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現代社会崩壊後、陸地の大半が水没した未来世界。そこに存在する魚舟、獣舟と呼ばれる異形の生物と人類との関わりを衝撃的に描き、各界で絶賛を浴びた表題作。寄生茸に体を食い尽くされる奇病が、日本全土を覆おうとしていた。しかも寄生された生物は、ただ死ぬだけではないのだ。戦慄の展開に息を呑む「くさびらの道」。書下ろし中編を含む全6編を収録する。
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Posted by ブクログ
映像が浮かぶ不穏美しい作品。 上田さんの作品まだまだ読めてはいないけど、読んだ中ではの一番好きな世界線。
どれも設定が素晴らしい珠玉のSFだった... タイトルの魚舟・獣舟はかなり荒唐無稽かつ複雑な設定なのにすんなり世界観を理解させる導入が凄い。著者の文章力の高さ、そして人間への解像度の高さがふんだんに発揮されていた。
OCシリーズの原点である「魚舟・獣舟」。現代社会崩壊後の世界、異形の生物と人間の関わり合いがわずかなページにぎゅっと込められた良作。「くさびらの道」は映画化されるそうなので楽しみ。「真朱の街」は妖怪探偵百目の前日譚かな?そして「小鳥の墓」、すばらしい!極端な管理社会の元で生きる二人の少年の話。なんと...続きを読む火星ダーク・バラードの彼の少年時代のお話ということがラストに明かされ暫し呆然。これがあの物語に続くのかと。上田氏の他作品を読んでいる方には、驚きも発見も感動も更に深まる短篇集ではないかと思う。
タイトルにもなっている魚舟・獣舟は白眉の出来。鮮やかな描写と展開が余韻ある悲しいドラマを生み出している。短編集+中編が1つで、どの話も面白かったのだが、「くさびらの道」のおぞましくもどこか美しい奇病の描写が特に気に入った。中編「小鳥の墓」は「火星ダーク・バラード」と関連があるらしいのでそちらも読んで...続きを読むみたい。
SF大賞候補作に挙がっていたので読んでみた 文句なしに良くできたサイエンスファンタジーとしてのSF 星野之宣的おちついた大人な感じの作風 それぞれの短編ごと異なるファンタジー的な奇想を含む素材を きっちり落とし込む手腕が見事 別の作品も読んでみよう
深紅の碑文を買ってきたので、序盤から読み直し、「20の短編小説」を読んだばかりで短編頭にもなってるし、 と思って読み始めたが、 中身すごい。 いまいまの現代をとらえているとしか思えない中編あり。
海洋生物からキノコ、妖怪まで、あらゆる異形が登場するSF短編集。飛び抜けて面白いのは、表題作品の「魚舟・獣舟」だ。オリジナルの世界観が、人の心の純粋さを語る。他の作品も解説するまでもなく面白い。好みは人それぞれだろうが、個人的には「ブルーグラス」がお気に入り。また、「真朱の街」は妖怪の言葉が真実すぎ...続きを読むて心に刺さる。
「この世に存在しないものを、まるで在るかの如く魅力的に創造する……。これは、とてつもなく手間とセンスがいるんだよ。」_p197小鳥の墓 映画監督の父が息子に言った台詞ですが、小説家である上田早夕里さんが創作活動において目指すところなのだろうと感じました。 どの作品も設定がよくわからないままその世...続きを読む界に放り込まれてはじめは少し読みにくいなと思うのですが、読み進めるうちにだんだんと魚舟や幽霊や妖怪が当たり前に存在する世界に入り込んでいくような感覚でした。まさに"この世に存在しないものを在るかの如く創造する"ことに長けた作者だと思いながら読んでいたので、その思惑を感じ取れていたことが嬉しかったし、それが素人の私にも伝わるほどに努力と才能の人なのだと思います。
短編集 どれも、読みやすくおもしろい。 オーシャンクロニクルシリーズである表題の「魚舟・獣舟」は短いながらも世界観、物語の奥深さを感じる傑作。 「真朱の街」これは別で3冊シリーズ化している妖怪探偵・百目の始まりの物語。個人的に、人ではない異形の物語にひかれるのでかなりおもしろかった。シリーズ化した...続きを読むものも読んでみたい。
魚舟の世界観、足りない!! 「オーシャンクロニクル」シリーズの最初の1冊 関連するのは「魚舟・獣船」だけで、他は別なSFで全部で6編が入ってます。 「魚舟・獣船」★★★★(ストーリーは出来てて、あえてこのシーンを初出しで使ったんだな。作戦成功ですね。) 「くさびらの道」★★★★★コロナ禍で身につま...続きを読むされる。 「饗応」★★★★疲れたAIの話 「真朱の街」★★★妖怪の話 「ブルーグラス」★★★★近未来の黄昏 「小鳥の墓」★(この文庫の約半分がコレですが退屈で、途中で止めた。) でした。
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