悪い血

悪い血

小説・文芸
1,800円 (税込)

9pt

第175回芥川賞候補作

「私がこれまで何も選ばずにいようとしていたのは、選んだその瞬間に過去を罰せられる気がして怖かったからだ」

奔放に生きてきた私の身体に突然つきつけられた衝撃。採取された血を取り戻しに、ビジュー付きのサンダルで病院へと向かう私の中に、過去のさまざまな行いがよみがえる。

圧倒的な「罪と罰」の物語。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春e-book
  • タイトル
    :
    悪い血
  • タイトルID
    :
    2342580
  • ページ数
    :
    128ページ
  • 電子版発売日
    :
    2026年07月07日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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悪い血 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    別の作品目当てに買って、つまみ読みしていた文學界2026年6月号。芥川賞候補作の中にあった本作が、その号に掲載されていると知ってダンボールの中から引っ張り出して読んだ。

    妊娠をきっかけに、夜の街を歩きながら自身の過去を振り返る主人公・茜。
    夜というのはなんだか色々考えすぎてしまう。それこそ見通しのよくない夜道をふらふらと歩いていくみたいに過去を遡って考えたりして、なぜ自分はあんなことをしたのか、とか思う。うじうじと悩んでいるうちに朝が来て、太陽が空の色を黒から白、白から青へと変えていく。それにつれて頭の中に黒く立ち籠めてた悩みも薄まっていく。みたいなことはよくある。
    そんなふうにして考えるのはたいていはちっぽけな悩みだけど、本作で扱われるのは、妊娠(命)と、それに伴い思い返される自身の過去の過ち。けどそんな重いテーマでさえ、他人から言わせれば、そんなに考えすぎないで良いんだよ、ということもあるんだと思うと救われる。
    でもそんな救いも一瞬のもので、夜が来ればきっとまた人間は悩みの中を彷徨い歩く、というのを繰り返す。
     
    僕自身も、悩んだり落ち込んだりしたとき、家でじっとしていられなくて散歩に出かけることがある。自身の過去に罪の意識を持ち、夜の街でもがく彼女のことが愛おしく思えた。

    0
    2026年10月09日

    Posted by ブクログ


    自分の過去への許せなさかから来る罪悪感。
    今もなお続く潜在意識的にある其れ。
    その罪深さから自ら抉り出して全てを曝け出しているよう。
    悪い血を採られ取り返そうと動く時間の中で、夜の街を彷徨い惑い揺蕩い、心情の揺らぎが何かや誰かを思い出す。現実ではとても短い時間なのだと思う。
    誰かへの罪は誰かから受ける罪で滅ぼされるのか、それとも贖罪として十字架を背負うのか。

    0
    2026年08月09日

    Posted by ブクログ

    過去の自分のよからぬ行い、罪から、何か罰せられるような気になる…話し。罪と罰と赦し?

    ビジュー付きの、9cmのピンヒールで歩き回り、ストラップが食い込んで脚が痛む…だなんて、もはや十分に罰だと思うが…
    ラストー

    0
    2026年07月16日

    Posted by ブクログ

    学生時代、ゼミの教授がこんなことを言っていた。

    「あなたたちの先輩でね、性に奔放な女学生がいたんだけど、結婚して妊娠したの。その時に会いにきて旦那じゃなくて過去に遊んできた男の誰かに似てたらどうしようって相談してきたのよ」

    そんなこと、あるわけないだろ。


    その時の私はそう思った。

    そして今。
    現在に至るまで。
    性に奔放だったのは私も同じ。

    将来を考える相手と将来の話をする。
    子供ができたらなんて話をする。

    その時に思うのだ。
    今までの私の行いのせいで、将来の子供が
    不完全だったら、どうしよう。

    本作「悪い血」は、
    性に奔放な主人公が妊娠したことで、過去の自分の行いを思い出す物語だ。

    後悔とかではない。
    ただ男と女という関係性の中にある「性」は
    軽率に求め合うくせに、その先の結果は一生を左右するものだ。

    愛だとか、性欲だとか。
    そんなよく分からない概念の先に、
    現実的な『命』が宿る。

    急に圧迫される腹。
    ずっと気怠い感覚。

    そんなものを感じれば感じるほど、
    過去の行いの全てが降りかかるように思える。


    文章が長く、たまに目がさらさらっと
    文字を読んでしまったけど、常に主人公の頭の中を読んでいるようだった。

    主人公は常にどっちつかずなのに、
    罰せられるべきどと怯えている感じが
    文章から伝わる物語だった。

    0
    2026年10月21日

    Posted by ブクログ

    面白かった。場面転換がわかりにくいけどそこはよくて、なんか日本語が引っかかる感じで少し読みづらかった。

    0
    2026年10月17日

    Posted by ブクログ


    若くて稼ぎが少なくて優しい男。
    百戦錬磨のお姉さんにこの男の子が太刀打ち出来るのか。
    そしてお姉さんがこの男の子で満足できるのか。
    和やかな2人のお食事シーンになぜか緊張を覚える。

    数々の武勇伝を想起しつつ、産院で採血した、きっととんでもない結果を叩き出すに違いないヤバい血を奪還すべく、素足にサンダルで足を擦りむきながら歩く。

    お姉さんのお父さんが言ったように罰せられるとは思わない。

    だって、うちの子供は無事だ。

    自分の罪が子供に引き継がれるなんてことがあったら大ごとだ。

    最後に下腹部から出たものは不正出血か流産か。
    妊娠継続なら血液はどうしよう…と、まだ奪還を考えているお姉さんが可笑しい。
    なるようにしかならないのだから、ヤバい血を引っ提げて堂々と妊娠し出産したらいいのにさ。

    0
    2026年10月07日

    Posted by ブクログ

    第175回芥川賞候補作
    慶應義塾大学在学中にAV女優となり、東大大学院を経て日経記者に、そして作家となかなか特異な経歴を持つ鈴木涼美の私小説的作品らしい。

    妊婦検診で採られた血液を、「悪い血」と思い込み自ら取り返しにいく女性。
    彼女の経歴は、男性である自分には経験できないことだらけなので、ぼんやりと想像するのが精一杯。
    したがって、本書についても「ふーん」という感想が多くなるが、難解なテーマにしては文章が平易で読み進めやすい。
    そして終章まで、やはりわからないまま読み終えた。

    0
    2026年09月29日

    Posted by ブクログ

    作者の鈴木さん曰く
    「今回の芥川賞を(受賞した「ゾンビ回収婦」と)同時受賞出来なかったのは、某選考委員が強硬に反対したから」だそうですが、自分が委員でも強硬では無くてもバッテンつけちゃうかも…

    0
    2026年08月27日

    Posted by ブクログ

    妊娠時の採血するも過去の奔放な生活が心配でサンプル奪取するため病院へ。なんともはやハチャメタな展開だけど、様々な人間たちとのオムニバス展開!
    芥川賞取れなくて残念だけど、これって鈴木涼美さんの自伝ですよね。

    0
    2026年08月19日

    Posted by ブクログ

    作者が元セクシー女優ときいて本により深みを感じます
    ただ過去と現在が混在してて時系列の把握が難しいなと思いました
    過去の出来事によりこれからの普通の未来を送ることが怖くなった話と誰かが書いててすごく共感

    芥川賞受賞作含め候補作品を他にも読んでみようと思いました

    0
    2026年08月11日

悪い血 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春e-book
  • タイトル
    :
    悪い血
  • タイトルID
    :
    2342580
  • ページ数
    :
    128ページ
  • 電子版発売日
    :
    2026年07月07日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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