小説・文芸 - 光文社作品一覧

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  • 伊勢志摩殺人事件
    5.0
    失踪した恋人・昭彦を追って、テレビレポーターの路子(みちこ)は伊勢志摩へと向かった。そこで彼女は真珠養殖の会社社長・夕子と出会う。ミステリアスな美人社長と昭彦の間に、ただならぬ関係があるのではないかと感じとった路子は、事件の渦に飲み込まれていくのだった。優美な光沢を放つ真珠に隠された秘密が、愛を生み、死を引き起こす、傑作長編推理小説。
  • 〈磯貝探偵事務所〉からの御挨拶
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    小樽にある高級料亭旅館〈銀の鰊亭〉で起こった火事にまつわる騒動から一年。その事件を機に、警察を辞め、私立探偵となった磯貝公太。開設祝いだと、かつての同僚刑事が持ってきた依頼は人捜し。それも、事務所の階下にあるギャラリーの店長の夫であるラノベ作家が失踪したという。〈鰊亭〉の事件で知り合った大学生の桂沢光、その叔母の青河文たちの協力を得ながら調査を進める磯貝だが……。
  • イタリア紀行(上)
    -
    ヴァイマール公国での公務を放り出し、長年の憧れであるイタリアへ旅立ったゲーテ37歳。旺盛な好奇心と鋭い観察眼で、ヴェネツィアからローマ、ナポリ、シチリアなどを経めぐり、美術や自然にふれ、人びとの生活に身を置いて感じたことなどを書き留めた。下芸術家ゲーテの土台を築いた青春の旅の記録。
  • イタリア式おしゃれで輝いて生きる!
    -
    ブランド品崇拝、プチ整形、茶髪……、イタリア女性はこんな流行には無関心。ホンモノの美しさとは、個性を磨くことで生まれると知っているから。ファッション、メイク、ボディケアから賢いショッピング法まで、イタリア式おしゃれテクニックを盗んでみませんか? セクシーでエレガントに変身、輝く「オーラ」に包まれた毎日をお約束します。

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  • イタリア式恋愛力で幸せになる!
    4.0
    「『チャオ』に学ぶ、ふたりの関係が長続きする秘訣」「恋をしたらまず自信を持って相手の目に訴える」「男心をそそり、女を上げるファッションセンス」・・・・・・。女性が輝く本当の恋愛って何? あなたがもっと綺麗に、そして幸せになる、大人の恋愛が宿る国イタリアから届いたホンモノの恋愛マニュアル。あなたの中にある、愛の心の育て方教えます。

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  • イタリアですっごく暮らしたい!
    3.0
    局員によって変わる切手料金、ヘアスタイルを勝手に決める美容院、半年待っても引けない電話……住んでみたらトラブルと驚きの連続。納得できないことばかり起こるけど、「ま、いいか」と最後は笑って、心が温かくなってしまう不思議な国イタリアに魅せられて15年。人生を面白おかしく過ごす愉快なイタリア人の「元気の素」満載のエッセイ集。

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  • イタリアのすっごくおいしい!~トマトの王国の魅力~
    4.0
    トマトはイタリアの国民野菜。イタリア人が元気で明るいのは、トマトをたくさん食べているからだ。「太陽の果実」は「太陽のエネルギー」。人々に力を与えてくれるエッセンスだ。すべてトマトソースからはじまる、ミシュランの3つ星シェフも脱帽の家庭料理の数々を紹介。現地在住の著者が教える、トマトを通して見たおいしいイタリア紀行

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  • イタリアのすっごくおしゃれ!~ミラノ発最新おしゃれ術~
    -
    ●ジャケットからブラウス抜きで下着をのぞかせるのが定番●ノーブラ、ノーガードルはあたりまえ●おしゃれで格安の仕立服●シェイプアップはミネストローネで●新聞に大きく出るバーゲン記事●無駄毛処理といえば脚の毛●イタリアで最高のおしゃれ色は紺色……。イタリア在住の著者による、驚きと発見いっぱいのファッションレポート。

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  • イタリアのすっごく楽しい旅~はじめてでも、リピーターでも~
    3.5
    初めて旅行してみたら、旅行ガイド本には書いてないことばかり起こる国イタリア。だから新鮮な発見もいっぱい。感動にも遭遇できる。イタリア暮らし16年の筆者が、友人夫妻に、もっと楽しく、さらに美味しくなるイタ旅をアドバイス。ポジティブ思考の国イタリアのイキイキ旅行をしたいあなたに贈る、とっておきメッセージ&ガイド的エッセイ。

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  • 異端の殺し屋
    -
    「島田左近は、おいが斬る!」 薩摩藩の志士・田中新兵衛は、勤王派にとって仇敵である左近の暗殺を決意した。成功すれば、その報酬で、惚れた女郎小りんに会えるのだ。――果たして、示現流の一太刀で、見事、左近の首は宙に躍ったのだが……。 ともに「人斬り」と称された新兵衛と土佐藩の岡田以蔵。ふたりの悲劇を描いた標題作のほか、著者会心の時代小説集!
  • 一億円の死角
    -
    路上に放置された一億円。拾得者が警察へ届け、大々的な報道がなされたが、落とし主は名乗り出なかった……。日本の基幹産業の一翼を担う巨大企業の内部で、何が起こっている!? T自動車販売株式会社の大功労者、〃販売の神様〃とまで言われたK氏の、不肖の息子に関連した事件らしいという噂。老いてなお煩悩に身を灼く経営者の姿を見事に捉えた経済企業小説。
  • 一億円もらったら
    4.0
    身寄りの無い大富豪・宮島勉とその秘書・田ノ倉良介はとんでもないゲームを思い付く。田ノ倉が見付けてくる赤の他人に一億円を進呈するのだ。条件は使いみちを報告することのみ。突然大金を手にした者の人生はどう変わっていくのか? 大富豪と秘書はつぶさに見つめる。欲を抑えきれず迷走する人、見事に使い切る人……。悲喜こもごも、名手が描く一億円×5話の物語。
  • 1947
    4.4
    1巻2,750円 (税込)
    1947年。英国軍人のイアンは、戦場で不当に斬首された兄の仇を討つため来日する。駐日英国連絡公館の協力を得つつ少ない手掛かりを追うが、英経済界の重鎮である父親ゆずりの人種差別主義者でプライドの高いイアンは、各所と軋轢を生む。GHQ、日本人ヤクザ、戦犯将校……さまざまな思惑が入り乱れ、多くの障害が立ちふさがる中、次第に協力者も現れるが日本人もアメリカ人も信用できない。イアンの復讐は果たされるのか?
  • 1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編
    4.0
    めまぐるしいオフィス風景をユーモラスに描く「多忙な株式仲買人のロマンス」、若く貧しい芸術家たちの姿を描いた「最後の一葉」、表題作の「1ドルの価値」。O・ヘンリーはアメリカの原風景とも呼べるかつての南部から、開拓期の荒々しさが残る西部、大都会ニューヨークなど、さまざまに舞台を移しながら多彩な作品を生み出した。世界各国で読み継がれる代表作のほか、知られざる作品も新訳で登場。心に染み入る珠玉の23編。【光文社古典新訳文庫】
  • 一、二、三――死~墨野隴人シリーズ2~
    -
    「一、二、三――死」ある日、一人暮らしの老婆のもとにドイツ語で書かれた不吉な手紙が届いた。老婆は〃愉快な未亡人〃こと村田和子の所へ行き「莫大な財産を奪おうと3人の男が自分の命を狙っている」と打ち明ける。殺人予告の脅迫状か!? その直後、殺人事件が発生! 『黄金の鍵』以来の名コンビ、〃謎の名探偵〃墨野隴人と村田和子が活躍する傑作本格長編推理。
  • 一日署長
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    警察学校を首席卒業の五十嵐いずみに課せられた仕事は、なぜか警視庁の一室での資料整理。地味な作業に彼女はふて腐れてばかり。しかしある日、パソコンの画面が発する光に包まれたいずみは、自分が1985年の署長室にいて、署長の身体に憑依していることに気づく。折しも署では、資料で目にしたばかりの未解決事件捜査の真っ最中。狼狽えている間もなく、いずみは思いがけず、“一日署長”として、現場の最前線に赴くことに!
  • 一年有半
    3.7
    喉頭がんで「余命一年半」の宣告を受けた兆民による闘病記、死に直面したからこそ語れる人性論という性格を併せ持つ、明治時代の大ベストセラーです。同時代の政治・経済・社会について歯に衣着せぬ批判を浴びせる「理念の人」兆民は、同時に、文化・芸能、ことに人形浄瑠璃への熱愛を示す「情の人」でもありました。「いかに死ぬべきか」を問う、現代人に贈る処方箋です!
  • 一年四組の窓から
    3.7
    中学1年の夏に引っ越すことになった井嶋杏里。転校でなじめない中学の校舎で、使われなくなった教室『1-4』に入った杏里は、市居一真と出会う。杏里に出会った一真は、杏里に絵のモデルになって欲しいと頼む。そこから物語は始まった――。杏里、一真、そして、かけがえのない友だちと家族。悩みながらも成長する14歳を描いた、あさのあつこの青春傑作小説。
  • 一ノ俣殺人渓谷
    -
    北アルプスの常念岳に向かっていた会社員・重村保輔が、「不帰ノ谷(かえらずのたに)」の異名を持つ一ノ俣谷で行方不明になった! 懸命な捜索のなか、今度は捜索隊に加わっていた重村の友人・柿沼達行が刺殺されるという惨劇が発生! さらに、相次いで死に追いやられる重村の知人たち……。殺人鬼の正体、そして動機は? ご存じ道原伝吉刑事が、真相に鋭く迫る長編山岳ミステリー。

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  • 一分(いちぶん)
    5.0
    時は幕末の天保十年。丹波篠山藩青山家の馬役を務める小柴陽太郎は剣術の稽古に余念がない。謎の過去を持つ父は訳あって藩士を辞めて町道場を開いており、母は貧しさゆえか妹を連れて家を出ていった。下士として耐えていた人生が、藩の剣術試合に出場したところから急展開し始める。その先に陽太郎を待っていた劇的な運命とは――。鬼役の坂岡真が描いた震えるもうひとつの代表作。
  • 一鳳を得(う)る~御算用日記~
    4.5
    2人の姉がつくった借金を返すために、幕府御算用者の職を務める生田数之進(いくたかずのしん)は、友の早乙女一角(さおとめいっかく)とともに、出羽国花沢藩の藩邸に潜入した。前藩主の急逝後、家督を継いだ嫡男が、将軍家へのお目見えを果たしていないのは、なぜか? そして、藩主然と振る舞う江戸家老の目論見は? 「千両智恵」の数之進が、身分を超えた恋の思いに身を焦がす、大好評シリーズ第7弾!
  • 銀杏坂
    3.0
    築三十年のアパート・さつき荘には、ひとりの幽霊が住み着いていた。そのアパートの一室で、二百万円のダイヤのブローチが盗まれた! ところが容疑者は全員シロ。犯人は幽霊? 中央署の刑事・木崎と吉村は、幽霊に事情聴取をすることになるが……(「横縞町綺譚(よこしまちょうきたん)」)。北陸の古都・香坂市(こうさかし)を舞台に繰り広げられる、不可思議で切ない連作ミステリー!
  • 一流たちの修業時代
    3.8
    人には誰にも、苦しい下積みの経験をする修業時代がある。現在、各々の第一線で活躍中のあの一流たちは、自らの修業時代に何をし、考え、学び、そして克服したのか? 本書では、各界のプロフェッショナルたちへインタビューし、味わった苦労や挫折を聞く。本書では、ユニクロ社長・柳井正、ココ壱番屋創業者・宗次徳二、日本画家・千住博、クレイジーケンバンド・横山剣らが登場。駆け出しの若手社員、就活に励む学生必読の書!【光文社新書】
  • 一休暗夜行
    3.5
    「ほしみる」を探しだし焼き尽くせ──謎の言葉を遺し足利義満は死去した。放置すれば天下を逆(さか)しまにするという「ほしみる」の正体、そして在り処は? かくして、四代将軍・義持が、母親を人質にしてまで、その探索に遣わしたのは……誰あろう、主人公・一休宗純。だが、さまざまな怪異、苦難が、一休の前途を阻むのであった!──面白さ比類なし。朝松健の自信作!
  • 一休闇物語
    3.0
    なまめかしい肢体で男の精気を吸う妖女、高僧だけを喰らう妖物、尊氏(たかうじ)ゆかりの凶鳥(まがとり)……さまざまな怪異と遭いつつ、地獄さながらの世を行く一休宗純(そうじゅん)。旅を経て寺に戻った一休は、師・華叟宗曇(かそうそうどん)の危篤を知る。そんな宗曇の病床に妖怪が現われ、誰彼かまわず人間の影を食いはじめた!(「影わに」)一休はなぜ旅をするのか!? 膨大な史料と想像力が生んだ連作小説。
  • 一瞬の寵児(ちょうじ)
    -
    越後小千谷(えちごおぢや)から名門大学に進学した北原甲平(きたはらこうへい)は、苦学生であった。そして、医者として成功し、不動産業に転向してからも巨額の財をなし、不動産業界の寵児と呼ばれるに至った。その男が今、東京拘置所に収監されようとしている。――一体、彼になにがあったのか。一人の男の流転(るてん)を通して、バブル経済の本質を追究した長編経済小説。
  • 1勝100敗! あるキャリア官僚の転職記~大学教授公募の裏側~
    3.8
    倍率数百倍。公募突破に必要なのは、コネ? 実力? それとも運? 本邦初、大学教員公募の実態をセキララに描く。非東大卒キャリア官僚による、トホホ公募奮戦記。筆者がすべった大学一覧付き。【章見出し】第1章 崩壊する「霞が関帝国」の中で、大学教員への転職に目覚める/第2章 本を出版すれば、世の中から注目され、教授になれるほど、人生は甘いか?/第3章 戦略を整えた新潟出向時代(以下略)【光文社新書】
  • 一緒にアクシア
    -
    優貴と智彦。美少女と美少年。高校は違うが、二人は『超能力研究会』の部長同士。ちょっぴり恋愛感情の芽生えた彼らは、定例合同研究会の始まる前に、喫茶店で会っていた。そこへ突然、男が優貴に抱きつくようにして倒れ、「ア・ク・シ・ア」と言い遺して死んだ。「ダイイング・メッセージの謎を探ってみよう」二人は決心する……!
  • 往ったり来たり
    -
    東京で生まれ育った私は、結婚を機に福岡や名古屋に移り住んだ。出産、育児と共に出発した作家生活で、社会経験に乏しい私は、大勢の方々から取材を通して多くの貴重な知識を頂いた。そのお陰でいつもテーマを持つミステリーを書くことができたように思う。――眼精疲労からグリーン碁石を開発し、心身症から新しい世界がひらけたという作家の「獲得体験」とは?
  • イッツ・オンリー・ロックンロール
    3.5
    おれは、博多に住む売れないロッカー、青木満34歳。安アパートで見果てぬ夢を抱きつつ、ギターの練習に明け暮れる毎日だ。そんな折、連続爆破事件の現場に遭遇。弾みで、バンドのCDが爆破犯の遺留品に紛れ込んでしまう。話題の犯人に影響を与えたカリスマバンドとして、一躍有名になったおれたち。だが、ある日やつらは突然やって来た……。「流」で直木賞を受賞した著者の、ロック魂迸る快作!
  • 言っていいこと、悪いこと~日本人のこころの「結界」~
    3.5
    いろいろな人が聞くラジオのスタジオから心地よい風を送り出したいと思って五十年。言葉の世界にも結界──すなわち超えてはならないことがある。あるときは結界を踏み越えることで古い価値観が崩れ、世の中を変えてゆく。しかし逆に、時代が変わっても触れてはいけない結界もある。そんな人間と結界のむずかしい関係を考える。

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  • 一匹羊
    3.5
    1巻715円 (税込)
    縫製工場で働く大神は、受注した制服のデザインを盗作ではないかと疑うが、指摘できずにいた。ある日、職場体験に来た中学生キクチと触れ合ううち、事なかれ主義になっていた自分に気づく。俺はいつからこうなった? 自問する大神の中で、何かが少しずつ変わっていく……(「一匹羊」)。職場で、家庭で、小さな町で。新しい一歩を踏み出す人々を描く、傑作短編集。
  • いつでも夢を
    4.0
    手にカッターナイフを握りしめ、街角で雨に打たれつづける女。その姿を放ってはおけない二人の男。女と同様、胸の奥に深い哀しみを抱えるヤクザ者。生きるのに無器用な、売れない小説家。それぞれの孤独が出会ったとき、ほのかに希望は生まれ、やがてそれは、大きな愛情へと育ってゆく。太宰治賞作家が描く、ひとを愛するよろこびに満ち溢れた「純愛小説」の傑作!
  • いつになく過去に涙を
    -
    千波哲也は大学卒業後も定職に就かず、自由を求めて労務者暮らしをつづけていた。ダム建設現場での事故。そのとき身替わりになって死んだ男の遺言を胸に、千波は北海道へ渡った。「父親を殺した犯人を捜してくれ」……。孤独な男と影のある女の出会い。謎のダイイング・メッセージと意外な結末。ハードボイルド・ミステリーの力作。
  • いつまでも親がいる~超長寿時代の新・親子論~
    3.3
    親子というのは難しい。これは誰もが経験するところです。(中略)この本では、とかく難しい親子の関係を、世界観にまで遡って考え直していきたいと思っています。(「はじめに」より)現代社会は大きな変化の中にある。その変化の中には、当然、親子の関係も含まれている。「人生100年時代」を迎えた今、親子関係の新たな課題とは? 死生観・宗教観・育児観など、「永遠のテーマ」を様々な角度から捉え直す著者初の親子論!
  • いつまでも白い羽根
    4.0
    大学受験失敗と家庭の事情で不本意ながら看護学校へ進学した木崎瑠美。毎日を憂鬱に過ごす彼女だが、不器用だけど心優しい千夏との出会いや厳しい看護実習、そして医学生の拓海への淡い恋心など、積み重なっていく経験が頑なな心を少しずつ変えていく……。揺れ動く青春の機微を通じて、人間にとっての本当の強さと優しさの形を真っ向から描いた感動のデビュー作。
  • いつもと違う日
    4.5
    郊外の駅近くにあるスナック。単調で辛い日々を送る男たちにとって、そこは唯一のオアシスだった。そのオアシスが、ある日突然失われ……。(「オアシス」) せっかくの休校日。一人で気ままに過ごそうと思っていたのに学校へ行くハメになり、まさか生徒会長の死体と対面することになるとは!(「本日は休校日」)ありふれた日常生活に忍び寄る恐怖を描く傑作ミステリー集!

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  • いつもの道、ちがう角
    3.7
    越してきて間もない街。初めて曲がった角の向こうで、いつしか「私」は奇妙にねじれた世界に足を踏み入れていた(表題作)。気に入ったものたちを、そのままの姿で永遠に保存したい――一人の男の歪んだ欲望が招いた悪夢(「琥珀(こはく)のなかの虫」)。ある環境団体が行っていた恐るべき儀式とは?(「窪地公園で」)。 読む者を夢幻世界に誘(いざな)うダーク・ファンタジーの傑作7編!
  • 偽りの肌
    -
    過去に強姦歴のある男が三件目に現行犯逮捕された。だが警察には事情があるらしく、彼を送検するに当たって、偽(にせ)の被害者を仕立て上げた。──この工作に絡んでいる私(登坂(とさか)刑事)は、弁護側の反撃に苦境に立つが、さらに証人喚問を前に偽の被害者が変死を遂げ……。推理界の重鎮が新趣向で読者を唸(うな)らせる、小説の醍醐味が凝縮された書下ろしミステリー。
  • 偽りの墳墓~鬼貫警部事件簿~
    3.8
    浜名湖東岸の温泉街で、土産物屋のおかみ・いくが首吊り死体で発見された。自殺を偽装した痕跡があったことから、多額の保険金を掛けていた夫・捨松(すてまつ)が疑われるがアリバイが崩せない。さらに、保険会社の依頼でいくの死を調べていた美人調査員が殺される、第二の事件が発生。やはり真犯人は捨松なのか!? ところが事件当日いくを訪ねてきていた第三の男の存在が浮上して……。巧緻を極めたトリックに鬼貫警部が挑む!
  • 伊東一刀斎 上之巻
    -
    武田、上杉、織田らが天下をうかがう戦国の世、比叡山を望む琵琶湖畔の一向門徒の許に育った夜叉丸(のちの一刀斎)少年は、旅の途中にあった剣聖・塚原卜伝に出会う。剣の奥義に触れた夜叉丸は兵法者を志し、亡父の縁を頼って独り北国加賀の地を目指すが……。行く手を阻む幾多の難敵と対峙し、美しき女性に翻弄されながらも逞しく成長していく剣豪の青春の日々。
  • 伊藤博文邸の怪事件
    3.0
    明治17年、伊藤博文邸の新入り書生となった杉山潤之助の手記を、小説家の「私」は偶然手に入れた。そこに書かれていたのは、邸を襲った恐るべき密室殺人事件の顛末だった。奇妙な住人たちに、伊藤公のスキャンダル。不穏な邸の空気に戸惑いつつも、潤之助は相部屋の書生・月輪龍太郎とともに推理を繰り広げる。堂々たる本格ミステリの傑作、シリーズ第1弾!
  • 糸切れ凧 決定版~研ぎ師人情始末(二)~
    5.0
    八王子千人同心の家に生まれたが、研ぎ師となった荒金菊之助(あらがねきくのすけ)はある日、常陸(ひたち)屋に押し込むという男と女の話を耳にする。はたして常陸屋の主が殺され、五百両が盗まれた。下手人はその男女なのか、それとも失踪した養子の貞助(さだすけ)なのか……。人情にもろく、お節介な菊之助の直心影流(じきしんかげりゅう)の剣が冴える。人気時代作家・稲葉稔の原点シリーズが、決定版として新たに登場。
  • いとはんのポン菓子
    4.5
    敗色濃厚となった太平洋戦争末期、大阪の旧家のいとはん・橘トシ子は国民学校の教師となる。栄養不足で教え子たちが次々と命を落とす中、少ない燃料と穀物で大量のポン菓子を製造できる機械の存在を知る。トシ子は、その機械を量産できる製造工場を立ち上げようと、物資不足の大阪を後にして、“鉄の町”北九州へ一人乗り込むが……。人々を飢えから救い、復員兵の職を作り出した実在する女性の奮闘の半生を描く。(『バケモンの涙』改題)
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で
    3.5
    光文社古典新訳文庫では『変身/掟の前で 他2編』、『訴訟』につづく3冊目となるカフカの傑作短編集です。今回収録したのは、カフカが生前に自信をもって世に送り出した短編など8作。いわば、“カフカ本人のお墨付き”ともいえる作品です。ユニークかつ不思議な、じつにカフカらしい作品ばかり。表題の3作のほかに、「ボイラーマン」(既訳では「火夫」)、問題作「歌姫ヨゼフィーネ、またはハツカネズミ族」も収録しました。
  • 田舎暮らし毒本
    3.8
    田舎暮らしにスローライフはあり得ない! ――東京から自然あふれる地方に移住して20年の小説家が満を持して贈る、田舎暮らしのノウハウとダークサイド。土地探しから家の建築、移住費用、田舎ならではの生活必需品、地元民との関係、次から次へと襲いかかってくる都会ではあり得ないトラブルまで、軽妙な筆致で克明に綴るキレイゴト抜きの「田舎暮らし毒本」。本書を読まずして移住するべからず!
  • 田舎暮らしの鉄人
    -
    1巻550円 (税込)
    著者は平成6年3月に、脱サラして田舎暮らしを始めた。当時はそういうことをする人が珍しかったということもあって、新聞やテレビ、雑誌から取材を受け、それがもとで多くの問い合わせを受けている。へんぴな海辺の町や村で、きれいな景色に囲まれ、経済状態は豊かには見えなかったが、それでも明るく、元気いっぱいに暮らしている人々を見て、なんで住みづらい都会にしがみついてなければならないのか、と感じていたという。

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  • 田舎はいやらしい~地域活性化は本当に必要か?~
    4.0
    「私も都心で暮らしていたころは、過疎地域の活性化は正論だと考えていた。そうした思い込みのようなものが、過疎地域での暮らしを通して少しずつ変わっていった。なぜなら、そこには変わらないことを望む人びとの姿があった。何一つ変わることなく、どこにも飛び立たず、廃れ、寂れ、衰えていくことを望む人びとの姿があった」(本文より)過疎地域在住12年の著者が調査をもとに過疎地域の“本音と建前”を鋭く描き出す。
  • 猪苗代湖殺人事件
    -
    晩秋の猪苗代湖で、正体不明の謎の美女と詐欺師の、二つの死体が発見された。二人の傍にあった不思議な“人物リスト”をもとに、毎朝日報の新人記者・小川みゆきと、ルポライター・浦上伸介は真相を追う。大がかりな犯罪の構図! 背後に潜む人物には、鉄壁のアリバイが! 二重三重の構築された絶妙のアリバイトリック。

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  • 彼岸花の女~乾蔵人 隠密秘録(一)~
    3.0
    小石川養生所で渡世人が労咳(ろうがい)で亡くなった。南町奉行所の隠密廻り同心・乾蔵人が、その身許(みもと)を確かめるべく探索を始めると、二十年前に盗賊に押し込まれた茶道具屋玉泉堂(ぎょくせんどう)に関わりのある男だと判明した。数多(あまた)の大名旗本の御用達となっている玉泉堂の過去に大きな疑惑が持ち上がる。表題作「彼岸花の女」ほか、胸のすく作品を収録した、人気作家待望の新シリーズ第一弾。
  • 犬が看取り、猫がおくる、しあわせのホーム
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 NHKの「ETV特集」でも取り上げられ話題の、犬猫とくらせる特別養護老人ホーム「さくらの里山科」。そこには、死期を悟る奇跡の看取り犬・文福(ぶんぷく)と入居者たちの穏やか時間が流れていた。犬好き、猫好きにとって夢のホームと、そこで暮らす入居者、犬、猫、そして、そのつながりを献身的に支える家族とスタッフ……。累計90万部の国民的ベストセラー『盲導犬クイールの一生』の著者が、刊行23年目に贈る静かな感動の記録。
  • 戌神(いぬがみ)はなにを見たか~鬼貫警部事件簿~
    3.5
    東京・稲城市の櫟(くぬぎ)林で小日向大輔の刺殺死体が発見された! 物証は、外国人の顔が刻まれた浮彫(レリーフ)と、小日向の胃に未消化のまま残されていた瓦煎餅のみ。捜査陣の地道な努力によって、小日向と同業のカメラマン・坂下護が浮かびあがるが……犯行時刻、坂下は仕事で、乱歩生誕の地・三重県名張市にいたと主張する。アリバイ崩し、遠隔殺人トリック、改綴文(アナグラム)などを盛り込んだ、重量級推理小説!
  • 犬たちと殺人と
    -
    狆(ちん)のタロを連れて散歩中の柏木は、見知らぬ女から声をかけられた。女は、柏木の妻・順子から一昨日タロを半日借りたという。が、順子は柏木宅を訪れた刑事に、犬を貸したことはないと否定した!? 事態は意外な方向へ展開し、柏木は衝撃の事実に打ちのめされる。 短編の名手が一編一編に工夫をこらした傑作ミステリー8編!
  • 犬は愛情を食べて生きている
    4.0
    「動物を1匹も殺したくない」。映画『犬部!』の主人公のモデルで、東京・杉並「ハナ動物病院」の院長・太田快作は、365日24時間を動物に捧げる男。診療が休みの日も、西に野犬がいると聞けば保護に行き、東に多頭飼育崩壊が起こったと聞けばワクチンを打ちに行く。フジテレビ系『ザ・ノンフィクション』「花子と先生の18年~人生を変えた犬~」で描かれた、今話題の人物に密着した感動ノンフィクション。
  • 犬墓島~迷犬ルパン・スペシャル~
    -
    朝日刑事とルパンが、今回活躍するのは、瀬戸内海に浮かぶ怨霊漂う犬墓島。登場するのは、辻真先がこれまで創造した名探偵たちが総出演、という豪華さ! そしてじつはこの物語、ある小説の大パロディなのだが、それが何だかおわかりかな? 大好評「迷犬ルパン」シリーズ特別版!
  • 犬  笛
    4.0
    殺人現場に遭遇したことから、愛娘が何者かに誘拐された! 行方を探すため、父親は愛犬の鉄を連れて全国を彷徨(さまよ)う。一縷の望みは、娘の首に下がっているゴールトン・ホイッスル、犬笛だ。娘が吹けば、必ず鉄が感応する。娘を想う父親の執念。誘拐の陰で蠢(うごめ)く巨大組織間の抗争……。父娘と愛犬の絆、そして真の男たちを活写した感動の名作!
  • 犬坊里美の冒険
    3.6
    1巻880円 (税込)
    衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体。容疑者として逮捕・起訴されたホームレスの冤罪を晴らすために、司法修習生・犬坊里美が活躍する! 里美の恋と涙を描く青春小説として、津山、倉敷、総社を舞台にした旅情ミステリーとして、そして、仰天の大トリックが炸裂する島田「本格」の真髄として、おもしろさ満載の傑作司法ミステリー!
  • 井上真改(しんかい)~御刀番 左京之介(九)~
    4.0
    駿河国汐崎藩の国許で一揆の噂がたった。汐崎藩の御刀番頭・左京之介は、噂の真偽を確かめるため、さっそく国許へ向かう。汐崎藩領内へ入った左京之介を待っていたのは、汐崎藩を混乱させんとする一派。そして、敵の手には、名剣「井上真改」が。はたして、左京之介は、一揆を防ぐことができるのか。手に汗握る策謀の応酬と迫力の剣戟満載のシリーズ第九弾。
  • 命に三つの鐘が鳴る~埼玉中央署 新任警部補・二条実房~
    5.0
    かつて学生運動に身を投じ、いまはキャリア警察官として埼玉中央署に勤務する二条実房。ある日、二条のもとを元同志であり現役の非合法活動家である我妻雄人が訪れ、自分の恋人である活動家の佐々木和歌子を電車内で殺害したと自首する。だが、我妻は動機を一切語ろうとしない。親友として、和歌子のかつての恋人として、なによりも真相のため二条は我妻と対峙する!
  • 井原西鶴殺人事件
    -
    一糸まとわぬ豊満な肉体が、シーツに血染めのメッセージをのこして絞殺されていた。「紅葉は三浦の太夫」井原西鶴の言葉が、江戸と現代を結びつけ、連続殺人を呼び起こす! 警視庁の軟派刑事東郷猛と、短大助教授橋場久美子のコンビが事件を追ううち、つきとめたのは……。その底には西鶴の怨念が?
  • ifの迷宮
    3.6
    とっくに死んだはずの人物の遺伝子が、殺人事件現場から発見されたら!? 遺伝子治療や体細胞移植を手がける最先端医療企業・SOMON(ソーモン)グループ。その中枢を担う宗門家(そうもんけ)で、顔と手足が焼かれた女性の死体が発見された。現場のDNA鑑定が示したのは、“死者の甦り”という肯(うなず)きがたい事実だった──。読者を謎の迷宮へ誘う本格推理の真骨頂!
  • 指宿・桜島殺人ライン
    -
    編集者の美緒(みお)は幼馴染(おさななじみ)の美由樹から相談を受けた。叔母の悦子が何かに怯(おび)えていると──。恋人・壮(そう)とマンションを訪ねた美緒たちは、悦子が襲われているのを目撃。部屋に急行するが、悦子はそれを否定する。同じ頃、奥多摩で死体が発見される。被害者は悦子の夫が副支配人の鹿児島西京ホテル、元社員。7年前、上司殺害の容疑をうけた者だった。2つの事件を結ぶ糸は!?
  • イマジネーション~今、もっとも必要なもの~
    4.5
    〈リストラも引きこもりも、それが直接自分の身に降りかからない限り、目をそむけ、見えないふりをする。(中略)誰かが、「それは間違っている」と言わなければ。〉(「まえがき」より)コンプレックスの塊(かたまり)だった著者が稀代(きたい)の人気作家になった、その生きる姿勢とは。作家になるまで、小説作法、次の世代に向けたメッセージ。社会への強い危機感が伝わる名エッセイ。
  • いまのはなんだ? 地獄かな
    -
    1巻880円 (税込)
    家庭には無縁と思い込んでいた小説家の愛葉條司の考えは、娘・愛の誕生で一変する。妻の志帆と共に成長を愛しく見守る日々の中、己を必要とする存在があることを知ったのだ。だが、愛が間もなく3歳になるころ、異変は突如降りかかる。その引き金は、志帆の抱える深い闇だった……。親と子、妻と夫、男と女。流れていく生の中で逃れえぬ関係を鮮烈に描く衝撃の長編。
  • 今はちょっと、ついてないだけ
    3.8
    バブルの頃、自然写真家としてもてはやされた立花浩樹は、ブームが過ぎると忘れられ、所属事務所に負わされた多額の借金を返すうちに40代になった。カメラも捨て、すべてを失い。自分が人生で本当に欲しいものとは、なんだったのか? 問い返すうち、ある少女からの撮影依頼で東京へ行くことになった浩樹は、思いがけない人生の「敗者復活戦」に挑むことになる。
  • いままで起きたこと、これから起きること。~「周期」で読み解く世界の未来~
    4.0
    社会の姿は変われど人間の本質は変わらない。同じことを繰り返し、それが社会の循環をもたらしている。人間だけでなく万物に周期が存在する。様々な分野の専門家がサイクルの存在を指摘しており、これからの10年、あらゆる分野で大きなサイクルの転換点が重なるタイミングとなる。時代の大波を知り、示唆される危機にどう立ち向かうか。2030年代、長い冬を抜けた後に来る春の世界とは。サバイブするためのヒントを共有する。
  • いまも談志の夢をみる~落語立川流、家元と顧問の五十年~
    4.0
    芸にかける情熱、名だたる落語家を輩出した師匠としての側面、談志亡きあと変容していく立川流への憂い……。「家元(談志)が生きていたらどんな批評をするだろう」。落語好きの青年として出会い、不世出の名人・立川談志に請われ、立川流の顧問を務め、談志亡きあとの立川流と落語会を見つめる、渾身の回顧録。
  • いみず野ガーデンデザイナーズ~ワケあり女子のリスタート~
    4.0
    父が倒れたのをきっかけに富山県にある実家の「はなまる造園」を継いだ咲和(さわ)。東京育ちの咲和は雪国の勝手がわからず、年下の涼太(りょうた)に怒られる日々を過ごしていた。そんな中、小学校の花壇づくりの仕事を通して教員・朝倉(あさくら)と親しくなる。朝倉は近所の寺を一人で切り盛りする住職でもあり、その優しい人柄が、咲和の固くなった心を解かしていって――。
  • イモムシ偏愛記
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    中学3年生の凪が出会った嘉世子は、大好きなアイドル・ヒカルのおばあちゃんだった。嘉世子の家に招かれ、広大な庭に圧倒されていると、なんとイモムシの世話を託されることに! ヒカルに近づくためしぶしぶ引き受けるが、いつの間にか不思議な愛らしさといじらしさに満ちたイモムシに魅了されてゆく。しかしそんな穏やかな日々に不穏な影が忍び寄り……。多感な少女の心の成長を描く、爽やかでほろ苦い青春ストーリー。
  • 癒す人の教科書
    -
    人は誰でも「癒しの力」を持っている。プロのヒーラーになりたい人も暮しの中で「私」や「あなた」を癒したい人も、読んでください。人は癒されることで、自分が本当にやりたいこと、この世界に生まれたことの意味を生き始めます。どんな人にも必要な「満ち足りた人生を歩むための基礎」。「願わくばこの本があなたの内に眠る魂の望みとヒーラー性を呼び覚まし、最高のポテンシャルを引き出しますように」――著者渾身の書下ろし。
  • 嫌な女
    3.9
    初対面の相手でも、たちまちするりとその懐(ふところ)に入ってしまう。小谷夏子(こたになつこ)は男をその気にさせる天才だ。彼女との未来を夢見た男は、いつの間にか自らお金を出してしまうのだ。そんな生来の詐欺師を遠縁に持つ弁護士・石田徹子(いしだてつこ)は、夏子がトラブルを起こすたび、解決に引っぱり出されるのだが……。対照的な二人の女性の人生を鮮やかに描き出し、豊かな感動をよぶ傑作長編。
  • 伊良湖・犬山殺人ライン
    -
    恋人の壮(そう)と赤坂のホテルで食事をした美緒(みお)は、その帰り際、殺人事件に遭遇する。ホテルの一室で発見された被害者は岩手県議の男。現場には《伊良湖(いらご)岬の闇を照らせ》と書かれた紙が残っていた。目撃者は、被害者の部屋を若い女性が訪ねていたと証言し、死体発見者のフロント係は謎の電話があったと明かす。そして美緒は、ある知人の奇妙な行動を目撃していた……!?
  • 伊良湖(いらご)岬殺人水道
    5.0
    姉の結婚式で安曇野に帰省した相沢啓一郎が刺殺された。刑事・道原伝吉は、啓一郎の交際相手が山野辺由夏であることを突き止める。アリバイは確認されたが、彼女は3年前に発生した「探偵事務所長殺人事件」の関係者だった。ふたつの殺人を結びつける証拠が見つかり、道原は被害者の足跡を辿って伊良湖岬へ向かうが、そこでも新たな事件が。もつれた事件の真相とは!?
  • 医療事故
    3.0
    花城(はなしろ)病院で、看護婦・小美島裕子(こみじまゆうこ)の点滴ミスによる死亡事故が発生した。医者で弁護士の朝比奈博士(あさひなひろし)は、院長の花城一也に、和解調停の弁護を依頼される。だが、その裁判の最中に、被告の一人である裕子が失踪。博士は行方を追うが……。奥多摩で女性の焼死体が発見され、なぜか、手に点滴用の部品を握っていた! 現役医師の著者が医療現場の実態を鋭く抉(えぐ)る問題作!
  • 色に狂えば
    -
    奈津は不義密通が重罪だと知ってはいたが、小者の小市郎に惹かれ、からだを許した。以来、若い二人は燃え狂う。が、密会は露顕し、夫の茂右衛門は有無も言わせず小市郎を斬った。次の刃は当然、自分へ……と奈津は覚悟したのに、茂右衛門は太刀を納めた。なぜ? どんな仕置が奈津を襲うのか!(『芙蓉』)。直木賞作家が、武家社会の掟に抗う女性を描いた珠玉小説集。
  • イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ
    4.3
    19世紀ロシアの一裁判官が、「死」と向かい合う過程で味わう心理的葛藤を鋭く描いた「イワン・イリイチの死」。社会的地位のある地主貴族の主人公が、嫉妬がもとで妻を刺し殺す――作者の性と愛をめぐる長い葛藤が反映された「クロイツェル・ソナタ」。トルストイの文体が持っている「音とリズム」を日本語に移しかえ、近代小説への懐疑をくぐり抜けた後の新しい作風を端正な文体で再現したトルストイ後期中編2作。
  • 淫 界 伝
    2.0
    1~2巻440~550円 (税込)
    政府防衛情報局(ゼウス)の情報員(エージェント)・真田浅葱は、特命任務で、怪人物の古城鷹也に近づくが、奇怪な刺客に襲われた。間一髪、危機を脱したふたりは、古城の故郷・出雲へ向かう。出雲――そこには、人知を超えた異境があった。謎の力を秘めた古城に迫る新たな敵。凄絶な魔戦! 古代の秘宝とは何か? 古城が握る人類最大の謎とは? 空前のスケールで描く超娯楽傑作!
  • 淫虐の爪
    -
    十年めの結婚記念日。高瀬圭一と妻の美穂子を邪鬼のような男・岩尾が襲った! 脅迫される夫の目のまえで、美穂子は屈辱的なレイプを――。大手メーカーの営業部長・圭一はどんなトラブルに巻き込まれたのか? 不安に苛まれる美穂子は、かつての恋人・杉里譲治に救いを求め、体をあずけたが……。悦楽と暴力! 男たちの悪意が綾なすハード小説の傑作!
  • 因業探偵~新藤礼都の事件簿~
    3.9
    1巻770円 (税込)
    世の中、間抜けばかり――あんな簡単な事件の真相も見抜けないなんて。自らの才能を生かすべく探偵事務所開設を計画する新藤礼都だが、まずは先立つものが必要だ。資金作りにアルバイトを掛け持ちする中、次々と奇妙な事件に遭遇して……。容赦のない発言と冷徹すぎる推理。抜群の頭脳と最悪の性格を併せ持つ女探偵が縦横無尽に活躍する、異色の連作ミステリー。
  • 因業探偵 リターンズ~新藤礼都の冒険~
    3.7
    抜群の頭脳と美貌、そして最悪な性格を併せ持つ女探偵・新藤礼都が、よりブラックにパワーアップして還ってきた! ナンパ教室講師やマルチ商法会員、鶯嬢など、相変わらず怪し気なバイトを掛け持つ礼都。その先々で、傲岸不遜な発言と驚異の推理力で隠された真実を容赦なく暴き出していく――。厄介なヒロインの奇妙な活躍を描く異色の連作ミステリー第2弾。
  • 淫 殺 街~コマンド・ポリス~
    -
    199X年、東京は異常で凶悪な暴力犯罪の横行する史上最大の無法地帯(ローレス・ゾーン)と化していた! この状況を叩き潰すための専門家(エキスパート)が、警視庁公安部対暴力特別調査官である。その中でも犯罪者が最も恐れる二人…格闘技の達人・剛と射撃の名手・桐生。硝煙の嵐吹き、銃声の雷(いかずち)が轟く都市で、二人の空前絶後、痛快凄絶な活躍が始まる!
  • インサート・コイン(ズ)
    3.8
    ゲーム誌ライターの柵馬は、新たな記事を書くために、日夜奔走する。動くキノコを求めて奥多摩へ。共にゲームに明け暮れた初恋の人が抱えていた秘密。尊敬する先輩ライターが残したメッセージの意味は? 憧憬は現実に直面し、諦観に押し潰されそうな日々に、僕たちはどんな希望を抱けるのか? 往年の名作ゲームを題材に描く、シニカルでほろ苦い5編の青春ミステリー。
  • 隕石誘拐~宮沢賢治の迷宮~
    -
    名作『銀河鉄道の夜』の幻の第5次稿には、ダイヤモンドの隠し場所を記す暗号があった……! 妻と息子が誘拐された! 童話作家修行中の中瀬研二(なかせけんじ)は、誘拐犯の思惑を探る。狙いは、妻・稔美(としみ)が、亡き父から在処を知らされていたらしいダイヤモンド!? 誘拐犯たちに先回りして家族を救出するため、研二は賢治童話の謎を探り始める。 注目気鋭の第一長編、登場!

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  • インソムニア
    3.0
    アフリカのある国に派遣された陸上自衛隊PKO部隊の七人が現地の武装勢力に襲われ、一人が死亡。帰国後、さらにもう一人が自殺する。現地でいったい何が起きていたのか? 自衛隊のメンタルヘルス官・神谷啓介と自衛隊病院の精神科医・相沢倫子は真相を探るが、残された五人の証言はすべて食い違い、さらに防衛省の上層部からも圧力がかかる……。
  • 隠蔽人類
    3.5
    アマゾンの奥地に調査に向かった日本の研究者たちが、未知の民族を発見した。驚くことに、彼らのDNAはホモ・サピエンスとは大きく離れたものだった! 別種の人類発見に沸く調査団だったが、研究者の一人が殺される。犯人はどうやら仲間の中にいるようで――! アッと驚く怒涛の展開で読者を翻弄するノンストップ・ミステリーの驚愕の結末とは!?
  • 淫楽館の殺人
    5.0
    京都大原街道沿いの弁財天(べんざいてん)で、美女が死体で発見された! 大学の講師を勤めるインテリ女性だった彼女には、高級コールガールという裏の顔が。部屋に残された日記……破り取られた最後の2ページにはなにが書かれていたのか? そして、著名人や閣僚クラスの大物政治家までを顧客に持つ、高級売春クラブを取り仕切る謎の女主人(マダム)の正体とは? 赤かぶ検事の名推理!
  • イヴの原罪
    -
    都内の大邸宅の離れを借りて住みはじめた二人のOL・祥子と美加。しかし美加は不慮の事故で帰らぬ人に。悲しみに暮れる祥子は、美加が新人賞に応募しようと執筆していた小説の原稿を偶然見つけた。「親友の魂を慰めるために……」祥子が、自分が書いたと偽って応募したことから、運命の悪戯が始まる。〃悪女とは何か〃の本質に迫る、気鋭の女流作家衝撃の問題作!
  • EAT&LOVE
    3.0
    「食べることは人間の基本。いつでも美味しい、ちゃんとしたものを食べることが、いい人生を作る」。くるくる笑い、はずみ、呼吸し、交流し、シンプルにエネルギーをめぐらせて生きている女たち。彼女たちの「愛」のまわりには色とりどりの「食べ物」たち。何を想いながら、何を食べてきたのか――。食べて、愛して、生きている、女と男の物語。
  • ウィンディ・ガール~サキソフォンに棲む狐I~
    -
    典子は、高校吹奏楽部のアルトサックス奏者。典子のサックスにはクダギツネのチコが棲みついているが、誰にも秘密だ。地区大会出場者を決める部内オーディションの直前、部員が襲われ怪我を負う事件が起こる。レギュラーを狙う誰かの仕業なのか。チコは犯人がわかったと典子に囁くが――。吹奏楽に情熱を傾ける典子とチコが謎を解く、音楽溢れる青春ミステリー。
  • 戦場の狩人(ウェポン・ハンター)
    -
    戦争カメラマンの星島弘は、「死の商人」ゴールドスミス一派に恋人をなぶり殺しにされ、復讐を誓う。だが相手は世界の兵器市場を操る大物だけに手が出せず、しばらくその手下として忠誠を励んでみせる。飛行機の墓場(マスデック)から大量の飛行機部品を奪うなど、実力をつけた星島は……。
  • ウェンディのあやまち
    3.3
    二人の幼児が自宅に置き去りにされ、一人が餓死するという事件が発生した。物語に登場するのは、客の男にのめり込む恋愛体質のキャバクラ嬢、女優としてドラマ出演のチャンスが舞い込んだ女、自分を痛めつけるように働き続ける清掃員の女……。3人の女を繋ぐ、幼児餓死事件の真実とは――。人間の業を抉る衝撃のノンストップ社会派ミステリーが待望の文庫化!
  • 上杉謙信
    -
    生まれながらの戦巧者にして天才的な武将上杉景虎(後の謙信)。戦塵の中に生き、合戦の勝利と、家名の再興以外には何も考えたことのない青年武将。彼は、父亡き後、柔弱な兄晴景に代わり、義侠の武人としての誇りを貫いていた! そんな景虎の人生に、ただ一点明るくともる灯……それは、ある清純な乙女との出会いだった。「不犯(ふぼん)の聖将」の半生をえがく!
  • 上杉三郎景虎
    3.8
    小田原城主・北条氏康の八男として誕生した西堂丸(景虎)は、側室の子故に茨の道を歩む。喝食僧から還俗後、甲斐・武田家の養子となるが同盟破棄で帰還。その後、大叔父・幻庵の入婿となったが、今度は上杉謙信の養子に決まり越後へ。やがて謙信が没し、景虎は景勝と後継の座を争うが……。三国一の美将と謳われた景虎の儚く、哀しい生涯を綴る、長編時代力作!
  • 上野駅13番線ホーム
    3.5
    失意を抱いて、郷里の美唄(びばい)に帰るために向かった上野駅で、本田剛(ほんだつよし)は、同郷の成功者・小池をはずみで殺してしまう。そして、再び上京した本田は、同じ上野駅13番線ホームで、第二の殺人事件に遭遇した。本田を助ける謎の女・江川麻里(えがわまり)。事件の背後には、熾烈(しれつ)な企業間戦争があるのか。北へ向かう夜行列車の終着駅を舞台に、十津川(とつがわ)警部の推理が冴える傑作長編推理!
  • 上を見るな
    -
    南郷次郎は刑事弁護士。親友の懇願で九州島原半島の虻田の津へ向かう。当地の名門・虻田家の複雑な相続問題解決のためだ。途端に事件が! 有力相続人が落石で頭を砕かれ、程なく次の有力者も金槌で頭を割られる。犯人は「上」を狙う癖らしい。死者は四人に……。親友の生命も危ない。危機の中で南郷の勘が冴えた。
  • 湾岸都市(ウォーターフロント)の三百歳探偵団
    -
    「三百歳探偵団」の一員、由兵衛がウォーターフロントの洒落たビルで占いを始めた。なんと、花札を使った〃ムッシュー・ヨシベールのフラワー占い〃! いかがわしさにもかかわらずけっこう評判をとっていたが、ある日占ってあげた女性が他殺体で発見されて……。ビルは建っても廃れぬ人情! 探偵団の名推理やいかに!?
  • うおつか流 豊かな時間の使い方~チャンスをつかむ、関係を作る~
    -
    「これやーっ!!」とピーンときたら、自分の頭で考え、即実行。好きなことを思い切りやって生きていく。これが「うおつか流」だ!――自分にとっての満足とは何か? 人や物との上手な関係作りとは? きっかけをどうつかむか? 「豊かな時間」を過ごすために、今、何をやるべきなのか? 心から笑って楽しく生きるためのヒントを教えてくれる一冊!
  • 魚舟・獣舟
    3.9
    現代社会崩壊後、陸地の大半が水没した未来世界。そこに存在する魚舟、獣舟と呼ばれる異形の生物と人類との関わりを衝撃的に描き、各界で絶賛を浴びた表題作。寄生茸に体を食い尽くされる奇病が、日本全土を覆おうとしていた。しかも寄生された生物は、ただ死ぬだけではないのだ。戦慄の展開に息を呑む「くさびらの道」。書下ろし中編を含む全6編を収録する。

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  • 動くはずのない死体~森川智喜短編集~
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    ドレスをズタズタにした犯人は、どこから来てどこへ逃げた?(「幸せという小鳥たち、希望という鳴き声」) 夫は殺したはずなのに! なぜここに!?(「動くはずのない死体」) 瞬間移動能力者が起こした密室殺人。読者への挑戦状付き!(「ロックトルーム・ブギーマン」) どこまでもロジカル、限りなくポップ。そしてほんのりクレイジー。本格ミステリ大賞受賞作家の奇想が踊る、5つの奇妙な謎と解決。
  • 動く密室
    -
    神戸―川崎間を航行(こうこう)する大型のカーフェリーに、それぞれの思惑を抱く3つのグループが乗船していた。その中の一人が航海の途中、船内のトイレで毒殺された。だが、被害者には殺される理由がみつからない。誤殺か? 犯人はフェリー内にいる。しかし、全員に完璧なアリバイがあり、捜査は難航した。洋上に仕掛けられた巧妙な犯罪トリック。本格推理の力作!(『フェリーKT79に何が起きた』改題)

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