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Posted by ブクログ
表題作、起伏のない代わり映えしない日々でも、その変わらない事が救いになるのかもしれない、と思いました。
他人の日常を記録する、ってえっと思いますが、風太はそこに自分の主観を入れずに淡々と記録しているので誰も嫌悪感みたいなものを抱かないのだろうな。勝手に幸せ・不幸せとか評価されてたら嫌だけど彼はそれをしない。
どうしても物事をややこしく考えてしまう人はいるので、こうやって軽く「やってみればいいじゃん」みたいに言われると(やってみよかな)となれる気がします。やりたくない事は無理してやらなくていいけど。。
緑君、こういう人居るんだろうなと思いました。亀を飼っている所で、植物みたいなある人を連想しました。
「松かさ拾い」、主人公は苦しい恋愛ばかりしてるんだろうなと思いました。ナッツを口実にしているけど、小日向さんへも抑えつけてるだけで気持ちありそう。気付いてて付き合ってくれてる西君は優しいな。
ぼんやり読みましたが、どちらの主人公も幸せになってくださいと思います。妙に現実味が感じられたので、現実にいるこういう人たちも。
Posted by ブクログ
やさしいため息というのは、呆れつつも受け入れてる状態だったり、良い意味で諦めがある場合につくため息のことだと思う。主人公も弟も今のままで駄目なことは分かっているけど、小説にあるように人は容易く変われない。でも、外部の働きかけや自分の意志でたまに普段と違う行動をとったりすることを繰り返して、少しずつ変わったり、変わらない部分は諦めがついていったりする。そうやって徐々に失望のため息からやさしいため息に変わっていくのが人間の成長なのかなと思う。自分が変わる順序としてまず諦めが必要な場合もある。主人公に自分と重なる部分がありすぎて嫌な汗が出るのを感じながらの読書だったが、この読書経験も自分の変化への1ステップだといいなとかそんなことを思った一冊。
Posted by ブクログ
冬のひだまりみたいな、静かな物語でした。
たしかに、風来坊な弟が登場して、誰かの人生を毎日綴り続ける、なんてちょっと変わった設定はありますが、基本的には何か大きな事件が起こるわけではなく、淡々とした日常が続いていきます。
人付き合いが得意ではない主人公が、職場での人間関係にもやっとしたり、ちょっと気になる人ができたり、とにかく不器用なところに共感を覚えます。
青山さんの文章はたまにすごくリアルな質感を持っていてドキっとするのですが、気になる人にメールを送ろうか迷って迷って、えいっと送った後の表記とか、すごくわかるなー!と。
“送信ボタンを押した。押した瞬間、電波がこの狭い浴室の壁に跳ね返って、戻ってくればいいと心から思った。気づかないでほしい。いい返事がもらえないなら、返事もしないでほしい。“
本書は表題の「やさしいため息」と、「松かさ拾い」の2作からなっています。
「松かさ拾い」の方が「一人でいる」ことの輪郭が濃くて、登場人物は他にもたくさんいるのに、青山さんのこうした「一人」に焦点が当てられた作風が疲れたときにはほっとします。
最後は磯崎憲一郎さんとの対談ですが、こちらも読み応えあっておすすめです。
小説をすこし、書いてみたくなる対談です。
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