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Posted by ブクログ
訳のうまさに驚いてしまった。しかも訳者は男性、財政学の先生。二重の驚きだ。
再読するきっかけとなったのは、新井潤美著『不機嫌なメアリー・ポピンズ』(平凡社新書)。なぜポピンズがツンとしていて不機嫌なのか、その理由が書いてあった。そうか、ナニーはそういう存在だったのか。半分納得したが、それでもポピンズの不機嫌さは度を越えている。
映画やミュージカルのメアリー・ポピンズは、この原作とはかなり違っている。思いっきりアメリカ的脚色、明るいメアリー・ポピンズ。でも、原作のように不機嫌なポピンズのほうが何倍もおもしろい。(2013年公開の映画『ウォルト・ディズニーの約束』は、メアリー・ポピンズの原作とディズニー映画の乖離の舞台裏を描いていた。原作者パメラ・トラヴァースを説得するウォルト・ディズニー、なんだかなと思う。)
Posted by ブクログ
この世界と異世界?とのハザマにいて、風とともに時空を超えて旅するメアリー・ポピンズさんの物語です。思ってもみなかったです、メアリーさんは「時空の旅人さん」でした!
おもしろかったです!裏表紙に「小学4・5以上」とあります。小学生のわたしには難しかったかも、いま読めてよかったです。
物語は12篇の連作短編の形式です。わたしは特に「10 満月」がよかったです。「みんなおなじ」のメッセージが響きました。「みんな」とは何で、「おなじ」とはどんなことかを読んでいただきたいです。
宇宙の歴史を俯瞰するような内容もあり、感動しました。
メアリー・ポピンズさんは、バンクスさんちの4人の子どもの世話係なんですが、子どもたちに笑顔で接したりしません。津村規久子さんは『やりなおし世界文学』のなかで「ハードボイルド世話係」と呼ばれていました。
そうゆうことね。メアリーさんは、ありのままの自分でいるんですね。自分の楽しみがあり、おしゃれします。淡々と自分の役割をはたし、自分のしたいことをするんです。成長とか自己実現なんて関係なし。
この世界からみると不思議なことでも、メアリーさんからしたら、特別でもなんでもない、いつものこと。クールです。あまりに普段っぽいので、この世界と異世界、ふたつの世界がまじりあったみたいで楽しいです。
メアリー・ポピンズさんの物語に吹く風は、他の作品でも感じたことがあります。イギリスの国民的SFTVドラマシリーズ『ドクター・フー』です。『ドクター・フー』は1963年スタート。『メアリー・ポピンズ』がイギリスで出版されてから29年後のことです。もしかして『メアリー・ポピンズ』を読んでた子どもたちが『ドクター・フー』を作ったのかも、と空想すると楽しいです。
最後に気になったヨークシャー・プディングについてのメモです。
妻に確認「この料理のソースはグレービーソース、つけ合わせはヨークシャー・プディングの3点セットやで」
そうだよね、この訳はちょっとどうかなと思いました。翻訳の初版が1954年だから当時の日本ではみんなこの料理を知らないからこの訳になったんでしょうか。この訳だとたちまちオリエンタルな料理ですよね。
Posted by ブクログ
東風の吹く寒い日に、4人の子どもたちのお世話係としてバンクス家にやってきたメアリー・ポピンズ。
彼女はちょっと風変わりで、無愛想でこわそうだけれど、どこか人をひきつける魅力があるようです。
翻訳独特の言いまわしが小学生の頃には難しくて、ほとんど内容を覚えていなかったのですが、最近になってディズニーの「メリー・ポピンズ」2作を観て、映像を頭の中で再現しながら、物語を楽しむことができました。
柄のところがオウムの頭になっている傘を持ってお出かけをし、往来に絵を描いているバートと一緒に、絵の中に入ってお茶をしたり、ジェインとマイケルを連れて、笑いじょうごのウイッグさんを訪ねたり。
双子のジョンとバーバラの物語はとても素敵でした。
メアリー・ポピンズと過ごした夢のようなひとときは、西風とともにあっけなく去っていきます。
子どもたちだけでなく、大人の私たちも笑顔にしてくれる、不思議なおとぎの世界。
この物語を読み終えた後には、きっとまた彼女に会いたくなります。
Posted by ブクログ
子どもの頃にドリトル先生と同じように親しんだつもりだったがあまり覚えてなかったのがショックでした。メアリーのエキセントリックさと、この町のメアリーの一味に驚かされる。
"大人にも読めるたいへん含蓄ある物語"
なのでした。
しかし高校生の頃に大好きだった古いミュージカル映画、つまりハリウッドとディズニーにすっかり毒されていた自分にがっかり&考えさせられました。
映画の中のジェインとマイケルが歌う 新聞広告の歌が大好きだったのに、そんなシーンどこにもありませんでした。新聞社に手紙を書いていたのはバンクス夫人。映画はもっとブーム提督のことを描くべきだし、素敵な絵描きさんは煙突掃除夫じゃない!
トラヴァースさんと映画サイドが揉めたのも無理はない…
ともかく、木のオランダ人形みたいなメアリー・ポピンズは、じゅうたんのバッグを提げてやって来ました。
…じゅうたん?!え、じゅうたんなの?と
原書まで持ってきて調べたところ、はい、しっかりと〖carpet〗とありました。
なるほどぉ、そうなると魔法のじゅうたんを思い浮かべれば、あの空っぽのバッグから次々といろんなものが出てくるのも納得。
メアリーとの日々が始まります。
この巻でいちばんの問題作は「わるい火曜日 」でしょうか。
マイケルの反抗期っぷりからはじまり、
小さな光る磁石のような円盤で世界を回ります。
人種問題に触れていますね、白人至上主義にもとれるし、それを揶揄しているようにも。。
ほろりとさせられちゃうのは「ジョンとバーバラの物語」 ムクドリとのおしゃべりが大好きな賢い双子たち。いつか自分の言葉が分からなくなるんだとムクドリにからかわれても、自分たちはそうはならないと言い張ります。。旅に出たムクドリが帰ってくると…。せつないけれど、素敵なお話。
メアリーは去っていきますが、なんとなく最後はにおわせて…
いる。
Posted by ブクログ
英国児童文学の経典✨
ジュディ・アンドリュースの映画しか観たことがなかったので、原作のメアリー・ポピンズのキャラにタジタジ…。え、こんな感じ?『ウォルト・ディズニーの約束』でトラヴァースが激おこしたのも分かるわ。これ、別のお話ですよね?
前半は原書で読んでたんだけど、休憩してる間にどっか行って行方不明になったので後半は翻訳で。
すてきな出来事が次々起こるけど、子どもたちがなぜメアリー・ポピンズに懐いたのか、私には少し理解が難しかった。打ち解けた描写とかはなくて、ただひたすら無愛想な不思議ちゃんという印象…読解力が不足してんのかな。
笑いガスのところは、映画では狂気を感じてすごく怖かった記憶があるけれど、原作を読んだらけっこう納得。安心して読めた。
解説も良かった〜。1930年代の作品を1960年代に翻訳したものだということや、この作品の純粋な沿革など、分かりやすく教えてくれてる☺️
これはもう少し間置いて再読したいなあ。
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