作品一覧

  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か
    3.6
    1巻2,420円 (税込)
    だれもが必要とされる組織へ――真の「共創」への道を示す 集団での活動を通じて人は、しばしば個人では到底至らないような優れた知恵を発揮することがある。互いに耳を傾け、考えや思いを共有し、連帯を深める中で生まれる「集合知」。それを生み出すことができたとき、チームや組織は大きく前進する。だが一方で、人は集団になると傲慢になったり、不毛な対立を始めたりしがちなのも事実だ。この「衆愚の罠」に陥ることを避け、「集合知」を生み出すにはどうすればいいのだろうか? 本書は、企業改革、開発援助、スポーツ、医療、文芸、政治、宗教、文化人類学など、極めて多岐にわたるエピソードや知見をもとに「集合知」の謎を探究する。その中で見えてくるのは、だれもが互いに支えられ、互いに必要とされる集団の在り方だ。人と人とは切り離されて別個に存在しているのではない。――普遍的な人間性に目を向けて語られた味わい深い組織論。 人々の間の相互作用から生み出される優れた洞察、「集合知」。奇跡のような瞬間と、人と関わる喜びを伴うこの「知」は、「知らない」ことを受け入れることから始まる……。人はなぜ支え合うのか。集団に潜む罠をいかに回避するか。組織と学習の在り方を根本から問い直し、知と人間の本質を探究する一冊。 「集合知とは、集団やコミュニティ内での相互作用を通じて獲得される知識や洞察のことだ。さらに掘り下げて考えるならば、そこにあるのは人と人との“生きた結びつき”であり、地域や組織や世界における“頼り合い”である」(本文より) 「“知らない”ということこそが強みであり、表面的な答えを出す力よりも問う力のほうが大切であり、想像力とコミットメント、忍耐力、そして心を開き互いに信頼する力のほうが、長い目で見れば単なる“頭の良さ”に勝るのだ」――ピーター・センゲ(「序文」より)

ユーザーレビュー

  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か

    Posted by ブクログ

    「対話」関係の本。

    最近、本当に沢山ある「対話」の本で、何か新しいことが書いてあるわけではない。

    手法的な新しさはほとんどない。

    どちらかと言えば、思想的というか、集合知と衆愚がどのようにして生じるかといういうことが中心かな?

    という話しは、実は「U理論」で、思想的に、これでもか、というまで深められているので、そういう意味でも新しくはないかな?

    「U理論」が難しすぎるので、その「対話」に関する部分を実例を踏まえながら、比較的分かりやすく説明してある、ということかな。

    とかなり客観的なコメントではあるが、これだけ同じような本があるなかで、直球勝負で、かなり読ませてしまうと

    0
    2017年04月30日
  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か

    Posted by ブクログ

    集合知を生み出すには、対話と傾聴が必要。
    一方、自分が正しいと主張を譲らなければ衆愚となる。衆愚を生み出すのは何も構成メンバーの能力が低いからではない。

    0
    2012年04月01日
  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か

    Posted by ブクログ

    集合知は魔法の薬だと考えてみよう。
    一口、口に含むと、私たちは意識と認知の変化を体験する。
    問題にとらわれたり、小さく分割して考えたりするのではなく、その結びつきと複雑さに気づく。見えているものが全体像とは限らないと理解する。多くの情報に目を向けるようになり、同時に、他者の視点に好奇心を持てるようになる。

    集合知の薬を二口飲めば、これまでとは異なる形で身体を意識するようになる。頭だけを働かせて問題を解決したり、交渉したりするのではなく、心と直感に耳を澄ませ、身体のさまざまな部分からわきあがる感覚のシンフォニーに気づく。恥ずかしさ、プライド、愛情、怒りといった感情の繊細さ、複雑さが見えてくる。

    0
    2011年08月28日
  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    集合知の力と衆愚の罠というソーシャル時代にふさわしいタイトルととてもよさげな装丁に惹かれて購入。

    みんなの意見は案外正しいなど、Web2.0以降のインタラクティブなインターネット空間には様々な情報が転がっている。
    大枠で見れば正しいのかもしれないが、なかなかそうではないケースや、そもそもカオス状態になり集約できない場合もあるだろう。

    そういう見解を得たくて読んでみた。

    本書を読んで思ったのが、「衆愚」について。
    このワードの具体例は「空気」で語られるように、過去の日本の戦争の事例などがあげられる。山本七平の空気の研究よろしくだ。

    つまり、民衆の総意は得られたが、そもそものベクトルに問題

    0
    2011年08月27日
  • 集合知の力、衆愚の罠 ― 人と組織にとって最もすばらしいことは何か

    Posted by ブクログ

    未曾有の危機である。このような有事の際には、強いリーダーシップの必要性を感じる一方で、強すぎるリーダーシップには警戒心を払わなければならないのではないかとも思う。「悪魔は救世主の顔をしてやってくる」とは、よく言ったものだ。むしろ今、必要とされるのは、有能なファシリテーターの方であろう。例えそれが小さな集団の中での出来事であろうとも、ファシリテーターの間接的な関与によって形成された連帯感や共有感覚こそが、集合知を開花させ、通常では為しえないパワーを生み出す。本書はその「集合知」をテーマに描かれた一冊であり、今まさに読むべき一冊でもある。

    集団から生まれる大きな力も、一歩間違えると衆愚の罠へと陥

    0
    2011年03月16日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!