SF(国内)作品一覧
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4.3「いちど観てみたいわ、春を。ここには夏しかないものね」 ぼくは柔らかい春の雨を想像した。美しく残酷な夏の終わりに―― 日本SF大賞受賞作家の初長篇、待望の電子書籍化。仮想リゾート〈数値海岸〉の一区画〈夏の区界〉。南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、取り残されたAIたちが永遠に続く夏を過ごしていた。だが、それは突如として終焉のときを迎える。謎の存在〈蜘蛛〉の大群が、街のすべてを無化しはじめたのだ。わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦が幕を開ける――仮想と現実の闘争を描く〈廃園の天使〉シリーズ第1作。
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3.6KADOKAWAの文芸誌「野生時代」に連載された長編小説。角川文庫化版が電子書籍に。UFOを目撃した6人の少年少女の異世界体験を描くSF的な作品。大人になったガンダム世代は何を夢見るか。 著者は本作品を執筆前に石川県羽咋市在住の僧侶でありUFOの研究家でもある高野誠鮮氏から、石川県においてUFOの目撃例が非常に多いことを聞く。高野氏はUFOで羽咋市を地域活性化したことでも有名。UFOの国際会議も開催したUFO研究の第一人者。高野氏の全面取材協力のもと、UFO遭遇者と接触。取材を始めると予想外に多いUFO遭遇者に驚くと同時に、人間の意識とUFOが関連していることを知る。 文明が侵食していない古い土地には、人間の潜在意識をひらく「夢みる力」が残っている。中学時代に遊び半分でUFOを呼んだ6人の少年少女。そのうちの一人の少女が失踪して行方不明に。遺された5人も数奇な人生を歩むことに。再びそれぞれの人生が重なったとき少女が転生しUFOが現われる……。 UFOの存在は人間の潜在意識を揺さぶる。特殊な変成意識体験は若者の心にどんな影響を与えるのか。この現実は真実なのかそれとも幻……? カント哲学から量子論へ。冥王星の発見者パーシヴァル・ローエルの意識が時空を超えて現代と繋がり合う。見えないものが見えたとき、人はその無意識の力に抗えるのか? 単行本初版発売は2011年。 「『想定外』の出来事が起きた今だからこそ、この作品は私の魂をこれほどまでに震わせたのだろう」――香山リカ(精神科医)
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4.3話題のアニメーション映画を完全ノベライズ! 少年エイジの住むアイガでは、「かつて多くの罪人が空に落ちた」という言い伝えがあり、「空」というものが忌み嫌われる世界であった。そのエイジの前に突然現れた少女パテマ。彼女は頭を下に足を上にしたサカサマの状態でフェンスにしがみついており、いまにも「空」に落ちそうな状態であった。必死でフェンスにしがみつくパテマを助けようと、エイジが彼女の手をとると、2人はそのまま宙に浮かび上がった。初めて見るスペクタクルな世界に驚くエイジ。パテマは冒険心から地下の世界を抜け出し、アイガに「降って来た」少女だったのだ。そして、このふたりの「サカサマ」の出会いは、やがてアイガと、真逆な地下世界との境界を激しく揺るがす大事件に発展するのだった。ふたつの世界の間に横たわる謎とは? パテマを捕獲しようとするアイガの治安警察。その追っ手から守ろうとするエイジ。ふたりの奇妙な冒険の行くつく先は……。
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3.7『携帯電波』 ―― 少女が台所で偶然見つけた携帯電話。耳を傾けた向こう側には、もう一人の自分がいて……。 『未来を待った男』 ―― この時代にタイムトラベラーを呼び寄せる。それが男の目標だった。『やり直したいことがある』 のだという。そして、ついにその時が訪れる。 『ベストオーダー』 ―― 四人の俺が、同じ場所に現れた。自分自身が複数いるこの状況を前に、俺達四人はしばし考えた後、全員で共謀し、『完全犯罪』 を企てる。 ほか、書き下ろし短編 『時間のおとしもの』 を含む、時間に囚われた人間たちの、淡く切ない短編集。
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4.2関東湾人工島の自治区に男女別で隔離されている人間たちは、人工妖精(フィギュア)と共に暮らしていた。その一体の揚羽(あげは)は、亡くなった後輩が葬式で“動く死体”(リビング・デッド)になってしまった事件の謎を追う。一方、自警団(イエロー)の曽田陽平は人工妖精の“顔剥ぎ”(フェイス・オフ)事件の痕跡を捜査していた。どちらも当初は単発的な事件だと思われたが、突如自治区を襲ったテロをきっかけに、これらの異変が自治区の深い闇のほんの一端であることを二人は思い知る……。人間に仕える人工妖精の愛と苦悩を描くアンドロイド成長SF第二弾!
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4.0NHK-FMでドラマ化された“笑える読み物”が登場! 一見したところ、どこにでもある私鉄沿線駅前の風景だ。だがここは、並の駅前商店街ではない。それは、この街に住んでいる俺が一番よく知っている。 俺の目の前に、真赤なハッピ姿の男があらわれた。 「社長。寄っていかない?」 「い、いや……あの……」 俺がしどろもどろで答えると、男はたたみかけてくる。 「ね。社長! ウチは可愛いコ、いっぱいそろってるよ。みんなこの春、看護学校を出たばかりのピチピチギャル。どうせ脈をとられるのなら若いコのほうがいいでしょ。八時までに入れば追加料金なしのポッキリで定期健康診断ができるから……」 「結構です!」 (「恐怖の駅前商店街」より) NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化され、絶大な人気を誇った伝説のショートショート集が、電子書籍でついにリニューアル復刊。巻末には、オリジナルの「単行本あとがき」に続いて、新たに執筆した「電子版あとがき」が収録されている。 ・恐怖の駅前商店街 ・新聞が来た日 ・ドラマチックな恋 ・ヨセ・オブ・ドリームス ・南関東大地震 ●藤井青銅(ふじい・せいどう) 「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、放送作家兼作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」をはじめ、書いたラジオドラマは数百本にのぼる。元祖「ヴァーチャルアイドル・芳賀ゆい」を伊集院光と共に創ったり、腹話術師いっこく堂の脚本・演出を担当して衝撃的なデビューもプロデュース。日本の国語辞書にはじめて「東洋一」の項目を載せた男、でもある。
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-「盛り上がってきた、地表が!」――震度6強の直下地震から8日後、閃光と火柱を噴き上げ富士山が大爆発した。1万メートルの高さにまで達する黒煙、雨のように地表に降り注ぐ火山弾、赤い舌のごとく這いよる熔岩流……。ついには山体が崩壊して、高さ30メートルの「山津波」となり麓の街を埋め尽くす。被害は近隣だけではない。日本東西で寸断される物流の大動脈、火山灰は2時間足らずで首都圏に達し、それに含まれるガラス繊維が精密機械をショートさせ、人間の肺や網膜を傷つけ、避難民は大渋滞と混乱に包まれる。さらには、富士山の噴火が引き金となってプレートを動かし、“東海大地震”を誘発。太平洋岸をかつてない大津波が襲い、東海大地震の影響は次の悲劇の扉を開く……。火山の噴火とプレート型の巨大地震の発生は、表裏一体。その破滅的な「連動災害」に警鐘を鳴らす衝撃の近未来小説。本当の破滅はここから始まる!
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4.0『竹取物語』の大筋については、ほとんどの日本人が知っている。それほどポピュラーなこの物語が、世界で最も古い「SF」ではないかといわれている。アポロ宇宙船が月に到達するより1000年以上も前の日本に、月からやって来た美しい人がいた――という発想にはあらためて驚かされる。SF界の第一人者が、わかり易い文章で、忠実に「古典」の現代語訳に挑んだ名訳! 章の終わりごとに書き加えられた訳者の“ちょっと、ひと息”が、この物語の味わいをいっそう引き立てている。 ※本電子書籍には、紙版収録の竹取物語の原文は収録されておりません。あらかじめご了承ください。