人類学作品一覧

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  • 幻想としての文明
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    1巻1,155円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 内から腐食する文明、思考を停止させた人類……その行くつく先は?――全地球的視座から文明興亡の法則を解き明かし、21世紀を予見する経済人類学の壮大な啓示! 文明論の“常識”はもう通用しなくなった! 東欧の大激動、共産主義の瓦解は何を意味しているのか? 14世紀に始まった近代文明は1993年に大転機を迎えようとしている。今こそ文明とは何かを考える時だ。 <いま地球上で何が起きているのか> ●東欧発火は当然の帰結 ●ヒットラーの台頭を予言した経済人類学 ●マルクスの失敗はヘーゲルの失敗 ●はたして自由社会が「勝った」のか? ●一度滅びた文明は二度と栄えない ●人類は集団的躁状態に入りつつある ●太陽黒点が多くなると歴史は激動する ●現代人はなぜ麻薬を手離せなくなったのか? ●近代は思考停止を好む ●社会はひとつの「生命体」である ●南米の指導者は社会の「生理」をこわした ●人類は「民族」を超えられるか
  • 幻想ドラゴン大図鑑
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 巨大にして勇壮にして最強の存在。 幻想世界における究極の生物であるドラゴンたちがこの大図鑑に集結する! 本書では世界の名だたるドラゴン70種類以上を美麗なイラストと大図鑑形式で徹底的に解説。 ドラゴンの特徴、強さと弱点、物語や伝承など情報量が満載です。 また、誌面ではドラゴンVSドラゴンが天地を揺るがす大バトルを展開。 最強の生物、ドラゴンの戦い方とは? どう敵を圧倒し、打ちのめすのか? その戦い方と強さを徹底検証。 さらに読み物ページやコラムでは、西洋と東洋のドラゴンの特徴の違いや、 ドラゴンのタイプや性質といった基礎知識の解説。 世界のドラゴンの分布図やドラゴンの宿敵であるドラゴンスレイヤーの解説など、 ドラゴンをより深く知るための内容も充実。 監修は『幻想世界の住人たち』『虚空の神々』『幻獣大全』『甲冑の乙女』など、 ゲームおよび文化人類学関係の著作多数の健部伸明氏がつとめており、 ファンタジー世界の知識が存分に詰め込まれた究極のドラゴン大図鑑です。 【目次】 ●本書の究極ポイント1 幻想世界に伝えられるドラゴン70種類以上を徹底解析。 美麗にして迫力抜群のカラーイラストでドラゴンを火、水、風、土、光、闇の属性別に掲載します。 ◎火属性のドラゴン ベオウルフのドラゴン/ファイアドレイク/ペルーダ/エレンスゲ/ゴルィニシチュ/清姫…etc ◎水属性のドラゴン ヒュドラ/タラスク/クエレブレ/バクナワ/ヨルムンガンド/レヴィアタン/ガルグイユ/八岐大蛇/九頭龍…etc ◎風属性のドラゴン ワイバーン/テュポーン/リントブルム/ヴリトラ/カンヘル竜/ケツアルコアトル/メスター・ストゥアワーム…etc ◎土属性のドラゴン ヴィーヴル/ピュートーン/野槌/エキドナ/ラミア/燭陰/鼓/シェール・サレ/シェーンベルクの竜…etc ◎光属性のドラゴン 赤い竜と白い竜/ムシュフシュ/イツァムナー/エチオピアの飛竜/応龍/青龍/龍王/メリュジーヌ/ドラゴンメイド/ナーガ…etc ◎闇属性のドラゴン ファーヴニル/ニーズヘッグ/黙示録の獣/聖ゲオルギウスのドラゴン/聖マルガレータのドラゴン 聖ダニエルのドラゴン/ラードーン/フェルニゲシュ…etc ●本書のポイント2 ドラゴン同士の究極バトルが展開! それぞれのドラゴン同士が戦った場合、どういう展開の戦いになるのか。 それぞれのドラゴンの解説ページにはifバトルのコラムが掲載されており、 そのドラゴンの戦い方と強さを検証しています。 また、各属性(火、水、風、土、光、闇)ページの最後では、属性を代表するドラゴンが 強敵のドラゴンを相手に4ページ形式で怒涛のバトルを展開。 ドラゴンの強さを知るための徹底分析が行われています。 ●本書のポイント3 日本のファンタジー世界における第一人者のひとりである 健部伸明氏による完全監修。 世界中のドラゴンの物語や伝承の解説と共に、初めて知るような情報や、驚くような見解などが コラムや読み物ページには数多くまとめられており、幻想世界におけるさまざまな知識が しっかりと身につく一冊です。
  • 現場力を引き出すリーダーの条件 「オーケストラ」型マネジメント
    4.0
    企業はもはや社員を型にはめることはできない。個々の社員の力を最大限に引き出すことが必須だ。 命令せず、強調し、違いを活かすオーケストラ型のマネージメントがリーダーの最大のスキルになる。 男性的な“強いリーダー”(α型リーダー)のもと、軍隊型のトップダウンで現場を率き、目標達成する―。もはや、そんな一本調子な組織と人材では社員をまとめることができず、企業としても生き残れない。 本書は、動物行動・心理・社会学などの知見を活かし、「企業人類学」という独自の切り口で、新しい組織 のリーダーシップとキャリア形成の在り方について提案する。
  • 恋はノン・ストップ
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    夜ふけのニューヨーク。クレアはナイトクラブ〈ザ・ジャングル〉に足を踏み入れた。人類学の教授になったばかりの彼女が選んだ研究テーマはずばり“夜間の男女の出会いについて”だ。魔法のスカートをはいて、自分が実験台になり、クラブに集う若者を片っ端からリサーチしよう。そう考えたが、店の用心棒からつまみ出されてしまった。彼女に男たちが群がって店を大混乱に陥れたからだ。クレアは催眠術にでもかかったように用心棒の姿に見とれた。そして思った――私って、恋をしたことがあったかしら?★スカートのおかげで見事、マンハッタンの豪華なアパートに住むことになった三人の女性たち。今回は地味で学問一筋のクレアが主人公です。RITA賞受賞作家クリスティン・ガブリエルが上質の現代のおとぎばなしに仕立てました。★
  • 行為主体性の進化 生物はいかに「意思」を獲得したのか
    -
    何をするべきかを自分で意思決定し、能動的に行動する能力、それが「行為主体性」だ。 生物はどのようにして、ただ刺激に反応して動くだけの存在から、人間のような複雑な行動ができるまでに進化したのか?  太古の爬虫類、哺乳類、大型類人猿、初期人類の四つの行為主体を取り上げ、意思決定の心理構造がどのように複雑化していったのかを読み解いていく。 進化心理学、進化生物学、行動生態学、認知科学など、これまで別々に取り上げられることの多かった人間と動物の研究をまとめ上げ、包括的な行為主体のモデルを提唱し、その進化の道筋を解明する画期的な新理論。 ◆賞賛の言葉◆ 「説得力があってわかりやすい、すでに古典というべき書。科学を前進させ、人間の本性を学ぶ次世代の学徒に読み継がれることだろう」 ――ブライアン・ヘア(デューク大学進化人類学教授、『ヒトは〈家畜化〉して進化した』著者) 「心理学の第一原理は心理や行動ではなく、行為主体性であるべきだという斬新な洞察に満ちている」 ――デイヴィッド・バクハースト(カナダ・クイーンズ大学卓越教授)

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  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史
    3.6
    いま人類史研究は飛躍的進歩を遂げつつある。その起爆剤となっているのが古代DNA革命だ。2010年ごろより、古代の骨から抽出した全ゲノムデータ解析による新発見ラッシュが続いている。 これまでの考古学や人類学の定説を次々に打ち砕き、人類の新たな歴史を浮かび上がらせているのだ。旧人類と交雑をくり返してきたホモ・サピエンスの進化の道すじや、私たちの遺伝子の中に息づく大昔の“ゴースト”の存在など、「人類」そのものの捉え方を根底からくつがえす衝撃の事実が明らかになりつつある。 世界におけるヒト古代DNAの半数以上を解析・発表してきたパイオニアが、初めて最新の成果をダイナミックに提示し、“新サピエンス史”の幕開けを告げる記念碑的名著。
  • 構造の奥 レヴィ=ストロース論
    5.0
    「構造主義」は終わらない。「構造」が秘めた本当の「力」を解き明かし、その潜勢力を新展開させる決定版! 仏教と構造主義そして真のマルクス主義に通底する「二元論の超克」は、革命的な人文「科学」を生み出す思考となりうるはずだ。新しい「構造主義」の可能性を著者は丁寧に取り出す。 もう一つの人類学の可能性は、夭折した弟子のリュシアン・セバーグの中にもあった。師レヴィ=ストロースと若き研究者は、南米インディオの神話の構造分析に取り組んだ。マルクス主義をベースにした「構造主義」が創始された時に起こった師弟関係の美しくも悲しい物語。記号学的な枠組みを超えて、人間科学の「プロレタリア」としての人類学の使命を読み解いていく。 さて、「構造」をレヴィ=ストロースはこのように認識している。 「双分制の明白な諸形態を、その真の本性は、別のはるかに複雑な構造が表面的にゆがんであらわれたものとして扱ったほうがよいのではないかということであった」 人類の思考は実は複雑なものなのだ。二元論と三元論が、動的に組み合わされて、さまざまな神話や事象が生み出される過程を解読することで見えてくる人類学とは、いかなるものなのか? 「構造」の「奥(heart)」へと至る道を示す「人類学」の道標である。 【目次】 プロローグ 革命的科学 第一章 構造主義の仏教的起源  レヴィ=ストロースと仏教/仏教の中の構造主義/構造主義の中の仏教 第二章 リュシアン・セバーク小伝  高等研究院での出会い/新しい神話研究/変換の論理/神話の公式/『神話論理』の朝/プエブロ神話学へ/アチェ族の夢分析/『マルクス主義と構造主義』/悲劇的な死 第三章 構造の奥   双分制/レヴィ=ストロースの弁証法/互酬性の謎/重力論と贈与論/フランス啓蒙主義/人間科学のアインシュタイン/対称性のほうへ 第四章 仮面の道の彼方へ 1  地震多発地帯/ブリティッシュ・コロンビアのレヴィ=ストロース/カミナリ鳥・クジ・ナマズラ/スワイフエ仮面/ゾノクワ鬼女 2  剣とナマズ/ゾノクワと山姥/山の神の影/ポトラッチと市/仮面の道は続く エピローグ 注および引用・参考文献
  • 幸福な星
    4.0
    メイ、どこにも行かないで。ずっと私と一緒にいて。いつかきっと、私のおびえが私を殺すから…… 今まさに消滅しようとしている国がある。最大多数の最大幸福のための選択が、やがて多くの国民に生への嫌悪感を抱かせるようになった。あるのは勝者と敗者、嫉妬、羨望、憎悪……。この国を訪れた文化人類学者がひとりの若い女性と出会った。彼女は国により選別され、多くをあきらめて生きてきた。しかし「私は私を殺さなかった」。彼女が静かに語り出したのは―― 辻原登氏推薦 「これほど深く、巧みに、愛と憎しみ、絶望と救済を描き切ったエンターテイメントを私は知らない。2019年は、『幸福な星』が彗星のように出現した年として記憶されるだろう。」
  • 高齢者が働くということ
    -
    アメリカには、高齢書の雇用に成功し、この10年間、右肩上がりの成長を続ける企業がある。本書は、気鋭の文化人類学者が5年かけてこの企業を取材し、その同じ職場で高齢の従業員たちと共に働く経験をしながら、高齢者にとって働く場所があることの意味を様々な角度から明らかにする。
  • 9つの人生 現代インドの聖なるものを求めて
    5.0
    全編にわたって、むせかえるような聖性。 それが、猥雑で、エロスに溢れており、実に尊い。 ちまたにあふれている宗教の概説書を読むより、本書の読破をお勧めする。 ――釈徹宗氏(僧侶、宗教学者) 紀行文学の名手が紡ぐ 魂の救済の物語。 鮮烈な伝統、信仰、霊性と歌の世界 ◆内容◆ 急速な経済発展を遂げ変化し続ける現代インド。その村々で伝統や信仰を受け継ぐ人々を取材した、紀行・歴史文学の名手による、19か国で翻訳出版されたノンフィクションの傑作。 死への断食に臨むジャイナ教尼僧。祭りの間、最下層の人間が神になる憑依芸能テイヤム。神に捧げられ娼婦となった女たちを守護する女神信仰。叙事詩を伝承する沙漠の歌い手。スーフィーの聖者廟に身を寄せる女性。かつてダライ・ラマ14世の警護をつとめ、亡命し兵士として人を殺めたことを懺悔するチベット仏教の老僧。約700年以上の伝統を汲む職人による官能的神像の世界観。女神信仰のもと、しゃれこうべを重用するタントラ行者。そして吟遊行者バウルとなった人々の遊行の半生――。 現代文明と精神文化の間に息づく、かけがえのない物語。 ◆海外評◆ 「文句なしにうつくしい本。高潔で誠実、そして啓蒙的で感動的。大好きな本、読めることが純粋に喜び」『食べて、祈って、恋をして』著者、エリザベス・ギルバート氏 「ジャーナリズムと文化人類学、歴史、宗教史の見事なまでの調和が、すばらしい小説作品のような描写力で文章に結実している。キプリング以来これほどインドの農村を魅力的に描き出した人はいない」インド学者、ウェンディ・ドニガー氏“Times Literary Supplement”紙
  • 古事記の世界
    5.0
    イナバの白兎、国引き、オロチ退治、海幸山幸、天の岩屋戸の話など、古事記は私たちにとって親しみ深い古典である。著者は、古事記伝の宣長という縦糸と、イギリス社会人類学の横糸とを交錯させる新しい問題意識に立って古事記を読み解くことにより、その本質を明らかにした。新しい光に照らし出された古事記の豊かな世界がここにある。

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  • 「粉もん」庶民の食文化
    4.0
    タコヤキ、お好み焼き、もんじゃ焼き、うどん、おやき……全国津々浦々にある粉食品「粉もん」を、足と舌と膨大な時間を使って巡った、驚きと発見の書。たこやきのルーツと言われる「ラジオ焼き」とは? 茨城県大洗がもんじゃ焼きの古里って本当? 讃岐うどんから生まれた「大阪ぶっかけうどん」とは……。日本だけでなく、アジア各地まで足を伸ばし、文化人類学的考察をも加えた瞠目の書。著者は日本コナモン協会会長。厳選「粉もん」レシピ&全国「粉もん」マップ付き。

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  • この恋、揺れて…〈テキサス探偵物語II〉
    完結
    -
    「プレイボーイの彼とお堅い人類学者の私では、住む世界が違うんだわ」大晦日のパーティで、タビーは幼なじみの探偵・ニックに打ちのめされた。そんな時、タビーの勤める大学で盗難事件が起こり、彼女に容疑がかけられてしまう。タビーはニックに調査を依頼するが、彼と会うたび高鳴る胸は隠しようがなくて…!?
  • この恋、揺れて…〈テキサス探偵物語Ⅱ〉【分冊】 1巻
    無料あり
    -
    「プレイボーイの彼とお堅い人類学者の私では、住む世界が違うんだわ」 大晦日のパーティで、タビーは幼なじみの探偵・ニックに打ちのめされた。そんな時、タビーの勤める大学で盗難事件が起こり、彼女に容疑がかけられてしまう。タビーはニックに調査を依頼するが、彼と会うたび高鳴る胸は隠しようがなて・・・!?

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  • コロナ禍をどう読むか――16の知性による8つの対話
    -
    ウイルスは「敵」なのか? それとも――? 人類学、哲学、批評、アート、小説、精神分析、ビッグヒストリー、妖怪、科学史……。 ジャンルを異にする俊英たちが、コロナ禍が露わにした二元論の陥穽をすり抜け、「あいだ」に息づく世界の実相を探る。刺激的な八つの対話集。 刻々と迫りくる感染症と、その対策に奔走する我々。 緊急事態宣言下の日本で行われた八つの対談は、未曾有の事態を普遍的な観点から見つめ直す、二つのまなざしが直交する対話の記録である。 【目次】 ■ TALK 01 奥野克巳 × 近藤祉秋 ウイルスは人と動物の「あいだ」に生成する ■ TALK 02 逆卷しとね × 尾崎日菜子 接触と隔離の「あいだ」を考える ■ TALK 03 吉村萬壱 × 上妻世海 私と国の「あいだ」を/で問い直す ■ TALK 04 清水高志 × 甲田烈 既知と未知の「あいだ」の政治 ■ TALK 05 松本卓也 × 東畑開人 心と身体の「あいだ」を考える ■ TALK 06 山川冬樹 × 村山悟郎 隔離され、画像化された二つの「顔」、その「あいだ」で ■ TALK 07 辻村伸雄 × 石倉敏明 歴史と神話の「あいだ」の実践 ■ TALK 08 塚原東吾 × 平田周 グローバルとローカルの来たるべき「あいだ」へ
  • 獄中記(新版)
    -
    1巻4,395円 (税込)
    東京外語大を出て8か月で入獄するや、看守の目をかすめて、エスペラント語にのめりこむ。英・仏・エス語から独・伊・露・西語へ進み、「一犯一語」とうそぶく。生物学と人類学の大体に通じて、一個の大杉社会学を志す。21歳の初陣から大逆事件の26歳まで、「頭の最初からの改造」を企てる人間製作の手記。
  • ゴッホの犬と耳とひまわり
    3.8
    1巻2,090円 (税込)
    古いフランス製の家計簿に書きこまれた膨大な文書を翻訳してほしい、と文化人類学者河島からの依頼。最後にVincent van Goghと署名があって、ゴッホ直筆かもしれない。しかも署名付き家計簿は二冊存在するという。贋作ならば、なぜ複数必要だったのか。ぼくは翻訳を進めるいっぽう、家計簿の来歴を追った。だが、謎は深まるばかりだった。
  • サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠
    4.6
    1999年のラスベガス。ソニーは絶頂期にあるように見えた。しかし、舞台上でCEOの出井伸之がお披露目した「ウォークマン」の次世代商品は、2つの部門がそれぞれ別個に開発した、2つの互換性のない商品だった。それはソニーの後の凋落を予告するものだった。 世界の金融システムがメルトダウンし、デジタル版ウォークマンの覇権をめぐる戦いでソニーがアップルに完敗し、ニューヨーク市役所が効率的に市民サービスを提供できない背景には、共通の原因がある。それは何か――。謎かけのようなこの問いに、文化人類学者という特異な経歴を持つ、FT紙きってのジャーナリストが挑む。 企業であれ自治体であれ、あらゆる組織は「サイロ化」という罠に陥りがちである。分業化したそれぞれの部門が、それぞれの持つ情報や技術を部署の中だけでとどめてしまい、隣の部署とのあいだに壁を作ってしまう。日本語では「タコツボ化」と呼ばれるこの現象は、どんな組織でも普遍的に存在する。 経済学的な観点からすれば、身内での競争を生むような「サイロ」は無駄であるから、トップが「サイロ撲滅」の掛け声をかければ解決に向かう、と思いがちだ。ソニーの新しい経営者・ストリンガーも最初はそう考えた。しかし、彼は失敗した。壁は極めて強固で、一度できたサイロは容易には壊れない。 文化人類学者の視点を持つ著者は、「サイロ」が出来るのは人間に普遍な原因がある、と説く。人間に求められる技術が高度で専門的になればなるほど、サイロはむしろ必要とされるからだ。 人間は必ずサイロを作る、ならば、その利点を活用しつつ、その弊害を軽減する方法を探ろうとする画期的な論考が、本書である。
  • 魚は数をかぞえられるか? 生きものたちが教えてくれる「数学脳」の仕組みと進化
    3.5
    すべての生きものは数をかぞえている。チンパンジーや犬だけじゃない。鳥も魚もネズミもライオンもイルカも数をかぞえ、アリもハチも計算し、セミは素数の周期を把握していた! 「人間特有のもの」と一般に考えられている数的能力は、進化の過程で発達してきた。つまり言語をもたない生きものも、食べて繁殖して生存するために、数を認識し、かぞえている。いや、計算すらしているのだ――この大胆な仮説を、認知神経心理学の第一人者にして数的能力の遺伝について研究を続けてきたロンドン大学名誉教授が検証。数学を中心に神経科学、社会人類学、進化生物学と、学問分野を縦横につなげて、「生きものは数をかぞえているのか」というユニークなテーマに迫る。 本書では、京都大学霊長学研究所の計算できるチンパンジー・アイや、後者関数を理解し数学の自習までした伝説のヨウム・アレックスといった”天才動物”にとどまらず、さまざまな生きものをとりあげる。 ・「サルと大学生の基礎数学」 ・ヒヒは脳で計算し、足で投票する ・敵の数をかぞえて戦略を立てるライオン ・数を多めに見積もるネズミ ・クジラとイルカの高度な数的能力 ・猫の脳で観測された「計数」細胞 ・「名前のない数」を考えていたカラス ・ハトの記憶容量はグーグルマップを超える? ・さえずりで数的能力を鍛える ・鳥のちっぽけな脳内はニューロンでいっぱい ・5回鳴いて婚活に勝つオスガエル ・オタマジャクシの数的能力は魚に劣る? ・生後1日のグッピーも大きな群れを選ぶ ・数の変化で魚の脳も変化する ・7時間訓練すればアリは「数」を学べる? ・クモは獲物の数をかぞえる ・イカの数の感覚は感覚は人間の子どもと同程度? ・シャコは経路積分で巣穴に隠れる ・カタツムリはチンパンジー並みに数に敏感 哺乳類から無脊椎動物まで、動物が「数」をどのように認識しているか、数を使って何をしているかは、私たち人間の進化プロセスをたどることであり、「人間は数をどうとらえ、どうかぞえているか」を発見する旅でもある。 昨今、「生涯年収は計算能力で決まる?」などと問われているが、それも当然かもしれない。ガリレオは「宇宙は数字で書かれている」と言い、ピタゴラスは「万物は数でできている」と述べ、ノーベル物理学賞受賞者のユージン・ウィグナーは「数学は世界を説明する道具だ」と語った。人間を含めたあらゆる生きものの命の目的、つまり「セックスと食物の獲得と生存」に不可欠なサバイバルツールが計数なのだから、数的能力が人生に影響を及ぼしても不思議はない。 さあ、あなたはどうかぞえているか? 知的好奇心をかきたてる話題作。
  • 酒場の社会学
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    喜びをかみしめる酒、憂さをはらす酒、人と人をむすびつける酒…、そんな酒を求めて“飲み人”たちがやってくる酒場。そこには、いつしか“酒縁社会”とでも呼ぶべきうたかたの小社会が形成されていく…。本書は、かつて「スナック・M」のマスターとして飲み人たちを見守り続けた気鋭の文化人類学者が、その酒縁社会の論理と構造を、ユニークなデータと分析をもとにあかあかと照らし出して見せた、異色の書である。

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  • 砂漠のハネムーン
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    好条件の仕事を逃したくないと思った彼女は、魅力的な面接担当者に秘密を隠した。■勤務地が外国であることと高額の給料に心を引かれ、テキスタイル・デザイナーのニコールは求人広告に応募した。最終面接会場の高級フラットで彼女を迎えたのは、ドクター・ストラットハーレンと名乗る魅力的な男性だった。人類学者である彼から、勤務地はインド北西部の町だと知らされる。彼はラジャスタン州の君主マハラジャと同じ学校で学んだ仲であり、東洋の工芸品を西洋人に売りたいと望むマハラジャの依頼を受けて、職人たちの作業を監督できる人材を探していたのだった。結局、後日昼食をとりながら再度面接をしたいと言われたニコールは、食事の席でストラットハーレンから合格を告げられる。彼女の思いは早くもインドへ、マハラジャの宮殿へと飛んだ。自分が未婚の母であることは内緒にしたままで……。
  • 三国志 - 研究家の知られざる狂熱 -
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    ■まったくあたらしい視点で三国志を知る・楽しむ! 三国志ファン垂涎の一冊。 「劉備が諸葛亮に遺した遺言が、しっくりこない!」 三国志研究家は、何を「問題」と考え、何を「研究」しているのか? 120以上の論文を書き上げた第一人者がその知られざる“裏側”と“狂熱”を徹底解説。 ・『三国志』『三国志演義』の新たなる考察 ・劉備は諸葛亮を信頼していなかった!? ・陳寿『三国志』には、劉備が母のためにお茶を買うシーンはない ・龐統、馬良、蒋琬は地縁で優遇された ・曹操は儒教を崩壊させるために「文学」を宣揚した ・司馬懿は夏休みの宿題のような詩をつくった ・孫権が張昭を屈服させられなかった理由 ・魯肅は経済資本を周瑜に与えて「名士」となった ・「乱世の姦雄」「臥龍」など人物評語が与えられた理由 etc. 【著者プロフィール】 渡邉義浩 (わたなべ よしひろ) 1962年東京生まれ。筑波大学大学院 歴史・人類学研究科博士課程修了。文学博士。 現在、早稲田大学理事・文学学術院教授。大隈記念早稲田佐賀学園理事長。三国志会事務局長。 専門は古典中国学。 主な著書に、『始皇帝 中華統一の思想』(集英社)、『三国志―演義から正史、そして史実へ』(中央公論新社)、『人事の三国志』(朝日新聞出版)、『三国志「その後」の真実』(SBクリエイティブ、共著)などがある。
  • 雑学艶学
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    弓削道鏡を筆頭に、古今東西の巨根、巨マン、性豪列伝。江戸時代のソープ(湯女風呂)、接吻の起源、豊臣秀吉の見事なラヴレター、徳川家康の淋病の話、死人に接吻する話、「ずいずいずっころばし」がエロ唄である説、古事記にはじまる「麻羅=刀」説、等々。およそ性にまつわるウンチクを余すところなく傾け尽くす。当代一の人生の達人が好評「雑学猥学」につづいて贈る、Y談のタネ本にして、知性と教養が読むほどに身につく、比較人類学(?)の薫り高い、これぞ人生の本!
  • 「雑」の思想 世界の複雑さを愛するために
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    近代社会が喪った「雑」の魅力を語りあう 雑談・雑音・雑学・雑種・雑用・複雑・煩雑・粗雑…… 現代社会が否定してきた「雑」の中に、多様性や民主主義の根っこがあり、 市場主義や「生産性」に代わる価値観の手がかりがある。 “雑”なる対話から広がる魅力的な世界。 【目次】 はじめに……辻 信一 第1章 「弱さ」から「雑」へ 第2章 「雑」なる民主主義・「雑」なるエコロジー 第3章 座談で「雑」を広げる・深める(田中優子×山崎亮×高橋源一郎×辻信一) 第4章 「雑」に向き合う宗教・「雑」を取り入れる経済 第5章 「雑」の思想は深まり広まる おわりに……高橋源一郎 【著者】 高橋源一郎 作家。『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞、『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞を受賞。 辻信一 文化人類学者、「ナマケモノ倶楽部」世話人、「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社ライブラリー)ほか著書多数。
  • 市場の経済思想(現代経済学選書)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 市場活動をルールの下での競争というゲームとして統一的に考察。古代以来の反市場思想を歴史的・批判的に分析した問題作。各務賞受賞。 【目次より】 まえがき 1 経済と市場 1 稀少性の出現 2 余分なものとしての経済 3 稀少性への挑戦 4 稀少性に対処するための社会システム 5 競争 6 市場 7 市場をめぐる経済思想 2 交換・貨幣・市場ゲーム 1 交換 2 交易と市場の起源 3 交換ゲーム 4 交換に先立つもの 5 交換の正義 6 貨幣 機能主義的アプローチ 7 貨幣 経済人類学的アプローチ 8 貨幣 情報システム論的アプローチ  9 貨幣と市場ゲーム 3 反市場思想および経済的自由主義のプロトタイプ 1 アリストテレスの正義論 2 利得は不正であるという説 3 マネー・ゲームは不自然であるという説 4 利子の否定 5 司馬遷の経済的自由主義 6 国家独占をめぐる問題 4 市場ゲームと正義 1 トマス・アクイナスの正義論 2 「交換の正義」再論  3 「公正価格」 4 中世の商業 5 商業利潤の根拠 6 利子をめぐる議論 7 「分配の正義」 8 ゲームの 「公正」 と初期条件の問題 5 「搾取」と「剰余」 1 市場ゲーム と利得 2 マルクス的「搾取」の概念 3 「剰余」の概念 4 「剰余」としての人間 5 交換システムにおける「剰余」 6 マネー・ゲームと「利潤」 6 「見えざる手」 の世界と 「ユートピア」 1 『蜂の寓話』 のパラドックス 2 自生的な社会的秩序  3 「見えざる手」 4 自然的秩序形成のメカニズムと「共感」 5 「見えざる手」の失敗 6 「市場の失敗」 7 反市場社会としての「ユートピア」 7 市場と国家 1 国家とその経済的役割  2 プラトンの「国家」 3 市場ゲームの抑制者としての国家 4「富国強兵ゲーム」 のプレーヤーとしての国家 5 経済的自由主義と国家 6 再分配ゲームの仲介者としての国家 7  国家による市場の制御 8 資本主義というゲーム 1 「マネー・ゲーム」としての「資本主義」 2 「資本主義」は不公正なゲームか 3 「搾取」についての再論  4 「反資本主義」のモデル 5 「社会主義」という名の「国家独占資本主義」 6 資本主義の否定がもたらす「国家の失敗」 7 非資本主義的市場経済としての「市場社会主義」の可能性 8 資本主義の「精神」 9 経済思想のドラマ 1 古代・中世の反市場の思想 2 「重商主義革命」と「アダム・スミス革命」 3 正統・異端・無神論 4 「ケインズ革命」以後 5 主要なパラダイムの比較 6 市場の擁護と資本主義の擁護 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 竹内 靖雄 1935~ 2011年。経済学者。成蹊大学名誉教授。東京大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。専門は、経済思想史、経済倫理学。 著書に、『マルクスの経済学』『経済学の認識』『経済学とイデオロギー』『競争はなぜ必要か』『日本型市場社会の知恵』『父性なき国家・日本の活路』『経済倫理学のすすめ』『市場の経済思想』(東京海上各務記念財団最優秀図書賞受賞)『正義と嫉妬の経済学』(山本七平賞受賞)『迷信の見えざる手』『国家と神の資本論』『イソップ寓話の経済倫理学』『世界名作の経済倫理学』『ミステリの経済倫理学』『経済思想の巨人たち』『「日本」の終わり』『諺で解く日本人の行動学』『「脱」宗教のすすめ』『チームの研究』『国家という迷信』『得する生き方 損する生き方』『衰亡の経済学』『法と正義の経済学』『あなたも「リーダー」になりなさい』『戦争とゲーム理論の戦略思考』など、 訳書に、D・ジョナス、D・クライン『幼稚化の時代1・2』G・ハーディン『サバイバル・ストラテジー』などがある。
  • 視点という教養(リベラルアーツ) 世界の見方が変わる7つの対話
    4.4
    JAPAN PODCAST AWARDSベストナレッジ賞受賞の人気番組が待望の書籍化! 7つの学問の研究者と深井龍之介氏・野村高文氏が対談したpodcastを書籍化。様々な選択肢があるがゆえに、迷いや嫉妬が生まれる現代に、世の中をあらゆる視点から捉え、自ら選択できる能力を身につけるための、リベラルアーツの思考法を紹介する。 【目次】 はじめに chapter.01 リベラルアーツの力を考える chapter.02 物理学:「直感」を身につけて、判断力を手に入れろ ×北川拓也 chapter.03 文化人類学:感染症も経済も、世の中はすべて文化人類学の研究対象になる ×飯嶋秀治 chapter.04 仏教学:実はきわめて論理的な、仏教の世界へようこそ ×松波龍源 chapter.05 歴史学:歴史を学ぶことで「つっこみ力」を磨け ×本郷和人 chapter.06 宗教学:キリスト教が、世界を変えた理由 ×橋爪大三郎 chapter.07 教育学:現代に再び現れた「松下村塾」の実践 ×鈴木 寛 chapter.08 脳科学:感情の仕組みを脳から読み解く ×乾 敏郎 おわりに─7つの対話を終えて
  • 資本主義の次に来る世界
    4.1
    「少ないほうが豊か」である! 「アニミズム対二元論」というかつてない視点で文明を読み解き、 成長を必要としない次なる社会を描く希望の書! ケイト・ラワース(『ドーナツ経済学が世界を救う』著者)、 ダニー・ドーリング(『Slowdown 減速する素晴らしき世界』著者)ほか、 世界の知識人が大絶賛! デカルトの二元論は「人間」と「自然」を分離した。 そして資本主義により、自然や身体は「外部化」され、 「ニーズ」や「欲求」が人為的に創出されるようになった。 資本主義の成長志向のシステムは、人間のニーズを満たすのではなく、 「満たさないようにすること」が目的なのだ。 それでは、人類や地球に不幸と破滅をもたらさない、 「成長に依存しない次なるシステム」とは何か? 経済人類学者が描く、かつてない文明論と未来論。 本書が語るのは破滅ではない。語りたいのは希望だ。 どうすれば、支配と採取を軸とする経済から生物界との 互恵に根差した経済へ移行できるかを語ろう。 (「はじめに 人新世と資本主義」より)
  • 島と人類
    3.0
    【第38回すばる文学賞受賞作】行こう! 行こうよ島へ! 人類学者の河鍋未來夫らヌーディスト一行は、「あの島」を目指し、大海原へ挑む。そこでは人類史に新たなる一ページを刻むべく、禁断の計画が行われていた。ヒトとボノボ、種属を超えた愛の先にあるものは……。驚愕か、感動か、はたまた爆笑か?! 小説界を震撼させる、衝撃のデビュー作。「罪も恥もクソ喰らえ! だよなみんな! の一念で、すっぽんぽんで書きました。」――作者
  • 宗教の起源 私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか
    4.5
    科学が隆盛を極める現代においても、 宗教は衰えるどころかますます影響力を強めている。 ときに国家間の戦争を引き起こすほど 人々の心に深く根差した信仰心は、なぜ生まれたのか? そして、いかにして私たちが今日知る世界宗教へと進化したのか? 「ダンバー数」で世界的に知られ、 人類学のノーベル賞「トマス・ハクスリー記念賞」を受賞した著者が、 人類学、心理学、神経科学など多彩な視点から 「宗教とは何か」という根源的な問いに迫った、 かつてないスケールの大著。待望の邦訳刊行。 ■ ■ ■ 集団内に協力行動を生みだす信仰心も、 集団の外に対しては反社会的行動の原動力となる。 宗教的アイデンティティが国家に利用されるとき、悲劇は起こる。 ――フィナンシャル・タイムズ紙 宗教と人間の生活のあり方は、かくも複雑なのである。 本書は、その両方を進化的ないきさつから説明しようと、 真に大きな考察を展開しようと試みる大作である。 ――長谷川眞理子(進化生物学者、総合研究大学院大学名誉教授/「解説」より) ■ ■ ■

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  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か
    3.6
    だれもが必要とされる組織へ――真の「共創」への道を示す 集団での活動を通じて人は、しばしば個人では到底至らないような優れた知恵を発揮することがある。互いに耳を傾け、考えや思いを共有し、連帯を深める中で生まれる「集合知」。それを生み出すことができたとき、チームや組織は大きく前進する。だが一方で、人は集団になると傲慢になったり、不毛な対立を始めたりしがちなのも事実だ。この「衆愚の罠」に陥ることを避け、「集合知」を生み出すにはどうすればいいのだろうか? 本書は、企業改革、開発援助、スポーツ、医療、文芸、政治、宗教、文化人類学など、極めて多岐にわたるエピソードや知見をもとに「集合知」の謎を探究する。その中で見えてくるのは、だれもが互いに支えられ、互いに必要とされる集団の在り方だ。人と人とは切り離されて別個に存在しているのではない。――普遍的な人間性に目を向けて語られた味わい深い組織論。 人々の間の相互作用から生み出される優れた洞察、「集合知」。奇跡のような瞬間と、人と関わる喜びを伴うこの「知」は、「知らない」ことを受け入れることから始まる……。人はなぜ支え合うのか。集団に潜む罠をいかに回避するか。組織と学習の在り方を根本から問い直し、知と人間の本質を探究する一冊。 「集合知とは、集団やコミュニティ内での相互作用を通じて獲得される知識や洞察のことだ。さらに掘り下げて考えるならば、そこにあるのは人と人との“生きた結びつき”であり、地域や組織や世界における“頼り合い”である」(本文より) 「“知らない”ということこそが強みであり、表面的な答えを出す力よりも問う力のほうが大切であり、想像力とコミットメント、忍耐力、そして心を開き互いに信頼する力のほうが、長い目で見れば単なる“頭の良さ”に勝るのだ」――ピーター・センゲ(「序文」より)
  • 手話の世界を訪ねよう
    4.2
    手話は世界共通? 手話はジェスチャー? 実は手話は文法をもち、国によって異なる複数の言語。手話を言語の一つとしてとらえ、ろう者の豊かな文化世界のフィールドワークへ出かけてみよう。文化人類学者が案内する異文化世界への旅。

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  • 昭和45年女 昭和45年女 2023年7月号 Vol.12
    -
    アラフィフ女子の「ワタシルーツ」が詰まった『昭和45年女』。メインターゲットの昭和45年女はもちろん、先輩世代、昭和に興味がある若い世代もウェルカム! 12号は昭和45年女がティーンエイジャーだった1980年代に心躍らせた洋楽ロック&ポップスを大特集。キラキラの洋楽スターがたくさん登場します。第二特集は「ホントの昭和」。 表紙 CONTENTS 私たちの洋楽ROCK SHOW Echo of The 80's 思い出の洋楽カルチャー 洋楽史年表 『ファンキートマト』〜tvkがお茶の間に発信した洋楽情報〜 中村真理 & シャーリー富岡 『ミュージック・ライフ』 は私たちのバイブル〜ミーハーはステキな合言葉〜 東郷かおる子 週末の夜更かしを覚えて、洋楽も覚えた『ベストヒットUSA』 『TOKIO ROCK TV』 イヤーズを語る 本田恭章 日本のティーンを撃ち抜いた80年代洋楽最大のアイドル! デュラン・デュラン 今泉圭姫子 今なお輝き続ける80年代全米チャート! 『全米TOP40』  矢口清治 「五十路のレディ」 スティング先生の日本語ロック いのうえさきこ 80年代洋楽がくれた畠山美由紀 の私のアイデンティティ SOUND&VISION 80年代傑作MV選 1985年7月13日 世界がひとつになった日。38年目の ライヴエイド 鑑賞記 80年代に訪れた モンキーズ リバイバル 音楽種別 おしゃれ人類学 24時間カッコイイを追いかけて ちわきまゆみ とんがった洋楽を教えてくれた“スクール・オブ・ロック”「ロンドンナイト」  大貫憲章 私たちの妄想と夢がもりだくさん! みんなで作った『8ビートギャグ』  シマあつこ 洋楽ライクだった80年代の日本人アーティスト&アイドル 80年代アイドル 洋楽見栄事情 みんなに愛された忘れじの80年代ポップアイドル ロンドン ロサンゼルス LiLiCoの部屋 ゲスト 渡辺美里 昭和コレクター・宇山あゆみの昭和メルヘンサロン 第12回 「缶バッジの想い出」 マイ・ラスト・ソング」が教えてくれるホントの昭和 小泉今日子 × 浜田真理子 「向田邦子」の小説で読む昭和 「名画座」で楽しむ昭和の風景 「昭和喫茶」で味わうホントの昭和 伝説のファッションイラストレーター 森本美由紀展 ヘアメイク職人・化け子が指南! オバべ肌を救う! 50代のワタシアップデート術 先輩に聞け! 和田靜香 VIVA! 同級生 タメ年男のエール GAKU-MC 年下の男の子 みく [ アンティック -珈琲店- ] 昭和へGO!! 左合桂三 インフォメーション & プレゼント ナリコの「読書グラフィティ」 第11回 『波うつ土地』 ギャランディーク和恵の SONG is Live vol.03 『私は天地真理』 昭和再訪 「テレビに何が映ったか」 第12回 ハンナ・バーベラ・プロダクション 島村洋子 猫の伝説 Episode12 「子猫物語」をめぐる名づけの思い出 ヒサシ☆ダイスケの回転ちがいのズル休み 第7回 「以心電信」っていい題名だったなの巻。 九星気学占い 「しあわせの予感」 小野理理 Spotlight 米川英之 編集後記 & お知らせ

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  • 食具
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 食の人類学の視点から東西の食法を考察し,箸の食文化と三点セット(スプーン,フォーク,ナイフ)の食文化の違いを人間の自然へのかかわり方の違いとして捉える。
  • 食生活を探検する
    -
    料理上手になる秘訣は、食物に対するあくなき好奇心と創意、工夫を持つこと。アフリカの奥地でおせち料理を作り、ニューギニアの高地で原住民に手打ちうどんをふるまい、トンガでは皇太子妃に酢ダコのレシピを伝授……。サバンナ、南太平洋の島々、熱帯雨林など世界各地で、現地の人たちと食事を共にしながら生活し、独創的な料理の腕をみがいた文化人類学者が、料理や食べ物を手がかりとして、さまざまな社会や文化を考察する。珍奇かつ痛快な知的食物探検の記録。
  • 「食」の課外授業
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間にとって「食べる」とはなにか?「食べる物」と「食べられる物」の違いはなにか?文化によって食の制約があるのはなぜか?食べる上でのさまざまなタブーは、どのようなものか?日々行っている「食べる」ことと「飲む」ことについて、ちょっと視点を変えて見てみると…。文化人類学の視点から見た、驚きに満ちた人間と食の関係。
  • 初版 金枝篇 上
    -
    「肘掛椅子の人類学」と断じ去るのは早計だ。ただならぬ博引旁証に怖じる必要もない。典型的な「世紀の書」、「本から出来上がった本」として、あるいはD・H・ロレンス、コンラッド、そして『地獄の黙示録』に霊感を与えた書物として本書を再読することには、今なお充分なアクチュアリティがあろう。ここには、呪術・タブー・供犠・穀霊・植物神・神聖王・王殺し・スケープゴートといった、人類学の基本的な概念に関する世界中の事例が満載されているだけでなく、資料の操作にまつわるバイアスをも含めて、ヨーロッパ人の世界解釈が明瞭に看取できるのだから。巧みなプロットを隠し持った長大な物語の森に、ようこそ。
  • 所有とは何か ヒト・社会・資本主義の根源
    3.0
    本やスマホ、土地や家屋、雇用や資産。自分のモノとして持っていることが「所有」であり、衣食住や商品取引、資本主義の原点である。こんにちシェアやレンタルがあるのに、ヒトは所有せずにいられない。他方でヒトの自由を守る所有権が、富の偏在を生む元凶となっている。なぜだろうか? 経済学や社会学、人類学の最新知見をふまえ、所有(権)の謎をひもとき、人間の本性や社会の成立過程、資本主義の矛盾を捉えなおす意欲作。
  • 進化形態はイクメン~「子育てする父親」が家族と人類を救った~
    -
    おむつを替え、本を読み聞かせ、習いごとの送り迎えをするような、ごく普通のお父さんたち。驚くべきことに、彼らは妻の妊娠・出産に同期して自らも生理的に変化を遂げ、子どもの成長に大きな良い影響を与える「父親」へと変身しているのだ。神経科学、遺伝学、心理学などの最新研究と、多彩な父親たちへの膨大なインタビューから、現代における父親たちの知られざる役割が明らかに。オックスフォードの気鋭の人類学者による快著。
  • 進化と人間行動 第2版
    4.7
    「人間とは何か」という問いに「進化」という側面から光を当て、生物としてのヒトという視点で行動や心理をとらえたロングセラー・テキストの全面改訂第2版! 新たに共著者を迎え、分子生物学・化石人類学を含む研究の進展に対応し、生活史・進化心理学の研究法・文化進化について章を設けるなど、内容を刷新。
  • 新・全訳 須恵村―日本の村
    -
    1935年、熊本県須恵村に居を構え、約1年間調査した米国人社会人類学者による、協同活動「かったり」、任期制の世話人「主どうり」など自治の仕組み、家族や教育、生活史、宗教、葬祭など戦前農村の克明な記録。
  • [新装版]アフリカで誕生した人類が日本人になるまで
    4.5
    【累計5万部突破、第二回「弘栄堂ベスト~新書編」大賞受賞を受賞した 人気作が9年の時を経て新版として登場!】 「日本人誕生の謎」を探る旅へ出かけよう! 私たち日本人は、どのようにして生まれたのか。 700万年前に最初の人類でもある猿人がアフリカで誕生し、 そこからさまざまな淘汰を繰り返しながら、ホモ・サピエンスへと進化する。 そしてホモ・サピエンスはアフリカを出て、ユーラシア大陸に拡散し、 ついには日本列島にたどり着く──それは、果てしない時空を超えた壮大な物語だ。 これまで日本人のルーツについてさまざまな説が論じられてきたが、 人類学による最新の研究結果から、これまでの通説とは異なる新たな仮説が浮かび上がってきた。形質人類学研究における第一人者が、独自の切り口から日本人のルーツの謎に迫る!
  • 新版 縄文聖地巡礼
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ぼくたちは、 未来に向かって 縄文の古層へ旅をする 以前から縄文文化に深い関心を寄せてきた音楽家の坂本龍一氏と、人類学者の中沢新一氏が、縄文の古層に眠る、わたしたちの精神の源泉に触れるため、聖地を巡り、語り合います。 諏訪、若狭、敦賀、奈良、紀伊田辺、鹿児島、そして青森へ――― 社会的な状況が大きく変化している現在、これからのヴィジョンを見つけるために、ふたりが人間の心の始まり「縄文」へと潜っていきます。 【目次】 なにを、どうつたえ、つくっていくのか 縄文とはなにか プロローグ 三内丸山遺跡からはじまった、ふたりの旅 第一章 諏訪 第二章 若狭・敦賀 第三章 奈良・紀伊田辺 第四章 山口・鹿児島 第五章 青森 エピローグ さらなる旅に向けて 旅のしおり
  • 新版 日本人になった祖先たち DNAが解明する多元的構造
    4.0
    DNA人類学の第一人者が明らかにした衝撃の事実。従来の「縄文人と弥生人の混血で日本人が生まれた」説が覆される! ロングセラーとなった初版に、革命的新技術「核ゲノム分析」による大幅な進歩の成果を惜しみなく盛り込んで、バージョンアップした完全版刊行。日本列島人の多様なルーツが今、明らかに!
  • 新版 ヌアー族
    -
    人類学の古典中の古典が待望の新装版で登場。スーダンのヌアー族を調査して、彼らの生活と政治制度を緻密に記述した第一級の民族誌。
  • 新版 分裂病と人類
    -
    1巻3,080円 (税込)
    精神の病を人類史・文化史に位置付けた記念碑的名著 統合失調症の概念の起源を、人類の文化史にさかのぼる。精神の病を文化・歴史的な深みで考究する著者一連の著作の原点。全新組。 【主要目次】 第1章 分裂病と人類――予感、不安、願望思考 序 1 “先取り”的な構え 2 狩猟民的な認知特性 3 農耕社会の強迫症親和性 4 近代と分裂病親和者 5 人類学的な有利さ 第2章 執着気質の歴史的背景――再建の倫理としての勤勉と工夫 1 “甘え”の断念 2 再建の仕法家――二宮尊徳 3 立て直しと世直し 4 世俗倫理の盲点 付 自己抑制の倫理――武士階級 第3章 西欧精神医学背景史 序 1 古代ギリシア 2 ギリシア治療文化の変貌 3 ヘレニズムに向かって 4 ローマ世界とその滅亡 5 中世ヨーロッパの成立と展開 6 魔女狩りという現象 7 魔女狩りの終息と近代医学の成立――オランダという現象 8 ピネルという現象――一つの十字路 9 ヨーロッパ意識の分利的下熱 10 ピューリタニズムと近代臨床 11 フランス革命と公式市民医学の成立 12 啓蒙君主制下の近代臨床建設 13 新大陸の“近代” 14 大学中心の西欧公式精神医学 15 力動精神医学とその反響 16 二十世紀における変化 17 西欧“大国”の精神医学 18 西欧“小国”の精神医学 19 ロシアという現象 20 “向精神薬時代”と巨大科学の出現 21 神なき時代の西欧精神医学 22 ヨーロッパという現象 おわりに――“神なき時代”か? あとがき 新装版あとがき 中井久夫(なかい・ひさお) 1934年奈良県に生れる。1959年京都大学医学部医学科卒業。1980年神戸大学医学部精神神経科教授。1995年兵庫県こころのケアセンター長。1997年甲南大学文学部臨床心理学教授。 主要著訳書に『精神科治療の覚書』(日本評論社、1982)、『中井久夫著作集 精神医学の経験』全3巻 別巻 1(岩崎学術出版社、1984-85)、『家族の深淵』(みすず書房、1995)、『1995年1月 神戸』(共著、みすず書房、1995)、『昨日のごとく』(共著、みすず書房、1996)、『最終講義―分裂病私見』(みすず書房、1998)、『西欧精神医学背景史』(みすず書房、1999)、『治療文化論』(岩波現代文庫、2001)、『徴候 記憶 外傷』(みすず書房、2004)、『時のしずく』(みすず書房、2005)、ヴァレリー『若きパルク/魅惑』(みすず書房、1995、2003)、ハーマン『心的外傷と回復』(改訂版、みすず書房、1999)、『サリヴァンの精神科セミナー』(みすず書房、2006)などがある。
  • シーボルト江戸参府紀行
    -
    【江戸参府紀行】シーボルト著 呉秀三 註訳(文語訳) シーボルトの江戸参府は1826年2月から7月にかけて行なわれた。本書はその紀行の日程に合わせて、序文と11章にわたり出来事が克明に記録されている。シーボルトはこの江戸参府に大きな期待を寄せ、序文では2年間を準備に当てたと書いている。滞在先では各地からやってくる、医師や蘭学者に面会して精力的に活動。医師たちに天然痘の講義、若千ながら手術を実演し、将軍家の日本人医師から訪問を受けている。各地で日本人と触れ合うことで、シーボルトの日本研究はより深まっていった。この『江戸参府紀行』は鎖国当時の外国人による数少ない記録であり、当時の日本人たちを知る上で貴重な資料。出版-駿南社(1928年)、出典-近代デジタルライブラリー 【著者】シーボルトPhilipp Franz Balthasar von Siebold(1796 -1866年)ドイツの医者。ドイツの名家に生まれ、ヴェルツブルグ大学にて医学、植物額、地理学、人類学を学ぶ。1822年オランダ領東インド陸軍病院少佐に任命され、バタヴィア(現ジャカルタ)を着任。1823年に鎖国中の日本・出島のオランダ商館医として来日。各地から集まった日本人医師に医学や諸科学を教え、日本の植物を収集した。1826年には将軍徳川家斉に謁見。1823年に『シーボルト事件』で国外追放となる。帰国後は日本研究をまとめ、西洋における日本学の発展に大きく影響を与えた。1866年、ミュルヘンで70歳没。

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  • ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層
    3.0
    文化人類学者である中沢新一氏とユング派分析家である河合俊雄氏の講演とディスカッション。中沢氏が「聖地」を調査する中で浮かび上がってきた人間の精神の層構造と、河合氏が心理療法の中で感じ取ってきた現代を生きる人間のこころの最古層にあるものとの不思議な符合と共鳴。本書は、こころとは何か、人間とは何かを理解するための、またこれからの時代を生き抜いていくために必要な新たな学問の地平が啓かれる第一歩でもある。
  • 自我の社会理論
    -
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 前著『シンボリック相互作用論』を承けて、この立場からの一貫した自我理論の社会学的研究であるが、哲学、心理学、精神分析、文化人類学の最新の知見を吸収しながら、ミード理論の緻密な分析を通じて自我の問題をあらゆる視角から検討し、社会学理論の中に位置づける。

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  • 自己家畜化する日本人
    3.0
    「ホンマでっか!?TV」出演の生物学者による痛快批評!! 家畜化の先に待つ阿鼻叫喚の未来、日本を蝕む病の正体と脱却の道を探る――一部のオオカミが、進んで人間とともに暮らすことで食性や形質、性格を変化させ、温和で従順なイヌへと進化してきた過程を自己家畜化という。そして、この自己家畜化という進化の道を、動物だけでなく人間も歩んでいる。本書は自己家畜化をキーワードに、現代日本で進む危機的な状況に警鐘を鳴らす。生物学や人類学、心理学の知見を駆使して社会を見ることで、世界でも 例を見ない速度で凋落する日本人の精神状態が明らかになる。南海トラフ大地震といった自然災害の脅威が迫り、生成AI、ゲノム編集技術といった新しいテクノロジーが急速に普及する今、日本人に待ち受ける未来とは――。
  • 「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ
    4.0
    毎年、自殺者が3万人を超える自殺大国・日本。1日100人が自殺する社会への処方箋とは? 生きづらい国日本の正体とは? 緊急対論! ――2004年、NPO法人「ライフリンク」を立ち上げ、「自殺対策基本法」成立の原動力となった清水康之氏と、「生きる意味」を問い続ける文化人類学者の上田紀行氏が、「自殺社会」日本の正体と、「生き心地の良い社会」への道筋を、徹底対論!〈文庫オリジナル〉 ◎日本では、毎日100人近くもの人たちが自殺で亡くなっています。未遂者は既遂者の10倍はいると言われていますから、この同じ時代に、この同じ社会で、毎日1000人もが自殺を図っていることになるわけです。それが、日本の「自殺の現実」です。 [年間自殺者3万人超 12年連続] [交通事故死者数の6倍] [イラク戦争で亡くなった米兵の10倍] [自殺による深刻な影響 国内で毎年200万人] [自殺死亡率 米国の2倍、英国の3倍]
  • 実践 日々のアナキズム 世界に抗う土着の秩序の作り方
    4.5
    アナキズムとは特別な政治運動でも革命でもなく,日々の暮らしの中から社会を変えていく実践である――東南アジアでのフィールドワークを通じて,国家の束縛から離れた社会のあり方を希求してきた政治学・人類学の泰斗スコットが,西欧文明社会で暮らす自らの経験からたどり着いた実践的アナキズムのエッセンスを,軽妙洒脱に説き明かす.

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  • ジッドの秘められた愛と性
    -
    20世紀前半の世界文学を代表する文豪アンドレ・ジッド。のちにノーベル賞を受賞する彼には、新しい文学的地平の開拓者としてはもちろんのこと、植民地解放、反ファシズム闘争、スターリン批判の先駆者としての三つの顔がある。だが、同時に性解放の先覚者であったことはあまりよく知られていない。社会の通念が勝手に決めた異性愛、同性愛という狭苦しい枠組をのりこえ、性の境界を侵犯するジッド。しかも、女性と美少年を愛しながら、同時にその両方を恐怖するという例はきわめて稀だ。文豪の知られざる愛と性の生涯を通して探究する摩訶不思議なセクシュアリティの人類学。
  • 水あめ
    -
    1~2巻275円 (税込)
    短編 自伝エッセイ 20篇 主に昭和時代に人生を過ごした著者が、心に残った出来事を短く纏めて、記録として残そうとしたものの一冊目。同時代を生きた人だけでなく、若い人にも人生の厳しさ面白さを感じて戴ければ幸いである。 出版/喜怒哀楽書房 【目次】 まえがき 1.浜千鳥 2.杉戸神社 3.油野分校 4.満開の山桜 5.ラグビー 6.スプートニク一号 7.レース鳩 8.スパイク 9.三姉妹 10.文化人類学 11.貝がら節 12.大変身 13.東尋坊 14.おさん茂兵衛 15.羊蹄丸 16.新居浜太鼓台 17.原体験 18.恩返し 19.書道教室 20.水あめ 【著者】 鈴木幸一 1946(昭和21)年 岡山県新見市 に生まれる 1969(昭和44)年 京都大学工学部土木工学科卒業 2010(平成22)年 愛媛大学名誉教授
  • 自分の中に龍を持て
    -
    小林正観さんに学び、神社仏閣の天井画個人制作数 日本一の芸術家による 運の流れを作り出す11の方法 龍は森羅万象にあり。 龍とは、大いなる「流れ」。 我々を生かそうとする源であり、大自然の流れのエネルギーです。 人はみな自分の中に「大いなる流れ」という龍を持っているのです。 自分の中にいる龍と向き合うことで、心の乱れを治めていけます。 自分の中の流れを治められるようになると 生命力が上がり、いきいきとした毎日に変わっていきます。 自然の流れに乗って自分にとっての成功ができます。 一言で言えば、「生き方上手」になれます。 著者の斎灯サトルさんは、 心学研究家であり、ベストセラー作家の 小林正観さんに10代の頃から学んだ、 神社仏閣の天井画個人制作数 日本一の芸術家です。 斎灯さんは、天井画を描くために、 人類学や神学、歴史学なども含めて さまざまな資料や文献にあたり、龍について調べ尽くしてきました。 同時に、時には80畳もの天井画を描きながら龍と向き合い、 そのエネルギーや力を感じ取ってきました。 そのたどり着いた答えを全国各地の講演会で1000回以上伝える活動もしています。 時代の大きな変わり目のいまこそ必要な 自分の中の流れ=龍を治める 「自分の中に龍を持つ生き方」についてお伝えしていきます。 文章の合間には、 斎灯さんが描く力強い龍、しなやかで美しい龍の絵も 心に響く言葉とともに収録
  • ジプシー史再考
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    ジプシーとされたさまざまな人間集団の実体が科学的に解明されて、それが歴史学や社会学、文化人類学その他の学問的観点から本格的に考察されるようになったのは一九七〇年前後以降のことである。欧米で多くの調査と研究が蓄積されて「インド起源説」に根本的な疑問が投げかけられ、これを否定する新しい科学的なジプシー論が提起されるようになった。「パラダイムの転換」(イタリアのジプシー研究者ピアセーレ)とも評される展開である。しかし日本では、こうした新しい科学的な議論はほとんど顧みられることなく、いまに至るもグレルマン流の旧態依然たるジプシー論が横行している。(はしがきより)
  • 縄文式頭脳革命
    -
    異能の経済人類学者が、できるかぎり多くの人にみずから「優秀」になってもらうことを願って、世に問う書。卓絶したアイデアはいつ生まれるのか? 人を説得するにはどうすべきか? 脳の活性化と意図的コントロールの方法は? この本を読むだけで、あなたは卓抜した発想力や論理力を身につけることができる。脳を「共振」させ、新しい自分を発見しよう!
  • 縄文探検隊の記録(インターナショナル新書)
    3.5
    一万年も続いた縄文時代。日本列島に住んでいた祖先たちはどのような生活を送り、どんな精神文化を築いていたのか。日本の神々のルーツを縄文に求める作家と、縄文は真の理想郷だったと断言する考古学者が、縄文世界を探検する。遺跡・遺物から推論する縄文人の暮らし、空海の密教と縄文の神々の関係、古代日本に渡来した人々の正体など、縄文研究の最先端を紹介。縄文人が高度な知識と文明をもっていたことが解き明かされる。 【人類学者・中沢新一氏推薦!】「日本の考古学は新しいステージに入っている。モノの実証研究の成果を土台に、新しい心の科学としての考古学へと、進化をとげはじめている。縄文人の心を内側から観察する。そのためには事実に根ざした想像力が必要だ。作家のヴィジョンと考古学者の科学心の出会いを実現した本書によって、考古学の進化は加速されるにちがいない。」
  • 女系天皇 天皇系譜の源流
    3.5
    初代神武天皇以来、男系皇位継承に断絶がなかったとするのは、明治政府の創出だった! 『古事記』『日本書紀』の天皇系譜に加え、考古学資料、文化人類学の視点から母系社会系譜の調査資料をひもときながら、日本古代における族長位継承の源流に迫る!
  • 人生後半の時間術――いつからでも、毎日を楽しく生きる方法
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介】 人生後半の時間術 いつからでも、毎日を楽しく生きる方法 ※紙版と一部内容が異なる場合があります。 【目次抜粋】 年代別&男女別――襲ってくる大病ロードマップ 医師が教える、2023年絶対始めるべき健康習慣、やめるべき最悪習慣 ●岡田 定 医学博士が直伝! 健康寿命を縮める3大要因と徹底対策 人生100年はウソ! 実は短い「健康寿命」の正体 ●森田 豊 家族、仕事、人間関係、趣味、お金……価値観一変! 著名人が「増やした時間、減らした時間」 ▼岡村孝子・シンガーソングライター 日光浴、散歩、食事…「当たり前」をじっくり味わう ▼宮本亞門・演出家 数日間、住み慣れた場所を離れて心身をリトリート ▼浅野史郎・元・宮城県知事 人に求められ、できることをし、喜ばれたら満点 コラム▼哲学者が教える「なぜ、人は時間を浪費してしまうのか」 ●左近司祥子 これが正解! 元企業戦士の人生総決算 80代200人調査 年代別「やっておくべきこと」ベスト5 ●楠木 新 弘兼憲史流「人生後半の脱・プライド戦略」&長谷川眞理子流「人生後半の人類学的考察」 コラム▼哲学者が教える「なぜ、人は後悔ばかりするのか」 ●岡本裕一朗 がんばる自分がアホらしくなる 心に栄養を与える「ゆるい名言」傑作選 ●晴香葉子 アインシュタイン/バカボンのパパ/リラックマ ほか 世間体は気にしない、他人の軸で考えない 60代からの「常識を捨てる」生き方原則 ▼中野善壽・人の影響を受けたくない。自分で考える時間が何より大事 ▼中尾ミエ・能力以上のことはできない。ありのまま生きる気楽さ 友達は多いほうが幸せ――世の中の美徳は幻想だらけ 夫婦も上司部下も……、疲れる人間関係からうまく降りる方法 ●鶴見 済 【書き込み式】 嫌なことをやめ、好きなことで人生を埋め尽くす 「自分らしい老後」実現シート ●大住 力 3カ月先、プライベートの予定から埋めていく 自分時間倍増!「公私逆転」のスケジュール術 ●各務茂雄 あなたは人生で何を成したいか? 愛された人の葬式、トラブルを抱えた人の葬式 ●大愚元勝 コラム▼都会でひとりになれる「秘密基地」はどこか 何歳でも人生は変えられるか――答えはYES! 40代・50代から「理想の人生」を手に入れる秘訣 番外編▼有名な落書き「豊かな青春、惨めな老後」は本当か? ●クーロン黒沢 黙って読む、書き込む、辞書を引く 芥川賞作家が直伝! 知的になる遅読の練習 ●平野啓一郎 コラム▼日本で一番「時間にルーズ」沖縄県民が幸せな理由 ●前野隆司 なぜ、早く行動に移せなかったか【60代のリアル後悔】1200人大調査! 年代別・男女別・役職別 定年前にやればよかったベスト3 ▼50代…男1位「もっと貯金」、女1位「株式投資」… ▼40代…男1位「もっと読書」、女1位「もっと親孝行」… ▼30代…経営層1位「外国語習得」、係長1位「資格取得」… 後輩たちに、ぜひとも聞かせたい【80代大先輩の教え】200人調査 定年後のやってよかったBest3 ▼PART①健康習慣 メンテナンスすべき体の部位、3位「下半身」、2位「腰」、1位は? ▼PART②お金の問題 使ってよかったお金、3位「趣味」、2位「住居」、1位は? ▼PART③孤独対策 人生の喜びを感じる瞬間、3位「旅行中」、2位「趣味に熱中」、1位は? 残された人生が輝く、新ハローワーク 単身で挑む!「高給よりやりがい」仕事選び ▼61歳、金沢の実家でカフェ開業 ▼30歳で独立、アフリカで支援活動 ▼50歳、医師不足の隠岐の島へ
  • 人類史のなかの定住革命
    3.4
    霊長類が長い進化史を通じて採用してきた遊動生活。不快なものには近寄らない、危険であれば逃げてゆくという基本戦略を、人類は約1万年前に放棄する。ヨーロッパ・西アジアや日本列島で、定住化・社会化はなぜ起きたのか。栽培の結果として定住生活を捉える通説はむしろ逆ではないのか。生態人類学の立場から人類史の「革命」の動機とプロセスを緻密に分析する。(講談社学術文庫)
  • 人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ
    4.2
    私たちの祖先は人食い人種? ヒトは体毛をいつ失った? なぜ人間だけ老齢期が長い? 身近な疑問から深遠な系統学まで、人類進化の謎とドラマを平易にかつ興味深く説く。アメリカで教鞭を執る韓国系女性人類学者による、韓国ベストセラーとなった古人類学入門。解説収録/長谷川眞理子
  • 水都 東京 ──地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外
    3.0
    川、海、濠、湧水、池、用水。東京は下町から郊外まで、豊かな水辺をもっている。この都市の象徴=隅田川、文明開化のモダンな建築群が水辺を飾った日本橋川、世界にも類を見ない豊かな自然環境を保有する皇居・外濠、凸凹地形と湧水が目白押しの山の手、水辺をたどれば古代の記憶に触れることができる武蔵野……本書は東京各地をめぐりながら、この魅力的な水都の姿を描き出す。『東京の空間人類学』から35年、著者の東京研究の集大成がついに刊行!
  • スタンフォード式人生を変える運動の科学
    3.9
    累計80万部『スタンフォードの自分を変える教室』の著者、最新作! 「体を動かすこと」の効用を全解剖! 運動は、私たちの不安や孤独感を消し去り、喜びと希望を与えてくれる。 心理学から神経科学、人類学まで最新知見を結集し、その奇跡の力を解き明かす。 目次 はじめに 第1章 持久力が高揚感をもたらす 第2章 夢中になる 第3章 集団的な喜び 第4章 音楽に身をまかせる 第5章 困難を乗り越える 第6章 いまを大切に生きる 第7章 ともに耐え抜く おわりに 情報源について 謝辞 訳者あとがき
  • 聖書の起源
    -
    キリスト教の正典、「聖書」──その奥にひそむのは、古代オリエントやギリシアのあらゆる神々の姿が織り込まれ、ユダヤ民族悠久の歴史が幾重にも積み重ねられた、多文化的な空間であった。異教のバァール神話の死と復活のドラマ。ギリシア神話のアドニスとアフロディテの出会いと別れの物語。エーゲ海であがめられた治療の神アスクレピオス。治癒神イエス登場の背後には、これら異端の神々の系譜を透かし見ることができる。従来の宗教学的解釈では光をあてられることのなかったこの歴史を、宗教人類学の視線から掘り起こし、のちの聖書の読みを決定づけた古典的名著。
  • 精神の考古学
    -
    遠い過去の時代に、人間はどのような心を持ち、なにを考えていたのか。それを知るには、まだそれが残っている現場に身を置くことだ。若き人類学者・中沢新一は秘教の地へと向かう。恩師ケツン先生から得た知恵は、やがて独自の思想の構築へとつながり、「精神そのもの」へと導いていく――人生を賭けた冒険の書。
  • 精選 シーニュ
    -
    20世紀フランスを代表する思想家モーリス・メルロ=ポンティ(1908-61)が死の前年にまとめた論集『シーニュ』。同書には、言語学、絵画論、人類学への言及や、フッサール論、ベルクソン論、マキアヴェッリ論など、おもに中期から晩年にかけて執筆された多彩な論考が収録されており、その多中心的な思想を一望するうえで欠かせない一冊となっている。本書ではそのなかから、ニザンとサルトルとの関わりが美しく綴られた序文のほか、「間接的言語と沈黙の声」「哲学者とその影」など重要論考6本をセレクトし、新訳。清新な訳文と懇切丁寧な注釈・解説により、その真価が明らかとなる。
  • 精霊に捕まって倒れる――医療者とモン族の患者、二つの文化の衝突
    4.6
    生死がせめぎ合う医療という場における異文化へのまなざしの重さを、感性豊かに、痛切に物語る傑作ノンフィクション。ラオスから難民としてアメリカに来たモン族の一家の子、リア・リーが、てんかんの症状でカリフォルニア州の病院に運ばれてくる。しかし幼少のリアを支える両親と病院スタッフの間には、文化の違いや言語の壁ゆえの行き違いが積もってしまう。モン族の家族の側にも医師たちの側にも、少女を救おうとする渾身の努力があった。だが両者の認識は、ことごとく衝突していた。相互の疑心は膨れ上がり、そして──。著者は、医師たちが「愚鈍で感情に乏しい、寡黙」と評したリアの両親やモンの人びとから生き生きとした生活と文化の語りを引き出し、モン族の視点で見た事の経緯を浮かび上がらせる。その一方で医師たちからもこまやかな聞き取りを重ね、現代的な医療文化と、それが医療従事者に課している責務や意識が、リアの経過にどう関わっていたかを丹念に掘り起こしている。本書の随所に、異文化へのアプローチの手がかりがある。原書は1997年刊行以来、アメリカで医療、福祉、ジャーナリズム、文化人類学など幅広い分野の必読書となった。医学的分類の「疾患」とは異なる「病い」の概念も広く紹介し、ケアの認識を変えたとも評される。全米批評家協会賞受賞作。
  • せかいいっしゅうあそびのたび
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介】 地図の中ならすぐにでも世界に行ける この本では、そらくん、あいちゃん、ビビが世界40カ国を飛び回り、その国のあそびを体験していきます。 世界のお友だちはどんなあそびをしているのでしょう そらくん、あいちゃん、ビビがある日、空を飛んで世界一周あそびの旅に出かけます 【著者紹介】 [絵]平澤 南(ひらさわ・みなみ) イラストレーター。実用書、教材などのイラストを中心に手がける。 挿絵に『この神さまに相談しよう』(飛鳥新社)、『人生が整う 家事の習慣』(西東社)などがある。 [文]ペズル 文筆家。著書に『三国志に学ぶ人間関係の法則120』(プレジデント社)がある。 [監修]寒川 恒夫(そうがわ・つねお) 静岡産業大学特任教授(早稲田大学名誉教授)、日本学術会議連携会員、学術博士。スポーツ人類学が専門。 著書に『遊びの歴史民族学』(明和出版)、『アジア稲作民伝承遊戯の文化史』(明和出版)、『民族遊戯大事典』(大修館書店)など。 【目次抜粋】 1 北アメリカ 中央・南アメリカ  どうぞうあそび(アメリカ)  イクシンミアク(カナダ) ほか 2 ヨーロッパ  あくまのしっぽ(フランス)  すずをおえ(イギリス) ほか 3 アフリカ  アルハグラ(エジプト)  ニワトリとイモムシ(モロッコ) ほか 4 オセアニア  コップリレー(オーストラリア)  ツバルのゆびずもう(ツバル) ほか 5 アジア  文字読みずもう(中国)  サッチギサッチギサッポッポ(韓国) ほか
  • 世界お産 生まれやすい国ニッポンへ!
    4.3
    いのちが芽生えることを、もういちど、考えてみませんか? ■「お産はおもしろい! 見ても、読んでも、体験しても、絶対におもしろい! だってヒトが生まれる瞬間なんですから」 ■ 日本のお産は世界遺産化する!? ■ いのちが芽生えることを、もういちど、考えてみませんか? ■ 30年間で18ヵ国を巡り、取材・撮影のフィールドワークを続けてきた立教大講師が送る、出産の現状と問題提起。 [巡った18ヶ国] ケニア、チベット、ブラジル、中国、フィンランド、ミクロネシア、インド、カナダ、アメリカ、フィリピン、タイ、シンガポール、韓国、オーストラリア、スイス、フランス、イギリス、日本 【目次より】 ● 日本にも昭和初期まであった幻の産小屋が現存する!?   トップレスの島の生活になじんだ[ミクロネシア] ● 五体投地をして旅をする巡礼の途中で赤ちゃんが生まれのはよくある話。  大地にひれ伏し大地に産み落とす[チベット] ● 38歳で13人目を産んだマリアが別れ際に流した涙は  16才から22年間の出産への思いか[ブラジル] ● 仰向けの分娩姿勢は痛みが増す!  からだを起こした姿勢で産むフリースタイル出産は水中でも床でも[イギリス] ● 「昔はサウナでお産したもんですよ。わたしの父もサウナで生まれました」  さすがサウナの国フィンランド![フィンランド] ● アフリカの大地に根ざした土着の神々。  等身大で大きなおなかの妊婦のマスク「ボディ・マスク」は子孫繁栄祈願!?[ケニア]  ● ネイティブアメリカン・ナバホ族の病院では、  シャーマンが東の空へ安産の祈りを捧げる[アメリカ]  ● 民族衣裳の村では90年代でも自宅出産。  へその緒は裁ちバサミで切り残った端を羊の毛で縛る[中国]  ● 難民キャンプで生まれる赤ちゃん。  物乞いをしなければならない妊婦の姿に胸が締め付けられる[タイ] ● 「夫と愛し合ったベッドで産んだ」  出産のセクシュアリティを語った社会人類学者の存在の大きさ[イギリス] ● アフリカの大地に根ざした土着の神々。  等身大で大きなおなかの妊婦のマスク「ボディ・マスク」は子孫繁栄祈願!?[ケニア]  ● 妊娠中から育児期まで続けられる人気の高いエクササイズ。  マタニティヨガ&ベビーヨガ[カナダ]   ● 「この赤ちゃん、もう生まれちゃうよ」  誰にも見守られずひとり孤独に分娩室で産む産婦[インド]   ● 瞑想とイメージトレーニングで痛みや不安を抑えるソフロロジー出産法。  医療者たちが笑顔で迎えてくれる[フランス] ● 「妊婦さんがいらっしゃいます!」……  東日本大震災直後に生まれた赤ちゃんと避難所で偶然アナウンスを聞いた助産師[石巻]
  • 世界の音 楽器の歴史と文化
    3.3
    「打楽器を持たない民族はいない」。古来、人は自身の体やモノを叩いて感情を伝え、動物の鳴き声や雨風などの自然音を真似、再現してきました。楽器発祥から2万年。信仰の祭礼、政治儀式、軍事の士気高揚・・・・・・あらゆる場面に浸透していった「音」と「音楽」。気候風土や時代背景に合わせ、世界各地の「音」は、どのように姿を変えてきたのか。西洋音楽と民族音楽、その対比が示す真意は? 「音」で考える、ユニークかつ雄大な文化人類学!(解説・森重行敏) 本書の原本は『世界楽器入門 好きな音 嫌いな音』(1989年1月 朝日選書)を改題したものです。 はじめに 第一章 ミンゾク楽器・ 第二章 楽器の起源 1 生活周辺から生まれた楽器  2 食器から楽器へ  3 道具から楽器へ  4 自然界の音の再現から楽器へ  5 生存に必要な音を出す道具から楽器へ  6 呪術・信仰の道具から楽器へ  7 学問・研究の道具から楽器へ  8 音像から楽器へ  第三章 楽器分類を通して見た諸民族の楽器観 1 中国  2 インド  3 ギリシャ  4 ローマ  5 ヨーロッパ  第四章 楽器の音 1 打つ、擦る、吹く、弾く  2 楽器の成り立ち  3 音の出し方  第五章 楽器の分布と歴史 第六章 風土と音 1 風土と楽器  2 音の響き  第七章 音・数・楽器 第八章 メディアとしての楽器 1 経営メディアとしての楽器  2 視覚メディアとしての楽器  3 思想メディアとしての楽器  第九章 手作りについて 第十章 好きな音嫌いな音 第十一章 東方の楽器・西方の楽器 石笛/横笛/笙/篳篥/尺八/和琴/箏/琵琶/三味線/胡弓/鼓 /先史時代の楽器/オーボエとバスーン/クラリネット/トラムペ ットとトロムボーン/ホルン/テューバ/リコーダーとフリュート /バグパイプ/オルガン/キタラとライア/ハープ/ヴァイオリン /リュートとギター/ツィターとハープシコード/クラヴィコード とラングライク/ダルシマーとピアノ/カリヨン/ティンパニとシ ムバル/アフリカの楽器/インドの楽器/インドシナ半島の楽器/ インドネシア・オセアニアの楽器/雑音の効果/種々の撥/弦 楽器に関する参考文献 あとがきにかえてーー楽器研究の方法論―― 解説「人類共通の財産ーー音楽とは何か?ーー」森重行敏(洗足学園音楽大学現代邦楽研究所所長) 楽器索引 人名索引
  • 世界の深層をつかむ 宗教学
    3.5
    《わかったつもりで終わらない 独学シリーズ》 単に「知っている」だけではなく、知識を自分ごと化し、 自分の考えを持つための学びを促す新シリーズ、創刊! 1日1テーマ、自分の考えを育て、アウトプットできるようになるワーク型の教養書。 さらに購入特典のメルマガで、あなたの独学をサポートします。 第1弾は【世界の深層をつかむ 宗教学】 宗教学は、世界じゅうのさまざまな宗教について、信仰の立場を離れて、客観的に研究する学問です。 単一の学問ではなく、人類学、社会学、心理学、歴史学、文献学、民俗学……等々、さまざまな学問的手法の総体です。 本書は、宗教学の世界に触れ、その考え方や基本的用語を知ると同時に、 世界のさまざまな宗教についての基礎知識を得るための独習型のワークブックとして企画されました。 毎回ちょっとした出題があります。それまでのページを振り返りながら、取り組んでみてください。 宗教の世界には単純な正解はあまりありません。 答えが合っているか間違っているかということにこだわらずに、 ご自身の思考の整理として利用してください。 本書をどのように使おうとご自由です。ひととおり眺めることで、宗教というものが、 世界の時事的な問題と、あるいは私たち自身の日常と、 深くかかわっていることがお分かりいただけるでしょう。 【あなたの独学をサポートするメルマガ付き! 】 メールマガジンにご登録いただくと、 その日から1週間ごとに各週のまとめ解説と復習問題をお送りいたします。 メールマガジンを読み、問題を解くことでより理解が深まり、 学習のペースをつくることができます。 【目次】 第1週 宗教とは何か? よくある疑問から考える 第2週 世界をよみとく4つの宗教 歴史と教えの基礎を学ぶ 第3週 宗教とさまざまな分野とのかかわり 現代の社会課題へのヒント 今後の独学に役立つ本 《第2弾 人と社会の本質をつかむ 心理学 2021年11月に刊行予定! 》
  • 石器時代への旅
    3.0
    ニューギニアの奥地で、今なお石器時代に生きる人々と接触することに成功、石斧製作の秘密をつぶさに観察して人類学上に貴重な貢献をした探検の記録。
  • 先秦の社会と思想(中国学芸叢書) 中国文化の核心
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 秦に先行する夏殷周の時代(BC.2000頃~.BC220年頃)とは、中国独自の文化が形成された「原中国」であった。本書は、諸子百家の系譜を辿るという従来の手法を排し、最新の考古学的資料と伝来文献を有機的に結びつけ、原中国の社会の全体像と人びとの日常的な心のあり方を、明確なイメージをもって共感的に描き出す。彼らの強固な祖先観念と血族意識は一族や国家の長存、「天地長久」を願う熱い思いの現れであった。当時の支配層の意志決定に参与した史官は文字を独占する最高の知識人であり、天地人についての歴史の知識を蓄積する過程で万物の運行を司る天道を見出した。そして『老子』とは、天地長久の統治と処世を実現する教訓、格言、警句を、天道をも越える「道」の立場から編集整理したものに他ならなかった。豊富な史料と明快な論証により、中国文化の本質解明に一石を投じる画期作。 【目次より】 はじめに 本書の目的と立場 第一節 先秦とはいかなる時代か、いかに理解すべきか 第二節 史料について 第一部 血族社会の世界観 問題の提示 第一章 古代人と髪 第一節 髪と刑罰・兵士俑の髪型 第二節 髪の機能 第三節 髪の意味 第四節 原中国における髪の意味 まとめ 第二章 人間と植物の類比的認識 第一節 土毛・不毛 第二節 文王孫子、本支百世 第三節 『詩経』と類比的認識 まとめ  第三章 血族の長期的存続 第一節 世という文字 第二節 生命の継起的連続 第三節 舜の子孫 第四節 血縁の長期存続と祭祀 第五節 世系・世本 第六節 世の意識 第七節 不死鳥の陳国 第八節 祭祀継続の理由 まとめ 小結 戦国時代へ 第二部 『老子』思想の歴史的研究 問題の提示 第一章 『老子』思想の本質とその背景 第一節 『老子』の本質 第二節 再読「鄭伯、段に〓に克つ」 第三節 『老子』的処世の遍在 第四節 范氏一族の処世 第五節 支配層の意志決定 まとめ 第二章 歴史と『老子』 第一節 歴史とは 第二節 他族の歴史の教訓 第三節 鑑としての歴史・のっとるべき善 第四節 敬の処世 第五節 敬と『老子』 第六節 敬の具体化 第七節 歴史の事実の抽象化と『老子』思想 第八節 『老子』的思想の遍在 まとめ 第三章 天道と道 第一節 史官なるもの 第二節 道と『老子』 第三節 史官の直筆 第四節 シャーマンから史官へ 夏后啓とその子孫 まとめ おわりに あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 高木 智見 1955年生まれ。 中国哲学、中国史学者。山口大学名誉教授。名古屋大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科史学地理学満期退学。博士(歴史学)。専門は中国先秦文化史・中国古代思想。 著書に、『先秦の社会と思想 』『孔子 我,戦えば則ち克つ』『内藤湖南 近代人文学の原点』など、 訳書に、楊寛『中国都城の起源と発展』(共訳) 黄石林, 朱乃誠『中国考古の重要発見』鄭振鐸『伝統中国の歴史人類学 王権・民衆・心性』朱淵清『中国出土文献の世界 新発見と学術の歴史』などがある。
  • センスメイキング――本当に重要なものを見極める力
    3.6
    【内容紹介】 本書のテーマは「人」である。もっと具体的に言えば、文化に光を当てたものであり、我々の時代の揺り戻しを描いた書籍である。アルゴリズム全盛の今、我々の感性は麻痺しがちだ。 だが、目の前の課題を本気で読み解きたいのであれば、 こんな時代だからこそ、昔からある時代遅れと思えるようなやり方に回帰すべきなのである。それは、あらゆる組織で、あらゆる日々のやり取りの中で甚だしく失われてしまったもの、つまりクリティカル・シンキング(批判的思考)である。だが、そのやり方自体は、決して革命的でも最先端でもないのだ。 【著者紹介】 [著者]クリスチャン・マスビアウ(Christian Madsbjerg) ReDアソシエーツ創業者、同社ニューヨーク支社ディレクター。 ReDは人間科学を基盤とした戦略コンサルティング会社として、文化人類学、社会学、歴史学、哲学の専門家を揃えている。マスビアウはコペンハーゲンとロンドンで哲学、政治学を専攻。ロンドン大学で修士号取得。現在、ニューヨークシティ在住。 [翻訳者] 斎藤栄一郎(さいとう・えいいちろう) 翻訳家・ライター。山梨県生まれ。早稲田大学卒。 主な訳書に『1日1つ、なしとげる』、『イーロン・マスク 未来を創る男』、『SMARTCUTS』、『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』(以上講談社)、『小売再生 ―リアル店舗はメディアになる』、『TIME TALENT ENERGY』(以上プレジデント社)、『フランク・ロイド・ライト最新建築ガイド』、『テレンス・コンラン MY LIFE IN DESIGN』(以上エクスナレッジ)などがある。 【目次抜粋】 はしがき 思考の終焉 序 ヒューマン・ファクター 第一章 世界を理解する 第二章 シリコンバレーという心理状態 第三章 「個人」ではなく「文化」を 第四章 単なる「薄いデータ」ではなく「厚いデータ」を 第五章 「動物園」ではなく「サバンナ」を 第六章 「生産」ではなく「創造性」を 第七章 「GPS」ではなく「北極星」を 第八章 人は何のために存在するのか 出典
  • 戦争社会学研究 第1巻 ポスト「戦後70年」と戦争社会学の新展開
    -
    1~4巻1,870~2,200円 (税込)
    「戦争社会学研究」創刊号 戦争や軍事は、人文社会科学にとって、私たち「人間」が群れを作り、他者と関わりながら自由と平等、秩序や安全を折りあわせる場である「社会」の存立そのものに関わる根本的な領域である。あまりに重要すぎて、すべてに透徹する真理、すべての人を納得させる原理・原則はないと考えた方がよい。それゆえ、ここで求められているのは、巨大な社会問題としての戦争と軍事を、市民が討議するための題材の提供や論点の整理であり、討議をより活発にし有意義にするための創発となることである。 【目次】 創刊の言葉 〈特集1 ポスト「戦後70年」と戦争社会学の新展開〉 特集企画にあたって—ポスト「戦後70年」と戦争社会学の新展開 「戦争社会学」が開く扉 感謝の発露と美化批判—ポスト戦後七〇年の対立軸 「特攻による活入れ」という衝撃—「記憶の継承から遺志の継承へ」モデルの批判的検 シズメとフルイのアップデート 〈特集2 「空襲の記憶」の境界—時間・空間・学問を越境して〉 企画の趣旨、そしてそれをさらに「越える」ために 「防空」という視座—「防空」と「空襲」/「空爆」のあいだ ダーウィン空襲の記憶—「オーストラリア国防の最前線」を語り継ぐ 軍事化に抗する「戦争の記憶」—ドレスデン「〈一九四五年二月一三日〉協会」の歩み 社会学はいかに空襲を記述できるのか? 空襲の記憶とポスト戦後 一九五〇年代末—七〇年代初頭のSF ショート・ショート作品における核エネルギー表象 編集後記 執筆者一覧 【著者】 戦争社会学研究会 戦争と人間の社会学的研究を進めるべく、社会学、歴史学、人類学等、関連諸学の有志によって設立された全国規模の研究会。故・孝本貢(明治大学教授)、青木秀男(社会理論・動態研究所所長)の呼びかけにより2009年5月16日に発足し、以後、年次大会をはじめ定期的に研究交流活動を行っている。
  • 絶滅へようこそ
    4.2
    「そろそろ滅びるそこのあなたへ」 成田悠輔[イェール大学助教授、半熟仮想株式会社代表取締役] 「機械の僕(しもべ)のように、家畜のように暮らしたっていいじゃないか。 だってもう、“人間"は終わっているんだから」 磯野真穂[人類学者]、推薦! 完新世絶滅期(Holocene extinction)、あるいは、第六次の大絶滅期に 私たちがなすべきこととは? 全人類に問う「生の哲学」。 【すべてが「終わった」状態から考えるとすると、何が見えてくるだろうか】 人間の視点を越えた視座、億年単位の宇宙を問題とする (当然すでに人類などというものもいない)、ある種「至高的な空間」から、 「絶滅」を考えたとき見えてくるものとは。 荒川修作の思想を系譜する気鋭の哲学者が「総合知としての哲学」を武器に、 人類の未来を探究する。 【目次】 手引きのようなもの――視野を途方もなく拡張する 1 絶滅へようこそ 2 「まだ始まっていない」と「もう終わっている」の隙間を生きてみる 3 機械のやさしさ 4 食べられたい欲望 5 神はまだ必要なのだろうか 6 人間はツルツルになっていく 7 苦しめば報われるのか? 8 大人しい人間と裁きたい人間 9 暴力と寛容 10 風景なきiPhoneは空虚で、iPhoneなき風景は盲目である 11 自己家畜化とどう向き合うか 12 歴史の終わりとは何だったのか?(過去からの終わり1) 13 村上春樹とピンボール・マシーン(過去からの終わり2) 終わりが始まるまでに――人間の行方
  • 善と悪の生物学(上) 何がヒトを動かしているのか
    4.0
    人はなぜ人を殺すのか? そしてなぜ悲しむ人に寄り添うのか? 善悪の分岐点を探る 人間は戦争や暴力のような「最悪の行動」と、協力や利他といった「最善の行動」のどちらも選択しうる。その善悪を分けるものは何か? 上巻では、ある行動の瞬間から、その一秒前に脳内で起こっていること、数秒から数分前の感覚刺激、数時間から数日前のホルモンの状態……と時間を遡り、行動を決定する要因を探る。マッカーサー基金を受賞したスタンフォード大学の天才教授が、脳神経系の働きから行動の進化までさまざまな分野の知見を駆使し、人間行動の根源に迫る壮大な旅! 【内容】 序章 第1章 行動(本書の問題意識) 第2章 一秒前(神経生物学) 第3章 数秒から数分前(動物行動学) 第4章 数時間から数日前(内分泌学) 第5章 数日から数か月前(ふたたび神経生物学) 第6章 青年期――おい、おれの前頭葉はどこだ?(脳科学) 第7章 ゆりかごへ、そして子宮へ戻る(発達心理学) 第8章 受精卵まで戻る(遺伝学) 第9章 数百年から数千年前(文化人類学) 第10章 行動の進化(進化生物学)
  • 【増補改訂版】コンゴ共和国 マルミミゾウとホタルの行き交う森から
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    中部アフリカのコンゴ共和国で、いま何が起きているのか——。自然との共生の道を探る。 中部アフリカのコンゴ共和国で、いま何が起きているのか——。熱帯林に生息するゾウやゴリラなどの生態調査、環境保全に携わる中での内戦や森林伐採業との対峙、貨幣経済の浸透が先住民に与える影響など現場のリアルを伝える。今回増補改訂版で、ゲリラ豪雨やエボラ出血熱など最近世界を揺るがせている問題とコンゴ共和国との関係を浮き彫りにする新章が加わった。京都大学総長・山極壽一氏推薦。 【目次】 プロローグ 1.熱帯林とゴリラとの出会い 2.虫さん、こんにちは 3.森の中で生きるということ 4.熱帯林養成ギプス、内戦、そして保全業へ 5.新たな旅立ち〜森から海へ 6.森の先住民の行く末 7.人類の自然界利用と保全(その1)〜ブッシュミート、森林伐採、象牙 8.人類の自然界利用と保全(その2)〜海洋地域での漁業と石油採掘 9.人類の自然界利用と保全(その3)〜日本人との深い関わり 10.日本における保全に関する教育とメディア 11.ぼくの生き方〜自分に強く関わること同士のつながり 12.さらに隠蔽される“真実” エピローグ あとがき〜増補改訂版に向けて 【著者】 西原智昭 1989年から30年以上、コンゴ共和国やガボンなどアフリカ中央部熱帯林地域にて、野生生物の研究調査、国立公園管理、熱帯林・生物多様性保全に従事。国際保全NGOであるWCS(Wildlife Conservation Society;ニューヨークに本部があり)の自然環境保全研究員。NPO法人アフリカ日本協議会・理事。京都大学理学部人類進化論研究室出身、人類学専攻、理学博士。現在、星槎大学共生科学部特任教授。
  • 増補版 パンツをはいたサル 人間は、どういう生物か
    -
    「過剰」「蕩尽」「パンツ」というキーワードで、ヒトの本質を平易な言葉で解明した名著の増補版。 1980年代初頭、栗本慎一郎が一躍時代の寵児に躍り出る契機となった名著に16頁分を加筆した増補版。ヒトの社会に充満する混乱を解きほぐすために、あらゆる学問界の障壁を取り払い、「過剰」「蕩尽」「パンツ」というキーワードで、ヒトの本質を平易な言葉で解明した本書の魅力は今なお色褪せない。 【目次】 新版へのまえがき 旧版へのまえがき 第一章 人間は知恵ある生物か 第二章 おカネという名のパンツ 第三章 パンツという名のパンツ 第四章 神経症という名のパンツ 第五章 法律という名のパンツ 第六章 道徳という名のパンツ 第七章 すべては「内なる知」によって決められるべきだ 追補 信念の世紀は終わり、生命の世紀が始まった 【著者】 栗本慎一郎 1941(昭和16)年東京生まれ。経済学者、評論家。硬軟両領域で活躍。 慶応義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。 天理大学専任講師から奈良県立短大助教授、ノースウェスタン大学客員教授、明治大学法学部教授、帝京大学・拓殖大学客員教授、東京農業大学教授、有明教育芸術短期大学学長等を歴任。元衆議院議員。大学総合研究所顧問。 著書『経済人類学』(東洋経済新報社)、『幻想としての経済』、『光の都市 闇の都市』(共に青土社)、『パンツをはいたサル』(光文社)、『パンツを脱いだサル』(現代書館)他多数。
  • 高梁川を科学するPart1
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 高梁川上流域をテーマに、植物学、地球科学、歴史学、文化人類学の各分野から調査・研究。石灰岩地域の成り立ちや高瀬舟運行の歴史などを多角的に解説。地質・地形とそこに住む人々の多様な姿が見えてくる。
  • 多元世界に向けたデザイン ラディカルな相互依存性、自治と自律、そして複数の世界をつくること
    -
    デザインが引き起こした問題を見つめ直し、デザインを通じて変容するには? 持続可能な世界へのトランジションに向けて、「デザイン」の再定義/方向転換を図る人類学者アルトゥーロ・エスコバルの『Designs for the Pluriverse』、待望の翻訳。 デザインと人類学を中心に、開発学、哲学、生態学、ラテンアメリカ研究、フェミニズム理論、仏教、音楽など様々な分野を横断しながら、西洋近代資本主義的な単一の未来ではなく、場所に根ざした複数の未来をつくるための手立てを模索する本書は、これからのデザインのあり方に大きな問い直しを迫ります。世界中の多くのデザインスクールで課題図書として挙げられる、必読の一冊です。 気候変動や生態系破壊、あるいは経済的不平等や文化的抑圧など、社会生態学的危機が蔓延する現状に対して、我々はどのように存在し、思考し、実践できるのか。エスコバルが本書のタイトルに掲げた「多元世界」のためのデザインとは、危機の原因とされる「(近代的世界観に依った)一つの世界=OWW」に対抗するものだが、はたしてデザインは多元世界への移行の手立てとなりうるのか。本書は以上のような問いに立ち向かうべく、各二章からなる三部構成の本論と、序文、序論、結論、そして注釈で構成された野心的な著作である。(「監訳者あとがき」より)

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  • 種まき大作戦
    値引きあり
    -
    1巻605円 (税込)
    自分でつくって、食卓にならべる幸せ! 食料自給率40パーセント、有機農産物の自給率わずか0.18パーセント、 高齢化した「農」の現場、知らないうちに口に入る遺伝子組み換え食品……。 いま、それに抗うように、日本中に希望の種がまかれています。 主婦や学生、農家や勤め人、アーティストやタレントが、それぞれの場所、 さまざまな思いと方法で「農的幸福」を得るために日々取り組んでいる姿を楽しく紹介! *目次より Part1 「農」のある暮らしは、健康と幸せを運ぶ Part2 「種まき大作戦」のキーワードは「農的幸福」 Part3 日本中の家庭に健康な食生活の種をまく Part4 誰もが安心・安全な農業の種をまく Part5 健全な流通で、消費者と生産者の相互信頼の種をまく Part6 「種まき大作戦」は、もうひとつのライフワーク ◆この本に登場する「種まき人」たち 木村秋則(自然栽培りんご農家) 加藤登紀子(歌手、「鴨川自然王国」理事) 中島デコ(マクロビオティック料理研究家) 辻 信一(文化人類学者) 塩見直紀(『半農半Xという生き方』著者) 寺田啓佐(自然酒醸造元「寺田本家」当主) 益戸育江(元女優・高樹沙耶、自給自足実践者) Yae(半農半歌手、「種まき大作戦」実行委員長、藤本敏夫と加藤登紀子の次女) 水谷孝次(アートディレクター) 中島紀一(茨城大学教授) ほか
  • 多文化世界
    3.5
    イズムの角逐や苛酷な他者攻撃を経験してきた20世紀を経ながら、新世紀の世界は、宗教・民族間問題の先鋭化と同時に、グローバル化による画一化・一元化に直面している。真の相互理解や協調は可能なのか。その鍵となる「文化の多様性」の擁護をめぐって、理念・現状・課題を、文化人類学者としての豊富な経験・観察と共に具体的に説く。

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  • 多様な身体への目覚め : 身体訓練の歴史に学ぶ
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ドイツ体育史研究の第一人者である著者に指導を受けた気鋭の体育・スポーツ史研究者による論文集。身体論に学ぶ・身体教育の歴史に学ぶ・スポーツの歴史に学ぶの三部構成、ヤーン、グーツムーツからフーコーまで、既存の知の枠組にとらわれず、また体育・スポーツという学問領域にとどまらず、歴史学、宗教、哲学、人類学、民俗学を横断するスポーツ・身体論を展開。体育、スポーツの社会性と文化性をラジカル(根源的)に問う。執筆者:山本徳郎・阿部生雄・西村美佳・山田理恵・池田恵子・辻井文絵・森美佐紀・榊原浩晃・大久保英哲・真田久・林伯原・中村哲夫・掛水通子・楠戸一彦・有賀郁敏・功刀俊雄・新井博・小石原美保・及川佑介・井上洋一・時本識資・福井元
  • ダイダロス
    -
    第10回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作。東浩紀絶賛 1974年、ユダヤ人の文化人類学者アランと医師バーネイズは、〈生命の泉〉計画に関与したナチスの生物学者マウラーをブラジルのジャングルに追う。やがて日系人青年タテイシとアランは奇怪な刺青の少女を目撃する。マジックリアリズム×バイオテクノロジーSF
  • 大魔島(電子復刻版)
    -
    一九一二年、ドィツ人実業家のハウプトマンは良質の金鉱を探してニューギニアの奥地へ踏み込み、行方を絶った――。時は現代。三沢夏野は横浜にある文化人類学研究所の依頼で、未開高地民の予備調査でニューギニアを訪れた。さまざまな動物や祖霊の鎮魂像に目を奪われた夏野は、そこで、日英中混血の怪しい男に声をかけられる。男と異様な一夜を過し、次第に惑溺していく自分を感じる……。

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  • 男装論
    -
    1巻2,420円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 女たちはなぜ男装してきたのか? 先住民から女優にいたるまで、男装を選んだ女たちの生に、人類学、フェミニズム、レズビアニズムなどの知見から多彩な光をあて、そこに顕現する「女性性/男性性」の社会的意味とその変遷をとらえる。

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  • 「地球のからくり」に挑む
    4.4
    地球は謎の塊である。その塊からエネルギーを次々に獲得し、万物の長となった人類は、今やエネルギー中毒に罹っている。なぜこんなことになったのか? そもそも地球の定員は何人か? 宇宙から飛来した石油の源、毒ガス開発学者が生み出した新肥料、未来の新エネルギー……第一線の地球科学者が工学、文化人類学、文学などの広範な最新知見を縦横に駆使し、壮大な物語を綴る。科学と文明史が見事に融合した快作。

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  • 地政学が最強の教養である “圧倒的教養”が身につく、たった1つの学問
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    「地政学が最強な理由」を挙げたらキリがないほどだが、その際たる例が「“圧倒的教養”が身につく」点だ。 経済学、哲学、歴史学、宗教学、文化人類学、政治学、地理学……。地政学にはあらゆる学問が詰まっている。地政学を学ぶということは、同時にそれらすべての学問の知見を一気に身につけるに等しいのだ。 いま世界のビジネスエリートたちが、こぞって地政学を学んでいる。 それはなぜか? まさしく、「地政学が最強の教養である」ことに気付いているからだ。 日本、アメリカ、中国からロシア、アジア、中東、欧州まで。 基本も最新情報も、地政学を全網羅。 ビジネスエリートになるための入門書、登場! ※カバー画像が異なる場合があります。
  • 知の統合は可能か
    -
    人類の危機を救うために専門知を結集させる〈総合知〉は可能なのか 新型コロナウイルス感染症を総括して、未来に託す! 総合知とは、各人が各々の専門知を持ち寄って、相互流通性を確立することで、目の前に実際にある社会的な問題を具体的に解決してゆこうとする、総合的な知のあり方だということになる。となれば総合知は専門家一人では成しえない。 ──瀬名秀明 深刻な問題ばかりでなく、雲のサイエンスを楽しく語り合うこともまた、サイエンスコミュニケーションの妙味である。今はまだ先が見えないが、いつかきっと霧は晴れると信じたい。 ──渡辺政隆 本書の前半〔第九章まで〕は、瀬名による8名の専門家へのインタビュー(執筆は渡辺が担当)を収載。新型コロナ対策を政府に助言してきた専門家会議・有識者会議のメンバーである押谷仁、国のクラスター対策に携わり自ら感染拡大防止のクラウドファンディングも立ち上げた小坂健(ともに東北大学教授)という感染症のエキスパートに加え、医師や法学者、社会心理学者、科学哲学者、物理学者、宗教人類学者との対話を通して、新型コロナ・パンデミックという「大災害」の実像を、医療の最前線だけでなく、そこに否応なく巻き込まれた社会や個人の側からもあぶり出していきます。また後半では、新型コロナや次なるパンデミックを人類が乗り越えるための鍵として、専門知の限界を打破する「知の統合」に焦点を当てます。専門家たちとの対話から得た知見を基に、瀬名と渡辺の二人は、専門知を超えた「総合的な知」のあるべき姿を模索して、さらに議論を重ねていきます。 日々のニュース報道からだけではうかがい知れない関係者の奮闘や苦悩、新型コロナを巡る社会不安の中で生み出された膨大な量の言説、そして危機にあってこそ光を放つ古典の鍛え抜かれた思想。これらを丹念にすくい上げる長い旅路ののち、作家が見出した〈総合知〉の眺望とは⸺⸺。パンデミックの行く末を照らし、「ポストコロナ」「withコロナ」の社会のありようを探る、現代人必読の一冊です。
  • つながりの人類史 集団脳と感染症
    -
    1巻1,500円 (税込)
    ヒトが集まるほど技術は発展しやすく、同時に感染症が蔓延しやすい。つまりわれわれに脅威を与える感染症と、恩恵をもたらす技術の発展は似た性質を持つ、ということだ。「感染症によって多くの人が倒れ、また社会のあり様が影響を受けるということ自体は、人類史ではありふれたことと形容して差し支えない出来事でした。そのメカニズムが、過去も今も変わらず、われわれがあつまり、そして交流することにあるというのが、本書のテーマです」(「はじめに」より抜粋)。人類学と「文化進化」を専門とする著者が、憶断を排して両者の密接な関係を追いかける。 〈目次〉はじめに 人類史の研究の「不確かさ」 第1章 感染症と文化の伝達の共通性 第2章 社会の「複雑化」と感染症 第3章 集団脳・イノベーション・社会ネットワーク 第4章 人類は病をどう防ごうとしてきたか おわりに 情報空間の「感染症」と人類史研究の将来
  • 津波――暴威の歴史と防災の科学
    -
    「世界のあらゆる場所や時代から津波の例を収集した本作は、ある意味では、津波生存者たちへのオマージュであり、そして別の意味では、変化に富んだ津波の世界へのふたつとないのぞき窓でもあるのだ」(「はじめに」より)ハワイとオーストラリアを拠点に世界各地で長年調査に携わるふたりの研究者が、古今東西の事例をもとに、この地球規模の現象を解き明かす。登場するのは、約250万年前の小惑星衝突で起きたメガ津波から、2004年のインド洋大津波、2011年の東日本大震災まで。海洋学、生物地理学、地質学、歴史学、考古学などの科学的な知見、日本の「稲むらの火」やアイヌの言い伝え、400名を超える津波生存者へのインタビューを組み合わせ、さまざまな津波のメカニズムと防災の心得を生き生きと説く。「われわれにできることはあるし、実際に行なわれていることもあるし、科学は前に進んでいる。自分自身や弱い人々を世話する義務は全員にある。だから、備えよう。(中略)津波は過去に起きてきたし、これからもまちがいなく起きるのだから」(「おわりに」より)「現在、筆者らは国難災害として発生が心配な南海トラフ巨大地震による大津波に警鐘を鳴らし続けているが、多くの国民に〝ひとごと″意識がつきまとい、深刻さが伝わらないというもどかしさを覚えている。(中略)この災害がきっかけとしてわが国は先進国から脱落し、衰亡する恐れさえあるのだ。このような社会的背景が存在するわが国で、本書が翻訳され出版されることは、誠に時宜を得たことと称賛されよう。本書は、地質学と考古学、人類学を駆使した長年の研究成果を基礎として、世界で発生した巨大津波災害を歴史的に復元しただけでなく、同時に、現在の津波力学に関する自然科学的知識に立脚した解説を含み、素晴らしい内容となっている」――河田惠昭(本書解説より)
  • テキサス探偵物語
    -
    『この恋、絶体絶命!』―三年前デインの母とテスの父が再婚することになって、ふたりは知り合った。当時デインは結婚に失敗、彼らの両親も挙式直前に事故死した。それ以来、デインが身寄りのないテスの面倒をみていて、今は探偵事務所所長と秘書の間柄でもある。だが、テスはデインが近寄るとびくついて逃げようとする。あの日ふたりの間にあんなことさえ起こらなければ…。『この恋、揺れて…』―「頭がコンピュータで胸がぺしゃんこのオールドミスのきみを、おれが求めているって?冗談はよせよ」あの大晦日のパーティでタビーはひどく傷ついた。しょせん幼なじみのニックは気ままな暮らしを好むプレイボーイ。お堅い人類学者のわたしなんか気にもかけていないんだわ。だが、タビーは大学で起きた盗難事件の嫌疑をかけられ、探偵であるニックに調査を依頼することにした。『この恋、勝負あり?』―キットは二週間前に転職して、探偵事務所に入った。ところが、前の会社の社長ローガンが押しかけてきて、今の秘書が無能だから、職場へ戻ってきてほしいという。わたしを首にしたくせに、今さらなによ!元ボスの願いをつっぱねたキットだったが、皮肉にも、初仕事は行方不明になったローガンの母親の捜索で…。
  • 手づくりのアジール
    4.8
    青木君たち、やっていることは「けっこう極端」なんだけれど、言葉の手ざわりがとてもやさしい。 だから話をずっと聴いていられる。──内田樹 注目の在野研究者・移住者・図書館主宰者による土着人類学宣言! あたらしい人文知はここからはじまる。 市場原理主義や、社会に浸透する高度なテクノロジーによる管理化に飲み込まれず、地に足がついたまっとうな生き方をするためには、社会のなかでの「アジール(避難所)」を自分たちの手で確保することが必要ではないか。 ・スピードが最優先される「スマート化」にどう抗うか? ・これからの「はたらく」のかたちとは? ・研究と生活をどう一致させるか?…… 奈良の東吉野村で自宅兼・人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」を主宰する著者が、志を同じくする若手研究者たちとの対話を通じて、「土着の知性」の可能性を考える考察の記録。あたらしい人文知はここからはじまる。 ぼくらの直感は合っていました。合っていたからと言って世界が劇的には変わるわけではないのだけれど、でももうちょっと、この「土着の知」とも言うべき人間の生き物としての部分を認めないと、ぼくたちは生き残ることができないのではないか。社会を維持することだってできないのではないか。本書は『彼岸の図書館』で言語化でき始めたこの直感を、同年代の研究者と共有し、意見交換した記録です。(「はじめに」より) 【目次】 「闘う」ために逃げるのだ──二つの原理を取り戻す 対話1 逃げ延びるという選択 栢木清吾×青木真兵×青木海青子 対話2 これからの「働く」を考える 百木漠×青木真兵 「最強」とはなにか──山村で自宅を開くこと 対話3 「スマート」と闘う 藤原辰史×青木真兵 対話4 土着の楽観主義 竹端寛×青木真兵 手づくりのアジール──「自分のために」生きていく 対話5 生活と研究 磯野真穂×青木真兵 対話6 ぼくらのVita Activa——マルクス・アーレント・網野善彦 百木漠×青木真兵 山村デモクラシーII
  • 天使の誘惑
    完結
    -
    22歳のレベッカは優秀な成績で大学を卒業したばかりだった。そんな彼女が出会ったのは、美しい容姿に金褐色の瞳…年上の人類学者ベネディクトだ。周囲は彼を難しい男だと警告するが、レベッカは“傷ついても後悔はしない”と想いを貫く。そんな彼女に応えベネディクトも紳士にエスコートし、ふたりは順調に交際を進めた。しかし「君はまだ、無垢な少女のふりをするのか?」彼のこの言葉が嫉妬ではなく、ある“目的”があることに、幼い彼女は気づきもしなかった――。
  • 天使の誘惑
    3.0
    彼はわたしの運命の人。たとえ傷ついてもこの恋はあきらめない。■ひと目で男性に心を奪われる――そんなことが自分の身に起こるとは思ってもみなかった。オックスフォード大学を優秀な成績で卒業し、法学部助教授の研究助手を務める二十二歳のレベッカが運命の人に出会ったのは六月のある日のことだった。助教授の勧めで人類学の講演を聴きに行き、最前列に座って、講演者のベネディクト・マクスウェルと目が合ったとたん、その魅力的な声、金褐色の美しい瞳のとりこになってしまった。講演のあとのパーティーでベネディクトに紹介されたレベッカは、彼に話しかけられ、熱っぽく見つめられたうえ、明日の夜、食事をしようと誘われて夢見心地でうなずいた。初めての恋にふさわしい男ではないという助教授の警告も耳に入らないままに。
  • 天使の誘惑【2分冊】 1巻
    完結
    -
    22歳のレベッカは優秀な成績で大学を卒業したばかりだった。そんな彼女が出会ったのは、美しい容姿に金褐色の瞳…年上の人類学者ベネディクトだ。周囲は彼を難しい男だと警告するが、レベッカは“傷ついても後悔はしない”と想いを貫く。そんな彼女に応えベネディクトも紳士にエスコートし、ふたりは順調に交際を進めた。しかし「君はまだ、無垢な少女のふりをするのか?」彼のこの言葉が嫉妬ではなく、ある“目的”があることに、幼い彼女は気づきもしなかった――。

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  • 天使の誘惑【分冊】 1巻
    無料あり
    -
    22歳のレベッカは優秀な成績で大学を卒業したばかりだった。そんな彼女が出会ったのは、美しい容姿に金褐色の瞳…年上の人類学者ベネディクトだ。周囲は彼を難しい男だと警告するが、レベッカは“傷ついても後悔はしない”と想いを貫く。そんな彼女に応えベネディクトも紳士にエスコートし、ふたりは順調に交際を進めた。しかし「君はまだ、無垢な少女のふりをするのか?」彼のこの言葉が嫉妬ではなく、ある“目的”があることに、幼い彼女は気づきもしなかった――。

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  • 天皇の国史
    4.5
    1巻1,699円 (税込)
    日本の歴史を紐解いていくと、歴史を貫く一本の線があることに気付く。それが「天皇」である。天皇は日本人の歴史そのもの、といってよい。しかし、これまで通史といえば、目まぐるしく交代する権力者を中心とした政治史が一般的だった。本書はそれとは異なり、二千年来変わることがなかった天皇を軸として、国史を取り纏めたものである。故に主題を『天皇の国史』としている。また、通史で陥りがちなのは、客観的かつ冷静的になり過ぎることである。これまで「日本史」は、「外国人が学ぶ日本の歴史」というような扱いで、感情を排して淡々と綴られているものだった。だが、日本人が学ぶべき日本の歴史は、本来はそうではないはずである。我が国は現存する世界最古の国家であり、その歴史を紐解くことは興奮の連続となる。そこで本書では、その興奮を文章に積極的に著し、日本人の日本人による日本人のための歴史を描いている。さらに今回、国史の全ての時代について、考古学や史学、人類学、分子生物学など、学界の最新の議論を把握することに努め、それをふんだんに織り込んでいる。平成18年に『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)を上梓してから、単著21冊、共著10冊を世に送り出してきた著者が、「これまでの研究活動と執筆活動の集大成となった」と自ら語る、渾身の1冊。
  • DNAから見た日本人
    3.3
    人類の祖先と考えられているラミダス猿人は、約六〇〇万年前にアフリカ大陸に現われた。その後、人類が地球上に広く進出するようになったのは、二〇万年ほど前である。現代人の遺伝子を調べれば、過去に人類が拡散した様子が、ある程度は復元できる。分子人類学が明らかにする、海に隔てられた“日本列島人”の起源。

最近チェックした本