【感想・ネタバレ】僕が電話をかけていた場所のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初鹿野と会話をし、意志の疎通をほんのりできた深町の夏休み。彼女が星が好きなことから、思う存分星を見せてやりたいと願う深町。天体望遠鏡を持つ悪友の檜原と、深町に想いを寄せる千草を誘い、奇妙な4人の天体観測の日々が始まった。だが、目当ての初鹿野が檜原に惹かれていくように見えて…
天体観測の日々の終わりと、思わずついた嘘に苦しむ深町、そして迎える賭けの期日。
電話の女がとてもドSな気がする。
最後に本物の千草と檜原が親しくなる展開は、あまりにもご都合主義に感じた。
三秋作品には珍しい感じの、普通のハッピーエンドだった気がする。

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2018年01月21日

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ネタバレ

 初鹿野唯との誤解が解け、引きこもりの彼女を外に毎晩連れ出すことには成功した。
 中学時代の悪友の檜原、高校のクラスメイト荻上を加え四人で廃墟の旅館で天体望遠鏡を使い星を見に毎晩出かけるようになった。

 しかし、初鹿野が好意を寄せるのは陽介ではなく、檜原のほうだった。
 これでは賭けに負け、自分の命は8月一杯で消える。

 そして事件は起きる。初鹿野が再びの自殺未遂で記憶を失う。そして荻上も消えた。
 小学校時代の初鹿野の明るい性格が消えた中学時代の四日間、その前後で初鹿野の性格が正反対になったとかつての旧友は言う。
 その四日間に何があったのか。それを知らなくては初鹿野が自分を好きになることはない。
 
 意識を取り戻した初鹿野の見舞いに行った陽介だったが、記憶を失った彼女は尋ねる。

「あなたが檜原君ですか?」

 深町陽介は彼女の過りに合わせることにした。


 作者のあとがきにもあるように「正しい夏」という幻想がある。春夏秋冬の中でも正しいのは夏だけ。
 正しい夏を送ることができなかったのではないか、と誰もが後悔を抱えているのではないか。
 そんな正しい夏を描きたかったというあとがきだ。

 作者の作風は「時間制限」だ。今作の時間制限は夏休みの終わりまで。
 その日までに彼女の意中の人になる。これこそ正しい夏である。あ~チクショウ。

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2016年03月27日

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ラスト10ページ目くらいから、惹きつけられる
次どう来るのか目が離せない
そして、この上下巻を読む人は人魚の物語をよく頭に入れておいたほうがいい

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2018年02月19日

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ネタバレ

不思議な小説だった。伏線をどう回収していくのか楽しみだったけど。綾さんが陽ちゃんって呼ぶのはなぜ?てのと幽霊探しをしている少女の描写はいるのかとおもってしまった。

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2024年05月24日

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正直気持ち悪っ!何だこの話。何の力が働いて顔の痣が消えたり、したんだ?って思ったけど、後々に消え去るってアイツも言ってたっけ?
ハッピーエンドって書いてる人居たけど本当にハッピーエンドっすかね?初鹿野の顔についた痣はどうなったん?

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2024年03月12日

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深町陽介
美渚第一高校。顔に痣があったが、消えた。

初鹿野唯
美渚第一高校。顔に痣ができた。

荻上千草
美渚第一高校。深町の隣席の女子。

檜原裕也
陽介の中学時代の友人。美渚南高校。

初鹿野綾
唯の姉。

戸塚雅史
二十三歳の大学院生。綾と同じ研究室。

初鹿野芳恵
唯の祖母。

船越芽衣
唯が小学校時代に、同じ塾に通っていた。

藍田舞子
唯が小学校時代に、同じ塾に通っていた。

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2023年10月02日

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私が初めて三秋縋さんの小説に接したのは多分高校生の時だったと思います。 3日間の幸せのウェブ連載版に夢中になって夜通し読んだ記憶があります。 その後、今回読んだ「~電話をかけてきた場所」を最後に彼の出版書籍は全巻読みましたが、年を取ったせいか短所が先に目に写りました。

論理的に説明できない超常現象を素材にした以上、これに対する設定は最大限に言及を自制しなければ作品全体の蓋然性を落とします。 ところが、本作で何かの事件が起こるたびに疑問の電話がかかってきて、これは読者の興味をそそるのではなく、むしろ作品への没入を妨げる要素として作用しました。 そこにヒロインの記憶喪失のようなあまりにも突拍子もない事件が起き続け、途中で集中力を曇らせます。 記憶喪失になったキャラクターを見て「またこれか…」と思う人が私一人だけではないでしょう。

短所だけをずっと指摘しましたが、こうであれああであれ結局この種の本で最も重要なことは「面白いか」であり、その面では悪くない本です。 韓国には不幸ポルノ(英語ではmisery porn)という言葉があります。 検索してみたら日本には感動ポルノという言葉がありましたが、似たような感じの単語です。 もちろんポルノが入いるほど卑下的な意味が強い表現ではありますが、これに対する根強い需要があることを否定してはいけません。 もちろん私もその需要者の一人です。

本作以後にリリースした「君の物語」以来、三秋縋さんはほぼ5年近いかなり長い休息期を持っています。 長い間構想してきただけに、次の新作ではさらに発展した姿を期待します。

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2023年03月19日

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結果的に千草は陽介と唯のキューピットだよね。そして、この賭けは初めから陽介の勝だったってことだよね。というか、人魚伝説が絡まなければこの物語はかなりシンプルなんだけど、千草が登場することで恋の成就が盛り上がったっていうのかな、オイラは「となりのトトロ」を思い出したよ。サツキとメイとお母さんの物語なんだけど、子どもにしか見えないトトロが登場することで夏らしい物語になってるように感じるんだけど、千草も結果的に陽介の記憶の中にしか残らないんだよね。夏って子どもの時しか会えないモノに会える季節なのかもね。あとがきに「サマー・コンプレックス」という言葉で表現されていたけど、オイラの夏好きもそれかもしれないなぁ。生涯、そんな夏に何回あえるかなぁ。よく考えたら夏って歳の数しか経験できないんだよね……

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2016年08月16日

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