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影丸極道帖
天保13年9月、江戸を襲った台風の日、怪盗・影丸が脱獄した。江戸城内、大奥にまで侵入した剽盗だけに、奉行所の召喚状をすりかえて脱獄する、前代未聞の牢破りだった。同じ日、名与力・松並白亭の養女・小夜も何者かに誘拐された。そして、白亭と配下の同心・志賀三平は、この2つの怪事件を結ぶ謎に立ち向かう。不敵にも影丸は、「目指す相手は八丁堀!」と、かれらに挑戦してきたのだ。だが、目明し伝六、紋十郎ら悪党の名は浮かんでも、当の影丸は神出鬼没。しかも事件の背後には、将軍家継嗣をめぐる暗闘までも絡んでいる……。著者が秘材を傾けた本格派時代物推理の妙。<上下巻> -
影山直美の犬川柳
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ『犬川柳』に掲載された100作品以上の川柳4コマから厳選! 15年以上続く人気シリーズ『犬川柳』へ寄稿いただいた、影山直美さんの柴犬4コマを厳選しての収録。 編集部が考えた川柳を、影山さんになりに解釈した4コマはやっぱり柴犬愛にあふれている…… 『犬川柳』バックナンバーは手に入らないものもあるため、貴重な影山さんの過去作品が読めるのはこの本だけ!! -
翳りゆく午後
「人を轢いたかもしれない」 厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだった―― 80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。 このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。 さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。 そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。 「あれって――まさか」 疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス! -
炎精(かげろう)
謀略と欲望の渦巻く魔都「上海」が、人の運命を呑みこんでゆく 大東亜戦争前夜。魔都「上海」を、時の波にもまれながらさまよう三人の男女。国籍も親もわからない季乃、彼女の幼なじみで演劇の世界に夢を馳せる隼人、その妻、凛子。彼等の流れ着く先はどこなのか…。壮大なスケールで描かれる、戦慄の長編サスペンス。 ●山崎洋子(やまざき・ようこ) 1947年、京都府宮津市生まれ。コピーライター、児童読物作家、脚本家などを経て第32回江戸川乱歩賞を『花園の迷宮』で受賞し、作家デビュー。横浜を描く作家として名高い。現在は、小説だけでなく、ノンフィクション、戯曲なども手がける。2010年、NHK主催の地域放送文化賞を受賞。 -
影牢 現代ホラー小説傑作集
『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』と対をなす傑作ホラー短編8選。大都会の暗い水の不気味さを描く鈴木光司の「浮遊する水」。ある商家の崩壊を 陰惨に語る宮部みゆきの時代怪談「影牢」。美しく幻想的な恐怖を描く小池真理子の不気味な地下室が舞台の「山荘奇譚」。記憶の不確かさと蠱惑的世界を 描いた綾辻行人の「バースデー・プレゼント」など、ホラー界の実力派作家によるオールタイムベスト! 解説・朝宮運河 【収録作】鈴木光司「浮遊する水」(『仄暗い水の底から』角川ホラー文庫 坂東眞砂子「猿祈願」(『屍の聲』集英社文庫 宮部みゆき「影牢」(『あやし』 三津田信三「集まった四人」(『怪談のテープ起こし』集英社文庫 小池真理子「山荘奇譚」(『異形のものたち』角川ホラー文庫 綾辻行人「バースデー・プレゼント」(『眼球綺譚』角川文庫 加門七海「迷(まよ)い子」(『美しい家』光文社文庫 有栖川有栖「赤い月、廃駅の上に」(『赤い月、廃駅の上に』 -
蜻蛉日記
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 その美貌と、歌才で謳われた藤原道綱の母。受領の娘に生まれ、世を時めく藤原兼家の妻となり、当代の女性として稀にみる強烈なエゴと、豊かな感受性をもって成立した、現代になお新しい告白的自叙伝。従来の、契沖本に依拠し過ぎた研究に対し、それを批判的に摂取しつつも、新規点に立った、50年余の結実。川瀬一馬の校注・現代語訳でお贈りします。<上中下3巻 上巻> -
かげろうのなか
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 私は、信州の周りを山に囲まれた小さな城下町で育ちました。秒刻みで変わっていく都会とは異なり、そこは今も自然に恵まれ、四季の変化に富んだところです。絶好の遊び場であった城跡の城跡の石垣――。クワガタを見つけたヤナギの木――。大人になった今でも、そこに立つと、あの時の姿や笑い声、誰かを呼ぶ声を聞くことができます。また、その時こころの動きまでが、あたかも、つい先程の事のように思い出されるのです。それは、喜びや感動であったり、あるいは戸惑いや不安であったりもします。そんな時の思いやこころの動きなどを、こうして一冊の詩集にまとめあげることができました。)―あとがきより抜粋― -
陽炎の市
逃避行の果て、男たちの手はふたたび血に塗れる―― 犯罪小説の名手が放つ、ギャング・ノワールの極致。 「ウィンズロウ作品の歴代ベスト級」――スティーヴン・キング 犯罪小説の名手が放つ、ギャング・ノワール3部作、第2弾! 1988年12月。 アメリカ東海岸を血に染めた抗争に敗れ、多くの仲間を失ったダニー・ライアンは、わずかな味方とともに西へと逃亡する。 禍根を残すイタリア系マフィアとFBIの執拗な追跡に次第に追いつめられるなか、当局から自由と引き換えに危険な仕事を持ちかけられたダニーは賭けに出るが――。 メキシコ麻薬カルテル、ハリウッドの裏側も巻き込む男たちの争い。 全米ベストセラー3部作、第2弾! 【解説】SYO(映画ライター) -
かげろうのむこうで 翔の四季 夏
小学生の翔は、ふとしたことから 高宮さんと、その飼い犬トラウムと出会い、 週に2回の散歩を頼まれるようになる。 おばけの見える友達、仲がいい父と母、 同じマンションに住む芸能人とのやりとりのなかで 少年は、見えること、見えないことに思いをめぐらせる。 「じつは、たのみがあるんだ。もちろん、さっきのパンとは関係ないから、だめなら、だめだといってほしい。週に二回、朝、三十分、トラウムに散歩をさせてほしいんだ。もちろん、お礼はする。」 じつをいうと、ぼくはトラウムみたいな犬がうちにいたらいいと思っていたくらいだった。週に二回なら、いや、一日おきでも、やれると思った。朝なら、毎日だってできる。 「何時からですか?」 (本文より) -
影を呑んだ少女
メイクピースはずっと母とふたりで暮らしていた。悪夢にうなされるたび、母は怒った。メイクピースは幽霊を憑依させる体質だから、抵抗しなければいけないというのだ。そんなある日、ロンドンで暴動に巻きこまれ、母が命を落としてしまう。残されたメイクピースのもとへ会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来た。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の次男だったのだ。父の一族の屋敷で暮らし始めたメイクピースだったが、屋敷の人々の不気味さに嫌気がさし、逃げだす決心をする。『嘘の木』の著者が17世紀英国を舞台に描く歴史大作。/解説=杉江松恋 -
過去ある女 プレイバック
まるで第一級の長篇小説のように面白い。 「生きていかなきゃならない夜がまだいっぱいありすぎる」――アメリカを逃れてカナダの港町ヴァンクーヴァーにやってきた謎に包まれた若い美女。彼女につきまとうジゴロ、ホテルのペントハウスに住む独身紳士、そして殺人課警視。彼女の部屋のバルコニーで発見された男の射殺体。悲劇的な女が投げこまれた花やかな、そして卑しい世界を、見事な台詞と小気味のいい展開で描いたフィルム・ノワールの逸品。 ユニバーサル社の資料室から発掘されたこの最終稿は、チャンドラー自らが「私が書いた映画脚本の中でも最高のひとつ」と自讃する。知られざる傑作を名訳で再刊したものを電子書籍化した。 丸谷才一はこの作品の初刊刊行時、〈これが文学でなくて何が文学か〉と題して、こう絶讃した(抜粋)。「いろいろな意味でおもしろい本だ。チャンドラー伝の一資料。彼の小説作法を映画性の側から考へるための重要な手がかり。フィリップ・マーロウのゐない物語をチャンドラーはどういふふうに作るか。しかし肝要なのは、このシナリオがまるで第一級の長篇小説のやうに楽しめるといふことだらう。……かういふ形でチャンドラーの作品をもう一つ読むことができるのは、幸せな話だつた」 -
火口湖
甲州に葡萄園と葡萄酒工場をもつ千倉家には、二人の美しい娘がいた。東京の直売所、千倉洋酒店を切り盛りしている姉の一枝と、近郷の雑貨屋に嫁いだ妹のしげ実である。一枝は薬剤師の西竜一と愛し合っていたが、勝気な彼女と消極的な西との間は、一向に進まない。詐欺事件の後始末に大阪へ出向いた一枝は、叔父の自動車販売会社に働く妻子持ちのセールスマン、染谷の行動的な性格に魅かれていく。一方、封建的な婚家を逃げ出したしげ実は、姉の店で暮らすうち西と知り合い……。 あかね色の夕映えに輝く葡萄園、そこに育った姉妹の人生行路を描き感動をよぶ長篇恋愛小説。 -
過去からの口づけ
愛した人はわたしを殺したの? それとも、救ってくれた? 殺人未遂事件の被害者レイキン。新たな恋に落ちた彼女に再び恐怖が……端麗な言葉で綴られたサスペンス! 犯罪作家のレイキンは、4年前、フロリダで何者かによってナイフでめった刺しにされて川に投げ込まれ、当時の記憶も失っている。今はFBI特別捜査官のリースとともに未解決事件の取材を続け、被害者の気持ちに寄り添う日々だ。そんなときフロリダで新たな事件が起こり、女性の遺体が見つかるが、自分を襲った事件との数々の類似点に気づいたレイキンは現地に向かう。事件の関係者も共通していることから、悪夢の記憶を取り戻していくレイキン。だが、事件はまだ終わっていなかったと思い知り…… 原題:Lotus Effect -
過去からの密使
シリーズ連続全米第1位! サウジアラビア次期国王の娘が、フランスで誘拐された。 救出を依頼されたのは、イスラエル諜報機関のある男── 希世のスパイ小説! サウジアラビア皇太子の一人娘がフランスで誘拐された。総領事館で起きたジャーナリスト殺害事件の首謀者と噂される皇太子の敵は多く、犯人側の要求は、皇太子が10日以内に退位し王位継承権を放棄することだった。刻々と時が迫るなか、極秘裏に王女奪還を依頼された〈オフィス〉の長官ガブリエルは捜索に着手するが――。幾重にも仕組まれた罠、事件を陰で操る大国の恐るべき野望とは? -
過去で君が待っている。
彼女の死から喪失感を抱えて生きる僕。死ぬ前に別れを切り出した彼女の行動が今も引っかかっていた。もし、あの時引き止めていたら未来は違った? そんな僕に18歳の失敗をもう一度やり直すチャンスが訪れて…。 -
過去でさえ過去になる
存在しないボールは、いつまでも到達しない いま37歳の人間にとって、ちょうど20年前の17歳は、はるかな過去だろう。しかしそれは同時に、もうそんなに経ってしまったのかと、唖然とするような事態でもあるはずだ。実家の建て直しの前に家族全員が集まることになり、久々に故郷の町に帰ってみると、実家よりいち早く街は大いに市街化し、通っていた高校の建物は跡形もなく消え去っていた。かつて野球部員として上がったマウンドも、今は記憶の中にしかない。そして再会した女性との2ショットも、どんどん遠ざかる過去になる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
過去の黄色、現在のブルー
彼女がキャンディを口に含む時 キャンディを口に含んだ瞬間、つい、空を仰いでしまう。 ああ、自分もそうだった、とまでは行かなくても 子供だった頃を思い返せば、誰にでも納得の行く仕草ではないだろうか。 そんな少女は長じてステュワデスになった。男性との付き合いだってある。 その男性と自分をつなぎとめるものとして、 黄色いバンダナが効果的に使われている。 その黄色いバンダナの思い出は少しだけ過去のもので 現在の彼女には空のブルーが似つかわしい。 しかしそのブルーは黄色よりもっと過去のブルーでもあるのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
過去は異国
1989年、バーリ。僕はあの出会いにいまも限りない郷愁を覚えている── 金原瑞人氏、推薦! 「あるべき自分から少しずつずれて、やがて一気に堕ちていく恐怖を見事にとらえた犯罪心理小説」 イタリアで10万部突破、バンカレッラ賞を受賞したベストセラー、ついに上陸! マフィア対策検察官という経歴を持つイタリア・ミステリ界の巨匠による、半自伝的犯罪小説。 「パトリシア・ハイスミス『太陽がいっぱい』を彷彿とさせるサスペンスフルでスリリングなイタリアの青春小説」 ──インデペンデント紙 1989年、バーリ。憲兵隊(カラビニエリ)のキーティ中尉は連続レイプ事件の捜査に頭を悩ませていた。一方、法学専攻の大学生ジョルジョの順風満帆ながらも退屈な生活は、ある夜を境に一変する。パーティーの場で出会ったフランチェスコは謎めいた魅力を持ついかさまギャンブラーで、彼に誘われるがままにコンビを組んだジョルジョはすぐに、ポーカーで勝利をかさね、大金を得るという刺激的な日々の虜となる。だがそれは逃れられない転落のはじまりでもあり……。イタリア・ミステリ界の巨匠渾身の一作。〈解説・杉江松恋〉 -
かごいっぱいに詰め込んで
「いいなあ、幸せそうで」 スーパーを訪れる5編の「生活」。 寿退社をして主婦となり、子どもが手を離れた美奈子。社会に出て働こうと思い立つが、転職活動は思うようにいかない。 (「おしゃべりなレジ係」) 小学生の頃からのある癖によって痩せた、大学生の流花。しかし「ぶた」と呼ばれて受け流してしまった当時の自分を未だに許せない。 (「小さな左手」) 元彼女に二股をかけられて以来、マッチングアプリで遊ぶようになった亮。ある日会社の後輩から、SNSで自分がヤリモクの要注意人物として晒されていると知らされる。 (「気をつけてください!」) 友達の結婚ラッシュに焦り、婚活アプリで出会った貴文と結婚した咲希。出産した友達に「次は咲希の番だね」と言われ、咲希も妊活を始める。 (「なわとびの入り方」) IT化についていけず、早期退職した哲郎。ハローワークで再就職先を見つけられず、妻にも愛想をつかされ、公園のベンチで昼食をとる日々が続く。 (「不機嫌おじさん」) 「もう無理かもしれない」そんな気持ちを真下みことは掬い上げ、寄り添い、抱きしめてくれる。 -
鹿児島の怖い話~西郷星は燃えているか~
桜島、竜ヶ水、江ノ島弁天……、 鹿児島各地に伝わる因縁! 西郷どんよ、死して星となったのか……? 【内容紹介】 ・城山公園(鹿児島市城山町) 新たな怪異を求め、鹿児島へ向かった著者。車中泊中に聞こえた「あの声」は、今でもフラッシュバックするという……。 ・開聞トンネル(指宿市開聞川尻) 鹿児島を代表する心霊スポットである開聞トンネルには物理的、心霊的以外の恐怖が存在するのだ。壁には「ヤツら」がまとわりつく! ・西南戦争 日本最後にして最大の内戦・西南戦争。城山で散ったといわれる西郷隆盛だが、死後、星になったという噂が人々の間で語られ続けたのだ。 著者について ●著:濱 幸成(はま・ゆきなり) 「1989年生まれ。福岡県出身。500カ所以上の心霊スポットをまわった、ベンチプレスMAX130kgの「肉体派心霊研究家」兼「心霊作家」。日本だけでなく、海外のオカルト調査にも力を入れている。趣味はオカルト・釣り・筋トレ。著書に『福岡の怖い話』『福岡の怖い話・弐』『九州であった怖い話』(TOブックス)。テレビ出演『稲川淳二の怪談グランプリ2017』(関西テレビ)、『バリすご8』『ももち浜ストア夕方版』(西日本テレビ)。イベント出演『怪談話の夕べ2017』(山口敏太郎氏 開催)、『福岡の怖い話イベント』(THEリアル都市伝説福岡 開催)。 Twitterアカウント:@iranikuy ブログ:http://yukinari1204.hatenablog.com/ -
籠の中のふたり
すべてを許したい。 そう思える友がいる。 最後に芽生える真の友情に、 あたたかい涙が止まらない―― 孤独な弁護士と人殺しの罪を背負う男。残酷な運命と過ちを知り、それでも友達でいたいと思う。二人は「過去」という「籠」から羽ばたけるのか。 著書25作目、もっともハートフルな長篇ミステリーの誕生! 《あらすじ》 父親を亡くしたばかりの弁護士・村瀬快彦は傷害致死事件を起こした従兄弟の蓮見亮介の身元引受人となり、釈放後に二人は川越の家で暮らし始める。小学6年生のときに母親が自殺し、それ以来、他人と深く関わるのを避けてきた快彦だったが、明るくてお調子者の亮介と交流することで人として成長していく。だが、ある日、母が結婚する前に父親の安彦に送った手紙を見つけ、衝撃の事実を知る。母は結婚前に快彦を妊娠していて、快彦に知られてはならない秘密を抱えていた。そして、出生の秘密は亮介の傷害致死事件とも繋がっていく。二人は全ての過去と罪を受け入れ、本当の友達になれるのか――。 《著者より》 ずっと描きたかった友情の物語です。自著で一番好きな作品になりました。ひとりでも多くの方に届いてほしい物語です! 《編集担当者より》 読後、こんなに心があたたまるミステリーは他にありません。つらい過去を背負った二人が共に暮らすことで成長し、受け入れ合う――とてもシンプルなストーリーです。その中に薬丸さんは、他人と触れ合うことの喜びと難しさ、人殺しの罪と贖罪、そして、ミステリーの面白さを凝縮させています。少年犯罪や理不尽な殺人事件など、重厚なテーマに挑み続けてきた薬丸さんだからこそ書き切れた最高の人間ドラマになりました。私はこの作品が大好きです。 【電子書籍版特典付き】 電子書籍版の特典として、巻末に直筆原稿の画像を収録してあります(100枚超)。 物語の途中までとなりますが、直筆原稿であることや、赤字が入った推敲の様子も見られるなど、作家の創作の過程に触れられるような特典となりました。 是非お楽しみください。 -
かごめかごめ
「ゴミ清掃員」として多数メディア出演しているマシンガンズ滝沢秀一。ゴミ清掃業を始めた際、「ゴミは個人情報の宝庫だ」という気付きから執筆された小説が本作である。2013年スマホ小説サイト「E☆エブリスタ」で閲覧数2万人を突破し、ホラーオカルトカテゴリーで最高位2位を記録した『鬼虐め』を改題、今回文庫化にあたり加筆修正した。 とある女性のストーカーを始めた主人公。しかし、いつの間にかその立場は「追う」側から「追われる」側へと逆転していく。それは真の恐怖への序章に過ぎない。童謡『かごめかごめ』の詩に隠された歴史が紐解かれていく――。 -
葛西善蔵『子をつれて』を読む(文芸漫談コレクション)
「今回は、小説にとってリアリティとはなにかという問題を避けて通れそうにはありません。」葛西善蔵『子をつれて』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2011年10月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。 -
かさなりあう人へ
あの日、光がふたりを包み込む―― 愛を失くした女と、過去の傷が癒えぬ男。 いくつもの出会いを経てめぐりあったふたりに、 夕暮れの空の一瞬のきらめきが、奇跡を起こす。 「あなた」に贈る、愛の物語 会計前の商品を手にスーパーの外に出た野々宮志乃は、警備員に声をかけられ、駐輪場にいた男に思わず「あなた」と呼びかけた。 彼の機転で夫婦を装い難を逃れた一週間後、夕暮れに染まる橋の上でふたりは再会する。 夫を亡くした志乃と、妻と別れた箱根勇。ともに見た不思議な光に深い絆を感じるが、過去の癒えぬ傷はふたりを臆病にさせ……。 折り重なる出会いの神秘を描いた恋愛小説。 -
傘をもたない蟻たちは
かなわない――。天才肌の彼女に惹かれた美大生の葛藤。 書いた原稿がそのまま自分の夢で再現される不思議な現象にのめりこんでいく小説家の後悔。 幼なじみの秘密を知り、彼との接し方がわからなくなってしまった男子中学生の苦悩。 自分の心に正直でいたいだけなのに。 誰もが胸に抱える生きづらさを鮮烈に切り取った、著者初の短編集。 単行本未収録作品であるタイムリープSF「おれさまのいうとおり」を加えた全7編。 ※本書は二〇一五年六月に小社より刊行された単行本に、「小説野性時代」(二〇一六年八月号)に掲載された「おれさまのいうとおり」を加え、文庫化したものです。 -
カサンドラを探して
双子の姉妹の結婚式の翌日、カサンドラはひとり残されることと自分の結婚についての不安を親戚のウェストに打ち明けていた。式の参列客のトム・セヴェリンは、偶然話を立ち聞きしてしまう。 トムは成功した実業家だが、毎日が味気なく思え鬱屈していた。そこで、ともに放蕩生活を送った友人たちに会うためにここへやってきたのだが、美しいカサンドラにひと目惚れして、いきなり求婚する。戸惑った彼女は逃げ出し、ウェストは外見だけしか見ていない彼をたしなめる。 実はトムは、事業を強引に進めるなかで、レイヴネル家の領地の鉱業権を奪おうとしたことがあり、それ以来ウェストには警戒されていた。切れ者で裕福だが傲慢なトムは、カサンドラへの恋心によって変わるのか? 待望のレイヴネル一族の愛の物語。 -
風栞
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 だれかが種を播いたのでしょうか、それとも自生なのでしょうか、拡張予定の道路端に一群のコスモスが風に吹かれて咲いています。ただそれだけですが、私はとてもうれしくなってしまう時があります。詩集“風栞”には、そんな気持をつづらせていただきました。季節の折り折りに聞かせていただいた、一草の葉のうごき、木立のそよぎ、流れの水音に耳を澄ませてみますと、こんなにも素晴らしい会話があったことに、胸が熱くなる思いです。そしてまた、人と自然とのかかわりも、季節の嬰子のようでなくては、そう思えてなりません。―あとがきより抜粋― -
風花の舞
能楽・葛城流の十二代家元の息子・瑞生(みずお)は後継争いの渦中にいた。京都で新作を舞うことが決まった瑞生は、後援者のすすめで鞍馬教の里で“魔王尊を地下王国シャンバラからお迎えするための祭り”に恩寵を授けられる少年の役となる。そのクマラの儀を経て、大祭で新作を奉納舞いすることが、家元の望みだった。だが、この鞍馬の風に吹かれた時から、瑞生を取り巻く運命は大きなうねりとなって葛城流を揺るがし始める……。 少年神〈サナート・クマラ〉に捧げられた能をめぐる、絢爛たる一大叙事詩。長篇耽美ミステリの傑作。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。 -
飾り火
女は、新婚旅行の途中なのに夫に逃げられてしまったの、といった――。 北陸本線の列車のなかで、藤家芳行は偶然隣り合わせになった女から、思いもよらぬ告白を受けた。東京への帰宅途中だったが、その告白を女の誘いと受け取った藤家は、行き先を金沢に変えた。 その時のことを、藤家は一夜の過ち、一夜の出来心と片付け忘れていたが、女は忘れていなかった。 既婚男の浅はかさと女の妄執が、男の平和な家庭に少しずつヒビを入れていく。繊細ながらも芯の強い妻は、うろたえつつも手を打つことを必死に考えた! 舞台、TVドラマにもなった愛と憎しみの壮大なストーリー! -
火山と断層から見えた神社のはじまり
神道のはじまりより遥かに古い、大規模神社の真の起源を知りたい。元新聞記者の著者は鎮座地の〝大地の履歴〟に着目。たとえば光り輝き、役立つ道具ともなる鉱石の産出。たとえば湧き出る清水、温泉。そして巨岩。火山帯ゆえに表情豊かな列島に暮らした旧石器人・縄文人がそれらの神秘に出会って何を感じたか。聖地と二大構造線の関係は? 現地調査と考古学、神話を網羅した史料探求による綿密な考察は地歴ファン必読。「目からうろこだった」と読者から絶賛された『聖地の条件』を改題して文庫化。 ※本作品は2021年8月に小社より刊行された単行本『聖地の条件 神社のはじまりと日本列島10万年史』を文庫化に際し、加筆修正を行い改題したものです。 -
火山の下
世界の作家たちが愛読した幻の傑作 ポポカテペトルとイスタクシワトル。二つの火山を臨むメキシコ、クアウナワクの町で、妻に捨てられ、酒浸りの日々を送る元英国領事ジェフリー・ファーミン。1938年11月の〈死者の日〉の朝、最愛の妻イヴォンヌが突然彼のもとに舞い戻ってくる。ぎこちなく再会した二人は、領事の腹違いの弟ヒューを伴って闘牛見物に出かけることに。かつての恋敵ラリュエルも登場し、領事は心の底で妻を許せないまま、ドン・キホーテさながらに破滅へと向かって突き進んでいく。 ガルシア゠マルケス、大江健三郎ら世界の作家たちが愛読した20世紀文学の傑作、待望の復刊! -
火山列島
大学の医学部教授・仁王慶一郎は、主治医として、国光家に行くことが多かった。彼は、国光夫人・安芸子の、憂いに耐えた姿に、惹かれることがあった。ある日、仁王は、その秘密に、かかわりを持つ。主治医としての立場に、とどまることができなかった彼が、その秘密の糸をたどって行くうちに、戦争の前後に起こった、幾つかの悲しいできごとが甦ってきた。しかも、それらは、彼自身の家庭とも、関係があった。八丈島、熱海、九州・飫肥という3つの火山地帯を結ぶ、愛と憎しみの歴史を描きながら、現代に失われた心の問題を、執拗にさぐった、清冽な美しいロマン! -
カシオペア
◆第二句集 香水を一滴をんな取り戻す 美音さんの句はかなり大胆な試みのもとにあることがわかる。 いままでの美音さんの句全体を見渡してみると必ずしも試みが成功しているとは言えないものもあるのだが、そうした不成功を怖れないところが美音さんの特徴とも言える。 むしろ、ここからまた何か新しいものが生まれるのではないかという期待が生じてくるのである。 序より・大輪靖宏 ◆自選十二句 連山を統べ大阿蘇の野火走る この先は獣道かや山桜 荷風忌やソーヌゆつくり蛇行して ときめきは晩年に来よ桃の花 国境は青き海なりつばくらめ もう少しで星を摑めるハンモック 美しき刻を重ねて滴りぬ あるがまま溺れてみたき芒かな 十六夜のしづかに潮の引きにけり アサギマダラ色なき風に抗はず 家系図に一人加ふる春隣 初夢や手には届かぬ北極星 -
菓子折りとバスケットシューズ。男の子のお母さんは、つい涙してしまう感動のストーリー。10分で読めて泣ける物語。
10分で読めるシリーズとは、読書をしたいが忙しくて時間がない人のために、10分で読める範囲の文量で「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」を基本コンセプトに多くの個性あふれる作家様に執筆いただいたものです。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。 まえがき 私が主人を亡くしたのは4年前。胃がんだった。 4人の子供に恵まれ、専業主婦をしながらごく普通に子育てと家事に勤しんでいた私には何が何やらわからないまま、主人を失ったような思いだった。 がんの発見が遅れ、年齢も若かったので進行が早くあっという間の出来事だった。地元で最も大きな総合病院を受診したときにはもう手遅れだったのだそうだ。 それでも、生活していかなくてはならない。残された自分と、子供達を食べさせていかなくてはならない。 主人の死を悼んで泣いている余裕など微塵も無かった。末っ子の次女が2歳だったのだ。父親の顔はおろか記憶すら無いという年齢だ。長男だってまだ9歳。主人の実家は遠い地方で自分の実家には要介護の私の母がいる。とてもじゃないが主人の実家も自分の実家も頼れない。幸い保険金がおりたので、就職さえ出来ればすぐに飢え死にするという心配はなかった。残された子供達が、片親だからやっぱりダメなんだ、と人様から言われないようにと精一杯気を使って育てたつもりだったのだ。 -
貸し傘あります
例えば東京とは、雨と水商売と、 貸し傘と、どうにかなる女と男。 『人生は野菜スープ』に収録された作品では、娼婦やストリッパーなど、社会からはみ出したような女性が描かれているが、本作ではホステスだ。 舞台は東京・銀座。水商売の女性と少なからず同じ時間、空間を共有するのは、例えばクラブで伴奏をするピアニスト。彼女たちにとって、心強い伴奏者であり、時に人生の伴走者である彼とは、店から借りる傘で身を寄せ合って雨をしのぐような関係の中で呼吸をしている。過去も未来もあるだろう、しかし今は関係ない。水商売から提供される相合傘の下で揺れているばかりだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
貸し込み(下)
人間とは、これほど救いがたいのか?奇妙な外国送金と香港の匿名口座――不正融資金はどこに消えた!? 本書に盛り込まれた感情のキーワードは「ひりひり」感ではないか。……金融のようなある意味、信用や裏切りが取引の要になっている世界では、ひりひりするような人間関係、状況ってたくさんあると思う。黒木さんの作品には、そんなわたしたちが知らないビジネスパーソンたちの感情が宿っている。……「経済」小説ではなく、経済「小説」と力説したい気持ちの由来、お分かりだろう。(松坂健 本書「解説」より) 【目次】 第7章 証人尋問、第8章 国会議員、第9章 外国送金伝票、第10章 爆弾炸裂、第11章 ジョーカー登場、第12章 パンドラの匣、第13章 判決、第14章 ポツダム宣言、第15章 プライベート・バンク、エピローグ 【著者】 黒木亮 1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『メイク・バンカブル!』『地球行商人』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。 -
貸し込み(上)
牙を剝く“手負い”の大銀行、徹底抗戦を挑む元行員。ー著者渾身の実録小説! 脳梗塞患者への過剰融資で訴えられた大手都銀・大淀銀行は、米国在住の元行員・右近祐介に濡れ衣を着せようとする。裁判での偽証、広報部による恫喝、開き直りなど、なりふり構わぬ銀行に対し、右近は東京地裁の証言台に立つことを決意。週刊誌の女突撃記者も参戦し、法廷内外で一大バトルが勃発する。――著者自らの体験をもとに描く、大銀行の歪んだ内幕と、司法の“救いようのなさ”。 【目次】 プロローグ、第1章 怒りの陳述書、第2章 元頭取への直訴、第3章 気の弱い後任者、第4章 女突撃記者、第5章 場外乱闘、第6章 裏書き 【著者】 黒木亮 1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『メイク・バンカブル!』『地球行商人』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。
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