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Posted by ブクログ
地球が数年後に星と衝突して滅亡するというニュースが飛び込んだ。公式に発信されたということもあり、各地で暴徒化し、世界は大混乱。そして現在、滅亡まで110日。ある高校では教師が次々失踪、自習ばかり。そんな状況だが、ある部活は元気に探求している。その名は、「滅亡地球学クラブ」。終わりを迎えようとも、今しか出来ないことに没頭する高校生達の物語。
地球が滅亡ということでしたが、その世界観は、終戦直後?と思うくらい、様々な制約や争奪戦が繰り広げられていました。今までの当たり前だった生活が一変し、色んな想定されそうな状況が描写されているのですが、現実にこんな事が起こるとなると、自暴自棄になりそうで、恐怖を感じてしまいました。ただ、この作品は、全体的に「青春小説」の印象でした。
高校を舞台にした青春物語でしたが、初めの段階では、登場人物は中学生?と思うくらい、天真爛漫な雰囲気が出ていました。
滅亡するというのに元気な人達ばかりで、単純な性格なのかなと思っていましたが、章を進めるごとにメンバーの過去が明らかになっていきます。その過去ときたら、まぁ深刻な事が次々と出てきて、結果として複雑な人達ばかりじゃんと思ってしまいました。
それぞれが抱える葛藤や悩みが背景にあることで、登場人物たちにグッと深みが増していました。「大人になれない」「どうせ無駄」だけれども、最後の最後まで探求している部活動の姿に勇気を与えられたような感覚がありました。
「地球滅亡」という暗い雰囲気を放っていますが、登場人物たちの明るさに終始どんよりとした気持ちではなく、明るく軽い気持ちで読んだ気分になれました。
全体として、青春さが際立っていました。特に後半での展開では、〇〇を助けるシーンがあるのですが、よりクラブでの団結力や仲間意識が強くなって、良いチームだなと思いました。
終わりが分かっていても、決して諦めずに行動を起こす。自分だったら、なかなか積極的には出来ませんが、友情や仲間があっての行動にすごいと感じました。
このまま此処で終わりを遂げるのか?シェルターで過ごすのか?はたまた・・・。様々な答えがあるかと思いますが、高校生たちはどんな答えを出すのか?
結果として高校生達が導き出した答えが良いか悪いかわかりませんが、読んでいて後悔ない人生を歩みたいなと思いました。
刻々と地球滅亡が近づくとき、自分だったらどうするか?
じっくり考えたいと思います。
Posted by ブクログ
人生とは、なにかを諦めていくことだと思う。
地球が滅亡するとしたら、なにをしたいかと考えるときに、前はもっとあれもこれもと思っていた気がする。それこそ、伊坂幸太郎の「終末のフール」で、「地球が滅亡しても同じことをする」プロボクサーに憧れて、それくらい「自分のやりたいこと」にたどり着きたいと思ったものだけれども、今もう一度考えると、最後になるなら、本を読んで過ごしたいなとかそういうところに着地して、それなら結局、あまり日常と変わらないじゃないかという気がしてしまう。
前は、「いつか行ってみたい」と海外の観光地をいくつか思い描いていたのだけれども、「行きたい」より「面倒くさい」がいつしか上回ってしまった。お金も時間も、どうにも都合がつかないわけではなかったのに、「行かない」選択をし続けてきたのは私自身だ。
人はきっと大きな可能性を持って生まれてきて、それをいろいろ選んで、同時に諦めて、大人になっていく。
高校生は、可能性が狭まりすぎないけれども、何かを選べるほどには成長していない頃合い。友だちの娘さんは高校の文理選択で、「選びきれないからもう大学行かない」と言い出したらしい。親としては「とりあえず無難に書いておけ」と説得したらしく、親視点としてはまったくもってその通りだけれど、娘さんの気持ちもとても分かる。
なにかを選ぶのはなにかを諦めること。
滅亡地球学クラブの彼らには、「とりあえず」という選択肢がなくて、短期間で、何を選び取るのかを決めるよう強いられている。
両親がいるからこそ、自らの「死に方」としてきっちり選んでいる玉華と、両親がいないなかで、なにを選ぶか模索し続ける碧。
なんというか、親視点から思うところも多すぎる。
諦めたものが大きすぎる気がするけれども、多分、「自分で選んだ」という実感こそが、一番手に入れないといけないものなんだろう。
滅亡を前にした、少し退廃的な、ずっと諦めのモヤがかかったような空気のなかで、それでも青春をきっちり楽しんでいく様子は、どこか切ない。
最後、誰もいなくなったなかで、二人日常を続ける玉華と碧は、でもやっぱりひとつの理想をつかんだんだろうなと思う。
Posted by ブクログ
地球に妖星デルタが衝突し、滅亡するまであと110日
暴動がおこり、情報は統制され、混乱する世の中
先生も次々と失踪し、自習の授業が増え続けるとある高校
滅亡地球学クラブのメンバーは
地球滅亡まで各自のやりたいことを探し、活動を粛々とこなしていく
妖星の観察 ピンホールカメラを使い巨大写真を撮る
地球消滅後の地域史を作る
妖星デルタは本当に衝突するのか?
地球は本当に滅亡してしまうのか?
自分たちにはどうやら来年はない…らしい
でも、今やりたいことを
大好きな仲間たちと
地球が滅亡するその日まで
やり続けたい
終末に向かう閉塞感の中で描かれるほの暗い青春小説
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