SF・ファンタジー作品一覧
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-古代の神秘が数多く残る西方南部域には、「山師」と呼ばれる冒険者たちが一獲千金を夢見て集まっている。そのひとり、朱色の従兵機アー・ハークスに乗るデイルは、財宝発掘をもくろんで仲間のガデヴィンらとともに古代の遺跡「嵐の結界」に向かったが、そこで思わぬ敵と遭遇することになった。デイルの前に立ちはだかったのは、故国を滅ぼした忌まわしい黒の帝国の操兵だったのだ。ソノラマ文庫版の「黒き鉄の進軍」「仮面の挽歌」2冊を大幅な加筆修正の上、合本でおくる第1弾!
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-記憶にないはずの記憶が突如として脳裡に浮かぶという不思議な現象は、相手も場所も選ばなかった。誰かと会うとか、どこかに行くとか、とにかく何かのきっかけがあれば、いきなり脳裡に湧き出てくるのである。その記憶の情報量は一定していなかった。人の顔や名前、日時から場所に至るまで鮮明に思い出すこともあれば、顔だけしか思い出さないこともある。(おれは二重人格になってしまったのだろうか)おれは大いなる不安に駆られた。おれのなかにもうひとりの人格があって、おれの知らない間に行動しているとしたら?(「見知らぬ知人」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *加害妄想 *不思議な能力 *沈みゆく人間 *風呂から風呂へ *社外モニター *記憶喪失の男 *つまずき地獄 *幻覚の男 *快楽の報酬 *妻の異変 *無情の雨 *見知らぬ知人 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-得体の知れない恐怖。ぞくっとしたおれは、思わず身を震わせた。ここは、おれのアパートのトイレだ。パンツを降ろして和式便器にまたがり、ふんばろうとした途端に、殺気を感じたのである。必死に心を落ち着かせ、恐るおそる天井に視線を向ける。「うわっ。さ、錯覚じゃないっ」それは……一本の剣であった。ひと振りの剣が、その鋭い鋒(きっさき)をおれに向けて、トイレの天井からぶら下がっていたのだ。(「ダモクレス幻想」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *ダモクレス幻想 *第二走者 *挫折の果て *幸福地獄 *不運の星 *瞳の奥に… *懐中時計 *ロールプレイング・ワイフ *揺り返し *至福の時 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-おれの目は信じられない光景を見ていた。巨大な広間。階段。そして、二体の一眼生物。大井の部屋の前は廊下になっているはずなのに、おれの眼前に広がっている空間は、誰がどう見ても廊下ではなかった。「こ、これは『賢者の石』だ……これだよ」彼は言い、テーブルの上に無造作に積み重ねられているゲーム・ソフトのパッケージをひとつ、おれに手渡した。(「木造アパート・アドベンチャー」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *木造アパート・アドベンチャー *超人の代償 *反逆の日 *世にも奇遇な物語 *一生に一度の日 *壁の恋人 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-「実は、クローンの研究をしているんだ」おれの耳許で囁くように言う。「ク、クローン? そういえば、イギリスで羊のクローンを誕生させることに成功したニュースが流れたけど、あれと同じようなものなのか」おれが興味津々に言うと、「ちっちっち」彼は舌を鳴らし、口の前で人差し指を左右に動かした。「あんなものは、とてもクローンなんて言えないよ。ただ同じ遺伝子を持っているというだけ。年齢の離れた双生児を人為的に作っただけじゃないか。おれたちが研究しているのは、そんなレベルのもんじゃない」(「クローン・クローン」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *天邪鬼 *シンデレラ現象 *愛しの悪妻 *ストーカー *クローン・クローン *刺青綺譚 *堪忍袋 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-おれに夜盲症……いわゆる鳥目の気があることは、以前から薄々感じていた。しかし、まさか聴力まで低下していたとは。鳥目ならぬ鳥耳とでも言えばいいのだろうか。正直なところ、おれは全く自覚していなかった。さらに! 驚くべきことに、明暗がおれに影響を及ぼすのは視力や聴力だけではなかった。試しに暗闇のなかで大好物の辛子メンタイコを食べてみたところ、まるで味が感じられなかった。灯りを消してトイレにはいると、大便をしても臭くなかった。暗闇で手の甲を抓っても、少しも痛くない。(「暗闇エレジー」より) 奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-神Aは全文を、それこそ目を皿のようにして眺めるが、適切な文字列を見つけることができない。一点、気になったのは〈荒ららげた〉である。いまやほとんどの人間が〈荒ららげた〉ではなく〈荒らげた〉と言っているから、〈ら〉をひとつ取って〈投げれない〉に挿入してもよさそうな気もする。いやしかし、やはり神としては誤用を認めるのはまずいだろう。〈れ〉の挿入先については、皆目見当もつかなかった。キューを握ったまま動けずにいると、神Bが言った。「どうした。ギブアップか。なら、私が先に撞くぞ」(「続・神々のビリヤード」より) 奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-キューを手にした神Aは「恥ずかしい」の「かし」の間を突いた。ふたつの文字は大きくバウンドし、台の外に落ちる。「ふたつか。それくらいなら簡単さ」神Bが「むずかしい」の「かし」の間を突く。この二文字も大きくバウンドし、台の外へ落下。「引き分けだな。もう一度やろう」そのころ……多くの日本人がパソコン・モニターの前で目を白黒させていた。自分の書いた文章が次から次へと昨今の「乱れまくっている日本語」に変換されていくのだ。(「神々のビリヤード」より) 奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-宝クジの一等当選に続いて、このホテル千人目の宿泊者、さらにはレストランでも千人目の客ときた。自分の幸運が空恐ろしくなる。だが、異常な幸運はそれで終わったわけではなかった。「あの~」と声をかけられた。「え?」顔を上げると、そこに立っていたのは、見知らぬ女性だった。美しい顔だちに加えて、すらりとしたプロポーション! 満夫好みの女性、というよりも、すべての男性の好みの女性と言えるだろう。(「幸運ホテル」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *わが友ポルターガイスト *異臭の町 *バミューダ空間 *感情のスイッチ *人生の扉 *幸運ホテル *空白の時間 *地下迷宮の勇者 *大気の魚 *メッカ誕生 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-由紀に透視能力が芽生えたのはジュニアがインサートされた瞬間であり、ジュニアが退散すると同時に透視能力は消え失せた。ジュニアのインサートと超能力の発露。あの見事なまでの合致は、とても偶然とは思えない。おれのジュニアこそ、通常は潜在意識下に封じこめられている超能力を解放する、言わば鍵のような存在と言えよう。(「恍惚エスパー」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *恍惚エスパー *三十インチに魅せられて *アラジンと魔法のタバコ *ゲートボール無宿 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-記者たちが感嘆の声を上げる。その男の姿は、まさしく異様だった。白のスーツに身を包んでいるが、その顔は……。単なる覆面だけなら大して驚くにはあたらない。しかし彼の覆面は常軌を逸していた。なんと、メロンをデザイン化してあったのだ。「マスクド・メロンさんの得意技は?」「十二支のスープレックスです」「じゅ、じゅうにしのスープレックス……」(「怪覆面マスクド・メロン」より) 溢れんばかりのプロレス愛! 抱腹絶倒のプロレス小説3篇を収録。 *怪覆面マスクド・メロン *謎の黒覆面 *太陽がいっぱい ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-「これは母親のインプリンティング薬だ。目を瞑ってこの薬を服む。そして目を開ける。そのとき最初に見る動く物体を、母親と思いこんでしまう薬なんだよ」彼は次々に別の壜に手を伸ばし、それぞれの効用を話してくれた。彼の説明によると……青は父親、黄は兄、緑は弟、紫は姉、茶は妹、黒は夫、白は妻、ピンクは恋人と思いこませる効用を持つということだった。(「インプリンティングの妙薬」より) 奇想天外なアイデアが満載、マッド・サイエンティストが開発した薬に翻弄される連作短篇「インプリンティングの妙薬」(全6話)と、悪魔と魂の契約を結ぶSF短篇「最後の願い」三部作を収録。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-私はすぐ夢中になる性質で、当然、全力を傾けて走ります。中学三年のときの百メートル競走でもそうでした。クラスの名誉のため、私は夢中で走りました。幾多のライバルを抑えて、ようやくゴール。テープを切った! ところがその瞬間、私の目が覚めるのです。茫然として、きょろきょろと室内を見回します。確かにいままで全力疾走していたはずなのに、気がつくと寝床で寝ていたのです。(「夢中の人生」より) 奇想天外なアイデアが満載、珠玉のショート・ショート作品集。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-彼女の受けたショックは筆舌に尽くしがたかった。つい先ほどまで、彼とは熱烈に愛し合っていたのだ。それなのに、彼女が意識を失っているうちに、彼が血まみれになって死んでいる。……いったい誰に、このような事態が想像できようか。ふと自分のからだに視線を落とす。やはり彼女のからだも血に染まっていた。(「スプラッタ・ラブ」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *進行性ボカシ症候群 *日替わり息子 *コタツの異常な愛情 *呪われた血 *よけいなお世話 *スプラッタ・ラブ *放蕩息子 *続・放蕩息子 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-西暦2182年、24歳の新人社員であるおれは、1997年の東京に向けてタイムマシンで出発した。過去の世界でサバイバル研修をするためだ。ところがなんと、設定ミスであの恐怖の街・名古屋に着いてしまった! 名古屋はよそ者を追放して「排他都市」を宣言し、事実上の鎖国状態にあったのだ。「ここは極楽だがや! 名古屋の極楽っちゅうとこだがや!」襲いかかる強烈な名古屋弁と名古屋文化、〈よそ者ハンター〉の魔の手から逃げ惑うが……。名古屋人である著者が愛を込めて描く長篇ナゴヤ讃歌。 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-「どうも、初めまちて。驚かせて申しわけないでちゅ。宇宙人でちゅ」おれは発狂しそうだった。なんだって、キューピーが突然現われ、動き、宙に浮き、言語を操るのだ? 正常な神経ではとうてい受け容れることはできない。しかも、おれはひと言も声を発していないのに、ちゃんと返事が返ってくるのである。「……あなたたちにも大変なことが起こりまちゅよ。ついでに未来予知ちてみたのでちゅ」(「超能力パニック」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇集。 *超能力パニック *突然チャック *点滅の顛末 *シャドウ効果 *回収の日 *突発性タイム・スリップ *ブスの嵐 *腕パニック ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-晴れわたった大空に、銀色に輝く巨大な物体が浮かんでいれば、いやでも人目を惹く。宇宙船が発見され、大騒ぎが起きるまで、大した時間はかからなかった。突然、「わ――――――――」宇宙船が大きな音を発し始めた。その音は世界中に鳴り響いた。不思議なことに、その音は発声源からの距離に関係なく、どこでも同じくらいの音量に聞こえるのだった。そして、それはとてつもなくうるさかった。(「うるさい宇宙船」より) 奇想天外なアイデアが満載、SFドタバタ・コメディ短篇&ショート・ショート作品集。 *シミリ現象 *森 *夜道の変身 *みんなで錯誤 *試供品 *笑う世間に *円盤がやってきて *忍耐の報酬 *クローン体質 *気前のいい人 *最後の大魔術 *パブの女 *触媒人生 *売り子 *目は口ほどに *念写男の末路 *うるさい宇宙船 *因果応報 *奇妙な銀行強盗 *宿命の刻 *殴り殴られ *おくゆかしい願い *二人三脚 *目覚まし時計 ●高井 信(たかい・しん) 1957年、名古屋生まれ。東京理科大学理学部卒業。1979年、大学在学中にSF専門誌「奇想天外」にて作家デビュー。以後、ショートショートやSFアイデアストーリーを中心に活躍。1990年代にはRPGに材をとった小説やシナリオも執筆。2000年ごろからショートショートの研究に着手。著作多数。
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-【書籍説明】 記憶をなくしたゴーストが繰り広げるファンタジックなミステリーの第5巻。 山岳地帯周辺で起こっている事件解決のため、アンノウンに加わったケイトとともにつむじ風の里に向かう一行。そこで起こる切なさと哀しみが入り混じる出来事とは?そして大教会やその傘下であるエクソシストの実態も徐々に明らかになっていく。 【著者紹介】 銀河忍(ギンガシノブ) 児童書作家。子どもの頃からファンタジーが大好きで、少年少女に向けた物語を中心に小説やその小説にちなんだ挿絵を描いている。「大人も子供も楽しめる作品を広めていきたい」という想いから、主にファンタジーを手がける児童書作家として活動中。
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-「アルバの宝剣」と謳われる不世出の英雄シレンツィオ・アガタ。海軍提督として数々の難敵・強敵を打ち破ったその伝説的な軍歴は、母国アルバからの「貴族に叙す」という通知と共に終わりを迎えた。貴族になる条件として隣国ルース王国の士官学校への留学を命じられたシレンツィオ。道中で気まぐれに羽妖精の命を救い、たどり着いた留学先で彼を待ち受けていたのは、なんの手違いか、エルフの少年少女が通う幼年学校への入学だった! 幼児たちの同級生となるおっさんという、まさかの事態もどこ吹く風。当のシレンツィオは気ままに友人になった少女テティスらに料理を振る舞うなど、たちまちエルフの少年少女たちの胃袋を掴んでいく――。これは「伝説」と呼ばれる男が、立場に振り回される大人たちをよそに、気ままに小さな友人たちに料理を振る舞い、学園生活を謳歌する「その後」の物語である。【電子限定!書き下ろし特典つき】
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-ひたすら権力闘争と他への憎悪に生きる邪悪な種族ダークエルフ。陰謀、裏切り、無慈悲な虐殺こそを美徳とする彼らがつくった悪の地下帝国に、善なる魂をもって生まれてしまったラヴェンダー色の瞳の少年がいた……。天才的な剣と魔法の才能を持つその少年の名はドリッズト。肉親や仲間の残忍な真の姿を知った彼の苦悩、常に命をつけ狙われる学園生活、そして帝国一の剣匠である実父との死をかけた対決などを描く、スリリングな第1巻!! ★★★2024年発行となる本書の内容・訳文は、2019年~2023年に弊社から電子配信をしておりました同名作品とすべて同一です。重複してご購入されませんよう、ご購入に際してはご注意くださいますようお願いします。★★★
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-ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)の世界設定に基づく、世界2千万部超の大ベストセラー・本格ファンタジー小説シリーズの初期12作品を美しく読みやすい日本語でお届け! 残忍にして邪悪な、闇に墜ちたエルフ「ダークエルフ(ドロウ/D&Dのルールブック内では「ドラウ」と表記)」。その一員として生まれたがために世界中で忌み嫌われてしまう、心優しい二刀流剣士ドリッズトの苦悩と活躍を描く、剣と魔法の冒険活劇ファンタジー『ダークエルフ物語』の、2024年4月時点で邦訳されている全12作品を、各表紙もそのままに1つの合本にした全巻セット! この『ダークエルフ物語』は、米国では『ドラゴンランス』と双璧をなす、大人気シリーズである。『ドラゴンランス』同様、RPGの元祖にして、世界一膨大かつ緻密な資料群を擁する最強の会話型RPG「D&D」の世界観をベースにしているため、リアリティと深みのあるファンタジー世界を堪能できるのが人気の秘密。PCゲーム「バルダーズゲート」「アイスウィンド・デイル」などとも世界観を共有しており、その痛快かつスピーディーに展開する「剣と魔法」のアクションの世界は、ゲームファンも大注目の作品である。 ※『ダークエルフ物語4』~『同6』に関しては、羽田紗久椰氏による新訳を採用しています。旧・富士見書房版や旧・アスキー版の訳文(いずれも風見潤氏が翻訳したもの)は一切含まれていませんのでご注意ください。 ★★2024年発行となる本書の内容・訳文は、全く新しい訳文を採用している『ダークエルフ物語4』~『同6』を除き、2019年~2023年に弊社から電子配信をしておりました同名作品とすべて同一です。重複してご購入されませんよう、ご購入に際してはご注意くださいますようお願いします★★
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-二つの月が浮かぶ、熱砂に覆われたソリディアス大陸。自分ではない”誰か”の記憶を持つ少年・アンガスは本に宿った謎の女性・〈本の姫〉と共に旅をする。旅の目的は大陸に散った邪悪な文字(スペル)を探し、回収すること。人々は文字(スペル)の魔力によって凶暴になり、各地では厄災が起きていた。荒野を貫く鉄道に乗り、不思議な力を持つ歌姫たちに出会い、滅びた天使たちの遺跡を巡るアンガスたちを待ち受けるものとはーー。 4巻連続刊行! 天空と大地を旅する壮大なファンタジー
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-「私の生理ってきれいだったんだ」 『おばちゃんたちのいるところ』が世界中で大反響の松田青子が贈る、はりつめた毎日に魔法をかける最新短編集。 コロナ禍で子どもを連れて逃げた母親、つねに真っ赤なアイシャドウをつけて働く中年女性、いつまでも“身を固めない” 娘の隠れた才能……あなたを救う“非常口”はここ。 〈収録作〉 天使と電子 ゼリーのエース(feat.「細雪」&「台所太平記」) クレペリン検査はクレペリン検査の夢を見る 桑原さんの赤色 この世で一番退屈な赤 許さない日 向かい合わせの二つの部屋 誰のものでもない帽子 「物語」 斧語り 男の子になりたかった女の子になりたかった女の子 〈解説〉小林エリカ
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-強い想いを持った動物達の前に現れるゲート。それは彼らが心から「行きたい」と願い場所に繋げてくれる不思議な場所。ただし人間は通ることができない。なぜなら人間嫌いの門番がいるから。どうして彼は憎くむかのように人間を嫌うのか。今日もゲートには、必死の想いを持った動物たちがやってきた……。異空間で繰り広げられる人間によって傷つけられた動物と異形の門番との物語。
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-あれから時は流れ、大きな桃から桃太郎が生まれた。──その瞬間、新たな宿命の物語が幕を開ける。我々が知っていたのは真実のほんの一部にすぎない。桃太郎、金太郎、浦島太郎、聞き耳頭巾、舌切りすずめ、花咲かじいさん、証城寺の狸ばやし、かちかち山、さるかに合戦、ぶんぶく茶釜、一寸法師……昔話は一つの流れに辿り着き、壮大な物語となる。手に汗握るファンタジック巨編!
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-秋になると色づく樹木さながらに、さまざまな彩りを持った老若男女たちが住む〈落葉シティ〉。その中でもちょっと変わった人が集う不思議な館〈カナリィ館〉。本当の想いを内面に隠しながら、他人の心配をしてばかり……。さあ、今日は何が起こるのか──。〈やさしさ〉溢れるこの街で巡り会った人々が織りなす、ちょっと変わった“愛”の物語。あなたもこの街に住んでみませんか?
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-誰もがみんな思ってるんだ。きっと、願いがかなうだろうって信じてる。だから、涙を流す日はあっても、やがて、いつのまにか微笑みの庭に自分は住んでいたことを思いだす。──短編『ティム』より。優しくて温かい言葉たちは、大人が見過ごしている“本当に大切なこと”をさりげなく気づかせてくれる。子どもの頃に持っていた宝箱を思い出す作品集の第2弾。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 まぼろしの名作絵本が待望の復刊! 『100万回生きたねこ』で“愛”を描いた佐野洋子のユーモアあふれる“平和”のお話。 むかしむかし あるところに、おうさまが いた。 その おうさまは、ちっとも いばらなかった。 まいにち おきると、おきさきさまに ぺこぺこ、 けらいに ぺこぺこ、 にわの くじゃくにも ぺこぺこ。 ちっともいばらない王さまは、 となりの国がせめてきても、いつものように、ぺこぺこ戦います。 兵隊は、ぺこりぺこりと頭をさげて、ぺこんと地面にはいつくばる。 お城もぺこりとおじぎをするので、敵の大砲もあたらない。 ひとりのけが人も出ないうちに、大砲のたまがなくなってしまいました。 ちっともいばらない王様は、「ごくろうさんでした。おつかれでしたね」といって、 せめこんできたとなりの国の王さまを食事にさそいますーー おとうさんがこどもに語る、ユーモアあふれる平和な王さまのお話です。 *本書は1993年に文化出版局から発売になった同名の絵本の復刻版です。原画をあらたにスキャンをしなおし、色あざやかな1冊になりました。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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4.2毛布にくるまって読みふけった あの頃のあなたへ―― 家を抜け出して、少女は銀霧が舞う森へと旅に出た。 こんなファンタジーを待っていた! ーーー 異なる世界、西ディコンセ大陸の聖イジョルニ帝国。 母を失った領主の娘・ユリアは、結婚と淑やかさのみを求める親族から逃げ出すように冒険の旅に出る。呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタン。 空を舞う泡虫、琥珀色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。ユリアはレーエンデに魅了され、森の民と暮らし始める。はじめての友達をつくり、はじめて仕事をし、はじめての恋を経て、親族の駒でしかなかった少女は、やがて帰るべき場所を得た。 時を同じくして、建国の始祖の予言書が争乱を引き起こす。レーエンデを守るため、ユリアは帝国の存立を揺るがす戦いの渦中へと足を踏み入れる。
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-真っ白な原稿を手に、千華宮の賢妃・桃華は決意していた。 実は彼女の正体は、鳴かず飛ばずのアラサー漫画家・由里。事故に巻き込まれ、漫画の中のモブ妃に転生してしまったのだ。 おかげで物語が変わり正義のヒロインが不在。代わりに悪事を暴くのは――。 「三コマしか出ないモブ妃がやるの?」 皇后の告発をしないと自分の命も危うい。 漫画を描くことだけが取り柄の由里は、神技アシの謎の美青年・月舟と出逢い、同人誌での告発に望みを託すが……!? 目指せ重版出来! 転生修羅場を漫画で乗り切る後宮布教物語!
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4.6◇◇◇あらすじ◇◇◇ 若き賢帝の唯一の妃『最愛』を決めるため、後宮に集められた妃達。 その中で最も格下の、五十番目の妃ソーニャには秘密があった。 それは【死に繋がる不幸を招く呪い】と【死ぬと時間が戻る祝福】を持つこと。 玉の輿を狙う妃達により魔境と化した後宮で、彼女は毎日『死に戻り』続けていたのだ。 (早く『最愛』を決めてくれないかな。そして家に帰りたい) そう願うソーニャだったが―― 「貴様を私の『最愛』にする!」 皇帝エルクウェッドが指名したのはソーニャ。 その上『最愛』のはずなのに陛下は大層お怒りのご様子で……!? ※電子特典として、巻末にエルクウェッド目線の過去編を描いた書き下ろしショートストーリー1篇を収録 ◇◇◇登場人物◇◇◇ ◆ソーニャ 後宮で五十番目の底辺妃。 【死に繋がる不幸を招く呪い】と【死んだら時間が戻る祝福】を持つ。 ◆エルクウェッド 「賢帝」と呼ばれるほど有能な若き皇帝。 数々の偉業により世界で一番知名度の高い人物とされるが……。
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-荒ぶる神に生贄として捧げられた如月千代。彼女は弟を守るため、神の力を封じる毒と一緒に食べられたい。その瞬間を待つ千代の前に、秀麗な龍神・銀嶺が現れる。誰もが恐れる龍神は、けれど千代を花嫁として丁重に扱うばかりで――いっこうに食べてくれない! 銀嶺の優しさに癒やされつつも、食べられようと自分磨きに励む千代。一方で、千代の不憫な境遇を神の力技で解決しようとする銀嶺。から回りながら共に暮らす二人は、やがて互いの隠し事を通じて向き合うようになり――。生贄乙女と龍神様、運命の婚礼物語が始まる。
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-戦前、世界ランキング三位の実力がありながら、 欧州遠征に向かう途中 船から身を投げた群馬の名テニスプレーヤー・佐藤次郎。 彼の血縁である大学生の薫は、ある日次郎の生きる昭和八年にタイムスリップしてしまう。 その先で薫が見た、次郎の生き様と死の真相とは――? いまを生きる彼の血族が、独自資料を基にその痛ましい死の理由を描く。
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4.5名家×縁談×付喪神。豪華絢爛和風ファンタジー! やっと再会できた初恋の相手には、四人の許嫁がいた――。 人とあやかしが共存する京都で、生まれ育った山崎炉子。実家の大衆食堂「山咲」が経営難に陥り、名家・春日小路家の使用人として働き始めた。炉子は次期当主である翔也に淡い恋心を抱くものの、彼には容姿と財力、さらには付喪神を使役する“霊力”に恵まれた四人の花嫁候補がいて……。 累計26万部「京都府警あやかし課の事件簿」著者による新シリーズが開幕!
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-“さようならの精”さよちゃんから「おばあさんとちゃんと“さようなら”をして」と言われたやんちゃな男の子のたっちゃん。おばあさんと過ごした日々を思い出し、今まで言えなかったお別れが言えた時、さよちゃんからもらった小さなガラスのびんの中には、薄むらさき色のきれいな粒が光っていました。出会いと別れを重ねて成長していく男の子の姿を丁寧に描いた物語。
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5.0これは、魔力を持つ人間が、魔導士として人々の尊敬を集めていた国の物語――。 王都から少し離れた、ラインハルト伯爵が治める小さいが活気あふれる城下町。その近隣ののどかな村に住む少女、ティルは、幼い頃から性別を偽り暮らしていた。 ティルの祖父、アルバート・アドラ―は大魔導士で、占星術師としても人々の尊敬を集めていたが、この国では魔力を持つ女性は「魔女」と見なされ厳しい弾圧がいまだに続いているためで、ティルはあらぬ疑いをかけられるのを避けるため、男装して生きてきた。 だが祖父の遺言で、絵描きの兄、ハンスと共に悪魔祓いの仕事をしていく中で、祖父譲りの魔力が開花し、ティルはたちまち“美少年魔導士”として評判になってしまう。 そんなある日、ティルたちは突然ラインハルト伯爵に呼び出され、彼の甥であるノア・バランド伯爵が住む、『世にも美しい城』の呪いを解いて欲しいと依頼される。 それは、辺境の高台に佇む美しい白亜の城で、城の主であるノアは、黒髪に深い紫の瞳を持つ、美貌の青年伯爵だった。 ティルは、人を寄せつけようとしないノアに冷たくあしらわれながらも、城の呪いの調査を進めていくが、舞踏会で女装して彼の婚約者のフリをすることになってしまい……!? 呪われた城に秘められた切ない過去、そして女性を愛することを自らに禁ずる美貌の伯爵の真実とは――? 男装の駆け出し魔導士が、星の導きで呪いの謎を解き、魔を退ける! 『わが家は祇園の拝み屋さん』『満月珈琲店の星詠み』の著者新境地の西洋風ラブ&ファンタジー!
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-数ヶ月前から『罪を犯す夢』を見るようになってしまった青年、嵐士(あらし)。彼はあるとき、近所の公園で女性を殺す生々しい夢を見た。彼は慌ててその公園に行くと、はたしてそこには既視感のある女性が死んでいた――。事情聴取が始まり、きつい尋問を受ける嵐士。ところがその時、世にも綺麗な男が取調室に現われ、さっそうと嵐士の身柄を引き取っていったのだが、その男に連れて行かれた場所は――処刑場だった。その男・凪(なぎ)は『魔』を回収する陰陽師だという。「人はよく『魔が差した』と言うだろう? 僕の仕事はその魔を回収する仕事だ。魔が差した人が『鬼』になってしまう前に」。『罪を犯す夢』と『魔、鬼』の関係は? 不思議な陰陽師・凪が事件の謎を追う。ミステリ&ファンタジー!
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-著者にとって「自分の仕事の中で一番好きな漫画だった」という代表作。時は戦国の世、狼と行者に育てられ、立派な人間になるべく修行をする少年ワタルと、記憶をなくした少女・鏡子の物語。鏡子の家を探す旅の途中、護法童子、白比丘尼、外道丸……などによるさまざまな妖しい事件に出会う。そして、二人は……。完結版、待望の文庫化! 解説=南伸坊 推薦文=高橋留美子
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4.1この世は竜の創りしもの。竜のあるところに豊穣あり。だが竜が病む時、彼らは破壊をもたらす。〈竜ノ医師団〉とは竜の病を退ける者。極北の国カランバス。虐げられし民ヤポネ人の少年リョウは、憲兵から逃れ必死で飛空船の発着場を目指していた。〈竜ノ医師団〉は治外法権、飛空船で辿り着き入団できれば、ヤポネ人でも道が開ける。発着場に向かう途中リョウは、上流階級のお坊ちゃんレオニートに出会う。彼も医師団に入団したいというのだ。二人は協力して船に乗りこむが……。『水使いの森』で第4回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞の著者が贈る、竜の医師を目指す少年たちの物語。/【目次】プロローグ/カルテ1 咽喉(のど)の痛みと、竜の爆炎/カルテ2 全身の痒(かゆ)みと、竜の爪/カルテ3 もの忘れ、ふらつき、そして竜巻(たつまき)/解説=小出和代
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-記憶喪失のエスポワールは列車に乗って旅に出る。最初に下車したのは遊園地の町。パレード楽団の団員試験を受ける少女レーヴの練習に協力することに。1週間後、レーヴと親との和解を見届け次の水族館の町へ。そこで出会ったのは、愛し合っているのにそばにいられない恋人たち。3つ目は映画の町。降り立つ町で出会う人々と交流しながらエスポワールの記憶の断片がよみがえっていく。
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-やさしい姉の雪と、活発だが少々わがままな妹の花は、自然豊かな村で両親や村人たちの愛情を受けながら成長していきます。村に新たにやってきた少年と言葉を交わした雪の態度に変化を感じた花は、寂しさから思わず傷のある雪の顔を揶揄します。しかし、夢の中でなぜ雪の顔に傷ができたのかを知るのでした。神社に祀られた女神さまから真実を聞かされた花は……。やさしい姉妹の成長物語。
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-「一人が不快そうな顔で、奇しくもトナレイ最晩年のときと同じ厳しい口調でのたまう。『そんなことは、どうでも良い【テイス・トン・レタム・タ・リヤ】』いかなる異論も封殺する、すばらしい言葉である」(本文より)。「俺は医者に殺される」──皇帝以前に父親であり人間であった男の生まれる前から死後までの物語。架空世界? いや、この「世界」での話である。
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-少子化対策と称して国家が一夫多妻制を導入。その結果、結婚できるのは経済力のある一部の限られた男性のみになり、大多数の男は生涯独身という格差のある社会に変わってしまう。その一方で、夫を専有できなくなった妻たちのために、雇われて〈夫〉や〈父〉を演じる仕事である「雇用夫父」が、新たな国家資格となった。妻たちとそれを支える男たち。果たして彼らの未来は……。
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4.6この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。
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3.6◆ー◆ー◆あらすじ◆ー◆ー◆ 特別に記憶力の良い瞳をもつ董珠蘭(とう しゅらん)は、海神の贄として孤独に過ごしていた。そんな彼女の元にやってきたのが謎の青年・劉帆(りゅうほ)だった。 彼女は窮地にある兄を救う条件で、劉帆に連れられ、国の中心・霞正城(かしょうじょう)に。そして後宮の不穏を珠蘭の瞳で探るよう命じられる。 人との触れあいに戸惑いながらも珠蘭は誠実に向き合い、後宮の盗難の事件や呪いの謎に挑んでいく。その姿がしだいに劉帆や妃たちの心をも変化させ、信頼を勝ち得ていくがーー? 全ての謎の行き着く先は、触れてはならないこの国の根幹に関わる秘密だった。 ※電子特典として、巻末に書き下ろしショートストーリー【今宵、条件付きの不死帝に】を収録しています。 ◆ー◆ー◆登場人物紹介◆ー◆ー◆ ◇董珠蘭(とう しゅらん) 特別な記憶力をもつが、孤独な贄だった。兄を解放する条件として、後宮の不穏をその瞳で探ることになり――? ◇楊劉帆(よう りゅうほ) 兄を解放する条件で、珠蘭に後宮に赴くことを提案した美青年。次第に珠蘭に心を動かされて……? ◇董海真(とう かいしん) 珠蘭の兄。孤独な珠蘭を唯一気にかけてくれた肉親。学問の才があり期待されていたが、三年前に失踪していた。
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3.0祖父が死んだ――二億の遺産と、一人の少女を遺して。 高校生の詩音(しおん)は高圧的な父に反抗し、孤独に生きてきた。 しかし祖父の遺言で五歳の少女・龍音(りと)の面倒を見ることに。 隠し子と噂される龍音は、遺言では《龍の子》とされていた。 他人に頑なな詩音と感情に乏しい龍音。ぎこちない共同生活の中、二人は次第に歩み寄っていく。 だが龍音が人ならざる力を使う場面に遭遇し、詩音は戸惑う。 《龍の子》とは……真実を求め紐解いた祖父の手記には、龍音の使命が記されていた。 不思議な少女と、世界の秘密に出会う、ひと夏の物語。
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3.0あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局には死者が残して行く手紙や、 生者の書いた届けられない手紙がたどり着く。 そして亡くなった人も。 幽便配達の登天さんは、郵便局を訪ねてきた「殿」と配達に出かけることに。 ウイルスや熊から平安貴族まで転生をくり返している「殿」の意外な正体は? 〈文庫書下ろし〉
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3.5登山で頂上まで行く? 途中で降りられる? 「『あきらめる』って言葉、古語ではいい意味だったんですってね。『明らかにする』が語源らしいんです」 近所の川沿いを散歩するのが日課の早乙女雄大。 入院中の愛する人との残り少ない日々の過ごし方や、 ある告白をきっかけに家を出てしまった家族のこと、 あれこれと思い悩みながら歩いていると、親子風の二人組に出会う。 親に見える人は何やら思い詰めた表情で「自分の人生をあきらめたい」と言う…。 ふとしたきっかけで生まれた縁だったが、 やがて雄大は彼らと火星に移住し、「オリンポス山」に登ることを決意する…!? 「あきらめる」ことで自らを「あきらかにしていく」―― 火星移住が身近になった、今よりほんの少し先のミライが舞台の新感覚ゆるSF小説。
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-超長期睡眠を使い、遥か先の未来を記録し続ける職業「未来経過観測員」。借金返済のため、未来経過観測員となったモリタは、百年ごとに一度目覚めて人類史を観測することになる。希望に満ちた未来を期待していたモリタだったが、あるとき目覚めた未来で人類絶滅の危機に遭遇してしまう。進化したAIとバイオテクノロジーが生み出した不死身の怪物が地球上を埋め尽くしていたのだ。モリタは球体型のポストヒューマン・ロエイと共に地球を離れ、未来の観測を続けながら宇宙に安住の場所を探すことになるのだが……(「未来経過観測員」)。表題作ほか全二作を収録。
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-イノフェ公国は貧しかった。干魃で農耕ができず、経済は物々交換に依存する始末。そんな公国のプリンセス、エロディに、豊かな島国オーリア国の王子から結婚の申しこみがあった。エロディが嫁いでくれば、公国を援助してくれるというのだ。豪華な婚礼衣装、贅を尽くした料理、オーリア国は母国とは天と地ほども異なっていた。おまけに夫となる王子はうっとりするほど素敵なのだ。だがエロディはどこか違和感を覚えていた。そして結婚式の夜……。貧乏国のプリンセスが機知と勇気で運命を切り拓く、Netflix映画原作の異世界ファンタジイ登場!
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-サラブレッド大河ロマン小説 現代→1916年。日本人騎手が「蹄鉄」に転生! フランスの凱旋門賞に出場した日本人騎手・藤晩夏は、レース中の落雷で異世界に転生してしまう! 口の悪い「蹄鉄」になった晩夏は、アラブ系の少年アリーの相棒として、ロンドン郊外からアメリカのケンタッキーへ、馬たちの成長を見守ることになった……。愛と裏切りと、狂気と堕落と執念と。さまざまな苦難と対峙して、世界的な名馬たちの誕生から、悲劇的な死に至るまで、アリーと晩夏は時代を走り抜ける。サラブレッドロマンあふれる大河小説!
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4.3【アーシュラ・K・ル=グイン賞特別賞受賞作】未知のパンデミックに襲われ、人々の絆や社会が崩壊しかけた近未来。余命わずかな子供たちを安楽死させる遊園地で働くコメディアンの青年、亡くなった人との短い別れを演出するホテルの従業員、地球を離れて新天地をめざす宇宙移民船……消えない喪失を抱えながらも懸命に生きる人々の姿を描く、新鋭による切なくも美しい第一長編。/解説=渡邊利道
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4.5日本屈指の陰陽道宗家「幸徳井」の分家筋「桃里」の霊能者の一人である桃里理生。彼が、「薬草園の管理人」を自称するアーロ・ノーマンに連れられ、セント・ラファエロにやって来たのには、ある深い事情と使命があった。これまでずっと修行に明け暮れ、あまり人とまじわってこなかったリオは、友だちづきあいがあまり得意ではなく、ひまさえあればひとりで、伝説の「樹木」を探して回っていたため、やがて周囲から浮いた存在になっていく。が、そんな中、学院内で妖精にまつわる事件が起きて……? 単行本『古都妖異譚』とリンクする新シリーズ、電子オリジナルにてスタート!
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3.0【呪師とは呪禁師とも呼ばれ、常人にはない異能を持って、古来、人ならざる魔と戦ってきた者たちである――。】 今宵も館の奥から大犬の遠吠えが聞こえる。平安中期の常陸国。凶悪な大豪族・源護邸では犬が吠えると下人下女が消えると噂され、不安に堪えかねた彼らはついに騒動を起こす。そのとき、下女の少女あらごとに物を動かし浮かす謎の力が目覚めた! 脱走した彼らを保護したのは、近国の豪族・平将門であった。 同じころ、都では、あらごとと瓜二つの娘わごとが女流歌人・右近に仕えていた。ある夜、右近邸に呪われし怪異が発生。退魔のため呼ばれたのが、後に天台座主にまで上り詰める僧・良源であった。彼から、わごとは己が不思議な力を持つ呪師だと知らされる――。 恐怖の魔犬の驚愕の正体、わごとを狙う魔軍、天下激震へと向かう巨篇、開幕!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 春風の妖精、太陽の妖精、樹木の妖精、雪の妖精……。四季折々の妖精が見守る深くて切ない愛の物語四篇。 ほとんどの人間は、死の間際では意識を失い、「最期の想い」を伝えられず天に召されます。妖精たちは、天に召された方々を連れてきて、「残された方」に「最期の想い」を伝えさせます。もしかしたら、あなたのもとへも、「あなたが大切に想っていた方の幻影」と妖精が現れ、「最期の想い」を伝えに来るかもしれません。(「あとがき」より)
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-寂れた島で過ごした夏、記憶の中で鮮やかさを増す夏、限りなく続く仮想の夏――夏を舞台とする4編に、青春のきらめきと痛みを封じこめた、第12回創元SF短編賞受賞作を表題とするデビュー作品集。/【目次】「射手座の香る夏」意識の転送技術を濫用し、危険で違法な〈動物乗り(ズーシフト)〉に興じる若者たち/「十五までは神のうち」出生の〈巻き戻し〉が合法化された日本で、過ぎ去りし夏の日の謎を追う男性/「さよなら、スチールヘッド」限りなく夏が続く仮想世界で、自らの身体性に思い悩む人口知性の少年少女/「影たちのいたところ」少女の憂鬱な夏休みにある日現れた、九つの“影”をつれた男の子/解説=飛 浩隆
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4.2「お前は、ただの物知りになりたいのか?」 夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以後はずっと祖父との二人暮らしだ。祖父は町の片隅で「夏木書店」という小さな古書店を営んでいる。その祖父が突然亡くなった。面識のなかった叔母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るために林太郎の力を借りたいのだという。 お金の話はやめて、今日読んだ本の話をしよう--。 感涙の大ベストセラー『神様のカルテ』著者が贈る、21世紀版『銀河鉄道の夜』!
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3.5砂漠の大オアシス一帯を預かる有力部族に生まれた少女ファリンは、族長の孫娘にもかかわらず、幼い頃に両親が失踪したせいで、伯父と義妹に虐げられてきた。 しかし、砂漠を統べるバームダート帝国より、義妹を後宮に上げよと命が下り、ファリンの人生は激変する。 皇帝は血に飢えた暴君で、その後宮は呪われていると噂されている場所――。 恐れをなした義妹の代わりに、ファリンは後宮に入れられてしまう。 だが入ってみれば後宮は快適な場所で、年の近い友人妃たちと悠々自適な生活を送っていた。 そんなある日、ファリンと友人たちの“ある妄想”から生まれた「同人誌」が妃たちの間で大流行する。 それは美丈夫である皇帝と、その最側近を務める美青年、サイードの禁断の恋の物語! 描写のリアリティを高めるため、ファリンは取材と称して外廷に侵入するが、盗み見していたところをサイードに捕えられてしまう。 絶望するファリンだったが、ある条件と引き換えに罰を受けることを免除される。 それは、後宮で囁かれる「呪い」と呼ばれる様々な事件を調査し、それが超自然的なものではないと証明するのに協力することだった。 ファリンはサイードと、子トラ姿の精霊・バァブルとともに、事件の調査に奔走し始める。 西方人の博物学者だった父譲りの知識で、後宮の「呪い」の噂の真相を紐解いていくが、その中で、生真面目だがまっすぐで等身大なサイードを知り、徐々に惹かれていってしまう。 だが「呪い」は次第にエスカレートし、皇帝も事件に巻き込まれる危険な状況に。 ファリンは事件を解いていく中で、呪いに隠されたある事実に気付くが……。 砂漠の後宮の呪いの正体、そしてファリンの想いの行方は――? 第8回カクヨムWeb小説コンテスト《ライト文芸部門》特別賞 受賞作。
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4.5フィンラード王国の若き侯爵ユリシスは、 冷酷にも見える美貌の持ち主。 そんな彼の悩みは妹のイザベラだ。 彼女は性格が悪く、婚約中の第一王子と不仲らしい。 しかも「イザベラは悪役令嬢となり、ユリシスをも巻き込んで破滅する」という予言を、 ユリシスは側近のイザークから聞く。 「悪役令嬢とは?」と思いつつ、 運命を変えるため動き始めるユリシス。 一方、彼に忍び寄る謎の男が……。 奇想天外「悪役令嬢の兄」ファンタジー!
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5.0涙龍の霊薬「涙石」。奇跡の力を手に入れるため、霞国は草原の民を滅ぼした。生き残った暁蕾は奴婢にされ、涙石を授かる巫として妃となった幼なじみの翠蘭に会える時間だけが彼女のささやかな幸せだった。孤独を抱えながらもたくましく生きる暁蕾の前に、涙龍を求める不老不死の男、青影が現れる。宮廷の陰謀や龍の力を巡る事件を青影と乗り越えていくうち、暁蕾は自分の心を取り戻していき――。 龍の力が民に与えるのは救いか破滅か。 『転生令嬢と数奇な人生を』著者の波瀾万丈中華ファンタジー!
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-こちらは既にkindleから出版している『異世界探索』の3巻と4巻を一冊にまとめ、一部加筆修正したものになっています。 中間領域からどうにかもとの現実世界に戻ってくることができた俺と静香のふたりは、その後、無事久美子と合流を果たす。俺と静香のふたりは、自分たちが中間領域で体験したことや、中間領域とは如何なるものであるのかを久美子に話して聞かせる。そうして中間領域について話していくうちに、ふとある可能性が浮上する。それは異世界探知機を持っていたがために、望は異世界人に襲われてしまうことになったのではないか、というものであった。なお、現在、異世界探知機は、久美子の後輩である典弘が所有しており、望が失踪してしまっていることから、急に典弘のことが心配になった俺たちは典弘に電話をかける。だが、そのかけた電話は繋がらない。心配になった俺たちが直接典弘の会社を訪ねてみると、典弘はここ数日会社を無断欠勤しているということが明らかになった。いよいよ典弘のことが心配になった俺と久美子と静香の三人は、典弘が一人暮らしをしているアパートを直接訪ねてみることにするのだが、しかし、そこで意外なことが起こって――――。 見え隠れする異世界人の存在。彼らの目的は一体何なのか? そして望たちはどこへ連れ去られてしまったのか!?『異世界探索』特別編第2弾!!
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4.4■珠は寒空の帝都で不思議な髪色の男に救われる。これが運命の転換点だった――。■ 寒空の帝都に放り出された珠。彼女の窮地を救ったのは、不思議な髪色をした男・銀市だった。 口入れ屋の旦那である銀市の厚意で、珠は住み込みで働くことに。感謝する珠だが"人ならざる者"がみえて贄とされた過去により、上手く感情を表せない。一方の銀市も複雑な境遇のようで……だからこそ珠を思いやってくれる。 恩に報いるため健気に勤める珠は、店でも信頼を得て平穏を知る。しかし、帝都で続く少女の失踪事件に否応なく巻き込まれ――。秘密を抱える珠と銀市が、お互いの居場所を見つけるまでの浪漫綺譚。
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4.0高校生の透子は唯一の味方だった祖母を亡くした。伯母に虐げられ絶望する透子の前に、失踪した母の親族が現れる。「鬼狩り」を生業とする神坂家は透子自身が嫌ってきた「力」を歓迎するという。初めて自分を認められた透子は神坂の神社で暮らすことを決める。 待っていたのは、同い年の少年・千尋や有能な術者・千瑛との共同生活。透子は神坂に生まれながら能力がない千尋の苦悩に触れ、正反対の二人は心を通わせていく。居場所をもらったように感じ始めた透子だが、頻発する行方不明事件をその力で探れと命じられ――。 ===キャラクター紹介=== 芦屋透子 高校2年生。「不思議なことばかり言う子」と伯母からは辛く当たられてきた。 唯一自分を守ってくれた祖母を喪い絶望していたところに、神坂家の人間が迎えにやってくる。 神坂千尋 高校2年生。一族に生まれながら能力が発現しなかったために思い悩んできた。 屈折した背景をもつが明るく素直な性格で、困っている人は放っておけない。学校でも人気がある。 だいふく 透子と千尋が作った猫又の姿をした式神。 人間の言葉をしゃべる。鬼のにおいには敏感。
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5.0都内美大の映像科に通う芦屋啓介は困っていた。 「写真に男が映る。削除できない」と言う親友の様子がおかしい。 啓介が彼の怪奇現象に巻き込まれそうになった時、日本画科の美しい少女、月浪縁に救われる。 縁には「絵に描いた人間に怪奇現象が起こると絵に異変が現れる」という特殊能力があった。 それを生かして人助けをする彼女に啓介は手伝いを申し出る。 そして啓介は縁を中心に巻き起こる不可思議な世界を知っていき――。 「君にも語るべき怪談があるはずだ」 美大の怪談は、おもしろい。
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4.0貴族の城から暇を出された娘・シルビアを故郷まで護衛することになったD。なぜなら貴族の下で働いていた者は“擬似吸血鬼”になっている恐れがあり、彼女を始末しようと襲ってくる人間たちがいるからだ。その上、貴族の息子・ナイトフォールがシルビアを連れ戻そうと追ってきて、Dとの間で壮絶な戦いを繰り広げる。果たしてシルビアは“人間”か、それとも“擬似吸血鬼”なのか?また、彼女を追うナイトフォールの目的は!?
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4.6辺境の小村ランシルバに通じる街道で“貴族の口づけ”を受けたドリスは、吸血鬼ハンターを探していた。西暦12090年、長らく人類の上に君臨してきた吸血鬼は、種として滅びの時を迎えても、なお人類の畏怖の対象であり、吸血鬼ハンターは最高の技を持つ者に限られていた。そしてドリスが、ついに出会ったハンターの名は“D”、旅人帽を目深に被った美貌の青年だった。
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3.0陰陽道を用いたよろず相談所「いろは堂」を営む江戸の青年・晴亮は、真面目な反面、要領の悪い自分にコンプレックスを抱いていた。ある日平安時代から思いがけずタイムスリップしてきた武士・虎丸に出会い、彼とともに美しくも邪悪な鬼・霞童子の討伐に乗り出すことに。あやかし絡みの事件を解決するなか、晴亮は怖いもの知らずの虎丸に振り回されて……? お人好しな陰陽師と精悍な武士が、鬼を追って江戸の世を駆けめぐる!
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3.0魔力を含んだ石に紋を刻むことで様々な効果を発現させる、輝石技術が発達した貴耀国。闇市場に高度な輝石を流す「災禍の彫刻師」によって国は乱れていた。辺境の村で彫刻師として細々と暮らしていた珠里は、輝石の取り扱いが厳格化したせいで仕事を奪われ、宮廷彫刻師になるため聖学府に入学する。独学で身に付けた知識は学士たちから揶揄されるが、講師の蒼元に才能を見出され――。 技術と魔法の人生逆転中華ファンタジー!
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4.2この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。分冊版第1弾。 ※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界各地で確認された地球上、最凶の生物 ―竜・龍の特徴と生態 70種以上のドラゴンの真相に迫る究極の竜図鑑 ドラゴン(竜)は蛇などの爬虫類や、恐竜と多くの共通点がある幻獣の一種。世界各地で計り知れない数の報告例があるが、強靭な肉体や特殊な力、高い知能などを有する"王者"として強烈な存在感を放っている。本書ではその生態と特徴を徹底的に解説する。 ※本文の漢字は、すべてフリガナが振られています。 <本書「はじめに」> ドラゴン(Dragon)は印欧祖語*derḱすなわち「見る」に由来し、毒蛇の催眠的な凝視を思わせます。「竜」の漢字の形も、喉を膨らませて立つ蛇です。インドの仏典が中国に入る際、コブラの精ナーガ(Naga)が、竜もしくは龍と漢訳されたのです。「龍」の漢字が竜よりゴツいのは、モデルが鰐だからともされます。そして鰐は、最も恐竜に近い現生爬虫類です。 竜(龍)の訓読みは竜巻やタツノオトシゴの語頭の「タツ」で「立ち上がる」から来ており、蛇の威嚇姿勢と、舞い上がる旋風の両方が当てはまります。滝を登った鯉が竜になるのも上昇移動だからです。 どうやら魚、爬虫類、恐竜など有鱗動物の姿と、暴れる地水火風の自然力が融合するところに、ドラゴンは発生するようです。本書で少しその真相に迫ってみましょう。 ――監修者・健部伸明 【もくじ】 序章 ドラゴン学 ドラゴンの起源と変遷/ドラゴンの基礎知識/ドラゴンの種類/ドラゴンの善悪/ドラゴンの武器 世界のドラゴン分布図 第1章 ヨーロッパのドラゴン ワイヴァーン/ドメスター・ストゥアワーム/赤い竜と白い竜/アンピプテラ/サラマンダー/ベオウルフのドラゴン/ヨルムンガンド…など 第2章 アジアのドラゴン 九頭龍/野槌/清姫/高志の八岐大蛇/応龍/青龍/燭陰/共工/相柳…など 第3章 その他の地域のドラゴン レインボー・サーペント/ケツァルコアトル/イツァムナー/カンヘル竜/アペプ/アスプ/バジリスク/聖ゲオルギウスのドラゴン…など 第4章 ドラゴン資料館 ドラゴンが生きる世界/ドラゴンを狩る者たち COLUMN1 ドラゴンの起源は恐竜? COLUMN2 竜にまつわる神話の杖
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4.0幻想に満ちた魔術学院ドラクロウ。偉大な師の元で愛され育った天才少女・シャロムは、突然魔力を失い、今は学院の落ちこぼれだ。 ある朝シャロムが妖精の悪戯に困っていると、一人の少年に助けられる。 口の悪い彼は学院一優秀な生徒・ユエルで、なぜかシャムルは試験のパートナーに見込まれてしまった。 躊躇いながらも協力し、次第に心通わせる二人。だがシャロムは悲しい真実を知る。呪いに蝕まれ、もう決して元の<雨の魔術師>に戻れない事を――。 すれ違いながらも二人の魔術師が歩む、恋と再生を紡いだ物語。
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-後宮の宮女・翡翠の日常は突然一変する。反乱が起き、新皇帝が後宮全員の死罪を宣告したのだ。決死で抗議に行った翡翠は、思いがけず元婚約者の旺柳と再会する。 旺柳は憤る翡翠をなだめつつ内心焦っていた。――彼こそ新皇帝だからだ。今も翡翠を愛する旺柳は自分は皇帝の側近だと嘘をつき、死罪撤回を掛け合うと約束する。 かくして死罪は免れるも後宮解体の方針は変わらない。翡翠は妃や宮女総勢千人の行き先を探す「始末官」に任命される。翡翠と旺柳は彼女らの希望を聞き出そうとするが、無理難題の山積みで……!? ==登場人物== 翡翠(ひすい) 美しい筆跡を買われて女官として後宮に入ったが、現在は下働きをしている。 今でも旺柳が好きだが、立場が違うと自分に言い聞かせている。 旺柳(おうりゅう) 地方出身。腐敗した政治を行っていた前皇帝に代わって、現皇帝として即位した。 翡翠には皇帝であることを隠している。 元婚約者の翡翠を溺愛している。
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3.0「生きている人間って、だいたい退屈」 彼女の名前はジャンヌ・クーロン。独立独歩の最強令嬢、登場 伯爵令嬢のジャンヌは霊が見える。 さらに歯に衣着せぬ物言いを母親に疎まれ、十歳から修道院に入れられていた。 月日は流れ十六歳のある日、女伯爵である姉マリーズから帰宅を促す手紙が届く。 クーロン家でジャンヌを待っていたのは、大量に生き霊を憑けたマリーズと、伯爵家存続のための意に沿わない結婚の話だった。 ジャンヌはマリーズに「生き霊を払ったら結婚の話をなしにする」という交換条件を持ちかける。 そこで明らかになったのは、マリーズのとんでもない裏の顔で――。 霊を蹴散らし従える令嬢ジャンヌのホーンテッドコメディ、開幕!