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悪い月が昇る
小説投稿サイト〈エブリスタ〉×竹書房が選ぶホラーの頂点 第4回最恐小説大賞受賞作! 脳がザワつく衝撃ラストを見届けよ――。 フリーの編集者・正木和也は妻と五歳の息子・蒼太を連れ、ひと夏を都会の喧騒から離れた避暑地の別荘「カブトムシ荘」で過ごす。 そこは、知人の精神科医が好意で貸してくれた私荘で、妻子が負った列車事故のトラウマを癒すための滞在であった。 時折、失せ物探しや予知など不思議な能力を見せる蒼太。 そして、蒼太にしか見えない友達・コウタ。 正木は別荘のある村の墓地で詩織という少女に出会い、村に伝わる不気味な奇譚、子を攫う妖鬼〈コトリ〉の伝説を知る。 そして始まる村の夏祭り、蒼太が消えた……。 脳を攪乱する衝撃の展開、現実が足元から崩れ去る戦慄のホラーミステリ! *** 寺の掛け軸に記された子をとる鬼【コトリ】の由来—— ある山に鬼がいた。 時折里に下りては子供を攫って食った。母親の嘆き悲しむのを見て己の所業を悔いた鬼は、食った子供に成り代わり、その後母親と共に暮らしたという……。 「ハッピーエンド? これが?」 「母親が鬼と知らなければ。最後まで騙し切れたら、きっとそう――」 世界は、どんな悍ましさも悪も正義になる。 -
悪い弁護士は死んだ
その日は犯罪捜査部のベックストレーム警部にとって、人生最良の日だった。マフィアお抱え弁護士として警察を悩ませてきたエリクソンが殺されたのだ。ベックストレームは部下を率いて捜査を開始。殺害場所は被害者の自宅らしく、死因は鈍器による殴打、部屋からは被害者が発射した銃弾の跡が発見された。だが奇妙なことに、主人が殺害された四時間後に、飼い犬が喉を掻き切られて殺されていたのだ。なぜ犯人はわざわざ引き返して犬を殺したのか。エリクソンを恨んでいた人物は多数いるはずだが……。CWAインターナショナル・ダガー賞最終候補作。 -
わるい奴ら
「この会社は伏魔殿だ。仕掛けられた罠に私は落とし込まれたのだ」ヘッドハンティングされ転職した先は、敵ばかり!?孤立無援の杉谷は、はたしてミッションを遂行できるのか?――「わるい奴ら」「営業は数字です。できないということは、営業本部長から降りるということですか?」ままならない会社の状況と野心家の上司に翻弄され、追い込まれていく安藤。部下を救うため、最後に下した決断はいかに。――「寒冷前線」バーで偶然出会った女性・オードリーと意気投合し、その日のうちに関係を深めたマサハル。オードリーの家で夜中に目を覚ましたマサハルは驚くべき光景を目の当たりにしオードリーの心の闇に触れていく。――「オードリー」「妻が死んだあと、弟が私に『持っている本はすべて棄てていけ!』と言ったんだ……。」妻を失い気を落とす永田。弟の言葉に隠された真意は何だったのか。――「死者の奪還」旧友三人で行った同窓会。亡くなったもう一人の友人・水島の話をしているうちに、三人はその場に水島が存在しているかのような感覚を抱いていき……。――「四人の同窓会」大切な人を亡くした喪失感、組織の檻の中で身動きのとれない息苦しさ、何年経っても癒えない心の痛み。日曜作家・竹本晟一 衝撃のデビュー作。 -
悪い山へとつづく怪
街と山。 人と神。 道なき道を魔が通る――。 禍々しく光る宝石の如き怪を詰め合わせた街と山の怪奇取材録。 平日は街で働き休日は山を駆ける狩人、若本衣織。 二つの顔を持つ著者が街中の奇怪な現象から山の神域で猟師たちが体験した恐怖譚まで、この世の怪を根こそぎ狩り尽くす! 街から里へ、里から山へ。道路から獣道まで、怪異はシームレスに続いていく。 真夜中の住宅街を後ろ向きに練り歩く呪いの神輿。その正体は…「縁起の悪い祭り」 環状交差点の中央の島に猿たちの檻がある。だかそれは誰にでも見えるものではなく…「ラウンドアバウト・モンキーハウス」 シルバー人材センターから交番に派遣されている老人と新聞配達の少年の交流。だがそこには違和感が…「交番の南雲さん」 廃団地の窓からそよぐ白い腕の噂。かつて団地の住人だった二人の少年が確かめた真相は…「置き去りの腕」 学校になかなか馴染めない少女にできた友達ノンちゃん。だが保護者会で意外な事実が判明して…「やってきた子供」 母が一人で暮らす田舎の古家。「宮さん」が屋根を修理してくれているというのだが、姿が見えず…「屋根上の修理車」 集落の皆から畜生の家と呼ばれ忌避されている一軒の家。興味をもった移住者が踏み込んだタブーの正体…「畜生の家」 獣害を訴える集落の家屋。調査に訪れた業者が見た戦慄のケモノの姿…「空回る足音」 立ち入るどころか見上げることすら禁じられている家の裏山。その理由とは…「悪い場所へと続いています」 死の気配が漂う場所に見える幻の扉。山で扉が開くのを見た猟師は…「黒い扉」 山で煙草を吸うのに火を忘れた男。山中を浮遊する人魂の火を借りることを思いついて…「人魂たばこ」 罠にかかって死んだ猪の口から洩れる不気味な歌。首を落とすと鼻から白いモノが…「山中蟲」 ほか、禍々しすぎる全17話収録! -
悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞
安倍首相の「腹心の友」がつかみ取った52年ぶりの獣医学部新設。そのレールを誰が敷いたのか? 浮かび上がる米留学以来の“義兄弟”関係、夫人たちのサークル、教育にはびこる政・財・官の利権構造──「政治とカネ」問題で当代一の著者が徹底取材で核心を説き明かした。2018年大宅壮一ノンフィクション賞受賞。 解説・石井妙子 【目次より】 第1章 第二の加計学園 第2章 悪友サークル 第3章 加計の野望 第4章 海外戦略の手助け 第5章 政治とビジネス「商魂」 第6章 国家戦略特区というレール 第7章 下村文科大臣の献金疑惑 第8章 前川の乱「疑惑の核心」 第9章 内閣府VS文科省 第10章 延期された学部の設置認可 終章 政権延命の末 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ワルツ【上中下 合本版】
終戦直後の新宿。街の殆どが瓦礫と化し、明日の行方も見えぬ混乱の中、三人の男女は出逢う。 僅かな金と煙草で組事務所の襲撃を請け負った特攻崩れの城山龍治。朝鮮人であることを隠しながら頭脳と美貌でのしあがろうとする林敬元。 疎開先で強姦されそうになり東京へ流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。 苛酷な運命に抗いながら見えない糸で絡まり合っていく三人の壮絶な人生を描破し、人間の本性と闘争、そして底知れぬ恋情を塗り篭めた昭和スペクタクル小説! 花村文学史上最強のエンタメ小説、合本版登場! ※本電子書籍は「ワルツ 上・中・下」を1冊にまとめた合本版です。 -
ワルツはあなたとともに
ひさしぶりにウェスコット家の人々が集うクリスマス。エリザベスは弟のリヴァーデイル伯爵夫妻に招待されていた。大勢の親族のなかで、ホッジズ男爵ことコリンが居心地悪そうにしているのが気がかりで声をかける。コリンはエリザベスの弟の結婚相手のきょうだいだ。2人はおしゃべりに夢中になり、気づけば互いに特別な想いを抱くようになる。 コリンはかねてより美しく慈悲深い、年上のエリザベスに憧れを抱いていた。家族と疎遠で孤独な生い立ちだった彼だが、エリザベスと過ごす時間を通して家庭を築くことに意義を感じるようになる。 一方エリザベスは魅力的なコリンの若さをあまりにまぶしく感じ、彼と近づきすぎないよう決意する。かつての不幸な結婚生活から愛を信じられなくなっていた彼女だったが…… -
ワルツを踊ろう
容疑者は村人全員! ? 20年ぶりに帰郷した了衛を迎えたのは、閉鎖的な村人たちの好奇の目だった。 愛するワルツの名曲〈美しく青きドナウ〉を通じ、荒廃した村を立て直そうとするが……。 雄大な調べがもたらすのは、天啓か、厄災か⁉ 著者史上最狂・最悪のどんでん返しミステリ! 「まっさらで読めば、滝川野菜のところで おりょ?と騙されます。 あーラッキーだなー自分。最高に楽しんじゃいました。」 新井見枝香(三省堂書店) ●あらすじ 金も仕事も住処も失った“元エリート”溝端了衛が帰った故郷は、7世帯9人の限界集落に成り果てていた。 携帯の電波は圏外。住民は曲者ぞろい。地域に溶け込もうと奮闘する了衛の身辺で、不審な出来事が起こりはじめ……。 -
ワル・ドクター 矯正医官シロウ
「犯罪者かどうかなんて知るか。俺の患者だ」 同僚の尊厳を守るため教授をブン殴り、 大学病院を追われた外科医・神志那士朗(こうじなしろう)。 職を失った士朗に舞い込んだのは、 刑務所で受刑者を診る医師”矯正医官”への誘いだった。 すべてのドアや引き出しに鍵がかかり、 医療者同士で名前を呼ぶことも避けられる。 これまでの病院とは全く違う環境に足を踏み入れた士朗を さっそく待っていたのは、受刑者による刑務官刺傷事件。 十年を過ごした刑務所を出たくないと零す患者、 罪を犯した弟のために治療同意はできないと言われ、死に瀕している患者……。 塀の外からは「犯罪者を救うべきなのか?」と問われるが、 患者であり受刑者である彼らと向き合ううち、 士朗の瞳には再び医師としての矜持が宿る。 己の正義のためには力づくでも道を切りひらく 型破りなニューヒーロー、誕生! 『このクリニックはつぶれます!』の著者による、かつてない刑務所医療小説。 《もくじ》 一話 来訪者 二話 大和医療刑務所 三話 塀の外へ 四話 家族 五話 矯正医官・神志那士朗 六話 Dr. プリズン -
わるもん
【第42回すばる文学賞受賞作】――純子ちゃんもあるやろ、お父さんに有罪だしたこと。硝子職人の父はいつの間にか「箕島家」から取り除かれてしまった。工場(こうば)で汗を流して働く以外は縁側から動かず、家族を見なかった父はどこへ行ったのだろう。笑顔が増えた母、家には寄り付かない姉の鏡子と祐子。ときどき現れる「ミシマ」さんという男性。純子だけが母の視線を受けながらずっと家にいる。大好きなレーズン、日課の身長測定、ビーカーで飲む麦茶、変わらない毎日の中、あるときから純子は父の「コンセキ」を辿り始める。日本のどこかで営まれる家族の愉快でちょっと歪んだ物語。 -
割れたグラス
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》創刊! 小社の海外文学路線を切り拓いた《世界幻想文学大系》、のちのブームを決定づけた《ラテンアメリカ文学叢書》の刊行開始から約半世紀。 これまで日本で語られることの少なかった20世紀後半から現代までの芳醇なアフリカ文学の世界を本格的に紹介すべく、そして遠く離れた日本の読者が抱くアフリカへの印象をより豊かなものとすべく、《アフリカ文学の愉楽》が刊行開始! 第1回配本は、現代アフリカ文学随一のヒップスター、コンゴ共和国出身のアラン・マバンクによる代表作! コンゴ共和国の港湾都市ポワント=ノワールの下町にあるバー"ツケ払いお断り"。 バーの主人《頑固なカタツムリ》からの依頼で、《割れたグラス》はバーとその常連客たちとの日々を思いのまま1冊のノートに書き留めていくことになる。 何枚ものオムツを穿いた《パンパース男》、フランスかぶれの寝取られ《印刷屋》、誰よりも長く放尿できると豪語する《蛇口女》など、いずれ劣らぬ酔客たちの奇怪な逸話が次々とノートに綴られていく。 やがて、《割れたグラス》は自身についても書きはじめるのだが……。 作家としてはじめてコレージュ・ド・フランスの招聘教授に着任、また国際ブッカー賞の選考委員を務めるなど、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして活躍の場を世界的なものへと広げている、アラン・マバンクが放つ驚異の傑作がいまここに! フランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、ルノドー賞最終候補作にして、英国ガーディアン紙が選ぶ「21世紀の100冊」にも選出された、酔いどれたちのめくるめく狂想曲! -
我、鉄路を拓かん
海の上に、陸蒸気を走らせる! 明治の初めに、新政府の肝煎りで、日本初の鉄道が新橋~横浜間に敷かれることになった。そのうち芝~品川間は、なんと海上を走るというのだ。この「築堤」部分の難工事を請け負ったのが、本書の主人公である芝田町の土木請負人・平野屋弥市である。勝海舟から亜米利加で見た蒸気車の話を聞き、この国に蒸気車が走る日を夢見ていた弥市は、工事への参加をいち早く表明する。与えられた時間はたった二年余り。弥市は、土木工事を生業とする仕事仲間や、このプロジェクト・チームを事実上率いている官僚の井上勝、そしてイギリスからやってきた技師エドモンド・モレルとともに、前代未聞の難工事に立ち向かっていく。来たる2022年10月14日は、新橋~横浜間の鉄道開業150年にあたる記念すべき日。この日を前に刊行される本書は、至難のプロジェクトに挑んだ男たちの熱き物語であり、近代化に向けて第一歩を踏み出した頃の日本を、庶民の目で見た記録でもある。 -
われらが痛みの鏡
かつて傷痍軍人エドゥアールの仮面造りを手伝った無口な少女ルイーズも、いまでは30歳になり、教師をするかたわら、週に一度、近くのレストランでウエイトレスをしていた。だが常連客のひとりである老医師の奇妙な願いに応えてから、次々に驚くべき事件に巻きこまれてゆく……歴史ミステリ三部作待望の完結篇! -
我らがパラダイス
細川邦子(48)は兄・三樹男(53)に憤っている。父・滋(82)の面倒をみるというから、兄夫婦に実家を明け渡したのに、父のぼけがはじまった途端、兄嫁・登喜子(56)が家出をしたというのだ。嫁にガツンと言えない頼りない兄に父を任せるわけにいかない……期せずして、邦子の介護の日々が始まった。 田代朝子(54)は看護師の仕事を辞し、寝たきりの母・チヅ(78)の介護中。そこに、リストラされた弟・慎一(53)が転がり込んできた。職探しもしない弟のために家計は逼迫、朝子は広尾にある高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」で働きはじめる。 丹羽さつき(52)はセブンスター・タウンの従業員。80間近の父・貢と、母・ヨシ子はともに元気で、周囲にうらやましがられるほどだったが、父にがんが見つかり、闘病むなしく死去。母の老いもにわかに進み、さつきの平穏な日々は終わりを告げた……。 坂道を転げ落ちるように悪化する父の認知症。より時給のいいパートを探し、セブンスター・タウンで働きはじめた邦子が目にしたのは、入居費8000万円をやすやすと支払い、ホテル並みの施設で悠々と暮らす豊かな老人たち。母を手頃な施設に入れることに決めた朝子も、老いた母と困窮していくさつきも、自らの状況と、セブンスター・タウンの住人たちとの「格差」に愕然とする。いつしか3人は力を合わせ、親を空き部屋に住まわせたり、ぼけた入居者と自分の親をすりかえたり、それぞれの危機を乗り越えるため、一世一代の「計画」を企てる! はたして「貧者の逆転劇」の結末は?? -
われらがボス
吐く息も凍る一月のアイソラ――六人の男女は溝の中で折り重なるように息絶えていた。刑事たちも思わず眼をそむけるこの残酷な大量殺戮は、数日後行われた一人の男の供述によって、驚くべき真実を暴き出した。拮抗するギャング団の三つどもえの抗争が生んだ、この血塗られた殺人の真相とは? -
我らが緑の大地
森のあらゆる生物が襲い来る! 植物の「魔の手」から 逃れられるか!? 人類の命運を託されたのは、 ワーママ研究者と、その息子 震撼のパニックサスペンス! スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。コマツナは虫にかじられると毒を合成したり、SOSを出して虫の天敵を呼び寄せたりするなど、植物もほかの生物と同様、驚くべき知性を持っていることがわかってきた。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて緊急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……? -
我ら級友たち
青春、それはどんなに奔放自由であっても一抹の憂愁が通底している。自己の存在感や充実感を求めて夢を追い夢に縋り、そして、そのぬかるむ夢に躓き足を掬われ、傷ついてよろける。それでも並大抵でない再起を目指して再びチャレンジする。 プロのジャズピアニストを志しながら、突発性難聴を患って夢を絶たれた茉莉。 幼くして父親を亡くし、母親に早く楽をさせたいと、高校を出て直ぐに印章彫刻師の職に就いた謙一。 ラグビーのスクラムに潰されて首の骨を折り、二十二歳で早逝した達哉。 子供の頃から野球に夢中になり、女子プロ野球リーグ誕生と同時にプロの投手となった由香。 自分を裏切った男を刺して刑務所に入った孤児のホステス遼子。 達哉の葬儀の後で言った謙一の言葉が象徴的である。 「人間、生きている時間じゃ無くて、何を思い、何をしたかが問題なのだ。如何に納得した充実感を持ち乍ら生きるかが重要なのだ。自分の信じるものに向かって闘い続けることが生きるということだ!」 -
われらの狩りの掟
◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ ◆第三歌集 ウェルニッケ野に火を放てそののちの焦土をわれらはるばると征く 私にとって歌とはずっと、失われたもの、決して手に入らないものへの思いを注ぎ込む器だった。それが、この歌集を手に取ってくださった人が抱え持つ喪失や希求と響きあうことがあればと願うのみである。 (あとがき) ◆自選五首 無傷であることに傷つく葉桜の下あたらしい帽子を被り 光年という距離を知りそれさえも永遠にほど遠いと知った 奈落その深さをはかりつつ落ちてゆくくれないの椿一輪 ハーブティーにとかすはちみつひと匙の慈悲それで人は生きられるのに みなそこのさくらよさくら海が陸はげしく侵し尽くした春の -
われらみな、星の子どもたち
どこ行ったって、へこたれんと生きていく。 それが能登の人間や――。 懸命に生きようと見上げた空には、いつも「星」があった。 父が語り始めた、波瀾万丈の生涯を送った一族の物語とは――。 人生の輝きが胸を打つ、感動のファミリーストーリー。 2024年元日、能登半島に震度7の地震が襲った。大阪で暮らすホテルマン・星場恵介は、故郷で震災が起こったことを入院中の父に伝えた。 能登半島で生まれ育った両親は戦後、若くして大阪に出、今は二人とも入院生活をしている。同じ病院にいながら会うことのできない両親を案ずる恵介に、父はこれまで語らなかったふるさとでの母との思い出、そして故郷を離れ波瀾万丈の人生を送った一族の話を語り始めた。 著者渾身の新たなる代表作。 -
われら闇より天を見る
2023年本屋大賞翻訳小説部門第1位 自称無法者の少女ダッチェスが住む町に帰ってきた30年前の事件の加害者。彼の帰還は、ダッチェスを苛烈な運命へ巻き込んでいく。 -
我々の死者と未来の他者 戦後日本人が失ったもの(インターナショナル新書)
なぜ日本人は、気候変動問題に対する関心が低いのか。そのヒントは司馬遼太郎や村上春樹らの小説、さらに『鬼滅の刃』『虹色のトロツキー』『満州アヘンスクワッド』などの漫画作品にあった。「未来を変えること」と「過去を新たに見出すこと」は別のものではない。両者は同じ対象を二つの側面から眺めたのであり、その視線は緊密に結びついている。哲学から現代思想、文学、サブカルチャーにまで精通する著者が、日本人が切り捨ててきた<我々の死者〉、そして〈未来の他者〉をキーワードに、過去・未来と現在との「分断」の正体を暴く。 -
我々の星のハルキ・ムラカミ文学
ハルキ・ムラカミの文章はいかにして日本から世界=惑星の隅々まで届くのか。 村上春樹は、日本を舞台に日本語で描かれた作品を、日本から世界へ向けて発信し続けている。その意味では「日本のローカルな」作家ではなく、かといって「米国発のグローバルな」作家でもない。この「惑星的思考」ともいうべき村上春樹の世界観を、国内外の村上春樹/ハルキ・ムラカミ研究者が共に検証する珠玉の論考の集成。 【目次】 はじめに「日本」の村上と「惑星」のムラカミ ◉翻訳◉ 第1章 ヨーロッパに浮かぶ二つの月 第2章 村上春樹『国境の南、太陽の西』の新旧ドイツ語訳 第3章 一九八五年の「相棒」とは誰だったのか ◉歴史/物語(hi/story)◉ 第4章 『海辺のカフカ』における時空 第5章 村上春樹作品にみる「神話的思考」と物語の構造 ◉海外作家◉ 第6章 『羊をめぐる冒険』をめぐるゴールド・ラッシュの点と線 第7章 ここは僕の場所でもない ◉紀行◉ 第8章 村上春樹の紀行文と小説における相互影響について 第9章 『ノルウェイの森』誕生の地 ローマ・トレコリレジデンス探訪記 第10章 『海辺のカフカ』を歩く ◉村上春樹関係年譜◉ おわりに 加藤典洋「的思考」と村上/ムラカミ批評の未来 -
我々の恋愛
20世紀最高の恋愛は、間違い電話から始まった! 2001年、日本の山梨で『二十世紀の恋愛を振り返る十五カ国会議』が開催され、世界中の恋愛学者が集まった。そこで「20世紀最高の恋愛」としてグランプリに選ばれたのは、日本のありふれた若い二人の、世にも不器用で奇妙な恋だった――。1995年の日本から2001年のアメリカへ、電話線とネット回線がつなぐ、時代の転換点に生まれた恋の物語。作家・クリエイターとして幅広く活躍し、『想像ラジオ』(野間文芸新人賞受賞)で大きな注目を集めた、いとうせいこうの本領発揮、多面的な魅力に満ちた長編小説。 -
我を忘れて俺に生きる。俺に生きる俺 我は忘れた。
誰が何と言おうと「自分を誉め讃える」作品だけをつくり続ける詩人の23冊目となる詩集は、文庫判としては初となるアルティメット・ベスト!! これまで発表してきた2000を超える作品の中から、過去の魚武詩集で読者から人気を集める詩、朗読ライヴでファンを熱狂させてきた詩など、魚武本人が選びぬいた133編を収録したベスト版! 唯一無二の生き様をもつ詩人の珠玉の詩が並ぶ1冊。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
1(ONE)
大学生の玲奈は、全てを忘れて打ち込めるようなことも、抜きんでて得意なことも、友達さえも持っていないことを寂しく思っていた。そんな折、仔犬を飼い始めたことで憂鬱な日常が一変する。ゼロと名付けた仔犬を溺愛するあまり、ゼロを主人公にした短編を小説投稿サイトにアップしたところ、読者から感想コメントが届く。玲奈はその読者とDMでやり取りするようになるが、同じ頃、玲奈の周りに不審人物が現れるようになり……。短大生の駒子が童話集『ななつのこ』と出会い、その作家との手紙のやり取りから始まった、謎に彩られた日々。作家と読者の繋がりから生まれた物語は、愛らしくも頼もしい犬が加わることで新たなステージを迎える。 -
湾岸道路
「格好いい」と「くやしい」で生きている 1組の夫婦がいる。2人は「肉体」派だ。 片岡義男の小説がいつもそうあるように、2人の関係の齟齬をそれぞれが所持して1人でわだかまる、というようなことは一切ない。 男は妻を何十回も「美人だ」とほめちぎる。 女にも悩みはない。いささかの浪費癖があるが、だらしなさではない。 ところがある時、道が2本になった。1人に1本になった。 その唐突さの前に女が感じるのは「くやしさ」だ。 すぐれた肉体の持ち主である彼女は悲しむ前にエクササイズを自らに課し、 そして新たに再出発する。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
ワン・キッス
ワン・キッスは、最後のキス。 片岡義男の小説において 「彼女」と「彼」は偶然に出会う。 昨日までは互いの存在をまるで知らなかった同士だ。 夜のスナック。同じ曲をジュークボックスでかける、という偶然。 帰る家がない、という出来過ぎの状況。 夜の東京の、遊歩道。世田谷、環七、環八あたり。 2人が歩く、昼とは違う表情の東京が美しい。 やがて偶然(またしても偶然だ)に自転車を手に入れる。 自転車によって、2人の移動エリアは一気に拡大する。 そしてワン・キッス。それがまさかの、最後のキス。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。76年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
王先生の薬膳レストラン
主人公・日夜子は通勤途中、腹痛で気を失い古い洋館に運ばれ、王と名乗る美麗極まる男性からそこは自分が働くレストランだと告げられ―。魅力溢れる男性陣が女性の心と体を癒してくれる薬膳レストランへようこそ! -
王先生の薬膳レストラン~春のレシピ~
世田谷区奥沢にあるイケメンだらけの薬膳レストラン。王先生と呼ばれるミステリアスなシェフは体の不調を原因を見抜き、その人に合うメニューを出してくれるという。日夜子の運命は……? カバーイラスト/竹中 -
ONE
“日本一チケットがとれない”演劇ユニット、大泉洋も所属する「TEAM NACS」のメンバー・戸次重幸の一人舞台『ONE』とのコラボ書籍。2014年1月から1人で全国1万2千人をも動員する舞台『ONE』(チケット即完売!)のサブストーリーとなる、6つの短編を、戸次重幸が「ダ・ヴィンチ電子版」で書き下ろし。その小説&舞台の戯曲&そして1万5千字にも及ぶロングインタビューを一挙収録。完全版「ONE」がここに。小説版と舞台版で「視点を変えて」楽しめる、“2度、面白い”本。本書には自らもTEAM NACSに所属する戸次本人が「これはドキュメンタリー」と語るほど、劇団事情のリアルさを織り交ぜた一編など、多彩な作品が並んでいる。みんな、そんなに偉くない。でも偉くない人たちで社会は成り立っている。戸次重幸が初の小説で描いたのは、そんな“しようがない”愛すべき人たち。ほろ苦くて、軽快で、舞台を愛する全ての人に贈りたい一冊。装画と挿絵は『変身のニュース』のマンガ家、宮崎夏次系(『モーニング・ツー』で連載中)が描き下ろし。 -
ワンダーキッド・レオ セレクション編 1巻 平凡なサッカー少年がイギリスの地で世界最高峰リーグに挑む話
<B>カバーイラスト、小林有吾さん(『アオアシ』)描き下ろし! 霜降り明星・せいやさん推薦! 「文字だけでここまでサッカーの試合を観られるのか!」 世界17カ国で出版!シリーズ累計40万部! 大人気サッカー小説がついに日本上陸! 子どもから大人まで胸が熱くなる!</B> [推薦文] ファンタジーなのに、ファンタジーじゃない。 心躍るサッカー少年の冒険譚だが、ピッチ上での出来事は解像度が高くリアリティがある。 戦術眼を磨き、プレイ精度をあげていくレオ少年は、英国リーグのどこまで這いあがれるのか? ──幅允孝(ブックディレクター) アメリカの小さな町で生まれ育ったレオ・K・ドイルは、海を見たことも飛行機に乗ったこともない12歳のサッカー少年。ある日、レオのプレイを目にしたプロのスカウトから、プレミアリーグのビッグクラブ「ロンドン・ドラゴンズ」のユースチーム(通称〝アカデミー〟)のセレクションに招待される。驚きを隠せないレオだが、見知らぬ土地で人生最大の冒険に乗り出す決心をする。 はたしてレオはアカデミーにふさわしい選手になれるのだろうか? ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
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