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Posted by ブクログ
『87分署シリーズ』三作目は、拮抗するギャング三勢力の抗争を描いたハードなストーリーで、前作の『通り魔』からは13年の月日が流れています。
物語の始め、キャレラとクリングが登場する際に13年という時間が経過していることが記述されているのですが…ここで、私たちは驚愕の事実を知ることになります。
あのクレア・タウンゼントが、すでにこの世を去っているという悲しい知らせを、こんなにも冒頭で打ち明けられるとは。
かくして、脳天への強烈な一撃を与えられたような始まり方をする本書には、もう一つ新たな手法が用いられています。
それは、時系列的に進行する物語の大筋に、ギャングのボスの供述がことわりもなく交錯してゆくという点です。
実力伯仲のギャング団の三つ巴の抗争がいかにして進行していったのかを、ボスの供述が明らかにする一方---キャレラとクリングが『死ななくても良かったはず』の男の殺人について、いかにして真相を明らかにしてゆくのか---
両者はラストで一つの真実へと、見事な一致を見せます。
エド・マクベインの新たな試みともいえる斬新な構成が、何ともいえないやり切れなさや、スリリングな描写を巧みに演出しているのです。
前作では新婚旅行で出番のなかったキャレラ。
今作では、彼の大活躍が見られることでしょう。
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