作品一覧

  • 猫は神さまの贈り物〈小説編〉
    3.0
    1巻836円 (税込)
    猫は、そこにいるだけで「物語」を生む。 なぜ作家は猫を描くのか。天邪鬼でわがまま、時に甘えん坊。 飄々としたこのいきものに心惹かれ、物語を仕立てようとする作家は多い。 人間より上位の動物として地球に君臨する猫を表現したSF「ネコ」(星新一)や、 飼い猫から見た作家の生態を描く「黒猫ジュリエットの話」(森茉莉)など、9人の作家による個性あふれる猫小説集。 【収録作品】 森茉莉 『黒猫ジュリエットの話』 吉行理恵 『雲とトンガ』 室生犀星 『猫のうた』『愛猫』 佐藤春夫 『猫と婆さん』 小松左京 『猫の首』 梅崎春生 『大王猫の病気』 宮沢賢治 『どんぐりと山猫』 金井美恵子 『暗殺者』 星新一 『ネコ』
  • 記憶のなかに
    -
    1巻660円 (税込)
    靖国神社に近い坂道のそばにあった母の美容院。皿の底を頭に叩きつけられて泣く病弱の姉。出征の演説を小さな声で三言しか喋らなかった兄。――戦中から戦後へと、成長する童女の犀利な感性がとらえた、生活の微妙な陰影と心の動きを、詩的な散文に凝結させた表題作のほか、3篇を収録。芥川賞作家の第一創作集。
  • 小さな貴婦人
    3.5
    1巻385円 (税込)
    死んでしまった猫〈雲〉を愛惜する夢想的で自閉的な中年女性〈私〉、「猫の殺人」という童話を書く年老いた女流詩人G、そして優しくも威厳に満ちた猫たち――。悪意に満ちた外界に傷つけられる繊細な存在の交感を詩的散文に結晶させた、優雅で奇妙な連作小説集。「猫の殺人」「雲とトンガ」「赤い花を吐いた猫」「窓辺の雲」「小さな貴婦人」の5編を収める。表題作で芥川賞を受賞。

ユーザーレビュー

  • 小さな貴婦人

    Posted by ブクログ

    芥川賞受賞作品。
    当時読んだと思いますが再読。

    愛猫の雲を見送ってから、似た感じのぬいぐるみに出会った作者。
    趣味的にやっていた店のオーナーが留守の時に、手に入れる。
    実は飾り物の非売品だったとわかるが、非売品というのは店主の父が母に送った思いである品ということで、これも縁と心地良く認めて貰える。
    ところが、このぬいぐるみを「小さな貴婦人」と名付けて店に通っては眺めていた人がいた。
    それも旧知の女性詩人で、ユニークな人だから、言うことがまた面白い。
    間の悪い思いをする著者だが、店の人には黙って持っていてと言われる。

    猫エッセイ風とも思える内容ですが、溺愛ぶりは前面には出てきません。
    日常を

    0
    2012年05月17日
  • 猫は神さまの贈り物〈小説編〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     「猫は神さまの贈りもの」、全くそうだと思います(^-^)9人の作家の猫短編小説・詩アンソロジーです。次の4作品を楽しみました。①吉行理恵(1939~2006)「雲とトンガ」②室生犀星(1889~1962)「猫のうた」「愛猫」③佐藤春夫(1892~1964)「猫と婆さん」④宮沢賢治(1896~1933)「どんぐりと山猫」

    0
    2023年03月09日
  • 猫は神さまの贈り物〈小説編〉

    Posted by ブクログ

    古今の文学者もやっぱり猫が好き、という作品集。
    という感じかな。
    猫は出てくるものの、けっこうお文学な感じが予想外。
    猫猫らぶりぃ、なお話を期待しちゃってたわw
    星新一が、猫のでてくるショートショートを書いてたのがなんだかフフフで嬉しい。「エス氏」登場のおなじみの作風の中に猫なんだもの。
    宮沢賢治はちょっと童話っぽい雰囲気が「らしくて」いい。

    0
    2020年10月23日
  • 小さな貴婦人

    Posted by ブクログ

    猫にまつわる少し不思議な小説。

    一見ほのぼのした物語に見えるが、主人公たちの周りにいる人間は明らかに性格が悪く、主人公たち。苦しめる。小説家の主人公が書いている小説は嫌な人間ばかり登場する物語らしいが、主人公が書いてる小説こそ、この小説なんじゃないか?って思う。

    0
    2013年04月16日

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