無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
アロマオイルを纏(まと)った肌をぶつけ合い、のぼり立つ匂い。調香師との情事は、私に長い愛人生活を終わらせる予感を抱かせた。あの光景を目にするまでは――(「アンビバレンス」)。年上の人妻経営者に持ちかけられた三か月間の恋人契約。俺に抱かれ、女の喜びを感じると話していた彼女は、なぜ突然いなくなったのだろう(「バタフライ」)。記憶と熱を一瞬で呼び覚ます特別な香り。五編の恋愛小説集。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
香りをテーマにした恋愛短篇集。
嗅覚を表現した言葉の数々、その多彩な表現のバリエーション、記憶との結び付きなど、、さすがでした。
読んでいるうち、嗅覚に贅沢な刺激がほしくなり、香水を纏って、その世界観を感じながら読み進めました。
印象的だった作品
「アンビバレンス」
調香師の安藤との、精油を使ったシーン。
『オレンジの木の下に咲き乱れる花々のような。旅したこともないはずの地中海の風に吹かれたような。かの思えば、深い森の奥、苔のしとねに身を横たえたかのような…。』
『悩みも吹き飛ぶ明るく幸福な香りから、高貴さお愛くるしさを併せ持つ優雅なそれへ。また少したつと、くらくらと眩暈がするほど蠱惑的な香りに…』
「サンサーラ」
骨董屋の店主の安心できる香り。
『かすかに麝香のよくな沈香のような、何と言い表せばいいのだろう、深い森や苔や土を連想させる香り』
輪廻。悠久の時など生きられない。
『もしかして、私にとって今生はすでに、初めてのものではないのだろうか。もう何度も生まれ変わって、そのたびに、香りを頼りにこの人を探していたのでは…』
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
【無料】村山由佳デビュー30周年記念「集英社全作品試し読み小冊子」
試し読み
小説・文芸