僕が電話をかけていた場所

僕が電話をかけていた場所

605円 (税込)

3pt

ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。 初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

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僕が電話をかけていた場所 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年05月14日

    ハンス・クリスチャン・アンデルセンの人魚姫のお話と福井県?の八百比丘尼伝説のお話を活用していてとても納得のできる終わり方で良かった。
     この人が描く作風が好きです。

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    Posted by ブクログ 2022年02月02日

    三秋縋さんの小説は、毎回後半から読むのが辞められなくなるぐらい引き込まれます。
    この作品もそうでした

    0

    Posted by ブクログ 2019年04月29日

    なるほど。やられたわ。
    いつもこの人の本にはやられっぱなし。
    ちょっぴり悲しいんだけど、ふんわり幸せもある。
    今回も不思議な作品だった。
    また読み返そう…

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    Posted by ブクログ 2018年02月22日

    誰しも正しい夏が頭の中にあるはず。正しい夏とは「こうだったらよかったのに」の複合体。誰しもそんな夏が頭の中にあるはず。本作は筆者が思う正しい夏の物語。
    コンプレックスは人を弱くも強くもするね。今自分が感じているコンプレックスは自分の知らない所で役立っているかもしれない。この顔の痣があったから彼女に会...続きを読む

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    購入済み

    上下巻を読み終えて

    2017年05月16日

    あとがきで読んだ、正しい夏というのはきっとこういった夏のことを言うんでしょうね。つい、憧れてしまいました。

    この本の上下巻を読ませていただいて、とても晴れやかな気分になれました、この作品に出会えて本当に良かったです、ありがとうございました。もっと沢山の方々に広まっていくことを今後のご活躍とともにお...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年08月14日

    文句なく名作。全巻の雰囲気を引き継ぎながら、甘い描写に程よく予測を裏切る一筋縄ではいかないラスト、伏線もきっちり回収されていて、ほんのり幸せな気持ちになる読後感はさすがだと思った。
    欲を言えばタイトルとの関連がもう少しほしかったところか。結局あまり触れられずに終わってしまったので。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月28日

    この人のあとがきには毎回ズドンと胸を射抜かれる…
    正しい夏、サマー・コンプレックス。
    私も長いこと悩まされています。

    0

    Posted by ブクログ 2023年08月31日

    物語の期日でもある8月31日に読み終わり。

    他の人の感想にもあるが、一応ハッピーエンドになるのかな。しかし、著者のこれまでの作品的には無理にハッピーエンドにする事もないのでは?とも思った。
    焼身自殺を強要されるシーンには、著者らしさが出てきたか?!えらいサイコでサスペンスな内容になって来た?!とワ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月09日

    痣。 顔の右側に青白くあるそれのせいで僕の人生は醜く歪んでいた。 
    「賭けをしませんか?」 公衆電話の向こう側からの提案、それは自身の醜さのせいで諦めた初恋を叶えるというもの。 斯くして僕の痣は消えた。 
    1994年夏、三年ぶりに出会った彼女は自殺を図り、その顔には僕と同じ痣があった。

    粗筋だけで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月09日

    「君が電話をかけていた場所」の後編。
    運命の日8月31日を前に起こる様々な出来事。前作で打ち解けていた4人に急展開。衝撃の連続で動く物語でした。
    電話の女の謎、初鹿野の空白の4日間の謎。迫る期限の中の深町の行動。そして彼の運命。終わりまで一気読みでした。
    最後は落ち着くところに落ち着いたのかなと。
    ...続きを読む

    0

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