ワルツ(上)

ワルツ(上)

924円 (税込)

4pt

4.1

終戦直後の新宿。街の殆どが瓦礫と化し、明日の行方も見えぬ混乱の中、三人の男女は出逢う。僅かな金と煙草で組事務所の襲撃を請け負った特攻崩れの城山龍治。朝鮮人であることを隠しながら頭脳と美貌でのしあがろうとする林敬元。疎開先で強姦されそうになり東京へ流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。苛酷な運命に抗いながら見えない糸で絡まり合っていく三人の壮絶な人生を描破した、昭和スペクタクル小説、ここに開幕!

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  • ワルツ(上)
    924円 (税込)
    終戦直後の新宿。街の殆どが瓦礫と化し、明日の行方も見えぬ混乱の中、三人の男女は出逢う。僅かな金と煙草で組事務所の襲撃を請け負った特攻崩れの城山龍治。朝鮮人であることを隠しながら頭脳と美貌でのしあがろうとする林敬元。疎開先で強姦されそうになり東京へ流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。苛酷な運命に抗いながら見えない糸で絡まり合っていく三人の壮絶な人生を描破した、昭和スペクタクル小説、ここに開幕!
  • ワルツ(中)
    924円 (税込)
    占領下の新宿。城山は彼を慕う血気はやる若者に担がれ、城山組をたちあげる。新宿へと流れ着いた百合子は博徒・館岡組に身を寄せ、組長と結ばれる。一方、己の暴力衝動が抑えられなくなった林は米兵狩りを始め、彼らに襲われた百合子を助けたことが縁で、館岡組の食客となる。城山と林は百合子の凜とした美しさに惹かれていく――。極上の三角関係が奏でる闘争と恋情の瞬間。魂揺さぶるエンタメ巨編、いよいよ佳境へ!
  • ワルツ(下)
    880円 (税込)
    百合子。城山。林。互いに惹かれ合うも添い遂げることができない三人の恋情は、城山組と館岡組の抗争で引き裂かれていく。一度は、共通の敵・利根川を倒すために手を結んだ城山と林だが、二人は百合子を巡って闘わねばならぬ運命にあった。館岡組を継承し、母となった百合子がその時とった行動とは……。三人の抑え切れぬ情愛の果てにあるものは何か。人間の本性を極限までに描いた大河小説、堂々の完結!

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ワルツ(上) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月20日

    昭和20年。戦後の空気感が映像もない、文字だけの世界で情景がリアルに伝わる。
    常に「死」というもが隣り合わせの混沌とした状況。
    戦争の敗北により今まで正解だと思っていたことが不正解になり、不正解だと思っていたことが正解になる。まさに革命元年。
    そんな時代の日本で、懸命に生きようとした3人が織りなすワ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年07月24日

    憎しみいっぱいに人を愛すとはどういうことか。花村先生の本を読むたび思う。愛されたいと思わない恋愛はフィクションでしかない。リアルな恋愛はえげつない。憎しみと向き合えるのか。

    0

    Posted by ブクログ 2019年09月13日

    知人と同時に読み始め、大興奮の小説だった。
    主要人物三人の熱い魂に胸揺さぶられた。
    作者の戦争への洞察が鋭い。

    0

    Posted by ブクログ 2016年06月09日

    終戦直後の新宿での話。
    任侠モノと言えば確かにそうなのだけれども、わずか70年前の東京をこの目で見ているかの様な描写に、ついつい任侠モノだと言うことを忘れてのめり込んで読んでしまいました。

    ちなみに私、映像での暴力シーンが本当に苦手で
    血なんか出ちゃったもんなら即座にテレビを消す。
    他人の血を見る...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年08月10日

    204.8.10ー57
    花村満月炸裂のエログロさや、戦後の混乱期の悲惨さの中にも、これは大人の為の任侠世界を舞台とした童話ではないかと思わせるものがある。

    0

    Posted by ブクログ 2015年09月19日

    一時期、自分の中でヤクザにものすごく興味があったので読んでみた!なんとも…。続きを飲んだらハマるのかもしれないけど、文章がくどく感じる。

    0

    Posted by ブクログ 2012年03月06日

    終戦直後が舞台の極道小説。

    花村萬月さんは昔から好きな作家で、
    「ゴッドブレイス物語」「皆月」「ゲルマニウムの夜」あたりを読んでました。
    まー、とにかく暴力と性を描かせたら一級品なんですが、
    最近ちょっと丸くなったのかな?

    「ゲルマニウムの夜」の頃はなんというかこう、
    鋭利なものを突きつけられる...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2011年10月27日

    エログロな文章にちょっと引いてしまうが、読ませる力はある。冒頭の単身殴り込みのシーンは、そのへんのやくざ映画より迫力がある。人間の欲望をもろに描いている、その文章は生々しくて、戦後の貧しさ、混沌、暴力、をリアリティーをもって描いている。城山、林、百合子の三角関係の展開に興味津々。

    0

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