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「西田正規」の「人類史のなかの定住革命」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「西田正規」の「人類史のなかの定住革命」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
定住がまず先にあり、農耕は定住生活をすることから派生した生態学的な帰結の一つであるにすぎないという説をていねいに論じておられます。
本書に使われた論文の初出はなんと1984年。万物の黎明を書いたデヴィッド・グレーバーの考えに部分的に近いところがありそうですが、グレーバーよりはるかに端的で面白く、納得感があると感じました。
サルや類人猿を中心とした動物学、進化、植生、社会学、言語やコミュニケーションなどを横断した文理融合の展開には痺れます。
『所有論』に本書の引用があって、巡り会えたことに感謝します。
【メモ】
不快なものには近寄らない、危険であれば逃げていく。この単純きわまる行動原理こそ、高い移動能力を発達させてきた動物の生きる基本戦略である。
大型動物の定住的な生活は、動物の一般的な生き方として不都合が多い。人類はそれらを克服して定住生活を営む。しかしそれが克服できたからといって不都合がなくなったのではない。ただそれを内に抱えてだましだまし生きるだけのことである。
Posted by ブクログ
「人類史のなかの定住革命」読。
人類が何百万年も遊動生活していた理由の一つとして、グループ内での不和や緊張関係の解消の意味もあったという説は、なるほどと思った。
そして定住が始まって以来、現代の人類の緊張関係は解消される兆しすらないというのも、そのとおりだと思った。
定住が始まった理由として、気候変動などを上げているが、そのへんは頭に入らなかった。
最後の方で「安全保障の言語」 「仕事をする言語」というものを持ち出して、
「安全保障の言語」は天気の話や、近況報告、今度呑みに行こうなどの社交辞令でこれはどの民族も一緒で、猿が無駄に長時間毛づくろいしたりするのと同じことで、これを拒否することは、人間関係において緊張を持続させてしまう。
「仕事をする言語」は現代なら会社での今月の売上が下がったとか、家庭での子供の学校の成績の話などとしている。
これは昔、狩りのときのチームワークのための言葉が発達したものだろうという。
現代日本社会ではこの「仕事をする言語」が溢れかえっていて、最後に金属バット殺人事件の話を持ち出して、事件が起きた家庭では「仕事をする言語」しか使われず、常に緊張を強いられたのではないかと言う。
少し強引な気もするけど、数百万年続いた遊動生活と、現代日本の核家族の仕事に追われる生活は確かに違う。
数百万年続いた遊動生活が人類の本来の姿で、1万年前に始まった定住革命はいまだに続いているというのは、ああそうだなと思った。