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ハンス・クリスチャン・アンデルセンの人魚姫のお話と福井県?の八百比丘尼伝説のお話を活用していてとても納得のできる終わり方で良かった。
この人が描く作風が好きです。
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なるほど。やられたわ。
いつもこの人の本にはやられっぱなし。
ちょっぴり悲しいんだけど、ふんわり幸せもある。
今回も不思議な作品だった。
また読み返そう…
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誰しも正しい夏が頭の中にあるはず。正しい夏とは「こうだったらよかったのに」の複合体。誰しもそんな夏が頭の中にあるはず。本作は筆者が思う正しい夏の物語。
コンプレックスは人を弱くも強くもするね。今自分が感じているコンプレックスは自分の知らない所で役立っているかもしれない。この顔の痣があったから彼女に会えた。今の人間関係を形成できた。彼女のコンプレックスの共感の架け橋となることができた。等など。
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初鹿野と会話をし、意志の疎通をほんのりできた深町の夏休み。彼女が星が好きなことから、思う存分星を見せてやりたいと願う深町。天体望遠鏡を持つ悪友の檜原と、深町に想いを寄せる千草を誘い、奇妙な4人の天体観測の日々が始まった。だが、目当ての初鹿野が檜原に惹かれていくように見えて…
天体観測の日々の終わりと、思わずついた嘘に苦しむ深町、そして迎える賭けの期日。
電話の女がとてもドSな気がする。
最後に本物の千草と檜原が親しくなる展開は、あまりにもご都合主義に感じた。
三秋作品には珍しい感じの、普通のハッピーエンドだった気がする。
上下巻を読み終えて
あとがきで読んだ、正しい夏というのはきっとこういった夏のことを言うんでしょうね。つい、憧れてしまいました。
この本の上下巻を読ませていただいて、とても晴れやかな気分になれました、この作品に出会えて本当に良かったです、ありがとうございました。もっと沢山の方々に広まっていくことを今後のご活躍とともにお祈りしています。
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文句なく名作。全巻の雰囲気を引き継ぎながら、甘い描写に程よく予測を裏切る一筋縄ではいかないラスト、伏線もきっちり回収されていて、ほんのり幸せな気持ちになる読後感はさすがだと思った。
欲を言えばタイトルとの関連がもう少しほしかったところか。結局あまり触れられずに終わってしまったので。
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初鹿野唯との誤解が解け、引きこもりの彼女を外に毎晩連れ出すことには成功した。
中学時代の悪友の檜原、高校のクラスメイト荻上を加え四人で廃墟の旅館で天体望遠鏡を使い星を見に毎晩出かけるようになった。
しかし、初鹿野が好意を寄せるのは陽介ではなく、檜原のほうだった。
これでは賭けに負け、自分の命は8月一杯で消える。
そして事件は起きる。初鹿野が再びの自殺未遂で記憶を失う。そして荻上も消えた。
小学校時代の初鹿野の明るい性格が消えた中学時代の四日間、その前後で初鹿野の性格が正反対になったとかつての旧友は言う。
その四日間に何があったのか。それを知らなくては初鹿野が自分を好きになることはない。
意識を取り戻した初鹿野の見舞いに行った陽介だったが、記憶を失った彼女は尋ねる。
「あなたが檜原君ですか?」
深町陽介は彼女の過りに合わせることにした。
作者のあとがきにもあるように「正しい夏」という幻想がある。春夏秋冬の中でも正しいのは夏だけ。
正しい夏を送ることができなかったのではないか、と誰もが後悔を抱えているのではないか。
そんな正しい夏を描きたかったというあとがきだ。
作者の作風は「時間制限」だ。今作の時間制限は夏休みの終わりまで。
その日までに彼女の意中の人になる。これこそ正しい夏である。あ~チクショウ。
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物語の期日でもある8月31日に読み終わり。
他の人の感想にもあるが、一応ハッピーエンドになるのかな。しかし、著者のこれまでの作品的には無理にハッピーエンドにする事もないのでは?とも思った。
焼身自殺を強要されるシーンには、著者らしさが出てきたか?!えらいサイコでサスペンスな内容になって来た?!とワクワクしたが、最終的にくぐり抜けて幸せになっちゃあ…どうなんだろ?
おっちゃんは、著者の作風が好きだから星4つ。もっと壊滅的なラストだったら満点にしたい。だけど、そうではなかったから4つにします。
でも、何だかんだ言って楽しませてもらいました。
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痣。 顔の右側に青白くあるそれのせいで僕の人生は醜く歪んでいた。
「賭けをしませんか?」 公衆電話の向こう側からの提案、それは自身の醜さのせいで諦めた初恋を叶えるというもの。 斯くして僕の痣は消えた。
1994年夏、三年ぶりに出会った彼女は自殺を図り、その顔には僕と同じ痣があった。
粗筋だけで面白い。 もちろん本編も面白い。
「痣」という大きなコンプレックスによって諦めた過去の恋を謎の電話主からの提案で取り戻しに行くというストーリー。 しかし初恋の彼女には自身と同じような痣が出来ていて、この提案が酷く残酷なものだと気付かされる。 痣を含め自分を素直に受け入れてくれた彼女、立場が逆になった今、彼女が自分にしてくれたことをそのまま返すだけではどうにも同情らしい感情が見えてしまう。 そしてこうも思う、「痣」という悲観的な特徴が無くなった僕は彼女にとってもう一介の男子にすぎないのではないかと。 そんな葛藤の中でも皮肉なことにコンプレックスの無い僕の人生は前とは見違えるほどに他人との交流に輝いている。 賭けをしているのも忘れるほどに。
少年がこの賭けにどう打ち勝っていくのか、非常に読み応えのある青春小説でした。
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「君が電話をかけていた場所」の後編。
運命の日8月31日を前に起こる様々な出来事。前作で打ち解けていた4人に急展開。衝撃の連続で動く物語でした。
電話の女の謎、初鹿野の空白の4日間の謎。迫る期限の中の深町の行動。そして彼の運命。終わりまで一気読みでした。
最後は落ち着くところに落ち着いたのかなと。
いい結末だったかなとも思いました。
全ては夏の幻の彼女の思惑の中。彼女自身も幸せな充実感のもと、結末を迎えられたんでしょうね。
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ネタバレを避けるため、あえて本書のあとがきから引用させていただく。
あとがきより
最近、「サマー・コンプレックス」という造語に関する短い文章を書いたら、驚くほど大きな反響がありました。
世の中には「自分は一度として『正しい夏』を送ったことがない」という感覚を抱いている人たちがおり、彼らは夏を強く感じさせるものを見るたび、自分の夏と『正しい夏』とがかけ離れていることを痛感して憂鬱を味わっている……。
こうした傾向を僕は便宜的にサマー・コンプレックスと名付けたのですが、このとき何気なく使った『正しい夏』という一件捉えどころのない言葉が、一部の層の心を掴んだようでした。
多分、これは『正しい春』でも『正しい秋』でも『正しい冬』でもなく、『正しい夏』だったからこそ多数の参道を得られたのだと思います。
三秋縋先生はこのように語っており、この物語は、『正しい夏』を巡る先生なりの回答の一つなのだと思う。
本書を読むと、自分の『正しい夏』とは何か。そう考えずにはいられない。
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あとがきの「サマーコンプレックス」にしっくりきた。理想の夏を満喫できていない感じ。これは理想を頭に思い浮かべて追いかけて、だから追いつけないということなんだね。
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ラスト10ページ目くらいから、惹きつけられる
次どう来るのか目が離せない
そして、この上下巻を読む人は人魚の物語をよく頭に入れておいたほうがいい
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すごく引き込まれて、「君が電話をかけていた場所」からこの「僕が電話をかけていた場所」を一気に読破!
結末はどうなっちゃうの?ドキドキハラハラしながら見たけど、心地よい終わり方でスッキリした。
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物語も後半部分です.主人公の心の葛藤が伝わってきます.前の巻と比べると,平穏に時間が流れているように感じます.三秋さんの小説ではこういう描写がありますが,個人的にはこの白黒つかない平穏というのも好きです.小説としては綺麗にまとまっていますが,最後に何もかもうまくいきすぎな気もします.
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上下巻の下巻です。
ミステリー・ファンタジー・青春・恋愛と様々なジャンルが入り混じったお話。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか最後まで分からず、ハラハラドキドキしながら一気に読みました。関係ないと思っていた伏線が最後に回収されて、そーきたか!という感じ。素直に面白かったです。
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あらすじ(背表紙より)
ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。
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正直気持ち悪っ!何だこの話。何の力が働いて顔の痣が消えたり、したんだ?って思ったけど、後々に消え去るってアイツも言ってたっけ?
ハッピーエンドって書いてる人居たけど本当にハッピーエンドっすかね?初鹿野の顔についた痣はどうなったん?
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『君が電話をかけていた場所』の後編。深町陽介と初鹿野唯には、最後ハッピーエンド。ただ唯の顔の痣は消えたのかな?千草を演じていた人魚伝説の娘にとっては、ハッピーエンドなんだろうか?宿村さんの妹が見つけた幽霊とは??疑問が残ったままのエンディングでした。
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深町陽介
美渚第一高校。顔に痣があったが、消えた。
初鹿野唯
美渚第一高校。顔に痣ができた。
荻上千草
美渚第一高校。深町の隣席の女子。
檜原裕也
陽介の中学時代の友人。美渚南高校。
初鹿野綾
唯の姉。
戸塚雅史
二十三歳の大学院生。綾と同じ研究室。
初鹿野芳恵
唯の祖母。
船越芽衣
唯が小学校時代に、同じ塾に通っていた。
藍田舞子
唯が小学校時代に、同じ塾に通っていた。
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私が初めて三秋縋さんの小説に接したのは多分高校生の時だったと思います。 3日間の幸せのウェブ連載版に夢中になって夜通し読んだ記憶があります。 その後、今回読んだ「~電話をかけてきた場所」を最後に彼の出版書籍は全巻読みましたが、年を取ったせいか短所が先に目に写りました。
論理的に説明できない超常現象を素材にした以上、これに対する設定は最大限に言及を自制しなければ作品全体の蓋然性を落とします。 ところが、本作で何かの事件が起こるたびに疑問の電話がかかってきて、これは読者の興味をそそるのではなく、むしろ作品への没入を妨げる要素として作用しました。 そこにヒロインの記憶喪失のようなあまりにも突拍子もない事件が起き続け、途中で集中力を曇らせます。 記憶喪失になったキャラクターを見て「またこれか…」と思う人が私一人だけではないでしょう。
短所だけをずっと指摘しましたが、こうであれああであれ結局この種の本で最も重要なことは「面白いか」であり、その面では悪くない本です。 韓国には不幸ポルノ(英語ではmisery porn)という言葉があります。 検索してみたら日本には感動ポルノという言葉がありましたが、似たような感じの単語です。 もちろんポルノが入いるほど卑下的な意味が強い表現ではありますが、これに対する根強い需要があることを否定してはいけません。 もちろん私もその需要者の一人です。
本作以後にリリースした「君の物語」以来、三秋縋さんはほぼ5年近いかなり長い休息期を持っています。 長い間構想してきただけに、次の新作ではさらに発展した姿を期待します。
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あんまり好きになれなかった理由を考えたけれど、結局痣持ちで醜いまま、それでも本人らが思う幸せを生きる話を三秋さんには求めてたんだろうなって思いました。
2冊目なので、注意
「君が電話をかけていた場所」のレビューでも書きましたが、三秋作品では珍しく、2冊に分けて物語が進みます
なので、1冊目の「君が電話をかけていた場所」を読んでから、2冊目の「僕が電話をかけていた場所」を読むようにしてください
私は買う順番を間違えたので、「???」でした
1冊目の時点でこのシリーズにあまり没頭できなかったので、当然2冊目でも没頭できませんでした
なので、☆3を
何がダメだったのかわかりません
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これが、ラノベって感じ。
少し行うことが多くて読むのに時間がかかってしまったが、途中からでもよく分かった。
いやー、本当に良い感じの終わり方って感じ。
女子はこういう展開好きそう。
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結果的に千草は陽介と唯のキューピットだよね。そして、この賭けは初めから陽介の勝だったってことだよね。というか、人魚伝説が絡まなければこの物語はかなりシンプルなんだけど、千草が登場することで恋の成就が盛り上がったっていうのかな、オイラは「となりのトトロ」を思い出したよ。サツキとメイとお母さんの物語なんだけど、子どもにしか見えないトトロが登場することで夏らしい物語になってるように感じるんだけど、千草も結果的に陽介の記憶の中にしか残らないんだよね。夏って子どもの時しか会えないモノに会える季節なのかもね。あとがきに「サマー・コンプレックス」という言葉で表現されていたけど、オイラの夏好きもそれかもしれないなぁ。生涯、そんな夏に何回あえるかなぁ。よく考えたら夏って歳の数しか経験できないんだよね……