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Posted by ブクログ
〈「わたしの話はここで終わります。わたしは地球に帰ってきました。ふり返ってみれば、わたしの人生に語るべきものなどありません。わたしはなにも生み出さなかったし、なにも残していないのですから。それでもわたしは、まだなにかやれるような気がしました。そこで、花を一輪だけ持ってあの砂漠に戻り、穴を掘りはじめたのです」〉
戦争の後について、ロボットが語り出すシーンが特に好きでした。戦闘用のロボットはそこで何を見たのか。色彩豊かな作り込まれた遠い未来を背景にして綴られる、美しい愛の寓話。遠く、自分のいる場所を求める少年の冒険譚としても楽しむことができました。その世界を私の拙い脳味噌が、しっかりと辿れることができるのか分からないのですが、読み終わった時、愛と想像力をもっと素直に信じてみたくなるような余韻がありました。短い物語ですが、充足感のある物語でした。
Posted by ブクログ
クラスメイトが読んでいて、タイトルと装幀に惹かれたという息子の言葉で、じゃあ読んでみよう!となりました。
眺めているだけでストーリーが気になる表紙ですね。視点を変えながら進んでいく物語に、静かに興奮しました。
宗教関連の言葉が多いので、名付けた人(ロボット)がどんな意図で付けたのかなどに思いを馳せます。
巻末用語集は、開かずに読みました。なんとなく伝われば読みすすめられるので、個人的にはなくても大丈夫です。没入感の方が大事なタイプは、気にせずどんどんいきましょう!(笑)
ジャッカルのアナビスとサレハのコンビも好きだけど、イライアスがその後どうしているのかも気になります。二人の絶妙な空気感というか距離感が好きでした。
Posted by ブクログ
本の雑誌2024年上半期のSF・1位に選ばれていた本。
未来のエジプトとサウジを舞台にしていて、野生のドローン、埋め込まれた機器によって火星産の連続ドラマを観るジャッカル(しかも喋る)、詩人ロボットのバショウ、たまごっちまで出てきます。
続編ではないけれどシリーズに属しているので、すでに世界が出来上がっています。巻末の関連用語集を見ながら読みながら新しいSFの世界の設定に入っていくのが面白かったです。
ロボットに心があって愛や宗教観があったり、人間も体を変えながら生きて行けたり、忘れたい記憶を捨てられたり…。現代では考えられないけれど何百年も後にはあり得るのかも知れません。このようなSFって読んだ後も可能か不可能か想像して楽しめるのがいいですね。
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