【感想・ネタバレ】1973年のピンボールのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年01月29日

村上春樹の中でもかなりストレートに孤独や哀しみを描いている作品だと思う。
閉店後のジェイズバーで鼠とジェイが会話をしている場面が好き。
薄暗い店内で孤独な男二人がポツリポツリと話しているところが目に浮かぶよう。
村上春樹の代表作ではないだろうが、個人的には好きな作品。

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Posted by ブクログ 2023年04月01日

「完璧な文章などどいったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」

この言葉が折りに触れて思い出される。
絶望に近い状態になった時。
わずかに残された希望の隙間に目を向けることができる。

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購入済み

春樹ワールドから遠く遠く離れて

2018年04月22日

30年以上も前、初めて読んだ80年代の十代の自分と、そのもっと前の時代1970年代…言葉で表現出来ない思いが込み上げてくる。ずっとずっと昔、ハルキストなんて言葉がなかった時代に村上春樹を読んでいた人にもう一度読んで見て欲しいと思う。

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Posted by ブクログ 2024年01月07日

2024年2冊目(7読目)。

今年の最初に『風の歌を聴け』を読んだのは、実はこっちを読みたかったからだった。3部作、順を追っておこうと。

壊れた配電盤、淀んだ貯水池、終わってしまった電話の取り次ぎ、そしてネズミ捕り。出口を失ったものたちのさまざまなメタファー。自分の言葉の通路が塞がっているとき、...続きを読むそしてそれを流したいという衝動が芽生えたとき、何度も読みたくなる。

砂場を神聖な場所だと捉えていた意味に新たに気づけた。水を通し、ろ過し、浄化する存在。

前巻『風の歌を聴け』で感じたのは「過ぎ去っていくものの儚さ」だったけれど、この本は過ぎ去らせること、通していくことの尊さを感じる。

言葉は残すものだ思いがちだったけれど、流すものでもある。言葉の便秘、言葉の排泄。今年の自分のテーマ。
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2020年5冊目(6読目)。(去年のレビュー書き忘れ分...)

去年、ずっと書けなかったことをついに書こうかと悩んでいた際に、突然読み返したくなった。
壊れた配電盤、電話の取次ぎ、入口と出口、鼠取り...
この物語に表れる様々なメタファーから、僕にとってこの本は「通路」の物語。
言葉を通すための通路の詰まりを取りたいという本能が、この本に手を伸ばさせたのだと思う。
結果、7年間ずっと書けなかったことを書くことができた。
物語の力に感謝。
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2017年23冊目。(5読目:2017年5月3日)

「ピンボール」よりも、「配電盤」の方が物語全体のキーワードだと、素晴らしいメタファーだと、読めば読むほど思う。
配電盤を捨て去る場面がとても好きで、それが「貯水池」というのも、今回の再読でさらに納得。
電気を溜めるだけの配電盤はダメになる、水を溜めるだけの貯水池も澱む。
「入り口あるものには、出口もあるべきだ」
村上春樹作品の中でもかなり好きな作品。
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2016年42冊目。(4読目:2016年7月3日)

序盤の「入り口があって出口がないもの」の例が「鼠取り」であるところに、改めて「そうか、“鼠”取りか」と...
実はストーリーの中で「ピンボール」が出てくるのは半分以上過ぎたところなんだなと改めて気づく。
「(ピンボールを)求める心(渇望)」が生まれた瞬間から、出口なき鬱々とした心に道が生まれ、出口(らしきもの)に通じていく。
鼠の運命との分岐点にも感じる。

今回の再読で一番考えさせられたのは「配電盤」のメタファー。
配電盤の役割は、

①電力会社より高圧で引きこむ「引込受電」
②内蔵する変圧器で動力や電灯で使用する低圧に落す「変圧」
③ブレーカーを並べて制御盤、分電盤や直接動力設備へ配電する「低圧配電」

だそう。
溜めて、変換して、送る。

主人公が弱っている時に、双子は「配電盤が弱っているのよ」と言う。
そして「色々なものを吸い込みすぎたのね」と言う。

学生の頃に住んでいたアパートでは、隣人に電話をとりつぐという「配電(のようなこと)」ができていた。
でも弱っている時の主人公は受電だけが溜まり、おそらく配電(放出)の機会がなかったのだと思う。
入り口だけで出口がないものの先に待っているのは「死」であると、鼠取りのメタファーが教えている。

だからこそ、貯水池で「配電盤を捨てる」という儀式が必要だった。
案の定そのすぐ後に、「ピンボールへの渇望」という道が生まれる。
物語が出口に通じ始める。

「入り口あるものには、出口もあるべきだ」の一言は、この物語全体を貫いている概念だったのだと強く感じた。
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2015年67冊目。(3読目:2015年7月18日)

双子の姉妹という予兆、スペイン語の講師という導き手、冷えた倉庫の中でのピンボールとの別れという通過儀礼。
主人公の「僕」にはたくさんの準備がなされていて、受け身の姿勢で物語は進む。
それに対して、鼠にはいかに何も待っておらず、自ら能動的に模索しながら苦しまなければならないのかと思った。
鼠に共感してしまうのはそういう理由があるのかもしれない。
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2014年126冊目。(2読目:2014年12月11日)

前作『風の歌を聴け』に続いて、哀愁感の強い作品。
ピンボールへの渇望、鼠の焦燥感...
自分の中にある言葉にならない空しさに形を与えてくれるような。
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2014年2冊目。(初読:2014年1月1日)

『風の歌を聴け』の続編。

「失う」「手放す」

夕日の沈み際ではなく、沈みきった夕日の後に残る空の赤みが徐々に消えていく時の、そんな哀愁。

「ずいぶん考えたんだ。何処に行ったって結局は同じじゃないかともね。でも、やはり俺は行くよ。同じでもいい」

それでも、選んで、進まなきゃ。

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Posted by ブクログ 2024年04月11日

これまで村上春樹の楽しみ方が分からなくて、
意味を勘ぐったりある程度とまどいながら読んでたんだけど、
なんか良い。なんか良いなあ。と思うようになった。
物語が意図してるところは相変わらずあまり分からないけど。
読んだ後、ちょっと浮世離れしてるように感じるというか、いい意味で、目の前の現実が、なんでも...続きを読むないんだけどちょっと面白いなあっていう感覚になるっていうか、
とにかく言語化が難しいんだけど、なんか良かった!

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

不思議な世界観が癖になる。
ピンボールの描写が何とも物悲しいくも愛おしい。
そしてスタン・ゲッツに出逢えたのも大きな収穫。

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

やはりむずかしい…でも、比喩からくる情景や感情などはとても伝わる。所々のセリフもかなり良い。読み返すうちに理解が深まりそう。みんなが言うように双子が良い。

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Posted by ブクログ 2024年03月20日

何度読んでも、『スペースシップ』を見つけ出すまでの過程に、なぜここまでわくわくさせられるのかが、まったく分からない。分からないけれど、必ずそうなる。

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

主人公をかくも惹きつけたものがなぜピンボールだったのかよく分からなかった。
鼠に対してもあまり共感できなかった。
難しい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月06日

 僕と双子のシーンはどれも読んでいて楽しい。特に工事人が来るシーンの会話はユーモラスでお気に入り。
 ピンボールが急に僕の心を捉える所は三島由紀夫の『金閣寺』と同じものを感じる。こういうのには何か理由があるものなのか、それとも本当になんの前触れもなく心を捉えるのか。
 最後に僕と鼠は揃って一人ぼっち...続きを読むになる。自分の個人的に好きな双子ともここでお別れ。双子が僕の元を離れる理由は書かれていない。直前には耳の件があるが、それが理由とは思えなそうなのもこの双子の魅力。

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Posted by ブクログ 2023年10月14日

 この作品を含め、初期作品はメタファーを多用し、啓発するような言葉が多いような気がする。作中、主人公がカントの『純粋理性批判』を読む描写やカントの言葉を引用する描写がある。このことから当時の村上春樹は哲学から強い影響受けたのかなと思った。哲学に触れたことで自身の哲学を形成し、それを物語の展開や登場人...続きを読む物の心情に合わせ、メタフォルに表現したのではないだろうか。

冬になりきれない秋みたいな雰囲気が、今の心情と合っていた。
気分が良いときは読まない方がいいかもしれません。

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Posted by ブクログ 2023年09月07日

全てを理解できたわけではないけど、所々でも自分が好きな箇所があればそれでいいかなって思って村上春樹を読み続ける

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Posted by ブクログ 2023年07月31日

久しぶりに村上ワールドに浸りたくて読んだ。ほぼ期待通り、典型的な村上作品。いつものことながら筆者の比喩表現には感心する。

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Posted by ブクログ 2023年06月14日

村上春樹氏の作品は今まで縁がなかった。
単純に興味が湧くタイトルが無かったというだけだが、有名作家さんなので一度は読もうと思って購入した作品です。
一番薄い本を選んだのですが、やはり最初の20頁位に栞を挟んだまま、長らく積読かれていたのを漸く引っ張り出して『読み切る』を目的に半ば無理やり読んだ次第で...続きを読むす。
個人的にやはり肌に合わないというか、まどろっこしいというか、難解なのか、没入できずに苦労しました。
読み切ったところで、何となく「あぁこういう感じかぁ」という感触がありました。
村上作品は少し慣れが必要かもしれません。

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Posted by ブクログ 2023年05月30日

村上春樹作品を読むとスマホが無かった時代の生き方を知ることができる。当時の人からすればそんなことはないと思うが、とても良い時代に思える。

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Posted by ブクログ 2023年04月27日

小説はあまり読まないが、『絶滅へようこそ』の途中で、これを読んでからもう一回ここに戻ってこい、との指示があり、読んだ。
じっとりとした肌触り、70年代の匂いがしてきそうなねっとり感、分類されない登場人物。
時間の流れがグッと遅くなる感覚は小説独特。面白い。新作も読んでみよう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月04日

「完璧な文章などといったものは存在しない、完璧な絶望が存在しないようにね。」
いつか、どこかで、誰かに言ってみたいセリフ。
バーのカウンターで‥ジントニックとかを飲みつつ笑
「風の歌を聴け」からの流れで一気読み。
昔読んだような気もするけど、ストーリーはほぼ記憶になく、しかもピンボールが、年代のせい...続きを読むかビリヤードに脳内変換されてしまい‥双子ちゃんの登場にあたふた。
でも、ノルウェーの森に繋がる部分も感じられました。
主人公の孤独感とかわいた喪失感。
ストーリーより文章が醸す雰囲気を五感で味わう作品なのかも。

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購入済み

匿名 2019年11月27日

 村上春樹の2作目の小説。この小説において村上春樹の文体はほぼ完成している。ピンボールに再会する場面が村上春樹独特の文体がよく出ている。

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Posted by ブクログ 2024年04月15日

前作の続き、村上春樹2作目。1970年に大学生だった僕と鼠が大学を卒業したあとの、1973年のお話。
象徴的な登場物は配電盤とピンボール。過去のものを捨てているのか、追い求めているのか、イマイチ捉えどころがなくて、難しかった。前作に続き、村上春樹の初期シリーズ難しい…

村上春樹あるある、複数人の視...続きを読む点から同時に物語が進む、井戸が好き、登場人物の名前が変、、、とかってこんな初期の作品からずっとなのね…!と発見。

僕と鼠の視点からそれぞれ物語が進むのに、2人が物語内で関わることがないのがモヤっとするけど、その書き方でもっと超大作にしたのがねじまき鳥クロニクルだったんだと気づいた。これは村上春樹の作風が分かってくる前に「最後に誰々と誰々が実はこういう繋がりでした」 っていうどんでん返しを期待しながら読んでしまったらから、拍子抜けした覚えがある笑

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

風の歌を聴けと合わせての再読。
羊をめぐる冒険を読むか迷う。このままの浮遊感を抱えるくらいが僕は好き。僕が25歳になるとき、鼠と同じ
「もう25歳だぞ、よく考えるんだ頭を使え」と思えるのだろうか。今はまだくだらない冗談とビールと少しの贅沢が心地いい

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Posted by ブクログ 2024年02月18日

 初期三部作で、『風の歌を聴け』の続編。前作で登場した鼠が、ピンボールに触れて、懐かしの思い出を振り返る。

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Posted by ブクログ 2024年02月16日

双子やジェイとの別れ、断ち切れない1973年のピンボールを探しにいったり過去との決別、鼠の新しい道への第一歩を踏み出そうとしているように汲み取れた。
翻訳の仕事をしている女の子とのやりとりが印象に残っているイメージ。

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Posted by ブクログ 2024年01月25日

配電盤のお葬式のくだりがだいすきだった。あと、金星生まれの男の言葉。「僕たちはその分だけ生きてるうちに愛しておくのさ。後で後悔しないようにね」。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年12月10日

講談社文庫で二作目となる本作ですが、「風の歌を聴け」の続編という位置づけ。

但し、前作が「鼠」「僕」の青春小説という建付けでありましたが、今回はより「幻想的」な作りでありました。ふわふわしている間に僕と鼠も会わないうちに終了。なんだこりゃ?みたいな。

・・・
前作で、バーでできた友人、ボンボン大...続きを読む学生の「鼠」。

本作でも登場しますが、「僕」とはすれ違いません。ただただ、けだるい日常で、恵まれた環境で、素敵な努力家の女性と戯れ、そして自己嫌悪する、といった状況。もう死語かもしれませんが、「アンニュイ」なんてカタカナで表現しましたがああいう感じでしょうか(フランス語なだけ!)。

その彼が、女との連絡を取らず(すなわち別れて)、ジェイズ・バーにもさよならをして、新たな旅立ちを決意する、という流れに、間接的に「再生」「再起」「回復」のようなワードを感じました。

また、「僕」は「僕」で翻訳の会社を友人と起こし、そこそこ恵まれた給料で働く中、ピンボール(要はパチンコ)にハマり、廃盤となった台を探しに行くという話が後半から本格化します。

ピンボールを女性と見立てて、会話なんか始まりますが、思いを寄せる女性を探し、再会したら、何だか吹っ切れた。次に進もうかな、みたいな。これまた「新生」「再出発」みたいな展開を暗示するような終末でした。

・・・
こうした展開のなか、女性と音楽は村上氏の中では欠かせません。

音楽でいうとクラシックから、ジャズから、そしてビートルズなどのポップからジャンル問わず出てきます。音楽好きにはたまらないことでしょう。

あとは女性ですかね。双子の女性が部屋に住みつき(猫かよ!)、同居するという。ただ、性的な描写はなく、真ん中に入り川の字になり寝るなんていう、第二次性徴前の男の子のようなお話が綴られていました。

その気がないのに交わってしまった、あるいは蠱惑的な状況なのに特段なにも感じなかった、みたいな設定は何だか村上氏らしいです。

・・・
あと本作、再読していて気になったのは冒頭に「直子」の表現が見られたこと。「ノルウェイの森」から村上作品に入った私としては非常に思い入れの深い名前でありました。

この名前、その後本作では全く出てこなかったとは思いますが、真実はどうなのでしょうね。また続作読むことで確認したいと思います。

・・・
ということで村上氏の作品の再読でした。

分かるというより、感じる乃至解釈するといった作品でした。

兎に角古い作品ですが、私くらいおっさんだとまだまだ人生で見た風景でした。風呂なしトイレ共同なんて、電話共同なんて、今の子は想像つくかしら?

ただ、若者のけだるさ、お酒の魅惑、こうしたものは時代に関わらず、ですかね。

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Posted by ブクログ 2023年10月29日

村上春樹再読。
僕が村上春樹を好きになったのは『世界の果て』以降。本作と『風の歌を聞け』は苦手だった。本作は鼠が暗すぎて気が滅入るのだ。今回思い立って再読。

ネット上でも本でも、たくさん研究されているストーリーに関してはあまり言うことが無いのだが、後の作品を読んでるからこそ解る設定ってのもあってな...続きを読むかなかに手強い。きっと初読の時には何も読み取れてなかったに違いない。

今回分かったこと
鼠は相変わらず暗い(そりゃそうだ)
村上春樹の魅力の一つである“語り口“は、意外とまだ完成していない。
案内役の女の子(今回は双子)は相変わらず魅力的。

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Posted by ブクログ 2023年09月21日

多かれ少なかれ、誰もが自分のシステムに従って生き始めていた。それが僕のと違いすぎると腹が立つし、似すぎていると悲しくなる。それだけのことだ。

24年間、すぐに忘れてしまえるほど短い年月じゃない。まるで探し物の最中に、何を探していたのかを忘れてしまったような気分だった。いったい何を探していたのだろう...続きを読む

人はどんなことからでも努力さえすれば何かを学べる。どんなに月並みで平凡なことからでも必ず何かを学べる。

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Posted by ブクログ 2023年09月08日

「風の歌を聴け」から始まるハルキ氏の青春3部作の第2弾。
彼独特のドラスティックな軽やかさが走っている。
僕は神戸/ネズミは東京/の中間にジェイがいるような存在空間。
僕と鼠は交差することなく、それぞれを生きており、カラーが異なる~僕は自由空間をファンタジックに揺らめく歩み、鼠はリアルな現実をヒリヒ...続きを読むリ生きており、中間に入ってくる性生活の描写はその温度をよく表す。

面白いのはこの題名・・最初??と違和感を抱いたけれど‥そうだ!大江さんの「万延元年のフットボール」の捻り。それを読んでいない私には作品同士がどう、絡んでいるのか理解持てないままだが。

僕が直子を失い、鼠は彼女を失う。
配電盤を投げるシーン~いくら昔とは言え、行けにこんなの投げていいのかなと思ったが、これもまぁスルーしておくれ・・のユーモアの一つ??

ナンバーで呼んだり、右と左で読んだり、フィギュア的な双子。
ベッドで眠る2人の間に入る僕を想像するけどこれもあまりにもユーモアチック、実存の匂いがしない。

20歳前の生物活動が目に浮かぶ作品の全体感はテニスシューズの靴音の様な軽やかさに秘められ 喪失と前進(誕生ではなく)が前面に打ち出された読後感で終わった。
一つ、ピンボールが最後までイメージできず、ネットで写真を・・なるほど!
ことばだけの感覚が立体化され立ち上がることの大事さをちらっと。。

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Posted by ブクログ 2023年05月12日

「僕」と「鼠」の話。風の歌を聴けとは違って二人が一緒にいるわけではなく、それぞれが別の場所でのお話。
一回読んだだけではちょっと難しかった。でも話の中で主人公は指導教授に『文章はいい、論旨も明確だ、だがテーマがない』と言われたシーンがある。まさにそれを表すかのような小説だったように感じた。
1作目の...続きを読む爽やかで駆け抜けるような感じとは違い、ちょっと暗くてジメっとしているなあと個人的には思った。

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Posted by ブクログ 2023年01月28日

僕と鼠が出逢うシーンは無くそれぞれの人生を送っている。前作よりは幾らか全体像が掴めるような気もする。

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Posted by ブクログ 2023年01月14日

「風邪の歌を聴け」から続けて読んだ。
鼠と僕のそれぞれの区切り、けじめが成長なのだろうか。

死別した彼女とスペースシップのピンボール。
ピンボール台の顛末と交わされる僕との最後の会話。
まどろんだ双子との奇妙な共同生活と突然の別れ。
何れも僕の中で彼女との別れが消化できたことの象徴のようだ。

...続きを読むもまた今を変えるべく街を出たのか。
鼠と僕の葛藤と決意が伺えた。
何となく読み終わったという印象。

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Posted by ブクログ 2022年12月31日

双子は、ピンボールの中にあるはじくやつの比喩なのかな?
主人公はボールで、それを突き上げる存在。
最後は必要なくなったから分かれた感じなのかな?
ネズミはどうなるのだろう。次作に期待。

ピンボールを知れるいい機会になった。雰囲気はとても好き

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Posted by ブクログ 2022年12月14日

鼠三部作が全部読み終わったけど、これが一番よく分からなかった。
鼠の暗い心境がよく描かれてて、羊をめぐる冒険に繋がるのが納得。

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