さくらのまち

さくらのまち

1,980円 (税込)

9pt

二度と戻らないつもりでいた桜の町に彼を引き戻したのは、一本の電話だった。
「高砂澄香が自殺しました」

澄香――それは彼の青春を彩る少女の名で、彼の心を欺いた少女の名で、彼の故郷を桜の町に変えてしまった少女の名だ。
澄香の死を確かめるべく桜の町に舞い戻った彼は、かつての澄香と瓜二つの分身と出会う。
あの頃と同じことが繰り返されようとしている、と彼は思う。
ただしあの頃と異なるのは、彼が欺く側で、彼女が欺かれる側だということだ。

人の「本当」が見えなくなった現代の、痛く、悲しい罪を描く、圧巻の青春ミステリー!

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さくらのまち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    表紙の絵が全てを物語っているような気がします。
    雪降る町の中で微笑む少女。後ろには踏切が見えています。あの時の踏切か‥‥。
    一冊まるまる、こんな雪の降る灰色の空のような、どんよりとした雰囲気です。文章一つ一つが、開けっぴろげではなく抑えられていて、主人公達が中学生とは思えない重さ、灰色感を演出してい

    0
    2025年08月06日

    Posted by ブクログ

    タイトルと表紙から、なんか映画化狙った恋愛ものだろと思いつつ手に取りましたが、全く違いました。
    知るすべのない本心への疑いに翻弄される人たちの誠実な純愛を描いた、それでいてどうにも悲しみに苛まれる名作と思います。素晴らしいです。
    相手の好意が本物かどうかを疑ってしまう虚しくもやめられない心情を「シス

    0
    2025年07月28日

    Posted by ブクログ

    途中から、何を信じて良いのか、疑いが渦巻いて、とても良かった。
    タイトルがとても良いんだけど、副題にもしっかり注目すべし!

    0
    2025年02月09日

    匿名

    購入済み

    三秋節炸裂でした

    三秋先生の久しぶりの新作ということでとても楽しみにしていました。

    今作も三秋節炸裂で、終始仄暗い中に小さな希望の明かりが灯っては消え、灯っては消えという感じ。過去作以上に死の匂いが常に漂っていて、それが不思議と心地よく逆に穏やかな気持ちで読み進めました。
    「面白かった」とも「切なかった」とも一言で

    0
    2024年10月14日

    Posted by ブクログ

     うーん、怖い。ただただ怖い。『サクラ』は出会い系であったり、普通に存在するけど、このシステムがこのようなカタチで根付いていると、人間不信に陥ってしまうだろうなと思う。

     尾上の元に一本の電話が入る。『高砂澄香が自殺しました』。高砂澄香とは、尾上がかつて一番愛した女性で、一番憎んだ女性だった。

    0
    2025年09月29日

    Posted by ブクログ

    後輩激推し作家なので期待大だったのだけれどめちゃ面白かった。自殺しそうなメンタルケアを担当する人間が周囲から選ばれて任命される、というのはなかなか厳しい世界観。特殊な世界設定でのミステリが上手い。

    0
    2025年08月01日

    Posted by ブクログ

    ★3.7
    咲いていたと思っていた桜は、咲いていなかったのかもしれない。
    ――そんな記憶と、信頼の崩れた痕がこの物語には残っている。


    人間関係なんてのはそもそも不安定で、システムはそれを可視化させたに過ぎない。

    政府が導入した「プロンプター」制度、通称"サクラ"。自殺リスクが

    0
    2025年06月14日

    Posted by ブクログ

    読んだ時間6時間くらい

    相変わらず、寂しい人間に対して刺さるような的確な表現と言葉を使って語りかけてくるところが好きだなーと思いました。
    なんだかんだ、春は嫌いでも春にしか出来ないことがある。
    想像で補完するところが多い曖昧な憶測の話、つまるところ自分の人生だってそんな話ばかり

    0
    2025年05月18日

    Posted by ブクログ

    「さくら」「桜」「サクラ」。文字の書き方で様々に印象が変わる言葉の通り、主人公の尾上と澄香、鯨井の3人のストーリーがとても切なく儚く、でも尊く感じられる作品でした。10代の頃に感じた繊細な心の機微は大人になるに従って少なくなっていくように感じますが、その心の揺れ動きが物語からすごく伝わってきました。

    0
    2025年04月29日

    Posted by ブクログ

    とにかく中毒性がすごい。正確な理由は自分でもわからないが、続きが読みたい続きが読みたいと思わされてしまい、超スピードで読み終わった。その時点でもうすごくいい作品なのだが、強いて言うならばなぜスミカは主人公に………になったのかの説明がほぼすっ飛ばされていたのがどうかなって。結局ご都合展開?と思う人はそ

    0
    2025年04月19日

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