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Posted by ブクログ
前作のラストシーンにおいて、愛機・雪風から射出されたパイロット・深井零中尉。生死の境を彷徨った彼が覚醒したのもまた、雪風の機上だった。撃墜された旧機体から自己のプログラムを最新鋭実験機に転送することによって不死鳥の如く蘇った自律型スーパー戦闘機・雪風は、零が前線に復帰してからもなお、零を利用するかのような振る舞いを見せつつ不可解な行動をとり続ける。雪風の”意図”を理解できるのは、一体不可分の存在と化した零ただ一人。そんな中、異星体〈ジャム〉が作り出した人間のコピー〈ジャム人間〉がFAF内に潜入しているとの情報がもたらされる。人間と外見上は区別がつかない〈ジャム人間〉が誰なのか、FAF内が疑心暗鬼に陥る中、〈ジャム〉が遂に全面攻撃を開始した。四面楚歌の状況下、零と雪風はどうやってこの危機を突破するのか!?
若干陳腐なタイトルに騙されると後悔する、認識/言語/インターフェイスの概念を揺さぶる超硬派な作品。ストーリーの大半は、登場人物同士の議論だったり独白だったりと、戦闘機のドンパチを期待して読むと「何この地味な展開」と肩すかしを食うと思います。しかし、そんな地味かつ内省的な展開を根気強く読み進めると、後半であっと驚く展開が待ち受けています。零も雪風も、どれだけ進化したら気が済むのか。
何とグロテスクで、何とアナーキーで、そして何とスタイリッシュな関係性であることか。
ラストシーンは混乱の極みです。混乱の極みではあるのですが、その美しさ、その激しさは「絵になる」SFの極北に位置すると鴨は思います。
Posted by ブクログ
ーーー突如、地球への侵攻を開始した未知の異星体ジャム。
これに対峙すべく人類は実戦組織FAFをフェアリイ星に派遣、特殊戦第五飛行戦隊に所属する深井零もまた、戦術戦闘電子偵察機・雪風とともに熾烈な戦闘の日々を送っていた。
だが、作戦行動中に被弾した雪風は、零を機外へと射出、自己のデータを最新鋭機へと転送する―もはや人間は必要ないと判断したかのように。人間と機械の相克を極限まで追求したシリーズ第2作。
戦闘妖精・雪風の第二作
神林長平のライフワークとされるだけあって
主人公、深井零の成長の物語として
また、描写の精密さと緊迫感を併せ持った航空戦闘ものとして
さらには『知性とは機械とはコミュニケーションとは』といった問いを投げかけて感性を揺さぶるSFとして
様々な面から存分に楽しめる。
次作『アンブロークンアロー』にも期待大
「どこだ、邪魔の入らない場所とは」
<UNKNOWN WAR AREA>
ーーー不可知戦域。
Posted by ブクログ
さらにはまった。雪風の〈I have control / I wish you luck... Lt.FUKAI〉にやられた~
「人型アンドロイド」とか「中央コンピュータ」でなく、「戦闘機」に意志があるふうに感じるという設定がいいなあ。ジャムの『我は、我である』も最高!『おまえはだれだ』に対する究極の答えだし。
深井さんの精神的成長も物語の軸で、なんのために生きているのか、に対する答えはたぶん一生かかっても普通はわからないんだけど、深井さんはだんだん自分の周りにも人がいるって分かって、関わらずにはいられないことを知るのだ。「他者とのコミュニケーション」がテーマなのかな。
他者とは人間だけに非ず。異星体ジャムも戦闘機も含まれているところが只の小説と違う。
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小説・文芸
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