感情タグBEST3
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読後の切ない気持ちが強く残った。
体の中に異物があることが悪ではなく、世界は共存していて、相互に影響を与え合っているんだなと。
自分の意志で考えて行動しているように思い込んでいるけど、実は自分の実体はしてないんじゃないかってたまに考える。
だから寄生虫の話も面白いなと感じた。
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互いに惹かれ合い、恋に落ちた失業中の青年賢吾と不登校の女子高生ひじり。でもそれは体内に宿る寄生虫がもたらした「操り人形の恋」に過ぎなかった。
・寄生虫は互いに惹かれ合う
・惹かれあった宿主2人がある条件を迎えると自殺したくなる
2人は治療を行うが、、、。
客観的に見ればありきたりな出来事でも、本人にとっては世界を変える大事件だったりする。
高坂は、佐薙がしてくれたマスク越しのキスを一生忘れないんだろうな、って私も思う。
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"自分はこのまま誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか"
"好きなだけ泣くといいよ。
多分、君は今まで、自分のために泣かなすぎたんだ"
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全体的に静かな雰囲気で物語が進んでいくところがとても好きで、二人の関係が変化していく過程も落ち着いていて、ゆったりした気持ちで読むことが出来た。
最後は思っていなかった結末になっていて僕はこういうのじゃないほうが好きだけど、不思議と気持ちは穏やかになった。
ひとつの証明されるだろう事柄わかったとき読んでいる人は幸せを感じることができる作品だと思う。
潔癖症の青年と視線恐怖症の少女が恋に落ちる。二人の脳内には寄生虫が巣食っていた。恋は寄生虫の仕業か?寄生虫退治されたらその恋は終わるか?三秋市氏は寄生虫の知識は持ち合わせてなかったという。よくこんなストーリーを考えたなと、感心した。他人を受け付けないふたりが、互いに惹かれ合っていき、ぎこちなく愛し合う姿が好き。個人的には、フタゴムシとナナホシクドアの美しさに感動してしまい、興味がそちらにもっていかれた。
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それが愛の証明って寂しすぎないですか?!って終わりでした。
フタゴムシ調べたらホンマに蝶々みたいで、ちょっと嬉しかったです。目黒の寄生虫館いいですよね。
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幸せの倒錯、恋心の倒錯。私たちはもしかしたら、自己で決定したと思っているものも、まやかしで第三者の意志が介在しているのかもしれない。今作では、寄生虫が引き起こす偽りの恋心が身を引き寄せ会う男女のストーリーを形作りました。偽りでもいい。幸せならば。誰かが創り出した幻想の中で錯覚していたい。気持ちがよく伝わってくる作品でした。
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精神面の欠落の話だと思いました。ひじりの想いに感動しました。失うことを恐れる気持ちがよくわかるので感動し涙を流せました。幸せには終わらない(本人にとっては幸せ)深い話でした。
初の三秋作品
時間をつぶすために本屋さんでウロウロしていたら、表紙が気になり購入しました
ラストの展開がわりと衝撃的だったので、すぐに処女作である「スターティング・オーヴァー」を購入して三秋縋さんにハマりました
色々ツッコみたいところとかはあるんですが、それを踏まえても好きな作品です
衝撃
普段コメントはしないのですが残しておきたいと思いました
読み進めていてとても引き込まれていき
気づいたら読み終わっていました
中盤僕には少し難しいことなどがあり何度か読み返したりもしました
そして僕が望んでいた(予想していた)ラストではありませんでした
ですがこの終わり方も僕は好きです
感想を書くのは苦手ですが多くの人に知ってもらいたいと思える作品できた
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虫がいることで苦悩が軽減されていたという事実が面白かった。
人を嫌うも好くも本当に自分の意志なのか?
高坂も甘露寺も虫の存在がほのめかされるだけで揺らいでしまうほど意志という概念は曖昧なんだと思う。だから虫にによって意志は簡単に曲げられてしまうし、曲げられたことに気づかない。
高坂への好意が虫の役割を果たすことを願います。
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タイトル通り、脳に巣食った"虫"によってもたらされた恋のお話。
一見 とてもまともではなくて不毛に思えるけど、
これまでまともではない人生を歩んできた二人には
またとない経験で、かけがえのない贈り物のようで。
まるで操り人形。だけど、それがなんだというのか。
真実を知ったときには色んな葛藤や抵抗はあったけど
すべてを分かってた上で、操られるのを"受け入れる"
それはすなわち自分の意思だと胸を張って愛し合う二人は素敵だなぁと感じた
寄生虫の生態だけでも興味深い内容で、
なかなか感慨深い作品でした
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すごく素敵な話だった。もし、自分が恋をしたとするでも、その恋は「虫」によってもたらされた恋だったら。操り人形の恋の話です。途中で小難しい話が混じったけど読みやすい文章構成や心理描写、初めての読書にもいいと思う。
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読みやすいし面白いしで一気読みした!
誰にも理解されずに独りで苦しんでいたときも、恋を自覚したときも、真実を知ってしまったときも、その後も…とにかく切なくて苦しくて愛おしいような…いろんな感情が揺さぶられた。
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イメージ通り…なのかな?
〈虫〉が出て来ます。
虫と言っても相手は寄生虫。知らず知らずのうちに蝕んでいくってやつですな。
恋煩いな寄生虫…かかったらかかったで良い面と悪い面がある。悪い面の代償がキツいですね。
しかし今どき有りがちな登場人物二人、潔癖症と視線恐怖症を抱える二人。
どちらも“病は気から”で片付けるには、ちょい難しい話。現代病と表現しても差し支えない。
高坂と佐薙、年の差はあれど“純愛”しているサマは読んでいて清々しかった。
お互い抱えたくないモノを抱えながら寄り添う姿には、やはりグッとくるしエールを送りたくもなる。周りに理解されなくとも二人が幸せになるなら…三秋ワールドの真骨頂とも言えるはずですね。
ラストは微妙にどうなったかグレーな完結だったが、読み手としては無事であって欲しいと思わざるを得ないですね。
一番ラストの佐薙の夢のお話、まだ若い佐薙だからこそ未来や希望はある、側に高坂が居るなら…ってところは佐薙らしいものと感じました。
純愛ならではの表現として、コンテナから脱出し診療所を退院するシーンの高坂が言ったセリフが、ベタかもしれないが刺さりました。
「体内の〈虫〉が死に絶えて、それでもまだ僕たちが互いを好きなままでいられるようだったら………そのときは、あらためて恋人になろう」
「大丈夫。きっと僕たちは、〈虫〉なしでもやっていける」
理屈抜きにて男を貫いた高坂が格好良く思えたシーンでした。
恥も外聞もなく言ってみたいもんですね。
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久しぶりのメディアワークス文庫のラノベで、三秋縋さん初読でした。薄っぺらな純愛ものを予想(ごめんなさい)していましたが、いい意味で裏切られる、動揺を招くような斬新な恋物語でした。若さを失くした私へ〝恋心〟のXmasプレゼント?
潔癖症で失業中の青年・高坂賢吾(27歳)と視線恐怖症で不登校の少女・佐薙ひじり(17歳)。この二人が第三者を介して出逢い、少しずつ距離縮めながら時間・悩み・世界を共有していきます。
「動揺を招く」「斬新な」と上述した要因は、<寄生虫>という創作上の主題にあるのは間違いありません。この主題が最後まで貫かれます。
恋の感情は、互いの頭に住み着いた新種の<寄生虫>により作り出されたもので、操り人形の如く、この<寄生虫>が宿主の意思決定に影響を与えたり、行動傾向を変化させたりする、というのです。
突飛な印象ですが、二人が抱える生きづらさと共に、<寄生虫>の習性や耐性、感染等が熱量たっぷり詳細に記述され、実にリアルで怖いくらいインパクトがあるんです。
ネタバレはできませんが、この二人の<寄生虫>を駆虫するか否かの選択、そしてその結果もたらされるものは何か‥。読み手の引き付け十分です。
大きく考え込んだ一つ目は、人間の感情と自由意思についてです。私たちは日々様々な感情を生み、そこから考え、判断し、行動するのは自分の意思のはずです。でも、周囲の様々な影響を受けていることは否定できず‥。と読み進めながら、自分の抱く気持ちが何度も揺らぐ感覚がありました。
二つ目は、物語の二人の結末(特にひじり)を幸せと捉えるか、不幸と捉えるか‥。言い換えるなら、納得するか否かでもありますが、もしかしたら、不幸だけれども納得、という考えもあるかもしれません。賛否を含めて、議論対象であるかと思います。因みに私は肯定派ですが‥。
若い読者のみならず、年配諸氏の価値観をも揺さぶるような、予想以上に中身の濃い、不思議な純愛物語でした。
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社会に馴染めず職を転々とする高坂、不登校の女子高生・佐薙。〈虫〉によって導かれた二人の愛の終着駅は。
冒頭を読んだときには、こんなふうに話が進んでいくとは思いもよらなかった、最後の最後まで…なんとも哀しいエンディング。
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この話に限ったことではないけれど、
感動する話は大抵が
「何で言ってくれなかったんだよ」って
相手が傷付くと分かっているのに、
"本当のことは伝えず、
抱え込んだまま死ぬのが正義"だよね。
こんなにもお互いを曝け出してるのに、
伝えて頼って一緒に乗り越えて、
じゃダメなのかな。
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現実でも実際に起こりそうな内容で読んでいてワクワクしたし、寄生虫について詳しく理解されていてその内容が活かされたストーリー構成で非常に面白かった。繊細さんにオススメです。
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とっても素敵なストーリーなのを前提に。
最後の最後で佐薙目線のストーリー、
そして辛い未来
最後まで書かないのが残酷であり救いでした
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・ほんとにタイトル通り恋する寄生虫の話だった
・恋愛の発展の仕方が強引に思えたが、ちゃんと理由があって納得できる
・自分の予想より一歩先へ行くような展開の連続で、読んでいて飽きない。
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もともと恋は脳の錯覚だと思う。見た目で惚れたり、中身で惚れたりしても全てその人が見たいように見て恋をしているのではないか。だからこの本のように虫が原因で恋をしても良いと思う。
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世の中に生き辛さを感じている男女二人の不思議な恋愛物語。
タイトル通り「寄生虫」を中心に語られる物語で、「恋愛」×「寄生虫」?と思いそうなところが作者も相当寄生虫に関する知識を調べられたのか、その理路整然と並べられた寄生虫の知識と恋愛が上手く噛み合わさって「なるほどなぁ」と納得させられる面白いストーリーでした。
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最後たった10ページでのどんでん返しというか、切なさのオンパレードで感情が迷子になりました。
嘘でもいいからという高坂と佐薙の愛情が実は心理なのだとわかった時は構成のうまさに驚嘆。
もう一度最初から読みたいです。
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恋愛SFもの。
表紙の先の扉絵は、佐薙ひじりなのか?しかもどの場面だろう?
物語中エッチなし、いいね。
この作者の書く本には社会不適合者ばかり出てくる気がする。もっと読んで確かめてみようか。
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頭の中の寄生虫によって振り回される男女の物語。
途中までは引き込まれるように読んでいたのだか、最後は2人が幸せに暮らしましたとさ!ってハッピーエンドで終わって欲しかった、、。
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設定として、寄生虫が恋愛物語にどのように組み込まれるかがユニークだった。寄生虫は登場人物の行動や感情に直接的な影響を与え、二人の恋が虫によって操られているかのように描かれている。テーマは愛と自由意志。寄生虫が介在することで、「自分の意志で愛しているのか、それとも何かに操られているのか」という問題が投げかけられていた。人間関係の本質を考えせられる。
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読みやすく面白かった!
タイトル見て、一体どんな内容なんだ???と検討もつかなかったけど、タイトルからは想像できないほど、綺麗な透明感のある恋愛の話でした。
寄生虫によって恋をさせられる、、、それは自分の意思ではない?じゃあ恋愛ってそもそも何なんだろうって考えさせられた。人を好きになるのは脳なのか、心なのか、感情なのか、計算なのか、意思なのか。寄生虫に支配された恋だって立派な恋なのかも、って最終的には思った。でもそこに葛藤があり、切なさがある、今までに読んだことない斬新な切り口の小説でした。映画も見てみたいな。
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久々に三秋さんの小説を読んでみた。ある寄生虫に感染すると、他人が嫌いになるが、感染者同士は惹かれ合う。寄生虫によって、出会い、恋に落ちる27歳の高坂賢吾と女子高生の佐薙ひじり。そのままでは寄生虫によって心中する恐れがあり、駆虫治療を受ける二人。ところが駆虫することが自殺を招くことがわかった。駆虫した後も、二人の仲が続くことを願うが、、、三秋さんらしいエンディング。
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高坂賢吾
大学卒業後、地方の小さなシステム開発会社に就職したが、自己都合で退職した。ほぼ一年おきに同じようなことを繰り返し、職場を転々としているうちに精神を病んだ。二十七歳。重度の潔癖症。
高坂の母
高坂が十歳になる直前に他界した。
佐薙ひじり
和泉が高坂に面倒を依頼する子供。プラチナブロンドのショートカットの女子高生。十七歳。視線恐怖症。
和泉
正体不明。高坂がウイルスを作成したことを知っている。高坂にある子供の面倒を見るよう依頼する。
瓜実
瓜実診療所の医師。ひじりの母方の祖父。
甘露寺寛
寄生虫学を専門とする医学部教授。
イズミ
主治医の甘露寺と心中する。
長谷川祐二
聡子の夫。
長谷川聡子
松尾
高坂の職場の同僚に紹介された子。
Posted by ブクログ
読んでてすごく寄生虫に興味が湧いた。
内容は斬新なのにあっさりした読みごたえで、それがなんとなく心地よかった。
読み終わりもそれほど嫌な感じもなく、幸福感に近いものを感じた。