど、あまりにも救いようのない感情が吐露されていて、早く終わってくれと思う自分がいまし...続きを読むた。 最期のあっけなさには驚かされましたが、男も女もなく人間はどうしようもない生き物だと認識させられました。
#ドロドロ
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