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Posted by ブクログ
「松本清張」の長篇ミステリー『聞かなかった場所』を読みました。
「松本清張」作品は、今年の4月に読んだ『内海の輪』以来ですね。
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妻の死の真相を追って運命に翻弄される一人の男。
力作長編。
農林省の係長「浅井」が妻の死を知らされたのは、出張先の神戸であった。
外出先での心臓麻痺による急死とのことだったが、妻が倒れた場所は、妻が一度も口にしたことのない町であった…。
一官吏の悲劇を描く力作長編。
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農林省の係長「浅井恒雄」は神戸への出張中に妻「英子」が心臓麻痺で急死した… 元々「英子」には軽度の心筋梗塞があったのだが、倒れた場所に不信感を抱いた「恒雄」は、妻の死の真相を知るために調査を始める、、、
「恒雄」が被害者として真相を探り加害者を追い詰める前半、
一転して脅迫される立場となる中盤、
そして加害者として自ら仕掛けた罠に自ら陥り、農協職員の誠実さにより事実が明るみになる後半… と、それぞれの展開に応じた心理描写が愉しめる作品でした。
自然体でいれば明るみにならなかったかもしれない犯罪が、隠蔽しようと工作を仕掛けた影響で… しかも、悪意のない誠実な農協職員の行動から見破られてしまうという皮肉な展開が面白かったですね。
被害者って、加害者になってしまう要素を持っているもんですよねぇ… 怖い。
Posted by ブクログ
小役人である浅井の妻が死ぬ。心臓麻痺で突然死ぬ。しかしその倒れた場所は、浅井が聞いた覚えもない場所であった。
…という発端は、謎としてなんとも魅力的である。
妻が何故そこにいたのか、を追う部分が、前半。分量的にも、全体のなかほど強あたりまで。
そして、とある人物を追い詰めていこうとするのが後半。
しかし、この前半と後半、トーンがまるで違うのだ。
書いている時期に、時間的な断層があるのかと思うほど。
結末に割かれるページは、意外と少ない。
どんどん追い込んでいく割に、最後はあっさり。それも、無垢・善意によって切り返されるのが、ぴりりと小粒なスパイスになっていると言えるかもしれない。
松本清張得意の断崖は出てこないけれど、列車は登場。
なんとも小心な小ものや小役人を描く筆は闊達。
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