1973年のピンボール

1973年のピンボール

550円 (税込)

2pt

「電灯のスイッチを切って扉を後ろ手に閉めるまでの長い時間、僕は後ろを振り向かなかった。一度も振り向かなかった」東京で友人と小さな翻訳事務所を経営する〈僕〉と、大学をやめ故郷の街で長い時間を過ごす〈鼠〉。二人は痛みを抱えながらも、それぞれの儀式で青春に別れを告げる。『風の歌を聴け』から3年後、ひとつの季節の終焉と始まりの予感。「初期三部作」第二作。

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1973年のピンボール のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    こちらを読み終わり、すぐに「羊をめぐる冒険」に行こうと思う。

    そう思っちゃうくらい、この世界観がたまらなく好き。

    舞台が日本なんだけど、日本じゃないような雰囲気で、その曖昧さが何とも言えないハルキ特有の感じで良い。

    アメリカとかヨーロッパの雰囲気が漂いながらも急に「熱い日本茶」が出てきたりする

    0
    2025年08月29日

    Posted by ブクログ


    「僕」が双子と暮らし、ピンボールを見つけ出し綺麗に別れることで直子との過去も断ち切り、(ピンボール=直子)
    鼠は「進歩や変化は破滅の過程に過ぎない」とのことを言っていたが、街をでる決心をし、現状を変えようとしていた(=破滅の道へ)

    過去をたちきり前へ進む「僕」と、
    変化を求め破滅とされる前へ進む

    0
    2025年06月27日

    Posted by ブクログ

    テネシー・ウィリアムズがこう書いている。過去と現在についてはこのとおり。未来については「おそらく」である、と。
    しかし僕たちが歩んできた暗闇を振り返る時、そこにあるものもやはり不確かな「おそらく」でしかないように思える。僕たちがはっきりと知覚し得るのは現在という瞬間に過ぎぬわけだが、それとて僕たちの

    0
    2025年06月25日

    Posted by ブクログ

    1973年は私の生まれた年だ。
    なのでつい、『風の歌を聴け』の前に読んでしまった。
    まぁ先に『羊をめぐる冒険』読んじゃってるけどね。

    初期の村上春樹作品はいいね。スラスラ読める。
    読み心地もいい。
    双子に配電盤の説明をするところと「彼ってすごいんだから」は吹いた。

    鼠が別れに来た時に、ジェイが物

    0
    2025年05月15日

    Posted by ブクログ

    高校を三年に進級して、進路について差し迫った色々があった頃、僕は二ヶ月くらい学校をふけた。夏の蒸した部屋でカーテンが閉まっていた枕元にたくさんの本を積んで一日誰もいない家で五冊六冊読むといった生活をしていた。
    生活というほどでもなかったかもしれない。
    ノルウェイの森を読んだのがその始まりで、村上春樹

    0
    2025年03月22日

    購入済み

    春樹ワールドから遠く遠く離れて

    30年以上も前、初めて読んだ80年代の十代の自分と、そのもっと前の時代1970年代…言葉で表現出来ない思いが込み上げてくる。ずっとずっと昔、ハルキストなんて言葉がなかった時代に村上春樹を読んでいた人にもう一度読んで見て欲しいと思う。

    0
    2018年04月22日

    Posted by ブクログ

    村上春樹、再読。

    レビューを読むとわたしと同じように「再読」と書かれている方がちょいちょいいて、ニヤニヤ。
    読み返して確認してみたくなる作家さんなのかな。

    二作目もたいしたことは起こらず。
    けれど主人公たちの語られてはいない内面は深く暗い。
    語られてはいないんだけど、過去に何かがかならずあっただ

    0
    2025年08月10日

    Posted by ブクログ

    恐ろしく孤独に満ちた生活と、浸り続けたビール、促すようなレコード、そしてピンボール。囚われた者らが1種の脱走を図るのだと思った、何故かは彼ら、彼女にしか分からない。そこが居場所では無いのかもしれないし、そこが居場所では無くなったのかもしれないし、新たな居場所が現れたのかもしれない。僕自身も読破した瞬

    0
    2025年06月14日

    Posted by ブクログ

    中編にここまで時間をかけたのはいつぶりか
    初めて本を手にしたそんな時のような読書の方法で読んだのは最近の生活が忙しかったからだ

    パン屋再襲撃という短編集で,消えた双子の謎 という短編を読んだが,それはこの1973年のピンボールの続編だったのか

    風の歌を聞けで別れた2人を平行して描く本作.
    何かを

    0
    2025年06月11日

    Posted by ブクログ

    「ピンボールって何…?」と、まず思った21世紀生まれ。
    ググッたら出てきた。少女だった頃、ひいおばあちゃんの家で遊んだおもちゃに似ているものが笑

    それでも村上春樹を読みたくなる。「僕」と「鼠」それぞれの道が、女と別れ、大人になっていく2人が気になる。

    0
    2025年05月09日

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