SF・ファンタジー作品一覧
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5.0貴族暦7000年、地球はOSB<外宇宙生命体>の侵略を受け、三千年戦争が始まっていた。貴族最強の戦士にして辺境区管理官グレイランサーは、華々しい戦果を上げるも重傷を負い、人間に救われる。一方、枢密院では、ある陰謀が進行し……。『吸血鬼ハンターD』シリーズ初の姉妹編、待望の文庫化!
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3.7博陵郡王の屋敷で怪異が頻発する。桃の木のたたりと断じて呪法をほどこそうとする道士の騙りを見破り、眠りから醒めなくなった娘を救うのは、式神を操る青年・光周明。はたして彼の正体は?(表題作)他に、孤独な少年帝に忠誠をつくす虎、竜王の甕が見せる夢幻、墨に命を賭けた名匠の皮肉な運命を描いた、心ゆさぶる幻想的な珠玉の四篇を収録。中国傑作短篇小説集。
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3.6豪商天鵺家の跡継ぎ、鷹丸の遊び相手として迎え入れられた勇敢な少女茜。だが、屋敷での日々は、奇怪で謎に満ちたものだった。天鵺家に伝わる数々のしきたり、異様に虫を恐れる人々、鳥女と呼ばれる守り神……。茜がようやく慣れてきた矢先、屋敷の背後に広がる黒い森から鷹丸の命を狙って人ならぬものが襲撃してくる。それは、かつて富と引き換えに魔物に捧げられた天鵺家の女、揚羽姫の怨霊だった。一族の跡継ぎにのしかかる負の鎖を断ち切るため、茜と鷹丸は黒い森へ向かう。〈妖怪の子預かります〉シリーズで人気の著者が放つ時代ファンタジー。/解説=井辻朱美(単行本版タイトル『鵺の家』を改題した文庫版を底本といたしました)
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3.3異界と現実世界との間にある“はざま”。そこで産する竜卵石は妖力をもち、主の“気”を受けて玉妖と呼ばれる精霊を宿す。中でもその美しさ、知性から伝説的な存在とされるのが、難波俊之が育てた“難波コレクション”の七つの玉妖たちだ。そのひとつ〈くろがね〉を受け継いだ修業中の驅妖師・彩音は、玉妖に魅入られ眠り続ける姉を救おうとする……。人々の目に見えない異界妖が跋扈する皇国大和の首都・櫂都を舞台に、少女驅妖師・彩音と相棒の玉妖くろがねが、妖がらみの摩訶不思議な事件に挑む。第1回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。/解説=井辻朱美
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4.0古の神の眷属と信じられている『神王』一族が治めるシオン神王国。その最北に位置するラダッカでは、原因不明の死病が流行していた。極北での任務から帰還した〈蛇の目〉団の若き長ソローは、神王家から派遣された地形官の護衛と監視を命じられる。百二十年ごとに繰り返される吹雪と死病の原因は、神王国の根幹に関わる秘密にある、と地形官は語る。ラダッカを襲う異変はソローのみならず、彼の幼なじみ――騎士を目指す少女エネミアと、神王国を守護する〈剣の天使〉の後継者という宿命を負うゼンの未来をも変えようとしていた。圧倒的筆力で描く、ヒロイック・ファンタジーの傑作。解説=三村美衣
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-「力はお前の腕や脚に満ちている。どう動かすかは気持ち次第だ」。原始、山奥の小さな集落に住む少年セツが、仲間と獲物を追っていると突然大男に出会い、一緒に行動するうちに獲物や海についてさまざまな話を聞き、カドタの村へ行くと百軒という盗賊の存在を知る。そして村を守るためにさらに大国ムギバンタへ向かっていろいろ学び、未知の地で体験する冒険物語。
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4.6◇◇◇あらすじ◇◇◇ 若き賢帝の唯一の妃『最愛』を決めるため、後宮に集められた妃達。 その中で最も格下の、五十番目の妃ソーニャには秘密があった。 それは【死に繋がる不幸を招く呪い】と【死ぬと時間が戻る祝福】を持つこと。 玉の輿を狙う妃達により魔境と化した後宮で、彼女は毎日『死に戻り』続けていたのだ。 (早く『最愛』を決めてくれないかな。そして家に帰りたい) そう願うソーニャだったが―― 「貴様を私の『最愛』にする!」 皇帝エルクウェッドが指名したのはソーニャ。 その上『最愛』のはずなのに陛下は大層お怒りのご様子で……!? ※電子特典として、巻末にエルクウェッド目線の過去編を描いた書き下ろしショートストーリー1篇を収録 ◇◇◇登場人物◇◇◇ ◆ソーニャ 後宮で五十番目の底辺妃。 【死に繋がる不幸を招く呪い】と【死んだら時間が戻る祝福】を持つ。 ◆エルクウェッド 「賢帝」と呼ばれるほど有能な若き皇帝。 数々の偉業により世界で一番知名度の高い人物とされるが……。
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-“さようならの精”さよちゃんから「おばあさんとちゃんと“さようなら”をして」と言われたやんちゃな男の子のたっちゃん。おばあさんと過ごした日々を思い出し、今まで言えなかったお別れが言えた時、さよちゃんからもらった小さなガラスのびんの中には、薄むらさき色のきれいな粒が光っていました。出会いと別れを重ねて成長していく男の子の姿を丁寧に描いた物語。
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5.0国内最高峰のフィンゼル魔法学校に落ちてきた少女・ミア。彼女は記憶を全て失っていた。ミアを保護した養護教諭のアブサロンは、学内に潜り込むことを提案する。もし首席集団【オペラ】になれれば王立図書館の閲覧資格が得られる。記憶喪失の謎も解けるはずだ。 戸惑うミアだがオペラの上級生・ブルーノの魔法に魅了され、ここで学ぶと決める。ブルーノはミアの素性を警戒するが、まっすぐな彼女に観念し学園生活を支えることに。しかし強すぎる魔力が災いして、ミアは名家の令嬢・カトリナから決闘を申し込まれて――。 ==キャラクター紹介== ミア フィンゼル魔法学校に「落ちてきた」少女。 記憶を失っているが、強い魔力と負けん気で次々に魔法を習得していく。 ブルーノ 学内の自治組織・オペラの3 年生。 何者かわからないミアを信じきれずにいる。 魔法使いには珍しい離島の出身。
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3.5ジャブローでの防衛戦を耐えきった地球連邦軍は勢いのままにジオン地球進攻軍本拠地のオデッサを攻略すべく大反抗作戦に打って出た。アムロ達の乗るホワイトベースは作戦前の最後の補給を受ける為にベルファストへ向け航行。そんな中ホワイトベースにある任務が言い渡される。無人島、通称「帰らずの島」の残敵掃討任務。残置諜者の捜索に乗り出すアムロ達であったが、そこで見たのは、いるはずのない子供たちと一機のザクであった。戦闘の中でガンダムを失ったアムロは、ククルス・ドアンと名乗る男と出会う。島の秘密を暴き、アムロは再びガンダムを見つけて無事脱出できるのか…?*公式HPより。
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-ルネ・イシモリ・デサンジュがスイスのサン・ピエール学院に入学して早二ヵ月。まわりの生徒が環境に慣れてくるのに対していつまでも馴染めずにいる。オリエンテーションの一環である宝探しゲームの時、彼は一人の老婆と出会いターコイズを託される。
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3.0階段だらけの屋敷に隠された伯爵家の宝と,その宝を探す資格があるために屋敷にとらわれている男の子――.伯爵家の秘密を知った新米教師フランス先生は,さだめか,はたまた偶然か,予言の指し示すまま,奇妙な冒険をすることになります.どんどん謎にひきこまれる,読みごたえたっぷりの物語.
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4.3『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』の続篇登場! 星雲賞海外部門受賞/本屋大賞翻訳小説部門2位の前作に続き、SFシリーズと文庫の同時発売 大日本帝国統治下のアメリカ西海岸の「日本合衆国」。軍人の両親を失ったゲーマー不二本誠は、皇国機甲軍の巨大ロボット「メカ」のパイロットをめざすも、士官学校入試に失敗する。絶望する彼だが、偶然からエリート同級生の範子とともにメカのタカ號でテロリストと戦うことになり、その功績により民間の警備メカパイロット訓練生に推薦された――星雲賞受賞作『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』、待望の続篇!
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4.0電子情報となった人類が住む電脳世界・ディーヴァ。そこに現れた謎のハッカー・フロンティアセッターの正体は宇宙を目指すAIだった。捜査官アンジェラの助けで外宇宙に旅立った彼だが、他ならぬアンジェラ自身の複製体が追撃を命じられる! 一方ディーヴァ下級市民の少年少女三人は、危険な宇宙作業の最中、フロンティアセッターが地球圏に残した複製体と出会うが――。大ヒットアニメ映画『楽園追放』公式続篇小説。
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4.2バンクス家の子どもたちが待ちに待っていたメアリー・ポピンズが、やっと帰ってきました。しかも、打ち上げ花火の星にのって! 子どもたちは、メアリー・ポピンズの不思議な魔法の世界に、すぐにでも、そしていつまでもひたっていたい気持ちでいっぱいです。さあ、マザーグースや神話の世界へ、楽しい冒険旅行のはじまりです。[改版]
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4.0東風の吹く日に、こうもり傘につかまって、空からバンクス家にやってきた、ちょっと風変わりな保母の物語。彼女が語るお話は、子どもたちをふしぎな冒険の世界へと導きます。ユーモアと笑いのかげに人生の深みをのぞかせているこの作品は、『ピーター・パン』や『クマのプーさん』とならぶ、空想物語の代表作です。
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4.0不思議な能力をもつ用心棒四人組。彼らを追う秘密結社がウィンスロウ家のお嬢様キャサリンの描いた「ベラフォードの姿絵」に気づいた! 自らの不注意が招いた騒動に、彼女は父親が止めるのも聞かず飛び出して!? ※本書は、平成十四年一月および二月に、角川スニーカー文庫より刊行された『レディ・ガンナーの大追跡 上』および『レディ・ガンナーの大追跡 下』を改稿・合本したものが底本です。
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3.9カリスマゲーム作家の近未来SF 陸自の新型移動攻撃機開発を描く 陸上自衛隊富士学校を舞台に、理不尽な挫折を味わった女性技術者による多足歩行ロボット戦車の開発と実戦投入を描く近未来技術開発SF めんどくさいアラサー天才工学系女子の、ロボ戦車開発&恋愛。さらには極東危機! 陸上自衛隊富士学校勤務の藤崎綾乃は、優秀な技官だが極端な対人恐怖症。おかげでセクハラ騒動の責任を押しつけられ、閑職で失意の日々を送っていた。こうなったら質の高い研究で己の必要性を認めさせてから辞めてやる、とロボット戦車の研究に没頭する綾乃。謎の同僚、伊藤信士のおせっかいで承認された研究は、極東危機迫るなか本格的な開発企画に昇格し……国防と研究と恋愛の狭間で揺れるアラサー工学系女子奮闘記!
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5.0安倍晴明と源博雅のコンビが平安の闇をはらう人気シリーズが誕生して30年。 マンガ、映画、歌舞伎とジャンルを超えて人気をほこる『陰陽師』の世界の全貌にせまる。 ・主な内容 夢枕獏ロングインタビュー「倒れるまで書き続けたい」 獏さんと歩く『陰陽師』京都案内 熱烈ファンのアナウンサー渡辺真理さんとの対談「悲しくて愛おしい、鬼という存在」 挿画を手がける村上豊さんとの対談「ペンと筆が紡ぐ平安の闇」 マンガ化した岡野玲子さん、睦月ムンクさんインタビュー 映画で主役を演じた狂言師、野村萬斎さんインタビュー 新作歌舞伎『陰陽師』で主演の市川染五郎さんと夢枕獏さんとの対談 『陰陽師』エピソード総解説 ・・・など
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4.1登美彦氏史上、これまでになく毛深く、波乱万丈。(登美彦氏談)「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー。
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4.0紫式部、あなたが書くのよ。 あの史上最高の物語を――!! 大学院生の藤原弥生は『源氏物語』が大好き。 日本最古にして最高の女性作家・紫式部は、弥生にとって最愛の「推し」だ。 ある日、発熱して平安時代の幻を見た弥生は、目覚めると本当にその時代にタイムスリップ!! なんと紫式部の親友として、彼女の執筆活動を支えるという夢のような大役を担うことに!? 千年を超えて「推し」と邂逅する奇跡の物語!! 令和と平安、時代を超えた友情を描いた傑作ファンタジー! もうひとつの「紫式部物語」が今ここに!
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3.92年半の沈黙を破り、満を持して世に放つ貴志祐介ワールド全開の作品集。 最新SF「赤い雨」は、パンデミックが起きたときあらわになる人間の本性を描いた、今読むべき一作。 表題作は、著者自身が「ここまで強いテンションを維持した作品は、書いたことがありません」と断言する手に汗握るミステリー。 人間の愚かさが絶望で世界を塗りつぶすとき、希望が一筋の光となって未来を照らし出す。 〈収録作〉 「夜の記憶」――『十三番目の人格‐ISOLA‐』『黒い家』で本格デビュー前に書かれた貴重な一編。水生生物の「彼」は、暗黒の海の中で目覚め、「町」を目指す。一方三島暁と織女の夫婦は、南の島のバカンスで太陽系脱出前の最後の時を過ごす。二つの物語が交錯するとき、貴志祐介ワールドの原風景が立ち上がる。 「罪人の選択」――1946年8月21日、磯部武雄は佐久間茂に殺されようとしていた。佐久間が戦争に行っている間に、磯部が佐久間の妻を寝取ったからだ。磯部の前に出されたのは一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。もしどちらかを口にして生き延びられたら磯部は許されるという。果たして正解は? ほか「呪文」「赤い雨」の全4作。 ※この電子書籍は2020年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.51984年、帝都東京。若くも卓越した陰陽師として働く女性・土御門晴見は、ある日、かねてより陰陽寮による日本の呪的業界の一元的支配に不満を募らせていた在野の術士・芦屋道代から呪力蜂起の宣言を受ける。誘拐を予告された皇族の姫君・澄香内親王殿下を守るため、古くより皇室に仕える退魔の一族の末裔・殿克夜らと共に事態へ備える晴見らだったが、相手の思惑は彼女らの想像を超えたところにあった。一方、姫君の身代わりに攫われた華族の少年・継実夜統は、道代らと行動を共にしながら、帝都の裏側に隠された歴史の闇を知り……。壮大なる伝奇譚、ここに語りの口を切る。
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-ハリーの息子がスリザリンへ? ハリーの息子とマルフォイの息子が親友? ヴォルデモートに子どもが? 『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部、第二部 特別リハーサル版』をはじめ、「ハリー・ポッター」シリーズ原作本全巻を徹底的に分析し、詳細に考察した「ハリー・ポッター」の非公式副読本。 [目次] 【巻頭】ハリー・ポッター聖地巡礼 【第1章】『ハリー・ポッターと呪いの子』考察 【第2章】登場人物紹介 【第3章】「ハリー・ポッター」シリーズ 1巻から7巻 考察・解説 【第4章】魔法・魔法薬紹介 【巻末】ハリー・ポッター用語集
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3.8わたしは花見堂小春、横濱女子仏語塾の三年生。うちの学校はフランス風の魔女養成学校で、生徒の半分は妖魅、つまり妖怪なの。わたしは抜け首、仲良しの宮さんは女郎蜘蛛よ。今夜は寮で月蝕の観察会なんだけど、もう一人の仲良し、幽谷響の透子さんがまだ来ない。宮さんと二人で捜しにいったら、山下町にいた透子さん、迷子の女の子を連れていた。その子は一見普通の女の子なんだけど……。折も折、横濱では分限者の子どもを狙った連続誘拐事件が発生。次に狙われるのは我が校の聴講生千秋くん? 大正期の横濱を舞台にした好評シリーズ第2弾。
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4.7香港に売られ九龍城砦のスラムで死んだ母の復讐を誓った少年・剛は、貨物船での苛酷な労役に耐え日本へ密航。暗黒街で体得した功夫を武器に母の仇に闘いを挑む。本格拳法アクション
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4.0第2作『虚ろな街』で、ミス・ペレグリンを救うばかりか、仲間たちを次々に見失ったジェイコブとエマは、ついに敵の要塞があるタイムループに潜入する。次々に襲い掛かる怪物たち、敵と味方が入り乱れる心理戦、時空を超えたジェイコブとエマの恋…。そして、「魂の図書館」での最終決戦の末、世界に平和は訪れるのか?傑作ダークファンタジーシリーズ、ついに完結! 奇妙なこどもたち(ピキューリア)の魂を喰らおうとする非情な敵・コールの魔の手から逃れたジェイコブとエマ。満身創痍のなか、コールに連れ去られた仲間とミス・ペレグリンを追跡して、敵の要塞のあるタイムループへ潜入する。しかしそこで二人が目にしたものは、この世のものとは思えない荒廃したピキューリアの巣窟だった。
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4.1季節は夏。昼下がりの林道は家に続いている。歩きながら(事故だわ!)ふいにそう思った。なにかが変。事故に遭ったって思うんだけど、頭がぼやけてて何も思い出せない。気がついたら、ここ歩いてるんだもの。あたしいま何着てるんだろう。わからないから下を見た。体がない! あたしは生垣を通り抜け、ドアを通り抜けて家のなかに入った。宙に浮きながら。部屋じゃ、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのけんか。誰もあたしのこと気づきゃしない。あたし、幽霊になっちゃったんだ……でも、なぜ? 現代英国を代表する著者が贈る、おかしくてほろ苦くも暖かい時空を超えた物語。
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4.2右手に月石、左手に黒曜石、口のなかに真珠。三つの品をもって生まれてきたカリュドウ。女を殺しては魔法の力を奪う呪われた大魔道師アンジストに、目の前で育ての親を惨殺されたことで、彼の人生は一変する。月の乙女、闇の魔女、海の女魔道師、アンジストに殺された三人の魔女の運命が、数千年の時をへてカリュドウの運命とまじわる。宿敵を滅ぼすべく、カリュドウは魔法ならざる魔法を操る〈夜の写本師〉としての修業をつむが……。日本ファンタジーの歴史を塗り替え、読書界にセンセーションを巻き起こした著者のデビュー作。
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-こちらは既にkindleから出版している『跳躍の彼方』の一巻から二巻までを一冊にまとめ、少しお求め安くしたものになっています。 主人公である柊勝は、大学で並行世界の研究を行っている。そんなある日、勝は自分の意思とは無関係に、別の場所に瞬間移動してしまうという不可解な現象に見舞われる。最初はパニックに陥り、自分の身に何が起こっているのか分からず混乱してしまう勝だったが、しかし、同僚である一条恵の助けを借りて、徐々に勝は自分の瞬間移動能力を受け入れ、制御できるようになっていく。と、そんなとき、勝のもとに謎の男が現れる。彼も勝同様瞬間移動ができるようであり、更に他にも様々な力―――一見すると、超能力のようにも見える力が行使できるようだった。彼は勝たちが暮らす世界とは全くべつの並行世界から勝たちの世界へやってきたと語り、自分たちの組織のために協力しろと勝たちに迫るのだったが―――。 果たして男の目的は何なのか!? そして何故勝は急に不可思議な力が使えるようになったのか!? 『跳躍の彼方』特別編、第一弾!!
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4.1『マルドゥック・スクランブル』から2年――自らの人生を取り戻したバロットは勉学の道に進み、ウフコックは新たなパートナーのロックらと事件解決の日々を送っていた。そんなイースターズ・オフィスに、馴染みの弁護士サムから企業の内部告発者ケネス・C・Oの保護依頼が持ち込まれた。調査に向かったウフコックとロックは都市の新勢力〈クインテット〉と遭遇する。それは悪徳と死者をめぐる最後の遍歴の始まりだった。『スクランブル』から数年後、ウフコックはいかにして死んだのか――街の新たな勢力と正義を求める良心の最後の戦いが始まる。
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-華族令嬢の一之宮 菊華は両親を喪い、強欲な叔父夫婦に育てられた。淑やかに躾けられた美しい人形のような菊華は、年頃を迎え、老人の後妻として売られそうになる。 たまらず家を飛び出しはや五年――。 貿易船にもぐりこんだ菊華はイギリスに停泊する船でしっかり者で目端の利く下働き(男)に成長していた。愛する骨董品に携わる仕事で、将来は自分の骨董店を持つのが夢だ。 そんな折、貿易商会の会頭である東堂政宗が船を訪れる。 彼と因縁のあった菊華は女性だと暴露され、なぜか彼と結婚することに……!? 豪華絢爛なアンティークジュエリーと陰謀うずまく社交界をめぐる、恋と謎の物語。
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-真っ白な原稿を手に、千華宮の賢妃・桃華は決意していた。 実は彼女の正体は、鳴かず飛ばずのアラサー漫画家・由里。事故に巻き込まれ、漫画の中のモブ妃に転生してしまったのだ。 おかげで物語が変わり正義のヒロインが不在。代わりに悪事を暴くのは――。 「三コマしか出ないモブ妃がやるの?」 皇后の告発をしないと自分の命も危うい。 漫画を描くことだけが取り柄の由里は、神技アシの謎の美青年・月舟と出逢い、同人誌での告発に望みを託すが……!? 目指せ重版出来! 転生修羅場を漫画で乗り切る後宮布教物語!
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3.0祖父が死んだ――二億の遺産と、一人の少女を遺して。 高校生の詩音(しおん)は高圧的な父に反抗し、孤独に生きてきた。 しかし祖父の遺言で五歳の少女・龍音(りと)の面倒を見ることに。 隠し子と噂される龍音は、遺言では《龍の子》とされていた。 他人に頑なな詩音と感情に乏しい龍音。ぎこちない共同生活の中、二人は次第に歩み寄っていく。 だが龍音が人ならざる力を使う場面に遭遇し、詩音は戸惑う。 《龍の子》とは……真実を求め紐解いた祖父の手記には、龍音の使命が記されていた。 不思議な少女と、世界の秘密に出会う、ひと夏の物語。
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3.3あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局には死者が残して行く手紙や、 生者の書いた届けられない手紙がたどり着く。 そして亡くなった人も。 幽便配達の登天さんは、郵便局を訪ねてきた「殿」と配達に出かけることに。 ウイルスや熊から平安貴族まで転生をくり返している「殿」の意外な正体は? 〈文庫書下ろし〉
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-こちらは既にkindleで出版している『異世界探索』の一巻から二巻を一冊にまとめ、少しお求めやすくしたものになっています。 東京都の荻窪で便利屋をやっている俺と久美子のもとにある日奇妙な依頼が舞い込んできた。それは異世界に迷い込んでしまったと思われる妹を現実世界に連れ帰って欲しいというものであった。主人公である俺は、あまりにも現実離れした依頼内容に最初依頼を断ろうとするのだが、しかし、依頼者の提示した報酬に目の眩んだ妹の久美子が、勝手に仕事を引き受けてしまう。 ほとんどなし崩し的に、依頼者の妹を探すはめになった俺だったが、その過程で様々なあり得ない体験をしていくことになる。そしてそんな俺の前に、遂に異世界の入り口がその扉を開くのだったが―――。
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-暴走族「狩人」の頭をしている妹尾樹林は、無菌の町タヒチで生まれた。塵も細菌もウイルスも漂っていない、病気も犯罪もない町。二万数千人が暮らしているこの実験都市は、ドーム型のエアウォールで覆われており、生活のすべてがコンピュータに管理されている。タヒチでは、誰がいまどこにいるか、何をどこでいくつ買ったかを中央機構が把握し、たとえばもし屋外で強い臭いのするものを飲食すれば直ちに環境局が飛んできて、罰金か、さもなければ拉致されてしまう。だが、この実験都市が生まれた本当の理由を誰も知らない。ドームは明らかに人為的なものだ。誰が、何のために? 完全無菌の世界から解放されて「外」へ出てみたい……。ある日、B25地区に幽霊が出るという噂が立った。ブルーの服を着た髪の長い幽霊だという。その正体を暴いてやろうと、樹林はワープと呼ばれる二輪駆動機に跨がった……。 近未来ディストピア社会を描いたSF長篇小説。 ●薄井ゆうじ(うすい・ゆうじ) 1949年茨城県生まれ。イラストレーター、デザイン編集会社経営を経て作家へ。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞を受賞。1991年に初の長篇『天使猫のいる部屋』を発表。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川栄治文学新人賞を受賞。映画化・舞台化・ドラマ化された作品も多い。
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4.0◆魔法のiらんど大賞2021小説大賞恋愛ファンタジー部門特別賞受賞作◆ 父は娘を【呪い】と呼んだ――。 没落貴族の女学生・鶴は、父に結婚を命じられる。売られるように決められた婚約者は、顔も知らない実業家の青年・秋人だった。 秋人が一人で住む洋館で暮らすことになった鶴は、初めて出会った彼から「自分は呪われている」と告げられ、その言葉に戸惑う。 暮らしの中で秋人が【呪い】と呼ぶ怪奇現象と苦悩する彼の姿を知っていく鶴。政略結婚にも関わらず、鶴を守ろうとする秋人の優しさにも触れ、 次第に彼の力になりたいと感じ――。 呪われし婚姻のその先で、少女は恋をはじめる。 ※巻末には、本編のその後の二人を描いた書き下ろし短編「訪れた平穏、続く非凡なる日々」を収録しています。 ◆登場人物紹介◆ ・鶴(つる)…没落貴族の一人娘。女学生。とある事情で生家に居場所を見いだせずに育った孤独な少女。 ・秋人(あきと)…実業家の青年。天涯孤独。【呪い】のせいで周囲の人々から距離を置いて暮らしている。
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-原子レベルで物質を再構成するナノテクノロジーを確立し、不死に近い肉体や半永久的な社会システムを獲得した人類。しかし21世紀の半ば、突如その技術が暴走し地球は壊滅状態へと至る。『大転換』と呼ばれるこの出来事が起きた時から幾星霜、地球には刹那都市と呼ばれる漂流都市が出現。その都市で人々は、かつて世界を消滅させたナノテクノロジーを利用し人類の再生を図ろうとする。が、その都市も決して安住の地ではなかった。名前の如く次々と都市自体が消失してしまうのだ。その状況で生き続ける、ヤポンの魂族・ギンガは、哀しげな緑色の瞳を持つ少女と出会う。それがギンガが「殺戮王」と対峙する始まりとなった……。 ナノテクノロジーに翻弄され滅亡に瀕した人類を運命を描く、SFファンタジー長篇。電子版あとがきを追加収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
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-大学生の春人には後悔していることがある。それは謝れないまま祖父が亡くなったこと。以来祖父が愛したような古い品物も、人と深く関わることも、苦手になった。 しかし事故で古伊万里の壺を割った直後から、動物の姿をした付喪神が見えるようになる。割れた壺の付喪神・イマリに迫られ、彼の力を取り戻すため、春人は付喪神たちの願いを叶えて「神心」を集めることに。元の持ち主に会いたい、一度だけでも人の役に立ちたい、亡き持ち主の娘から本当の思いを聞きたい。奮闘するうちに、願いが春人の周りに縁を紡ぎ――。 ==登場人物== 春人 人と関わるのが苦手な大学生。 イマリには下僕と見なされている。 イマリ 元・古伊万里の壺の付喪神、現・春人のスマホの付喪神。 甘いものに目がない。 桜 春人が働くこととなった「古道具みやび堂」の孫娘。 しっかり者の高校1年生。 洋蔵 「古道具みやび堂」の店主で、桜の祖父。 初対面のはずの春人について、何かを知っているようで……。
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4.0「どうしたもんかなぁ」新米占い師・月麗は困っていた。占いが権力者の逆鱗に触れて強制連行。生贄にされるはずが、人違いで神様の妃になるはめに陥ったのだ。 早速皇帝・洪封から命じられ、恋愛運を占ってみるが、結果は「妻に見えず」。偽妃だから当然だ。 それに生贄だとバレたら、月麗は喰われてしまう――。 怯える姿を尻目に、皇帝は月麗を喰べるつもりもなく、たっぷり溺愛しようと後宮専属の占筮者へと任命した。 だけれど後宮は一癖も二癖もある妃達ばかり。慌てる月麗の前に、モフモフの黒猫が現れて……?
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3.3深い森のまん中にある、深い深い穴の底。兄弟は空を見上げ、脱出の方法を思案している。土壁に階段をつくる。弟を肩にかつぎ上げる。どれほど見込みがなくとも、ふたりは生きなければならない。虫や木の根を食べ、泥水を飲む日々が綴られるなか、やがて物語は不可思議な幻覚と、めくるめく謎で満たされていく――。なぜ章番号は素数だけなのか。幻覚に隠された暗号とはなにか。そもそも兄弟はなぜ穴に落ちたのか。ふたりが辿りつく結末は、驚愕とともに力強い感動をもたらす。現代版『星の王子さま』であり、“深い穴”で生きるあなたに捧げる寓話。/解説=西崎憲
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4.1人類最終戦争後の世界。大地は黒い森に覆われ、人類は天然の火に近づくと体が内側から燃え上がる「人体発火病原体」に冒されていた。この世界で人が唯一安全に扱える〈火〉は、黒い森に棲む獣、炎魔を狩ることによって得られるものだけだった。そんな中、炎魔を狩ることを生業とする火狩りたちの間でひそかに囁かれる噂があった。「最終戦争前に打ち上げられ、長い間虚空を彷徨っていた人工の星、千年彗星〈揺るる火〉。その星を狩った者は、火狩りの王と呼ばれるだろう」――。千年彗星〈揺るる火〉とは何なのか。「火狩りの王」の伝説に秘められた世界の真実とは? 森に囲まれた小さな村に生まれた11歳の少女・灯子と、機械工場が立ち並ぶ首都で暮らす15歳の少年・煌四。2人の人生が交差するとき、運命の歯車が動き出す。
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3.7弥生時代後期、紀元前一世紀の日本。 久慈島(くじのしま)と呼ばれていた九州の、 北部の里で平和に暮らしていた少年隼人は、 他邦の急襲により里を燃やされ、 家族と引き離される。 奴隷にされた彼は、敵方の戦奴の少年で、 鬼のように強い剣の腕を持つ鷹士に命を救われる。 次第に距離を縮める中、 久慈の十二神宝を巡る諸邦の争いに巻き込まれ、 島の平和を取り戻すため、 彼らは失われた神宝の探索へ……。 運命の2人の、壮大な和製古代ファンタジー!
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-大河シィル・シイラ流域は、血と死の予感に震えていた。不死大帝を戴くオルギア帝国の魔手が迫るなか、ディルムーンの若き《護りの君》エル=シオンは、謎の黒い怪物の襲撃を受けて、〈聖弓〉を引くべき右腕を失ってしまった。ディルムーンを護るため、不死大帝を倒す力を得るため、シオンは不思義な力を与えてくれるという伝説の〈流族〉のもとへ旅立つ……。 長篇ファンタジー小説。電子書籍化にともない、「電子版あとがき」および作家・菊地秀行による解説文を追加収録。 ●神月摩由璃(こうづき・まゆり) 宮崎県生まれ。明治学院大学文学部フランス文学科卒業。大学在学中に日本版ウォーロック創刊号でブックレビューの連載を始め、それをまとめた『SF&ファンタジー・ガイド 摩由璃の本棚』で1989年にデビュー。創作神話・異世界ファンタジーの先鋭として活躍し、小説『永遠の護り』等で絶賛を浴びる。大病による長いブランクを経て執筆を再開した。
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3.9千吉は大好きな兄、弥助を守るための力がほしいと、共に育った半妖の双子と一緒に妖怪奉行所西の天宮の奉行、朔ノ宮に弟子入りした。ところが仕事は雑用ばかりで一向に術らしい術を教えてくれない。ようやくひとつだけ教えてくれた術もなんの役に立つのかわからぬ始末。楽しそうな双子とは対照的に、千吉の苛立ちはつのるばかり。そんなある日、弥助に子妖を預けた化け獺が、期日を過ぎても迎えにこない。兄との時間を邪魔されて腹が立った千吉は、双子を巻き込んで化け獺を捜す決心をした。大人気の〈妖怪の子、育てます〉シリーズ第2弾!
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5.0西暦2198年。社会のあらゆる実権は女が握っていた。女はたくましく、男はおしとやかに。男は結婚して家庭に入り、家族に尽くすのが義務とされる。そして25歳をすぎても結婚しない男は「ハズレ者」と呼ばれて世間からつまはじきにされ、まともな職にはつけず、水商売などに従事して生きるしかない……。22世紀末、女尊男卑の世界で激しく燃え上がった“男性解放運動”の結末を描く。長篇SF小説。電子版あとがきを追加収録。 ●村田基(むらた・もとい) 1950年、京都市生まれ。名古屋大学文学部中退。出版社勤務ののち、1986年に「SFマガジン」に短編「山の家」を発表して作家デビュー。主にホラー、SFを執筆。
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-万能(iPS)細胞の発見は時代の転換期だった。あれからときが過ぎ――。 生命体(ドラゴン)のオーダーメイドすら可能になった人類は、 過剰なバイオテクノロジーがもたらす破滅の闇を知らない。 著者の工学博士が描く、最新科学に基づくリアルSFストーリー。 山野ハヤテはオーダーメイドされたドラゴンやペガサスなど、空想生命体と呼ぶ生命たちと思念を交わせる、ちょっと不思議な「テーマパーク」のガイドだ。親しき大型空想生命体のヴィーネと今日もまた、ガイドとしてパフォーマンスを続けていた。 ところが賓客が訪れたとき、自然界の理へ信奉し、生命と物質の二重性を説くカルト集団の奇襲を受ける。生命は唯一無二であって不可侵な存在だと。 しかしこれら対立の激化は、暗躍する者たちにとって予定調和だった。 ときが満ちたと断じられ、娯楽施設に偽装中だったテーマパークは、人智未踏な超再生テクノロジーの不安定な機密実験を進め始める。山野ハヤテは実験メンバーへ昇格されたが、それはハヤテ自身の素性こそが倫理観を見失おうとも破滅へ進もうとも、人類がすぐさま解かねばならない命題を持つ、稀有で究極の存在そのものであるがゆえだった。 自然界へ回答するタイムリミットは迫り、混沌の渦に文明全体が呑まれていく。ハヤテといつも一緒の空想生命体、ヴィーネは共通する秘匿情報を露わにされ、いよいよ避けられない現代文明への決断をくだした。それは――。
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-こちらは既にKindleから出版している『地底世界』の1巻から2巻までを一冊にまとめ、少しお求めやすくしたものになっています。 主人公である僕と大輔と美穂の三人は、 ふとした会話の流れから、 ドライブがてら、 深夜の山まで車で行こうという話になる。 その山には昔から鬼が出るという伝説や、 地底世界へ通じる秘密のドアが存在する といった噂があり、三人は冗談半分に その噂を確かめてみることにしたのだ。 しかし、その一方で、その付近の山では、近年、 近くに住む大学生がキャンプへ出かけたまま、 行方不明になってしまうという 不可解な事件も発生していた。 やがて目的の山へと辿り着いた三人は、車から降りると、 懐中電灯を片手に周囲の山林を散策してみることにするのだが、 しかし、そのとき、信じられないことが起こって……。 主人公の前に姿を現した鬼に似た生物。 そして行方不明になってしまう、主人公の友人ふたり。 果たして主人公はその山で何を目撃したのか!? 更に、主人公の友人ふたりはどこへ姿を消してしまったのか!?
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4.0江戸の片隅で妖怪の子預かり屋を営む一人の若者がいた。その名は弥助。妖怪に育てられたのだが、ある事件で育ての親を失い、かわりに授かった赤ん坊千吉を、今度は懸命に育てている。顔なじみの妖怪達は遊びにくるし、入れ替わり立ち替わり子供を預けに来る妖怪もいるしで、騒ぎの絶えない毎日だ。そんなある日、弥助の大家、久蔵の双子の娘が、不気味な黒い影にさらわれた。だがさらったのは妖怪ではないらしい。双子の捜索は、妖怪奉行所西の天宮の奉行で、犬神の長、朔ノ宮の手に託されることに……。大人気〈妖怪の子預かります〉第2部開幕。
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3.5父親のイギリス転勤で家族が日本を離れるのと大学合格のタイミングが重なり、美綾は自宅に一人残ることを選ぶが、それでよかったのかどうかもやもやしていた。そんな春の日、家に一匹の小型犬(パピヨン)が迷い込んできた。毛並みがよく人なつっこい小犬に、近所で飼い主を探してみるが見つからない。仕方なく自宅で世話をしていると、突然「おぬし気にするな。わしは八百万の神だ」犬がしゃべった? 幻聴? 信じられない美綾に、小犬は自分は日本古来の神で人間になるために転生してきたと語る。 大学では小学校で一緒だった有吉智佳や澤谷光秋と再会するが、バイク事故で死んだかつての同級生の思い出話から幽霊絡みの不穏な事件が起きて……。「モノクロ」と名付けられた「神様」と女子大生の奇妙な共同生活が始まる! 荻原規子の「エチュード春一番」シリーズが再始動! 完結編まで見逃せない!
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-【ご購入の前に】本電子書籍には、紙版収録のイラストが収録されておりません。 あらかじめご了承ください。 学校なんか、家族なんか、世界なんか、壊れてしまえばいいって思ったこと、あるだろう? ぼくは、壊してしまったんだ、実際に―。 廃墟も同然に崩壊した地区。しかし国道をはさんだ反対側には、もとのままの街が無傷で残る。 頻発する謎の地震―M震でモザイク状に崩壊した東京をさまよい歩く少年、リュウ。 野球帽とサングラスで素顔を隠したリュウはやがて、M震で家族を亡くした少年たちのグループに合流する。 生き残るための戦いと逃亡の日々の中、リュウの奇妙な告白に、グループのリーダー大輔は…。
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-【ご購入の前に】本電子書籍には、紙版収録のイラストが収録されておりません。 あらかじめご了承ください。 なにかを理解すること、理解してもらうことなんて本当にできるんだろうか―。 惑星グレイストームで暮らす高校生・遙は、街で出会った少女ヴィオレッタとともに、原住種族ウルボアイの村近くにある巨大な「門」を訪れた。 その場所は、ウルボアイと奇妙な交流をもつ謎の種族クランガの領域であった。 クランガの抜け殻が、人類と星間戦争を続ける異星種族キラーバグの姿に酷似していることに気がついた遙。 〈門〉で得た宇宙創世のヴィジョンは、遙の心に新しい意志を芽吹かせた。 驚きに満ちた本格SF長篇。
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-フィオレンツァの職人ヴェロッキオの工房で働く少年アンジェロは、共和国政府の依頼を受けた親方たちとともに、水の都ヴェネツィアへとやってきた。そして彼は可憐な少女エウジェニアと出会い、恋をする。しかしそれは、自らと同じ存在……地上に生まれ出た天使・ケルヴィーノの策略であった。悪魔のような儀式をとりおこない、神をも恐れぬ実験で生命を弄ぶ。あまつさえアンジェロを手に入れようとしている彼の真の目的とは? 中世イタリアを舞台に描かれる華麗で残酷なゴシック・ファンタジー。『天使の血脈』の続編。 大幅に加筆修正された文庫を底本に、ノベルスの表紙・挿絵を収録した豪華版。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
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-「アンジェロ」迷いこんだ路地でかけられた声は、確かに母のものだった。しかしその姿は一瞬にしておぞましい異形のものに変貌した……。メディチ家のもと、繁栄をほこるルネッサンス期のフィオレンツァ。しかしそれは幾人もの生贄を礎にして出来あがったものであった。消え去る子供。闇の底を徘徊する禍々しき《影》。異界とつながる《扉》と交わされた誓約が崩れそうになった時、少年アンジェロに秘められた運命の血が脈動をはじめる……。聖と魔の交錯する伝奇ファンタジー。 大幅に加筆修正された文庫を底本に、ノベルスの表紙・挿絵を収録した豪華版。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
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-これは我々が住む世界から見て遥か遠く昔に分岐したパラレルワールドの物語になる。この世界には、我々の世界とは違い、人間の意志に反応して作用する力が存在し、この力のことを、この世界に住む人々は魔法と呼んで使用していた。しかし、実際にはこの魔法と呼ばれる力の正体は、かつてこの世界に存在していた超文明が科学の力を結集させて作り出したものであった。しかし、この世界に住む人々はそうした事実を過去に起こった最終戦争によって完全に忘れ去っていた。ところで、この世界には魔法ーーー人間の意志に反応して作用する力の副産物して、魔物と呼ばれる、人間を襲う非常に獰猛な生物が存在した。そして人々はこれらの生物に対抗するための機関として、魔法騎士と呼ばれる、魔法に特化した兵士を作り出したのであったがーーー。 こちらはKindleから既に出版されている『その世界と彼等が創られた理由』の1巻〜2巻までを一冊にまとめ、少しお求めやすくしたものになっています。
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3.6空き家に残された写真と少女の不思議な能力が消えかけている時間と幸せな記憶を呼び覚ます! 古い写真に秘められた記憶をめぐる物語――かつて貿易港として栄えた水上都市「海市(かいし)」。街の景観を守るために作られた海市協会には、古い空き家を保存・管理し新しい住人を探し出す「空き家課」という部署があった。ここで働く間宮明(まみや・あきら)はある日、上司の娘・5年生の三上汀(みかみ・みぎわ)とともに、空き家を訪れる。その汀は、場所に刻まれた思い出を蘇らせる、不思議な力を持っていた。そのころ、薔薇屋敷の調査へ、湾岸地区再開発を狙う大企業の妨害が。汀は明を強引に説得し、その理由を探ろうとするのだが……。切ないノスタルジック・ファンタジー。建物に残された<写真>が呼び起こすのは、忘れてはならない大切なもの……。
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-バビロンの最高神マルドゥクよりも崇拝を集める豊饒の女神イシュタル。いかなる地上の快楽よりも勝るというイシュタルの秘儀、聖なる獣との交わりを求め夜毎神殿を訪れる信徒たち。人と獣との交わりで生み落とされたという半人半獣の仔マヤとムー。紀元前5世紀の新バビロニア王国の首都バビロンで繰り広げられる、王宮、五国の守護神マルドゥク、女神イシュタルとの闘いを描く長篇伝奇小説。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
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4.0
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3.8その日、探偵ヴィッキーを訪ねてきた依頼人はふたり― ひとりは聖歌歌手の少年。そして、もうひとりは血の匂いをほのかに漂わせた謎の男。 依頼は同じ、ある失踪した神父を捜しだすこと。 調査をはじめた彼の目前で、事件は起きた。 異形の猿人がおこなった狂気の犯行。頭部をねじ切られ、指を食いちぎられた無惨な死体。 この街があるかぎり、わたしは不死であり、無敵であり、この街を呪い続けるだろう― “クトゥルフの呼び声”と名乗り、探偵の元に届けられた警告の手紙。 それは、快楽の街に君臨する大いなる犯罪者パパ・フラノへの挑戦なのか? 第2回日本SF新人賞受賞作「ペロー・ザ・キャット全仕事」と同様、 近未来フランスを舞台としたネオ・エンタテインメント。 ※本作品は、「ボーイソプラノ」を加筆修正した新装版です。