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「私、死んじゃいました。どうしてくれるんですか?」 何もかもに見捨てられて一人きりになった二十二歳の秋、僕は殺人犯になってしまった――はずだった。 僕に殺された少女は、死の瞬間を“先送り”することによって十日間の猶予を得た。彼女はその貴重な十日間を、自分の人生を台無しにした連中への復讐に捧げる決意をする。 「当然あなたにも手伝ってもらいますよ、人殺しさん」 復讐を重ねていく中で、僕たちは知らず知らずのうちに、二人の出会いの裏に隠された真実に近付いていく。それは哀しくも温かい日々の記憶。そしてあの日の「さよなら」。
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Posted by ブクログ
登場人物の暗い部分と明るい部分それぞれの温度感がとてもはっきりしていて本当に気持ちよく読めました。心から冷えてしまうような背景や復讐、心温まる2人の関係性。登場人物の温度感の違いは明確なのに世界がどこまでも寒色で彩度の低くみえる。高3あたりで三秋縋さんの作品にはじめて触れて以来、この温度感が自分にはとても心地よいものとして感じられて救いとなっています。
読んでいて想像したのは映画レオンでした。マチルダの最後を思うと本作の結末後の登場人物はこうかもしれないとか考えてしまいます。ただ、2人は2人だけの人生の落とし穴に落ちているのでそこを勝手に脚色するのは野暮だなとすぐ思考を止めてしまいます笑。
そのかわりに、自分が今嵌っている人生の落とし穴や泥沼のなかで微笑んでいられるような何かを探すことにしています。そう思えるのも本作があまりにも美しくどうしようもないせいであり、まさに醜いあひるが醜いあひるのまま幸せになれる希望や模範を感じさせてくれる作品だからだと思います。どうしようもないとき、救済がほしいときに自分のような後ろめたい気持ちでいっぱいの人にオススメの作品です。
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