作品一覧

  • さくらのまち
    NEW
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    二度と戻らないつもりでいた桜の町に彼を引き戻したのは、一本の電話だった。 「高砂澄香が自殺しました」 澄香――それは彼の青春を彩る少女の名で、彼の心を欺いた少女の名で、彼の故郷を桜の町に変えてしまった少女の名だ。 澄香の死を確かめるべく桜の町に舞い戻った彼は、かつての澄香と瓜二つの分身と出会う。 あの頃と同じことが繰り返されようとしている、と彼は思う。 ただしあの頃と異なるのは、彼が欺く側で、彼女が欺かれる側だということだ。 人の「本当」が見えなくなった現代の、痛く、悲しい罪を描く、圧巻の青春ミステリー!
  • 君の話
    4.3
    1巻792円 (税込)
    架空の青春の記憶を植えつけられた青年は、その夏、実在しないはずの幼馴染と出会う。これは、始まる前に終わっていた恋の物語。『三日間の幸福』や映画化作品『恋する寄生虫』の著者による最新作、待望の文庫化。電子書籍版の限定特典として、単行本版のさい書店で限定配布されたスピンオフ特別掌篇「聖地巡礼」を収録!
  • 恋する寄生虫 (1)
    完結
    4.5
    全3巻638~682円 (税込)
    失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙ひじり。一見何もかもが噛み合わない二人は、社会復帰に向けてリハビリを共に行う中で惹かれ合い、やがて恋に落ちる。しかし、幸福な日々はそう長くは続かなかった。
  • あおぞらとくもりぞら 1
    4.0
    1~2巻693円 (税込)
    SNSで話題のコミック作品、1・2巻同時刊行! 死にたがりの少女と、彼女の「死に甲斐」を奪おうとする殺し屋。 少女にとって、どこまでも幸福で、どこまでも残酷な夏が始まる。
  • 寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。 1
    無料あり
    4.6
    全3巻0~418円 (税込)
    毎日を無気力に過ごしていた青年クスノキは、ある日寿命を買い取ってくれる不思議な店の噂を耳にする。金に困って寿命の大半を売り払った彼は、余命3か月を「監視員」のミヤギと共に過ごすことになるが…。三秋縋の人気小説「三日間の幸福」を完全コミカライズ。
  • 恋する寄生虫
    4.3
    1巻693円 (税込)
    「ねえ、高坂さんは、こんな風に考えたことはない? 自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか」 失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙ひじり。一見何もかもが噛み合わない二人は、社会復帰に向けてリハビリを共に行う中で惹かれ合い、やがて恋に落ちる。しかし、幸福な日々はそう長くは続かなかった。彼らは知らずにいた。二人の恋が、<虫>によってもたらされた「操り人形の恋」に過ぎないことを――。
  • 僕が電話をかけていた場所
    4.0
    1巻605円 (税込)
    ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。 初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。
  • いたいのいたいの、とんでゆけ
    4.5
    1巻671円 (税込)
    「私、死んじゃいました。どうしてくれるんですか?」 何もかもに見捨てられて一人きりになった二十二歳の秋、僕は殺人犯になってしまった――はずだった。 僕に殺された少女は、死の瞬間を“先送り”することによって十日間の猶予を得た。彼女はその貴重な十日間を、自分の人生を台無しにした連中への復讐に捧げる決意をする。 「当然あなたにも手伝ってもらいますよ、人殺しさん」 復讐を重ねていく中で、僕たちは知らず知らずのうちに、二人の出会いの裏に隠された真実に近付いていく。それは哀しくも温かい日々の記憶。そしてあの日の「さよなら」。
  • 君が電話をかけていた場所
    3.9
    1巻627円 (税込)
    「賭けをしませんか?」と受話器の向こうの女は言った。 「十二歳の夏、あなたは初鹿野さんに恋をしました。しかし、当時のあなたにとって、彼女はあまりに遠い存在でした。『自分には、彼女に恋をする資格はない』。そう考えることで、あなたは初鹿野さんへの想いを抑えつけていたのです。……ですが、同時にこうも考えていました。『この痣さえなければ、ひょっとしたら』と。では、実際に痣を消してみましょう。その結果、初鹿野さんの心を射止めることができれば、賭けはあなたの勝ちです。初鹿野さんの気持ちに変化が起きなければ、賭けは私の勝ちです」
  • 三日間の幸福
    4.6
    1巻627円 (税込)
    どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。 未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた。 ウェブで大人気のエピソードがついに文庫化。 (原題:『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)
  • スターティング・オーヴァー
    4.0
    1巻583円 (税込)
    二周目の人生は、十歳のクリスマスから始まった。全てをやり直す機会を与えられた僕だったけど、いくら考えても、やり直したいことなんて、何一つなかった。僕の望みは、「一周目の人生を、そっくりそのまま再現すること」だったんだ。 しかし、どんなに正確を期したつもりでも、物事は徐々にずれていく。幸せ過ぎた一周目の付けを払わされるかのように、僕は急速に落ちぶれていく。――そして十八歳の春、僕は「代役」と出会うんだ。変わり果てた二周目の僕の代わりに、一周目の僕を忠実に再現している「代役」と。 ウェブで話題の新人作家、ついにデビュー。
  • さくらのまち

    Posted by ブクログ

    いやぁ、主人公の性格とか色々ツッコミたいところあるのですが、悔しいかな、一気読みしちゃいましたね。それくらい引き込まれる設定と展開だったかなと思います。

    本作は主人公が中学時代の同級生が自殺したと知らされるところから始まります。その同級生はかつての親友かつ恋心を抱いていたくらいの仲であった。しかし、とあることをきっかけに疑心暗鬼となり、決別してしまうことになる。

    とにかく設定が面白い作品でした。自殺阻止のために、メンターみたいな人を派遣するっていう設定で、ここまでディストピアに近いことが出来るのかと、作者の発想力に脱帽でした。

    正直、主人公のことはあまり好きではないし、展開とかも決して気

    0
    2024年09月29日
  • さくらのまち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    6年ぶりの三秋縋作品。もう新作は読めないかと思っていたので新作が読めたのがとにかく嬉しい。

    どこまでが本当でどこまでが嘘だったのか、気になって読み返すと最初から澄香は本当のことを言っていたのだと気づいた。
    ハッピーエンドかと言われると微妙だが、3人の関係はハナから拗れていたため丸く収まりようがなかった気もする。主人公である尾上が前を向けたという意味ではいい終わり方だったと思う。

    最後の一文で綺麗に終わるのが三秋先生の作品の特徴だと思っている。今作もそう終わるかとニヤリとする終わり方だった。

    0
    2024年09月29日
  • さくらのまち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三秋縋作品はどれも、状況はどうであれ、登場人物達が気持ちに整理をつけて、最良の形でラストを迎えているため、今回言ってしまえば後味の悪い終わり方をしたのが意外でした。
    しかし、内容や主人公の思考はいつもの三秋縋、もっと言えば一層研ぎ澄まされたような感じがして、非常に満足感があります。
    さり気ないけど印象的なラスト、良かったなぁ。

    0
    2024年09月28日
  • 君の話

    Posted by ブクログ

    偽りであっても本物であってもここまで想える相手がいるのは幸せなんだと思う。
    二人とも救われたとても優しい嘘に心温かくさせられました。
    僕はハッピーエンドだとおもっているけど三秋さんの作品は辛いのに最後には登場人物がとても幸せそうでいつも気持ちがぐちゃぐちゃにされる。「君の話」も心に刻まれた大切な作品になりました!

    0
    2024年09月14日
  • 三日間の幸福

    Posted by ブクログ

    直前の死期をテーマにした本は多数あるが、この本は主人公は死ぬまで直前で健康体で寿命があと3ヶ月ということを知っているだけの状態だから、周りの態度や世の中が寿命を知った日から変わることもない。その意味で等身大に近く、日々を大切に生きなきゃなという本。話を面白くするための突拍子もないことが何点かありそこは引っかかったが、その分退屈はしなかった。
    読んだあと色々考察したいというよりは、一回読んで満足するきれいな本。

    0
    2024年09月06日

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