上海灯蛾

上海灯蛾

1,210円 (税込)

6pt

4.3

1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇るこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎。租界で商売をする彼のもとに、原田ユキヱという謎めいた女から極上の阿片と芥子の種が持ちこまれる。次郎は上海の裏社会を支配する青幇の一員・楊直に渡りをつけ、阿片ビジネスへ手を染めていく。やがて第二次上海事変が勃発。関東軍と青幇の暗闘が激化し、日本人であることを隠して裏社会の階段を上る次郎は窮地に陥る。軍靴の響き絶えぬ大陸で、阿片売買による莫大な富と栄耀に群がり、燃え尽きていった男たちの物語。

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上海灯蛾 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    上田早夕里『上海灯蛾』双葉文庫。

    初読みの作家。非常に読み応えのある1934年の上海租界を舞台にした歴史ノワール小説だった。

    日本帝国陸軍が中国に侵攻し、満州国を建国し、さらに中国本土で支配を強めようとしていた時代。日本陸軍も中国軍も共に阿片で得た利益を軍事費に回そうと躍起になっていた。その隙間

    0
    2025年03月27日

    Posted by ブクログ

    当時の魔都上海とは勿論街並みは変化しているものの、上海には実際に行ったことがあり、イメージし易い環境で読破できたが、当時の日中の関係性をより理解した上であれば、より能動的に愉しむことが出来たかもしれない。

    0
    2025年05月11日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後まで読み終わってから最初の数ページを読み直すと楊直の人となりがわかった後なので、この遺体を流すシーンに最初と全く違う印象を受ける。

    「魔都」という響きに相応しい世界を見ることができるし、何故このタイトルなんだろうと思っていたが途中でそこに触れるような描写(次郎がそう思う)シーンがある。
    そして

    0
    2025年10月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <目次>
    序章上海1945
    第1章阿片の園ー上海1934
    第2章田
    第3章栄華
    第4章交戦
    第5章鵬翼
    第6章詭道の果て
    終章夢と枯骨
    後記

    2023/3単行本発行
    2025/3/15第1刷(文庫)

    P94(上海に戻る日本人の男が教えてくれた)
    都会には、いいことばかりあるわけではない。
    だが、

    0
    2025年05月03日

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