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ナニワ銭道
一億総中流の幻想は夢と消え、格差社会に突入した現代日本。資本主義の現代社会において、絶対的な力を持つかのように思える「銭」。人生に表裏有り、人を幸せにも不幸せにもする「銭」とはいった何なのだろうか…。「銭」に執着し、それ以外のものを犠牲にして生きてきた「銭師」を名乗る男、小藪蛙次 (45)。その小藪という男と出会い、人生の大きな転換を迎えることとなる漫画家志望の若者、青威雄一郎(25)。大阪ミナミの繁華街、キャバレーでは男性客がホステス達を相手に賑やかな夜の時間を興じている。関東からきた新人ボーイ、青威雄一郎(窪田正孝)が客にお触りされているホステスを助けようとするが、相手はヤクザで逆に殴りつけられ、店内が騒然とする。そこに割って入った派手な関西人、小藪蛙次(的場浩司)が「警察呼んだら、あんた暴行罪で30万以下の罰金」 「あんたらの業界は下のもんがトラブル起こせば使用者責任に問われるんや」とヤクザを静まり返らせ、更にグラスなどの破損品・迷惑料と次々金換算して50万支払わせる。青威は何でも金に換算する守銭奴のような小藪に興味を持つ。ある日、青威は行きつけの煙草屋店主が借金から立ち退きを要求されている姿を見て、どうにか助けてあげて欲しいと小藪に嘆願するが、タダでは仕事しないと小籔は一蹴する。世間知らずの青威はいつしか小藪に人間の裏表を、金の処世術をレクチャーされていく…。 -
うちへかえろう
不思議なぬくもりのある「家族ごっこ」小説。 舞台は大阪。35歳、ひとり暮らしの私は、契約社員として、顧客クレジットカード申し込み記載漏れリストを修正する職務に就き、どうにか日々をを過ごしていた。そんなある日、記載漏れリストのなかに、十数年来音信不通の姉の連絡先を見つける。 姉の出奔は、学生時代、私が当時付き合っていた恋人を奪って逃げたことに端を発していた。 しばらく躊躇した後、久しぶりに電話してみる。不思議な体温のやりとりが続き、じゃあ、会おうかという話になった。姉は、幼少期、母を「黒い太陽」と呼ぶほど、ひどい扱いを受け続けていた。年の暮れ。私は姉を連れて帰省することにするが――。 -
かっこうの親 もずの子ども
迷いも哀しみも、きっと奇跡に変わる――。幼児向け雑誌の編集部で働く統子は、4歳の息子・智康を保育園に預けながら、仕事と育児に追われる日々を送っている。予定通りには進まない仕事、智康の突然の発熱、保育園からの呼び出し、孫に会いたいとやって来る実母とは気持ちがすれ違い、ママ友との人間関係にヒヤリとする。それでも、智康が見せる笑顔や成長の様子に癒され、親友の朝子と励まし合い、シッターの神田さんの力を借りながら、懸命に過ごす。そんなある日、統子は旅雑誌のグラビアページに智康とそっくりの、双子の少年が載っているのを見つけた。智康の出生には、親にも話していない秘密があった。元夫の阿川は子どもをほしがったが、精液所見で問題が見つかっていたのだ。統子は智康を連れ、写真の撮影地である五島列島・中通島へ向かうが――。日々を全力で生きる親子たちの姿を通し、命の尊さ、親子の絆、家族の奇跡を描く著者の渾身作。「おかあさん」とかつて子どもだったあなたに贈る感動小説! -
走れ病院
インド出張中に勤め先がつぶれた挙句、帰国してみれば、故郷である奈良県ちはや市で唯一の総合病院院長だった父親が急逝していた。遺された病院も倒産寸前と発覚! 元・サラリーマンで医師免許も持たない主人公の青年・風祭翔は、急遽父のあとを継ぐかたちで病院理事に就任することに……。知識も経験もない逆境のなか、父の遺した病院を赤字経営から救えるか?! タイムリミットまではあと三か月。産婦人科医の辞職、医者の勤務体系問題、病院経営と銀行、患者の不満と不安、医療難民、消えた院内アンケート……。著者・福田和代氏の綿密な取材を下敷きに、地域医療の危機と青年の成長が丁寧に描かれる。医療技術が発達することで選択肢と可能性が増えていく一方で、治療のありかた、病院のありかた自体にかかわる課題もまた山積みになっていく――きれいごとだけではやっていけない病院の“今”がわかるエンタメお仕事小説、登場! 「ヒポクラテスのため息」改題。 -
竜の小太郎
とある町に臆病者の竜の小太郎が住んでいました。彼は毎度のことながらいじめられていました。そんな憂鬱な日々をぶち破るかのように司教様、そしてトーレンと言う青年と出会います。司教様、ディドロさん、ラモーさんたちとのドタバタ騒ぎから怒り、音楽論等を習います。が、脇目で観ていたトーレンは「こいつは只者ではない。」と口に出さずとも気づきます。それから、知見を増やすため世界を回ることをディドロさんは提案します。二人は大喜びで賛成し、旅行の準備に入ります。最終的には旅立ちの前にトーレンに自室を覗かれ、様々な問答をします。しかし頭の良い人はどこか抜けている。いや、ネジが一、二本落ちているというのが正しいでしょう。そんなとんまな二人が繰り広げる世界が今、始まります。人間の根本に根差した陰陽を鮮やかに描き出す自己確立小説の第一弾。 -
オレ様天狗とヒミツの契約 全巻セット
派遣切りにあって求職活動中の佐々倉志津《ささくらしづ》は、入院中の祖母の下宿の管理を三日だけ任される。でも、母親からはなぜか、絶対に誰とも会うなと釘を刺された。二日目。住人らしき中学生の三つ子から裏山の祠の掃除を頼まれてしまう。祠の扉を開けた瞬間、突風が吹き荒れ、現れたのは和服姿で目つきのするどいイケメンで!いきなり押し倒され、パニックになった志津の隠された力が発動してしまい……。強引な俺様イケメン天狗との、ドキドキエッチで不思議な契約譚。 -
空、見た子とか
野田秀樹の処女長編小説? 子供だましなんじゃないの? 子供魂さ。ナンたって河竹黙阿弥の火曜放火(かようのほうかは)子供魂だもん。『火曜日のほオカマ事件』? 『僕帝国幻想』さ。8歳でノーベル賞だよ。 フン、しょせん人生は輪廻(ルーレット)ね。 僕は悪魔の国の代理執行人なんだ。 あら、あたしなんか「天使=オ・カ・マ」よ。ほら、その毎日中学生新聞の切り抜き。え、この切り抜きにまつわる未来の記憶? これが僕の物語の第1話だったんだ。この「僕の物語」の始まりだった第1話を語る頃、きっと「お前の物語」のその第十三話が、裏側では語られていたんだ。お前の第13話は、一体どこに……僕は切りぬきを、そうっと裏返してみた。そこにある、「お前の物語」の第13話…… -
不機嫌な恋人
三条油小路に住む小侍従は、宮廷きっての美女、という噂。香を調合したり、染め物をしたり、ちょっとした縫物をしたり、というのがとても上手。蓄財の才に長け、女一人で生き抜くのにもそつはない。今、年下の恋人・二条の少将に首ったけ。男と恋が楽しみなのだ。少将は名うてのプレーボーイ。恋の冒険に明けても暮れてもうつつを抜かして倦むことを知らない。ほんの遊び心でかいま見た女(ひと)は、暗い妖しい情趣と愛らしい少女の雰囲気を合わせもつ子持ちの未亡人だったが……。恋、背信、心がわり。――揺れる大人の恋を美しい季節の移ろいとともに描く、王朝の長編恋愛小説。 -
翳った旋舞
東京の女子大学を卒業してR新聞社資料調査部に働く順子は、ある日外国要人の写真を係に取り違えて渡し、その日の夕刊の写真誤用は社内に大きな波紋を呼んだ。部長末広と次長の左遷。――責任を感じた順子は編集局長川北に辞表を提出するが、川北は意外にも彼女を銀座のクラブに誘う。二人の接触は、川北に恨みを抱く末広により、スキャンダルとして暴露された。社内に激化する醜い派閥争い。職場への夢を失った順子は、一夜川北から財界の怪物海野を紹介されるが…。人生の確かな手ごたえを求めてさまよう、一女性の心と行動を鮮やかに捉えた巨匠の長編現代ロマン。
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