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Posted by ブクログ
卒業式会場へ続く通路を歩いていた少女は、ふと暗い石造りの部屋で目覚める。この部屋には二つの扉があり、片方にしかドアノブがない。ドアには以下のような文面の張り紙がある。「ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n‐m=1とせよ」。扉を開けると次の部屋にも少女がおり、張り紙があり、また次の部屋にも少女がいる。
このシンプルな条件から、どんな物語を想像するだろう。この物語は、おそらくその想像の通りには全くならない。
異常な世界に突如放り込まれた少女たちの思考と行動はリアル。羅列された「生命行動」はデスゲーム系への否定的命題を投げかけるし、それは「物語」というもの自体に対してまで波及する。
クローズサークル化での卒業試験は、世界のルールであり、この物語の上ではそれ以上の何も表していない。だからこそラストの展開はどこか理不尽な世界への一つの答のような気がしてくる。
この理不尽で広大な密室は、我々が住む世界と本質的にどれほど違うのだろうか。そんなことを想う。
Posted by ブクログ
卒業試験を実施する。ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の数をmとする時、n−m=1とせよ
2部構成で主役は中学生3年女学生
こりゃあすんごい物語。えっ、メフィスト賞でないのこれ?みたいな感覚(そもそもホラー大賞出身)
上の導入から思いつく話は中頃から完全否定される
この本に書かれているのは
中3女学生
石に囲まれた四角形の部屋と鉄のドア
のアイテムだけで考えられるパターンの全てをひたすらに語る人類史
いやはや感服。たった248ページと思えないほど凄まじいパワーだった
ノリは「クリムゾンの迷宮」「ギャルナフカの迷宮」なんだけれど「シュタインズ・ゲート」やハルヒ「エンドレスエイト」が到達しなかった領域まで飛んでしまった
というかそもそもこんな物語なかなかないのでそれだけで評価出来る作品じゃないかなと思う
面白いとか面白くないとかこうすれば良いのではとかそういう感想も取り込む物語なのでもはや何も言えない。うーん、すごかった
(この文庫版の表紙絵、胸に花はつけるべきだったとだけ)
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