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26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす! 第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。
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「悪い夏」
2025年3月20日公開 出演:北村匠海
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
これは喜劇なのか、悲劇なのか。 最後はひっちゃかめっちゃかのお祭り騒ぎ。当人たちにしてみればとんでもない修羅場で「笑い事じゃねぇ!」なんだろうけれども。 初めのうちは社会問題を取り上げた悲劇小説なのかと思っていたけれど、最後は思わず笑ってしまうくらいのコメディと化している。不謹慎なのかもしれないけれ...続きを読むど。 でも、面白い。展開が気になってページを捲る手は止まらない。物語が進むにつれてそれぞれの深刻な問題が他人のそれと絡まり合い、深みにハマるかと思いきや、最後にこれか!もちろん悲しい出来事は悲しい出来事としてあるのだけれど、それは脇役でしかないのかーー。 こんなに上手い小説はなかなかない。紙の上に文字が踊る最高のエンターテイメントショーだった。
生活保護受給者とカウンセラー、反社勢力の絡みを書いた作品。めちゃめちゃ面白い。こんなふうに落ちていき、事件が起こるのか…と思った。心して生きよう。
匿名
人間の転落をさまざまと見せつけられた感じでした。 前半はたんたんと進んでゆくが後半のスピードは凄かった。話の展開がすごく引き込まれましま。 真っ当に生きてても、最悪な人間達に関わったら人生真っ逆さまってあるんだろう。でも全力で争わなくては引きずり込まれる。子供の美空だけが可哀想でした。
一気に読んでしまった‼️
寝しなに読み始めたら一気に読み終わってしまいました。 すごく面白かったです。 この作者の方の本がもっと読みたくなりました。
#ドキドキハラハラ
サイコー
夢中になって読みました。
読書友達の薦めで読んでみた。読んで大正解。話の展開が気になって仕方なく、読み止まらない作品だった。 社会福祉をテーマにした本作は、生活保護制度の負の面に焦点を当て社会の闇に鋭く切り込みを入れている。制度を悪用する人間たちはどこまでもタチが悪く、こうした隙だらけの弱者たちを地域の経済ヤクザは巧みに食い...続きを読む物にしようとする。斯様に救いようのない人間ばかりが登場する中、唯一主人公の佐々木守だけは、男らしさはいささか欠くものの、物語中盤でふとしたことから愛に芽生えそれを強いプライドに変えていくひたむきな若者である。しかしその純粋な心もまた周囲の人間の悪意に無惨に踏みにじられ、人生を狂わされる。 本作の吸引力の強さの理由は、こうした人々の描写が極めてリアルであり、一連の出来事は自分の身の回りでも十分に起こり得ると想像させるからであると思う。
読み終わって最初に感じたのは、「なんだこれ…」という戸惑いだった。生活保護やシングルマザーを扱う物語であれば、制度の矛盾や現場の葛藤を掘り下げる社会派小説を期待する。しかし本作『悪い夏』は、まさに本作の謳い文句の通り「クズとワル」ばかりが跋扈するブラックコメディの様相を呈していた。 最初は“まとも...続きを読むな人間”だと思って読み進めていた主人公・佐々木は、ひょんなことから破滅に向けて転がり落ちる。まさに闇堕ち。そして彼の周囲にいるのも、生活保護の不正受給者、子供を愛せないシングルマザー、地方に飛ばされたヤクザ、不正を働く同僚、不倫相手に恨みを抱く先輩など、一筋縄ではいかない人物ばかりである。共感できる登場人物はほぼ皆無なのに、救いのない展開が連続し、「この先どこまで堕ちていくのか」という野次馬的な好奇心がかき立てられ、一気読みしてしまった。 なかでも印象的なのは、社会問題に切り込むようでいて、その描写は誇張されすぎていて、リアリティよりも「そうはならんやろ」という不条理さが先に立つ。一方で完全なコメディでもなく、笑いの後には必ず気味の悪さが残る。この不安定さが、読者に「これはいったい何を描こうとしているのか?」という戸惑いを生むのだと思う。 とはいえ、(実際に世に存在するかもしれない)こうした境遇の当事者にとっては、ここに描かれる混沌こそが日常である。作者はその日常を、あえて可笑しさと残酷さを同時に描き、そこに人間の弱さやだらしなさを浮き彫りにしているのだと感じた。あとがきでチャップリンの言葉が引用されているのも、作者が意図的にこの“悲喜劇としての世界”を描いている証拠だろう。
善悪の是が問われる作品。ケースワーカーとして働く中で貧困や生活苦で追い詰められている実態に気付く。そこの弱みにつけ込み悪事を働く人達に関わってしまうことで人生が百八十度変わってしまう。最後は立ち直ってほしいとエールしたい気持ちになった。 夏に起きた一大事。面白かった。
多少無理はあるものの、読み進めやすく面白かった。 受給審査は差が出ないように、今後はAI使った方が良さそう。
「クズとワルしか出てこない」のとおり、悪の連鎖が続いて、どいつもこいつも哀れだった。 生活保護不正受給という重めの題材なのに、エンタメ感があってはちゃめちゃなストーリーで読みやすかった。
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悪い夏
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染井為人
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