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P+D BOOKS 白く塗りたる墓・もう一つの絆 ~高橋和巳未完作品集~
団塊世代のバイブルだった著者の未完作品撰。 「白く塗りたる墓」は、1960年代の高度成長期における公害汚染や原子力発電所の安全などの社会問題をベースに、報道機関の公器性や良心を問うた意欲作。 TVカメラの持つ同時性から一躍花形産業となったTV報道の視座をフィルターにして、現実と報道との葛藤に苦悩するテレビマンの狂気と孤独もドラマティックに描いている。 もう1作は、ニヒリストの医者の堕落と病院に関わる人間の業を描いた「もう一つの絆」。共に第1部までの未完作であるが、著者の新境地ともいえる作品で、現代に連なる荒廃を予見している秀作である。 -
P+D BOOKS 時代屋の女房
骨董屋を舞台に愛と人情を描いた直木賞作品。 銀色の日傘をくるくる回しながら子猫のアブサンと夏の盛りにふらっとやってきた真弓が、「時代屋」の女房として居着いたのは5年前のことだった。 東京は大井町の一隅にある骨董屋を舞台に、男女の淡く切ない恋情と、市井の人々との心温まる日常を味わい深く描いて第87回直木賞を受賞した「時代屋の女房」。 後に映画化もされ話題を呼んだ秀作と、追われた男と不思議な2人の老人、匿われていた女の“仮名の男女”が演じ合う夢幻劇のようなひと夏の出来事を描いた「泪橋」、著者による新たなあとがきも併せて収録。 -
さよならくちびる
大好きだから、サヨナラを歌う。 奇跡の青春音楽映画、公開! その感動を小説でも味わおう。 いま最も旬なキャスト・小松菜奈、門脇麦、成田凌を迎え、 楽曲提供に秦基博、あいみょんという豪華な顔ぶれで贈る、 奇跡の青春音楽映画を文庫書下しでノベライズ。 【あらすじ】 インディーズの音楽シーンで話題のユニット「ハルレオ」。 それぞれの道を歩むために解散を決めたハルとレオは、 バンドのサポートをする付き人の志摩と共に 解散ツアーで全国を巡る。 大好きだから、サヨナラを歌う── ぶつかり合いながら絆を深める三人の若者の青春と恋愛の行方。 【映画情報】 2019年5月31日 全国ロードショー ●キャスト:小松菜奈、門脇麦、成田凌ほか ●監督:塩田明彦(『害虫』『黄泉がえり』『どろろ』) ●主題歌:秦基博、劇中歌:あいみょん -
引っ越し大名三千里
2019年8月30日、映画全国公開決定!! 主演:星野源 国替えという超難関プロジェクトに挑む、痛快時代小説がついに映画化!!徳川家康の血を引く譜代大名でありながら、生涯に七度の国替えをさせられ、付いた渾名が「引っ越し大名」という不運の君主・松平直矩。またもや幕府から国替えを命じられたものの、度重なる激務によって亡くなった「引っ越し奉行」の役目を継がされたのは、引きこもり侍と後ろ指を指される若輩者の片桐春之介だった。「人無し・金無し・経験無し」の最悪の状況で、果たして姫路播磨から豊後日田への国替えは成功するのか? 上司からの無茶振りに右往左往する武士たちをコミカルに描き、時代劇に新風を吹き込んだ新鋭が描く傑作時代小説。 -
ミネルヴァの梟は飛び立ちたい ~東雲理子は哲学で謎を解き明かす~
東雲理子(しののめ・りこ)は、城京(じょうきょう)大学大学院に進学。専攻は哲学。修士課程での研究テーマについて図書館で悩んでいるとき、返却したはずの哲学辞典が何度も自分の机に戻ってきてしまうという謎が起こる。 「哲学に興味がおありですか?」 そのときに話しかけてきたのは、どこかミステリアスな雰囲気の銀縁メガネの男。後に判明するのは、この男性が理子の新しい指導教員、大道寺哲(だいどうじ・てつ)だということだった。 理子は大道寺の助けを借りながら、日常の謎に挑んでいく。 ある日を境に姿を見せなくなった喫茶店の常連さん、何度待ち合わせをしてもどうしても会えない友、理子の研究室に代々伝わる謎の決まりごと……。 平凡な毎日の、一見なんでもないようなちょっとした事件の数々。 そんな日常に潜む不思議な謎を哲学的な視点から解き明かす、哲学ライトミステリー。 スマートニュース×カクヨム「連載小説コンテスト」優秀賞受賞作品。 -
人生は並盛で
(『牛丼愛』改題)子持ちの主婦パート・恵は年下バイトとの浮気に溺れ、仕事もサボりがち。生真面目な働きぶりで店長の信頼も厚いおデブな女子大生・日和は、恵の身勝手な言動に業を煮やし、逆襲を試みるが──。従業員間のトラブル、客との交流、店長の恋……牛丼屋で交錯するちょっとワケあり人間模様をあたたかな筆致で描きだす。注目度ナンバーワン作家が贈る異色の連作群像劇! 解説・藤田香織さんも激賞!「小野寺作品の主人公たちは、どんなに激しい喜怒哀楽の感情も、やがて普通の毎日に溶かし込んで生きていく。そのいってしまえば地味な強かさを読むといつも、心の凹みかけていた部分が、パコンと戻るような気になる」 -
イーハトーブの幽霊 新装版
『旅と歴史』の編集長に花巻祭りの取材を命じられ、宮沢賢治が理想郷の意味を込めてイーハトーブと名付けた岩手県花巻市を訪れた浅見光彦だったが、彼の到着後に宮沢賢治ゆかりの地である「イギリス海岸」「さいかち淵」で相次いで二人の男の殺害死体が発見される。しかも被害者の一人は死の直前に「幽霊を見た」と周囲にもらしていた……。浅見光彦、靄の彼方に潜む幽霊の正体を追う! 〈新装版刊行によせて〉新名 新 〈目次〉 プロローグ 第一章 イギリス海岸にて 第二章 花巻祭りの夜 第三章 毒もみの好きな局長さん 第四章 復讐する少女 第五章 銀河鉄道の惨劇 第六章 美しき修羅 エピローグ 自作解説 -
お坊さんがくれた 涙があふれて止まらないお話
仕事や人間関係で疲れてしまった心をじっくり癒してみませんか。講話が大人気の現役住職が紡ぐ、涙が止まらなくなる珠玉の16編! 本書は16人の主人公たちのひたむきな生き方と、その周囲の人たちのやさしさに触れて心が前向きになれる、まるでお守りのような一冊です。16人の主人公たちはみなそれぞれの人生でつらい挫折を経験します。しかし、家族や愛する人との絆によって、生きる力を回復し、前を向いて歩いていくことを決意します。物語のひとつ『一生』では、神戸で生まれた主人公・美子の一生が書かれています。太平洋戦争で父を失い、阪神大震災で夫を亡くした美子は、心に大きなキズを抱えてしまいます。それでも、娘夫婦と孫の支えによって幸せを感じ、少しずつ希望を取り戻りしていくのです。ひとつ一つの物語が短いので、いつでもどこでも読めて、すぐに心を癒せる一冊です。 -
桂子さん
上流階級が秘密に繰り広げる淫靡な「交歓」。 出版社社主であった亡父の跡を継ぎ、経営者となった桂子さん。だが、そんな折、夫が脳卒中で急逝してしまう。 夫の研究室に残されたBRAINというコンピューターとフロッピーの遺言。未亡人となった桂子さんの前に出現した亡夫の学友だったと名乗る謎の財界の大物・入江晃。桂子さんは太陽のような魅力を持つ入江に惹かれていくのだが、入江には知られざる顔があった。 竹林別荘、秘密倶楽部、豪華邸宅と上流階級の濃密な交歓を華麗典雅な筆致で描いた知的刺激が満載の倉橋ワールドが展開される。「桂子さんシリーズ」の第3弾。 -
ギャンビット
ブラント・テキスタイル社の社長令嬢サリーが、殺人容疑で身柄を拘束されている父の無実を証明してほしいと、ウルフのもとを訪れた。2週間前、地元のチェス・クラブで、名手ポール・ジェリンという若者が、同時に12人の会員と盤面を見ないで指すブラインドフォールド・ゲームを行なった。対局の最中にホット・チョコレートを飲んだポールは気分が悪くなり、医師の応急手当の甲斐もなく死亡した。ジェリンの遺体からは砒素が検出された。チョコレートにさわれる立場にあったのは7人だけだった。難問だらけの案件だったが、ウルフは、死んだポールは単なる捨て駒で、犯人の真の標的は社長だったとの仮説をもとに動きだす。 -
コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。
20代の片岡義男自身の物語を描いた、著者初の自伝小説。当時の音楽と作家以前の「僕」の物語 片岡義男が学生生活を送りながらライター業を始めた1960年から、作家としてデビューする1973年までの彼自身の物語を、当時のヒット曲と映画を背景にして綴ったショートストーリー集。登場する全ての曲のレコードのスリーブと、一部の映画のパンフレット表紙がカラー写真で掲載され、その当時を音と写真と言葉で感じながら読み進む事ができる一冊。1篇1篇はとても短く、数分で読み終えるものばかり。しかしその数分は、その時代の数分である。それ故か、読んでいるとコーヒーの香りが鼻をくすぐるような感覚になる。 【目次】 目次(44篇中の一部) ・ディーン・マーティンもリッキー・ネルスンも、いまのうちだから ・あのペンネームはどこから来たのか ・大学の四年間は一通の成績証明書となった ・営業の人になりきったら、それ以外の人にはなれないでしょう? ・あなたは、このコーヒーの苦さを忘れないで ・彼は鎖骨の出来ばえを語る。隣の店ではボブ・ディランが語る ・バラッドは彼女の全身に吸いこまれていった ・みなさんのお店ですから、気をつけてください ・ビートルズ来日記者会見の日、僕は神保町で原稿を書いていた ・美しく楽しい本を、まだ僕は一冊も作っていないではないか ・ヘルスセンターで、ジャニスは祈る ・トラヴェリン・バンド。橋を渡る美人。黒いニットのタイ 登場するレコード(121枚中の一部) ・『夏の日の恋』(パーシー・フェイス・オーケストラ) ・『ブルースの真実』(オリバー・ネルソン) ・『霧子のタンゴ』(フランク永井) ・『赤いハンカチ』(石原裕次郎) ・『ビー・マイ・ベイビー』(ザ・ロネッツ) ・『東京ブルース』(西田佐知子) ・『骨まで愛して』(城 卓矢) ・『パープル・ヘイズ』(ジミ・ヘンドリックス) ・『イエロー・サブマリン』(ザ・ビートルズ) 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。 -
遺文 生の意義を悟る
『花火』一部抜粋 “人生は一瞬の花火の様か 衆知の中に突然火を着けられ放たれる その中に生きるという選択肢のみを与えられ 死を迎えるまで勝手に過ごせと一瞬の瞬きを託される” 私たちがこの世に生を受けたのは偶然か、必然か。喜ぶべきか、悲しむべきか。「人生とは何か」という疑問を漠然と心に抱きつつも、日々の雑踏のなかでいつの間にか忘れてしまう。そんな疑問が詩的な文章とともに徐々に思い出される。 『教訓と宇宙船』一部抜粋 “何も分からないから手探りで模索するのが楽しいんだろ 何が出来るのか想像する事が楽しいんだろ” 何もないから、何かやり遂げてやろうという気力が、元気が出てくる。人生にまっすぐに、淡々と立ち向かっていく著者の紡ぐ力強い言葉の数々。「人生」という難問の答えを導き出す手助けをしてくれる。 -
ズッコケ中年三人組
小学校を卒業して28年。花山町商店街でコンビニ店長をつとめるハチベエ、母校の中学の社会科の先生になった独身のハカセ、就職した会社が倒産して職探し中のモーちゃん。いまいちパッとしない不惑の三人に、あの怪盗Xが再び挑戦してきた。三人は挑戦を受けるのか・・・? 大人気の児童書ベストセラー「ズッコケ三人組」シリーズの続編、「中年三人組」シリーズ第1巻! -
次回作にご期待下さい
眞坂崇(まさかたかし)は、漫画専門の出版社で仕事に追われる、 月刊漫画誌の若き編集長。 落とし物をきっかけに、ビルの夜間警備員、夏目と知り合った彼は、奇妙な既視感を抱く。 そんなある日、眞坂は偶然遭遇した火事で、建物に飛び込み、古い漫画雑誌を手に戻ってきた夏目を目撃する。 不思議に思い、同期の天才変人編集者・蒔田と共に調べ始め、 夏目がかつての人気漫画家だと気づくが……。 「漫画バカ」の編集者たちと、漫画に命をかける漫画家たち。 大変だけど夢だらけの日常のお仕事に潜む謎を、 苦労性の編集長、眞坂と、トンデモ天才漫画編集者、蒔田が解き明かす。 全ての漫画好き、本好きに捧げたい、「お仕事って悪くない」と思える物語。 愛すべき「漫画バカ」達の、慌ただしくも懸命な日々と謎を描くお仕事小説。 -
妻籠め
孤独を見つめる作家が描いた最高傑作! 少年の頃に足を怪我し、父を亡くし母親の手で育てられたわたしは、母に気兼ねする内向的な性格になっていた。そして、親しかった友人の自死と、恩師とも言える神父の失踪。若き日の二つの喪失を抱えて生きるわたしの前に現れたのが、教え子である女子大生の真琴だった。 心ざわめくわたしは、真琴に勧められるままに山陰の神社を巡る旅に出ることになった。それが、二つの喪失に関しての謎を解き明かすことになるとは――。 波風の立たないように静かに暮らしていたわたしに、大きな転機が訪れる。 構想6年。美しい文章で綴られた著者の最高傑作。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。 -
かぞくいろ ―RAILWAYS わたしたちの出発―
映画「かぞくいろ」の小説版ストーリー。 地方のローカル線を舞台に鉄道にまつわる人々の人生を綴った映画「RAILWAYS」シリーズ第3作。夫を突然亡くしてしまった奥園晶は残された夫の連れ子・駿也を抱え、夫の故郷・鹿児島に住む義父・節夫に会いに行く。節夫は、長い間疎遠だった息子の死、突然現れた息子の嫁、久しぶりに会う孫の存在に困惑。行くあてがないという2人を自宅に住まわすことを決め、3人の共同生活が始まる。生活のため仕事を探していた晶は、義父と同じ肥薩おれんじ鉄道の運転士を志し、試験を受けることを決意。新しい出発を夢見るが…。 映画では、辛い生い立ちの中、やっと手に入れたはずの幸せも崩れ、それでも強く生きるシングルマザーを有村架純、とまどいながらも二人を温かく支える義父を國村隼が演じる。 本作は、映画脚本を原案にオリジナルストーリーを盛り込んだ小説。有村架純演じる晶の裏に隠された波乱の人生に感涙必至です。 -
荒川乱歩の初恋~高校生探偵~
野球推薦に落ちた荒川乱歩(あらかわらんぽ)は、新設された谷根千高校探偵科に通うことになった。入学早々に出された課題は、2年前に地元で起きた『S字坂の殺人事件』の再調査。犯人はいまだ逃走している。曲者ぞろいのクラスのリーダーに指名されたその夜、客から引き取った古椅子の中から死体が出て、乱歩の父は容疑者になってしまった――。高校生探偵の推理が冴えわたる! -
電話男
電話男とは何者であるか。小説内では、こう書かれている。 「電話男はなんの報酬も求めませんし、逆にあなたに向ってグチを言ったりすることも決してないのです」 電話男は、以下のような存在らしい。 「どんな話にも耳をかたむけることになっています。だから話がつまらないからといって途中で電話を切ったり、話の内容に非難がましいことを言ったりすることは決してありません」 どうすれば、こんな素敵な電話での話し相手が得られるか。 「電話男の電話番号さえ入手すればいい。それだけです」第三回海燕新人賞を受賞した、小林恭二の記念すべき第一作である。 1984年に書かれた当時、「現代人のコミュニケーションを求める姿を暗示している」などと評論され、絶賛された。この時の現代の姿は、何十年と時が過ぎた「現代人」にも当てはまるのではないか。 つまり、この小説が発表された当時、時代を先取りした小説であったが、それは今も、時代を先取りした小説ということなのだ……。 あなたは、この小説をどのように読み解くだろうか。 -
恐怖の百物語
首が消える女の子、何十本もの白い手、無数のおぞましい子供たち… 本当にあった29の心霊体験実話 ヌメヌメと濡れたような黒髪が巻きついて…「噂の幽霊トンネルでの恐怖の一夜」。 無数のおぞましい子供たちがぎっしりと…「幽霊屋敷メリーさんの館に秘められた謎」。 時々ふっと首が消える女の子…「葬儀社のアルバイトでの不思議な体験」。 何十本もの白い手がわらわらわらっと…「一年にひとりずつ自殺する女子高の怪」。 かつて怪現象続出で話題になった伝説の番組に寄せられた恐怖の霊体験から29の実話を厳選収録。 第一章 ドライバーを襲う悪霊たち 第二章 世にも恐ろしい幽霊屋敷 第三章 海や山での戦慄の霊体験 第四章 学園は怪談話に満ちている 第五章 この世に心を残す怨霊たち 第六章 恐怖のミステリー・スポット -
さよなら、ビー玉父さん
第1回角川文庫キャラクター小説大賞隠し球が、満を持してデビュー。涙なしでは読めない、ダメな父と健気な息子の不器用な物語。 【ストーリー】 夏のある日、しがない30代男・奥田狐のアパートを訪ねてきた天使。その小さな天使は汗をかきかき顔を上気させ、曇りのない目で狐を見つめる――天使の名前は遊。離婚により離れ離れになった息子だ。突然現れた息子の登場に、狐に訪れたのは嬉しさより、むしろ得体のしれない者に対峙したときの「恐怖」だった。こうして「ダメ親父」と「天使すぎる息子」のひと夏の生活がはじまった――自分のことしか愛せないダメ男に、必要以上に気を遣う健気な息子、そんなダメ男をなぜか慕うヤンキー娘、そして、狐のすべてを知る元嫁。親子であって親子でない父と息子は、親子以上に親子な関係を模索するが……? 「アバウト・ア・ボーイ」「とんび」に続く、切ない親子の物語。 装画/柳沼行(「ふたつのスピカ」など) クズ男のA玉/少女とサボテン/幸せのバームクーヘン ※本作は、第1回角川文庫キャラクター小説大賞応募作「仙人系クズ男のA玉」に書き下ろしの2編を加え、文庫化したものです。 -
青春の逆説
自意識過剰で、しょっちゅう何かに苛立ちながら生きる青年、毛利豹一。高利貸と再婚して女中のように扱われる母を哀れに思うが、どうにもならない。旧制高校に入るがみごと落第、恋愛もうまくゆかず、中退して見習い新聞記者に。ついには喫茶店のウェイトレスに対して、「こんなことでは駄目だぞ! よし、百数えるうちに、この女の手をいきなり掴むのだぞ」と悲壮な決心をする始末。たまたま元映画女優多鶴子と付き合い「食客」となって、周囲の人々にもまれもまれてゆくうちに「自尊心」の呪縛を脱する。成長してゆく青年の姿をユーモラスに痛快無比に描いた青春小説の傑作。著者の最初の長編小説でもあった。 -
ラーメンにシャンデリア
耽美女子vs九州男児の異色のラーメン小説。 家族経営の博多とんこつラーメン店「満月亭」。店の前で行き倒れていた耽美ファッションの怪しい女を、見るに見かねてラーメン店で雇うことに。ひたすら美しい世界を探求するその女は、店の中を完全に耽美の世界へと模様替え。ラーメンと耽美という異色なコラボレーションが博多で反響を呼び、地元テレビ局が取材に訪れる。それをきっかけに大ブーム到来。あれよあれよと人気店に成長するのだが・・・・。老舗ラーメン店に突如舞い降りてきた少女は、店を救う天使か、それとも廃業に追い込む悪魔なのか?!ラーメン嫌いな耽美女子と生粋の九州男児・蓮華によるラーメン戦争勃発!新感覚ラーメン小説誕生!
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