無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
「嫌な記憶を消して欲しい」こう思ったことは数え切れないくらいあります。
もし現実世界で記憶屋がいたら、記憶を消してもらっていたかもしれません。正直羨ましいと思いました。
ですが物語を読み進めていくうちに「記憶は自分だけのものじゃないんだ」と気づきました。
そして、良い記憶も嫌な記憶も自分を成長させるために必要なもの。未完成のパズルを埋めるための1ピースと同じくらい大切なものなのだと気づきました。
この作品を読み終えた後に自分の過去を振り返ってみると「あの時のアレがあったから今の私があるんだ」と嫌な過去に対してもしっかりと向き合えるようになりました。
このような素敵な作品に出会えて本当に幸せだなと感じました!
これからも私の人生は山あり谷ありの人生だと思います。それでもこの考え方はずっと大切にしていきたいです!
Posted by ブクログ
「わたし綺麗?」、「これでも?」とマスクを外す。逃げても高速走行が可能で追いつかれる。子供の頃の夕暮れには、近くに居たら?と疑念を抱き恐怖心を煽られた。
幾多の都市伝説は見聞きするが、記憶を消せる人がいるとの話はこの本で初めて出会った。突如、身近な人が痴呆が発症した状態に出くわすことを想像すると、呆気に取られる自分が見える。しかし、記憶が抹消され負の経験を無かったことにできるのは好都合かもしれない。
「記憶にございません」「覚えている訳がない」と平然と述べる先生方は記憶屋が実在したら厚みのある札束と引き換えにメモリー消去を依頼するのかな?
Posted by ブクログ
正しいというだけでは救えないものと、傲慢さが大切なものを見落としていくことを改めて感じた作品でした。
忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説『記憶屋』。大学生の遼一の身近な人たちがその記憶屋によって記憶を失い、さらに遼一は望んでいないのにも関わらず記憶を消されてしまう。物語は遼一が記憶屋の正体に迫っていく過程で出会う記憶を失った人々とその周縁人物たちの話で構成されています。
遼一のスタンスは「どんな記憶でもその人を構成するかけがえのない一部」だからこそ、忘れてしまうことで周囲の人が寂しいと感じたり当人も忘れたと知ったら辛いから消すのは反対というものです。たしかにそれは正しいなと思い、読み始めた自分もやっぱりそのスタンスに近かったです。
ただ、物語が進む中で登場する記憶を消してもらった人々やその周縁人物たちの語りを聞くとこの正しいなと思えるスタンスが常に良いとは思えなくなります。その記憶がトラウマになったりしてその人の今後の人生を失うようなものに繋がったり、心の支えとなるような日常が崩壊してしまうようなものもあります。そう考えると辛い過去を乗り越えるというのはとても耳障りが良く正しいことではありますが、それができない人にとってさらなる追い打ちをかけるような言葉でもあります。
とくにそれが目立つのが、遼一が想いを寄せている杏子の夜道恐怖症を治そうとする場面です。杏子は過去に痴漢にあったトラウマで夜道を出歩けなくなっています。そんな杏子の問題を治そうと遼一が奮闘をするのですがうまくいかず、杏子は記憶屋を頼ります。遼一は記憶を消さずとも自分が一生懸命協力するから消さないように頼みますが、これは遼一の傲慢であるように思います。人は白馬の王子様やヒーローではないので、奇跡の力で問題を解決できるわけがない。だけどもこのときの遼一は本気で自分の力でなんとかできるという思いが強いように感じました。そのことを遼一は『頼られて嬉しいなんて、ただの自己満足だった。結局何もわかっていなかったのだ。無神経なナイト気取りを、今さら後悔する。』という風に悔いています。
現実でも悩んでる人にやたらアドバイスをする人がいますし、自分もそういう経験があるのでわかるのですが、遼一のように後悔します。本当に悩んでる人にとって自分たちができる大切なことはただ傾聴するだけだったりしますし、逆に傍にいないことだったりします。こうしてあのときはこうすればと振り返れるのも記憶あってのことですが、なによりも精神的に少し成長するまで年月を重ねたからかもしれません。この成長するまで先延ばしすることの必要性も高原弁護士という登場人物のパートで感じられます。
時が解決してくれるというよりも時を経て解決できるようになるが、記憶屋のいない現実では大切なのかもしれないと思いました。傲慢さで誰かを傷付けるよりも、成長するまで生命を延長できるように寄り添うのが肝要なのかもしれないと読後の感想でした。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
試し読み
少女・女性マンガ
試し読み