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Posted by ブクログ
教師は子どもに勉強を教えるのが仕事だが子どもたちに教わるのも教師である。
学校は社会の中では閉鎖的である。本文にもあったが大学卒業して先生と呼ばれるのは違和感極まりない。
仕事としても教室の中だけでなく、子供にまつわる外での問題も対処しなくてはならない。
清崎小学校は小学生ながら学年で平均点を競い合うが教師に成果報酬がある訳でもない。
こんな仕事だれがやるんだ…。
と思っているが、教師の仕事の魅力も感じるのがこの一冊。
リョウタのように人との人とのつながりを大切にする人になりたいと思った。
どんな問題が起きても子どものこと、同僚のことを思いやり、突発的に出る行動や言葉が温かい。
放火事件後のクラスでの家づくり。
テスト前に海に行く。
行動は大胆だが、思いやる気持ちは丁寧で繊細さが垣間見える。
なんといっても山岸への告白…。わかりみが深い。
Posted by ブクログ
良太先生が養護学校で、国語の時間に感情移入して悲しくなって騒いでしまった障碍児の生徒に対して、”確かにシロクマの家族はかわいそうだけど、これは物語なんだ。お話の流れをたのしんで、それから自分だったらどうするかを考える。お話っていろんな人の気持ちになって考えるための練習なんだよ。”て言葉。
恐怖や痛みを超えるには、そんなものを忘れるほどたくさん心を動かせばいいのかもしれない。
って言葉。
5年3組の生徒の兄弟が家に放火してしまった事件についての会見のときの良太先生の言葉。
”一生懸命に話をきき、いっしょに考えて、いっしょに感じる。その過程ですこしずつ、子どもの心をほどいていく。それくらいのことしか、教師にできることはないのかもしれません。”
染谷先生のいう”価値の共有体験”
教師と子どもたちのあいだで、どれだけ同じ思いをもつことができるか、それが小学校の教育の成否を決めるのかもしれなかった。
”この子はなにか胸のなかにたまっていたものを吐き出したがっている。けれど、言葉の多くない子どもだから、時間がかかるのだ。”
教育とは何か、教師とは何か、共感できることが多かった。
生徒と同じ気持ちを共有することが大切だってこと、何かをする時、嫌な思いをしている子がいてまでやる価値があるのかきちんと天秤にかけるべきだってこと。
Posted by ブクログ
熱血、情熱というよくある学園ものではなく、取り立てて志が高いわけでもないような、どこにでもいる小学校教師の1年を描いた物語り。
教室の内外で起こる様々な問題に、教師と生徒が共に取り組み、乗り越えていく様を見るのは非常に清々しい。
登場人物の特徴、場面設定、ストーリー性が巧みで、実際に小学校の教師を疑似体験しているようなリアリティを感じる事ができる。
物語の主人公となる『リョウタ先生』こと中道良太だけでなく、同じ5年生を担当する同僚たちの存在が非常に大きい。
読者それぞれにお気に入りの先生や生徒ができたのではないだろうか。
物語を主人公の一人舞台にしてしまうのではなく、まわりがストーリーを固めていく展開は、読んでいて無理がなく、共感できる部分が多い。
小学校教育の現場というのは実際に、これほどまでにドラマチックでいて過酷なもなのかと、そのやりがいと責任感の大きさに驚かずにはいられなかった。
Posted by ブクログ
それが答えだ!
小学校が舞台ですが、先生が主人公の本です。4章あって、それぞれ四月、七月、十二月、三月なんですが、読み進むたびに、あー終わりが近づいてきたなぁ、と思ってしまいました。読み終わりたくない、ずっと希望の丘小学校5年3組を見守っていたい、という気持ちにさせられます。
事件のときの記者会見で、「先生にも責任があるということなんでしょうか」という記者の質問に、良太が毅然と答え返したシーンはグッときます。いま「責任」という言葉が「持つもの」から「取るもの」に変わってきてしまっている時代に、「あります」と言い切ることができる大人がどれほどいるのだろうかと考えると、胸がスカッとしました。また、登場人物の動作や心理の細かい描写は、自分が普段どう生きているのかを客観的に考えてみることにもつながった気がしています。
石田衣良さんの小説は、シューカツ!や4TEENも読みましたが、この本がダントツに気に入りました。今年読んだ本の中で一番です!
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