国内小説 - 講談社作品一覧

  • スカウト・バトル
    3.7
    プロ野球ドラフト会議。人間の、チームの運命が決定する勝負の一日に、すべてを懸けて戦う男たちがいる。あらゆる手段で選手を獲得する"怪物スカウト"堂神恭介をはじめとするプロ野球スカウト達の頭脳戦を描いた怒濤の連作短編集。
  • 素顔
    -
    夜になると人通りがとだえる、郊外の新興住宅街に、馬淵家がある。小説家の夫、妻、思春期にさしかかった娘たち、そして一匹のブルドッグ。彼らのさりげない日常のなかから、小さなドラマや人生の哀歓が、さざ波のように湧いては、また静まってゆく。さわやかな叙情と確かな視点にささえられた、みごとな長篇小説。
  • 透きとおった糸をのばして
    3.4
    女子3人、それぞれが抱える心の痛み。泣きたいくらいつらいのに、どうして泣けないんだろう? ――親友との関係に思い悩む、中学2年生の香緒(かお)。研究に熱中することで、なにかを忘れようとする、香緒のいとこで大学院生の知里(ちり)。一緒に住んでいた二人のもとに、知里の過去を知る、るう子が転がりこんでくる。奇妙な共同生活を送る中で、明らかになる三者三様の苦悩の正体とは? 第40回講談社児童文学新人賞受賞作品。
  • すきもの
    -
    みだらさの中の切なさ……男の欲望が、私の望む愛! ――お金なんていらない。欲しいものはセックスだけ。自分にとっての男の価値は、生活や人生を守ってくれることではない。それは愛とは思わない。欲しいと求められて、はじめて自分の存在が必要とされていると思う。欲望こそ愛なのだAV業界の「なんでもあり」のなかのしぶとさや優しさを描く表題作ほか。
  • 杉浦明平著作選(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    渥美半島・福江湾のノリ養殖に関して、利権にむらがるブローカー、漁業ボスのあさましい行動。それはやがて不正を生んで、素朴な漁民たちの目を覚まさせた。戦後の民衆運動の典型を、重い視点と深いユーモアで描いた名作「ノリソダ騒動記」のほかに「町会議員一年生」を併録。知性と野性が結実する杉浦文学の秀作選。
  • スクロール
    値引きあり
    3.0
    YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者としても知られる 橋爪駿輝の本作は、北村匠海と中川大志のW主演映画の原作です。 (2023年2月4日全国公開予定) [SCROLL] スクロール 出演:北村匠海 中川大志 松岡茉優 古川琴音 監督・脚本・編集:清水康彦 脚本:金沢知樹 木乃江祐希 原作:橋爪駿輝「スクロール」(講談社文庫) 音楽:香田悠真 撮影:川上智之 照明:穂苅慶人 録音・音響効果:桐山裕行 美術:松本千広 製作:「スクロール」製作委員会 制作プロダクション:イースト・ファクトリー 配給:ショウゲート SCROLL-MOVIE.COM 「僕」の前に突如現れた女子高生ハル。僕の隣に住む元彼の「音」だけでも聞きたいと 僕の部屋に上がってきた「童貞王子」。希望部署にいけずに燻っていたユウスケは バーで出会った菜穂と付き合うが、ある事件取材をきっかけにふたりの関係は変わっていく 「スクロール」。など、全5編収録した鈍色の青春を駆ける物語。
  • スクール・バッグいっぱいの運命
    -
    小学高学年の時にクラスメートであり、相性の悪いトンマとエッチ子が、高校の入学式で数年ぶりに鉢合わせをする。その入学式の最中に、“眠れる美女”ことヒメコがトンマのほうに倒れ込み、“王子様”こと松平欧次が手を差し伸べてきた……。その4人組に、不思議な事件が次々とふりかかってきて……。
  • スケバンのいた頃
    4.0
    2年10組、42人中、8割方が、暴走族の集会に集まるワルそなやつらばかり。なかでもスケバンのノンコは、女教師に目つぶしを食らわすほど。そんなクラスに産休代理で、新任熱血教師・江(こう)健一が赴任した。もちろんその後は、難儀なことばかり。江の熱い想いは、ノンコや生徒たちに伝わるのか。中場流青春学園小説。熱くて悪いか! スケバンvs.熱血教師。
  • すごろくごはん
    3.0
    アラサー世代の入口に立つ歳になり、親友とともに「婚活」を始めた神田家の長女・蕗子。なかなか理想の相手が見つからない日々のななか、大好きな父親が交通事故に遭遇する。蕗子は加害者の悦司を責めようとするが、父親は彼を許すだけでなく自分の会社で雇い始め、生活の面倒も見始める。父親の行動に困惑する蕗子をよそに、悦司はどんどん神田家の中に入ってくる。さらにそれは蕗子の婚活に大きな変化をもたらしていく……。
  • スシとニンジャ
    4.0
    日米格差が生む笑いの渦! チャンバラ映画で日本研究、ブシドーに憧れ、ニンジャに会いに来日したアメリカ青年の珍体験の日本漫遊記――「スシが食べたい」「ニンジャに会いたい」と、心の底から願ってやってきた純朴なアメリカ青年が、ニッポンの地を踏んだことから始まる、大エンタテインメント。チャンバラ映画のビデオでブシドーを研究した、開拓魂(フロンティア・スピリット)あふれる男に、現代日本の真の姿はどう映ったか。異文化に接すれば笑いが生まれる。清水ワールド真骨頂!
  • 篠懸の遠い道
    -
    中国戦線で戦った父の再訪ツアーに付き添った娘、北浦葉子は主婦として女性として生きる道をこの旅で見出そうとしていた。上海、南京と美しい中国の街でさまざまな事件に遭い、家族の別の姿を知り、自ら新しい愛を求め、戦争の残虐な傷跡に直面することで成長する。目覚めた女性を感動的に描いた長篇。
  • スター・ウォーズ 暗黒の艦隊 上
    値引きあり
    -
    新共和国で実権を握るため、アクバー提督を失墜させたフェイリャ評議員。その陰謀を追跡中のハン・ソロとランド・カルリジアンは、思いもよらぬ人物に遭遇する。また、ルークを目の敵にするマラ・ジェイドは、彼に助力を乞いにジョマーク星を訪れる。そして新共和国同盟軍は〈暗黒の艦隊〉と呼ばれる謎の大船団をめぐって、帝国軍と熾烈な大争奪戦を繰り広げる。深まる謎、陰謀、裏切り・・・・・! 二転三転の波乱万丈な展開に、いよいよ興奮が頂点に達する!
  • スター・ウォーズ 最後の指令 上
    値引きあり
    -
    はるか昔、銀河の彼方で…。〈暗黒の艦隊〉や皇帝の遺産スパーティ・シリンダーを手に入れた帝国軍は、ついに新共和国に対して総攻撃を仕掛ける。「われこそは真の帝国の後継者」だと断言するジェダイの長シボースとスローン大提督の確執、ルークの命を執拗に狙うマラ・ジェイド、双子を出産したレイア……。数々の戦闘や陰謀、人間模様が渦巻くなか、意外な新事実が明らかにされる。NYベストセラーとファンの間で伝説となったシリーズが、いよいよ完結!※本書は1994年竹書房より刊行したものの改訳版となります。
  • スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け
    値引きあり
    3.0
    昨年公開された「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」のノベライズ。 映画にはないシーンやキャラクターが盛り込まれ、また綿密な心理描写があるので、映画の世界がより一層深く味わえる。まさにファン必携の一冊! ファースト・オーダーの最高指導者となったカイロ・レンは、恐怖による銀河の支配を続ける中、未知の惑星エクセゴルにたどり着き、パルパティーンの存命を知る。パルパティーンはレンに、レイの殺害とひきかえに大艦隊「ファイナル・オーダー」の指揮権を与えることを提案する。 一方レジスタンスの指導者レイアの下で修業を積んでいたレイは、パルパティーンが生きているという知らせに震撼するが、シスのウェイファインダーが惑星エクセゴルへの道を示すことを知る。そのウェイファインダーの手がかりを得るため、レイはポー、フィン、チューバッカらとともに惑星パサーナへと向かうが……。 スカイウォーカー家の物語が、ついに完結する――!
  • スター・ウォーズ 帝国の後継者 上
    値引きあり
    3.0
    1~2巻522~539円 (税込)
    「エンドアの戦い」で、反乱軍が劇的勝利をおさまり、五年が経った。平和を取り戻していた宇宙に、ふたたび暗雲が立ちこめる。帝國の新指導者は、未知領域で無数の戦功をあげたスローン大提督。青い肌に赤い瞳、帝国軍ではめずらしい、エイリアンのエリートは、その機知を生かした戦略で、新共和国へ逆襲をはかる。ダーク・ジェダイのシボースと、フォースを無力化にする「イサラミリ」を味方に、ルークと、双子を妊娠中のレイアを追いこむ!!※本書は1992年竹書房文庫より刊行した「スター・ウォーズ 帝国の後継者〈上)」と同じ原書とする、新訳版となります。
  • 素敵な脅迫者の肖像 【五木寛之ノベリスク】
    -
    ラジオのプロデューサーをしている私の元に、ある日、西条という男が現れた。「タクシー運賃値上げ」の特集をやってほしいとの依頼のために。代わりに私の番組のスポンサーになってくれるらしい。月内で番組の打ち切りの話を聞かされていた私は、西条の申し出を受け入れた。西条の提示した条件は、本来の番組企画とは別に、実現することのない企画書を作成するというものだった。疑問を抱きつつ、私は番組制作に取りかかった。
  • 素敵なヤツなのに
    -
    好きなのに……。なのにどうして、この愛は!? ーーキース・ジャレットのゴルトベルク変奏曲が流れる時間の中で、男は揺れた。女は……。「子供をつくらないか」「それがあなたの冒険?」「こんな別荘が欲しいね」「躰が悪いの?」互いの家族も知らず、結婚の形にとらわれず、自由に暮してきた女と男。15年目の心の揺れを透明な文体で描く表題作に、「薔薇のやりかた」「音の川」など、全6編。
  • ステッセルのピアノ
    -
    1巻550円 (税込)
    日露戦争後にロシアの敗将・ステッセルから乃木将軍に贈られたとされるピアノが、金沢の女子大に保管されていることがわかる。それを新聞のコラムに書くと思わぬ反響がある。北海道の遠軽、旭川、さらに水戸にも「ステッセルのピアノ」があるというのだ。ロシアからはるか遠い極東の地に、なぜピアノが贈られたのか。なぜ伝説のピアノが複数存在するのか。ペテルブルク、パリ、旅順と、私はピアノの数奇な運命をたどる旅をする。
  • ストリートワイズ
    -
    街を1つの大きな学習の場としてさ迷い歩くうちに獲得した知識や知恵、それがストリートワイズだ。敬愛する思想家・福田恒存との邂逅、急速に失われていく過去との繋がり、世相を映し出さないメガヒット本の登場、あいまいな日本の「戦後民主主義」など、時代と思想を縦横に網羅する鮮烈なデビュー論集。
  • ストーカー・夏美
    4.0
    女の性(さが)を描く、ドキュメント・ノベル――小さなスナックに、美人の夏美が現われた。彼女は、雇われ店長のシュウに一目惚れ。あげくに同棲し、子まで生む。月日が経つにつれ、夏美の怖るべき実像が浮かびあがる……。繰り返す奇異な行動に、音(ね)をあげたシュウは、失踪する。だが夏美は、執拗に追いかける。何が彼女をそうさせるのか? 傑作ドキュメント・ノベル。
  • 砂粒の私記
    -
    1巻2,090円 (税込)
    文学の旅人・秋山駿、珠玉の評論――1945年の敗戦は、大人たちの敗戦。そのとき、少年は思索の輝ける荒野へ旅立った! 互いに聴(ゆる)すことないまま、別れを告げにきた前衛党の友、語り尽くして尚、竭(つ)きることのなかった文学の友、ウィスキーの滴りの、眩惑を誘った町よ。一人の文学者の青春と思惟の風景。
  • 砂の王国 上下合本版
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    全財産は、3円。私はささいなきっかけで大手証券会社勤務からホームレスに転落した。寒さと飢えと人々からの侮蔑。段ボールハウスの設置場所を求め、極貧の日々の中で辿りついた公園で出会った占い師と美形のホームレスが、私に「新興宗教創設計画」を閃かせた。はじき出された社会の隅からの逆襲が始まる! 砂の王国(上)(下) 合本版
  • 砂の肖像
    4.5
    1巻1,881円 (税込)
    ●「石に映る影」石の愛称は「ニコ」メノウの原石だ。いつも黒い服を着ていた謎の女K、そして、Kから聞いたニコのこと。●「ジョン・シルバーの碑」母は「パチンコ玉みたいなやつ」が居座ったままの右足のふくらはぎをごっそりと削る手術を受けた。難病に冒された母の病魔との闘い。他、珠玉の短編3作を収録!
  • 砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集
    2.0
    一筆ずつ塗り重ねられる精緻な絵画のように、あるいは一針ずつ施される絢爛たる詩集のように――一語一語選び抜かれた言葉は、思わぬつながりを持つ次の言葉を連れてきて、夢中でそれらを追ううちに思いもよらない地平に連れ去られていく。時空間も記憶も等質な粒子となって混じり合い、拡散し、迷宮のような読書体験をもたらす、著者初の自選短篇集。
  • 砂の花
    -
    真実の愛を求めて、男から男へとわたって歩いた女優・彰子が、払わねばならなかった代償は、あまりにも大きかった。彼女を捨ててアメリカへ去った第1の男・大滝のあとに現われた第2の男・石垣は、戦争で受けた心の翳をいつまでも暗くひいている男であった。彰子から捨てられたと思った石垣は、自殺。傷心の身を岐阜の実家へと戻った彰子の前に現われた第3の男・朝吹は、アル中の病身であったが、彰子との愛に男としての再起なるかとみえた。が、二人の間に横たわる壁は厚かった。そして、女優として舞台復帰を夢みる彰子……。現代女性の一面を、多彩な筆で描く、石原慎太郎の傑作長篇。
  • 沙を噛め、肺魚
    4.2
    1巻1,881円 (税込)
    沙に覆われてしまった世界。人々は何よりも安定を目指すようになっていた。 安定した仕事で稼いで、機械で娯楽を享受して、どこに遠出することもなく、安全で、快適な、この街で、ささやかな幸せが至上。 それでも音楽が好きな少女・ロピは第9オアシスでパパと二人で暮らしている。親友のエーナや周りの大人に反対されながら、自分の音楽を追い求める。 特にやりたいこともない少年・ルウシュは、母と同じ気象予報士になるため日々勉強していた。いっぽうで好きなことに一生懸命な友人に劣等感は強まり、夢中になれることを探しはじめ…… 青春小説の旗手が将来に悩むZ世代に捧ぐ、傑作のディストピア長編。
  • 砂を這う蔦
    -
    東京で金をつくっては、パリで若い男と恋愛する、麻由子。アメリカ帰りのデザイナー・美香。銀座でクラブを経営する、真紀とまどか。女たちの生活は、自由で華やかだ。物語は、麻由子の5度めのパトロン探しから始まるのだが、華やかさの陰に滲む孤独を追って、人生の表裏を描く。ほかに、不気味な味の短編「木枯しの女」を併録。
  • スパイの妻
    値引きあり
    3.9
    選ぶべきは愛か、大儀か――。 第二次大戦時、混沌する運命に翻弄される男女の愛憎を描く、 究極の歴史サスペンス! 1940年、太平洋戦争前夜の神戸。満州事変以降、国内外で不穏な空気が漂う最中、福原聡子は仕事で満州へ赴いた貿易商の夫・優作の帰国を待ちわびていた。しかし、帰国後の優作は人が変わったようで、憲兵隊からも目をつけられ始める。満州で何があったのか、夫は何を隠しているのか。優作と家庭の幸福を守るため、夫の秘密を探る聡子が目にした驚愕の真実とは――? 演出・黒沢清、作・濱口竜介、野原位、黒沢清による、蒼井優、高橋一生出演のNHK BS8Kドラマ「スパイの妻」(2020年6月放送予定)、渾身の小説版。
  • スピンクの壺
    -
    生きていればそれだけでいいじゃないか。生後四ヵ月で保護されたプードルのスピンクが綴った日記。作家である主人・ポチとの楽しく幸福な時間。大人気シリーズ第3弾!
  • スピンク日記 全4冊合本版
    -
    1巻3,410円 (税込)
    私はスピンクといいます。プードルです。小説家の主人・ポチや美徴さん、キューティー・セバスチャンやたくさんの猫たちと一緒に暮らしています。「犯人だー」と叫んで一緒に駆け回り、安物買いの暖房器具で寒い思いをし、ときに「文学の鬼になる」と言い出す主人と私たちの楽しい毎日について申し上げます。 『スピンク日記』『スピンク合財帖』『スピンクの壺』『スピンクの笑顔』全4冊合本版
  • スピンクの笑顔
    -
    生後四ヵ月で保護されたプードルのスピンクが、小説家の主人・ポチの家にやってきて十年。別れは突然に訪れた。ポチとスピンクの楽しく幸福な時間を描きつづけた大人気シリーズ最終巻。
  • SPEEDBOY!
    3.9
    「孤独だからこそいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」友人、家族、世界、愛――すべてを置き去りにして、鬣の生えた少年スプリンター・成雄は、速さの果てを追う!そこに何があった? 何が見えた??――誰がいた???疾風怒濤!! マイジョウオウタロウの世界は、限界の向こう側へ! 『山の中の師見朋成雄』『獣の樹』とリンクする、鬣の生えた少年、成雄の走りまくるストーリー。(講談社文庫)
  • スプートニクの恋人
    4.0
    「すみれがぼくにとってどれほど大事な、かけがえのない存在であったかということが、あらためて理解できた。すみれは彼女にしかできないやりかたで、ぼくをこの世につなぎ止めていたのだ」 「旅の連れ」という皮肉な名を持つ孤独な人工衛星のように、誰もが皆それぞれの軌道を描き続ける。 この広大な世界で、かわす言葉も結ぶ約束もなくすれ違い、別れ、そしてまたふとめぐりあうスプートニクの末裔たちの物語。
  • すべての雲は銀の…(上)
    3.8
    1~2巻649円 (税込)
    誰も愛せない。壊れた心に降り積もる物語。心変わりした恋人由美子が選んだのは、こともあろうに兄貴だった。大学生活を捨てた祐介は信州菅平の宿「かむなび」で、明るさの奥に傷みを抱えた人々と出会う。 (講談社文庫)
  • すべての若き野郎ども
    4.0
    1巻1,562円 (税込)
    生涯戦績、317勝無敗(自称)の達夫と、元暴走族特攻隊長・恭平は、最強コンビを組み「天下統一」を目指す。5つの暴走族、地元のヤクザを向こうに回し旋風脚と皿割りで連戦連勝。そこに立ちはだかる伝説の男の正体は? 天下無双のスケールにドラマ化が追いつかない!? でも、とりあえずはガンガンいきゃあいいんだよ! 美女たちに、おとぼけな野獣ども。本気とも冗談ともつかない達夫の情熱が、いつの間にか恭平の魂を熱く溶かしていった!
  • スベらない同盟
    4.0
    レオは、自他ともに認めるイケてる中学2年生。軽音部ではメインボーカルだし、運動だってできる。トークスキルもばつぐんだし、みんなが自分を頼ってくるのも当然だ。学校でひとりになることほど、こわいものはない。だから、一人でいることを気にしていない風の藍上が気になる。クラスのやつにこれ以上いじめられないように、藍上を軽音部に誘うが……。ちょっとしたことから、クラスの最下層に転落したレオ。自分といることで、人気者にしてやろうと、無意識に見下していた藍上にも去られてしまう。どうする、レオ!最後まで一瞬も目が離せない、ちょっぴり切なく、さわやかな読後感のYA小説! この本は、読み終わったら、必ず、読み返したくなる!
  • スポーツマン一刀斎
    4.0
    奈良の山中から武者修行の旅に出た若者が、なにげなくプロ野球場の打席に立った時から、大騒動は始まった。連続本塁打37本、目かくしでも打球はスタンドへ一直線! 巨人軍に入団、とてつもない強打を連発した男こそ、一刀流始祖・伊藤景久17代目の末裔だった。そして1年後、故郷に引きこもった彼を口説くスカウトに、一刀斎は、あっと驚く条件を出した! 奇想とユーモア溢れる空前の快作。
  • スミヤキストQの冒険
    3.6
    そこは悪夢の島か、はたまたユートピアか。スミヤキ党員Qが工作のために潜り込んだ孤島の感化院の実態は、じつに常軌を逸したものだった。グロテスクな院長やドクトルに抗して、Qのドン・キホーテ的奮闘が始まる。乾いた風刺と奔放な比喩を駆使して、非日常の世界から日常の非条理を照射する。怖ろしくも愉しい長編小説。
  • スメル男 新装版
    3.9
    岡山から上京して東京の大学に通うぼく・武井武留は、母親を亡くした喪失感のためか、無嗅覚症になっていた。東大で作物の研究をしている親友・六川が、ぼくのために「臭い」の研究もしてくれるが研究所で事故死する。悲嘆にくれていると六川の恋人だったというマリノレイコが現れ、六川からぼく宛の荷物だと言ってシャーレを持ってきてくれる。マリノレイコによるとチーズの匂いがするというシャーベット状の中身に触ったときからぼくの身に異変が起こり始める。最初は犬が騒ぎ出し、次にはぼくの臭いを嗅いだ人がみんな嘔吐。住んでいるマンションに警察が調べに来たり、ついには東京都内を巻き込む異臭騒ぎにまでなってしまう。解決の糸口が見つからないまま、こんどは謎の組織に狙われることになり、なぜか味方になってくれた天才少年たちやマリノレイコといっしょの逃亡劇に!
  • すらすら読める奥の細道
    4.0
    「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人なり」 松尾芭蕉はなぜ旅に出たのか。 三百年以上たっても、色褪せることのない芭蕉の旅。 芭蕉の身体は亡びたが、芭蕉の魂である言葉は今も時間の中を旅していて、なお永劫の未来へ向かって旅をやめようとはしないのである。ーー立松和平
  • すらすら読める源氏物語(上)
    4.0
    『源氏物語』の世界に、すぐに入り込める最高の組み合わせ。 紫式部の原文を瀬戸内寂聴の名訳と解説で楽しむ。 わたしの好きな帖、ぜひ読んでほしい帖、面白い帖を選びました。ーー瀬戸内寂聴 上巻は「桐壺」「空蝉」「夕顔」「末摘花」「賢木」「明石」「関屋」「蛍」。
  • すらすら読める今昔物語集
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 選りすぐりの元気の出る話!――自分の生命(いのち)は自分の知力と胆力で守る。最も原初的な真理を思い起こさせる、かずかずの「今は昔」の物語。総ルビつき原文、著者オリジナル現代語訳つき。 ●今をさかのぼること900年前に生きた人々から、たくましく生きる力を吸収しようというのがこの本の目的なのだ。生きるか死ぬかの瀬戸際で知恵と勇気を振り絞って生きのびていく話、苦しみあがいているうちに光明を見出す話、日常のしくじりを好転させる話、降りかかった災難を弁舌や夫婦の力で払いのけていく話などを読むと、不思議に癒され、生きる力がわいてくる。(本文より)
  • すらすら読める歎異抄
    4.0
    「悪人のままに生きなさい」 一度は読んでみたい『歎異抄』。 総ルビつき原文と、ていねいな対訳、著者による解説もたっぷり。 読みやすさ、わかりやすさNo.1の「すらすら読める」シリーズを文庫化。 わたしたちは憤るべきです。 『歎異抄』は、親鸞聖人の没後に、その教えが歪められ、曲解され、親鸞聖人の教えとは異なったものになっている現状を歎いてつくられた書物です。では、「歎く」というのは、どのような行為でしょうか。辞書によりますと、”歎く”は「深く悲しむ」とありました。ところが、ある辞書には、「悲しくいきどおる」という意味が出ていました。それを見て、わたしは気づきました。われわれは悲しむだけでは駄目なんだ。『歎異抄』を読むことは、憤ることなんだ、と。ーーひろさちや
  • すらすら読める土佐日記
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「男もすなる日記(にき)といふものを、女もしてみむ、とて、するなり」。紀貫之が仕掛けたこの「…も…も」に、すべての秘密が隠されている――。総ルビつき原文、著者オリジナル現代語訳付き。面白うてやがて哀しきは『土佐日記』。ユーモア、ギャグ、ジョーク、くすぐり、もじり、洒落、言葉遊び……、そして亡き子を偲ぶシミジミとした情調。リンボウ先生の読み解きで知る、目からうろこの1冊。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • すらすら読める枕草子
    3.5
    NHK「100分de名著」でも取り上げられた、『枕草子』を縦横に楽しむ快著が文庫化! 忍ぶ仲のマナー、人としてのエチケット、他者を思いやり感動する心。 現代にも共通する大切なことは、みな、清少納言が書き留めていた。 清少納言の随筆『枕草子』を、男と女のエチケット・人としてのマナーから読み解くと、身近な事柄としてなんと鮮やかによみがえることか! 千年前の古典が現代のわたしたちと見事につながっていく。斬新な視点からの構成、対訳と秀逸な解説で『枕草子』の魅力を余すことなく引き出した快著、待望の文庫化! この本は、現代にも通用する普遍的な側面に注目して『枕草子』を読んでみたものです。読み終わった後、きっと清少納言の率直な発言、鋭い感性や観察眼に魅了されていると思います。私も彼女が大好きです。ーー山口仲美
  • スリースターズ
    3.8
    ブログ『死体写真館』の管理人・弥生、運命の恋を夢見る飢餓状態の愛弓、周囲の期待にがんじがらめの水晶。自殺を決意してケータイで出会った中学生の少女たちは“この間違った世界”を変えるため爆弾テロ計画を企てた。梨屋アリエが行き場を失くした孤独な少女たちのあやうい青春を描いた衝撃作、待ちに待った文庫化!
  • 駿河遊侠伝(上)
    -
    1~3巻660円 (税込)
    14、5の年から博奕を打ち、家出、放浪のあげく、いかさま骰子を使う、暴れん坊・清水の次郎長こと、駿河清水港・米屋次郎八の養子・長五郎。もって生まれた度胸と筋の通った義理と人情で、やくざ仲間で頭角をあらわし、海道筋一の親分と慕われてゆく。俗にいう清水二十八人衆の活躍と、若き日の次郎長親分の人物像を描く。<全3巻>
  • 諏訪青春水滸伝
    -
    足掛け7年に一度、信州・諏訪で繰り広げられる諏訪大社の御柱祭りに、命知らずの男たちが集結してきた。谺襲次・21歳は、養父である的屋の谺組の親分・拓造を殺され、その無念を晴らすため、ライバル・矢頭丸騎一の待つ諏訪へ帰る。憧れの誉志子を手に入れるには、御柱の先頭ハナ切りを、決死で敢行せねばならない! 信濃に咲く恋と意地の長編青春小説。
  • スーパーエンジェル
    4.0
    1巻1,672円 (税込)
    全知全能のアルゴリズム=マザーに支配され、 生まれながらに階級で選別されて生きる人類。 異端の少年と中古アンドロイドが世界を変えるSF冒険物語 総合プロデュース・指揮:大野和士 台本:島田雅彦 作曲:渋谷慶一郎 子どもたちとアンドロイドが創造する、まったく新しいオペラを小説化! 何も知らない人はいう。パンドラの箱を開けるなと。でも蓋は開けるためにあるんだよ。 希望はここにしかないんだよ。 ある学園の卒業式。卒業生たちは15歳になると適性検査で選別され、全知全能AI「マザー」の管理下に置かれる。 アキラは判定により開拓地に送られることになり、教育係のヒューマノイド型AI「ゴーレム3」と出会う。 ゴーレム3はアキラとの深い心の交流を通じ、恋の切なさや夢見る力を感じとりながら、 世界の秩序を覆す、とてつもないものを創り出そうとしていた――。
  • ずっといっしょにいようよ -泣いちゃいそうだよ-
    5.0
    背が高くてボーイッシュな真琴。バスケ部どうしで仲のいい友達だった誠と、ようやく両思いになれました。なのに中学3年生に進級したら、誠の前の彼女、泉と同じクラスになっちゃって。誠といっしょにいると楽しいけど、ときどきちょっと苦しい。やっぱり女の子らしい泉ちゃんのほうがよかったの? そんなWマコトにも、受験の現実がせまってくる……。
  • 頭脳のスタジアム 一球一球に意思が宿る
    4.0
    「一球たりとも根拠のないサインは出しません」「僕のピッチングスタイルは“自然の力”を借りたもの」「毎晩、頭の中でイメージング」「力が入らない楽なポイントが分かれば、無意識の意識が生まれる」「マウンドには、人を殺しに行くという感じ」……松坂大輔/城島健司/松中信彦/和田毅/宮本慎也/和田一浩/五十嵐亮太/豊田清……自分の感覚を言語化できる、8選手への珠玉のインタビュー集。 ◎「脳の叡智が地球と交わる時、選手の身体に野球の神様が降臨する。」<茂木健一郎>
  • 聖アウスラ修道院の惨劇
    3.5
    「黙示録」連続殺人事件。暴かれる禁断の真実! 密室、不可解な暗号文、そして首なし死体――野尻湖畔にある修道院の塔で起こった、2つの密室殺人。満開の桜の枝に、裸で逆さに吊るされた神父の首なし死体。ヨハネ黙示録に見たてた連続殺人。そして、不可解な暗号文も発見されたのだ。神秘の領域で惨劇が繰り返される。名探偵・二階堂蘭子の推理がついに暴き出した、地下文書庫に隠された驚愕の真実!
  • 生家へ
    4.0
    生まれ育った生家へ、子どもの頃のままで帰りたい――戦時中、家の下に穴を掘り続けた退役軍人の父が、その後も無器用に居据っていたあの生家へ。世間になじめず、生きていることさえ恥ずかしく思う屈託した男が、生家に呪縛されながら、居場所を求めて放浪した青春の日々を、シュールレアリスム的な夢のイメージを交えながら回想する、連作11篇。虚実織り交ぜた独自の語りで、心弱き庶民の心情に迫った、戦後最後の無頼派の名作
  • 世紀末の殺人
    -
    裏社会でおこったアブノーマルな殺人――バブルが弾け散った世紀末、バニティ・フェアに渦巻く裏切り、情痴、そして暗殺。生き残りをかけた浅ましくも壮絶な死闘が、黒い紳士たちの間でいま繰り広げられる。魑魅魍魎の断末魔の叫びが響きわたる「闇世界」に引きずり込まれる志田司郎。長編ミステリーの真骨頂。バブルを清算する裏社会の非情の掟が巻き起こす事件の真相は?
  • 正義の剣
    3.0
    現代社会のゆがみが引き起こした犯罪。罪を問われる被告人は、裁判では孤立無援の存在となる。そこで温情あふれる若き判事補が、婚約者の応援を得て事件を解明していく。――都内のアパートで一人暮らしの女性が、部屋に侵入した男に現金を盗まれ、猥褻行為を強要された。現代版「金さん」こと遠山欣一の温情あふれるお裁き。強制わいせつ、家庭内暴力殺人、子供置き去り、幼児誘拐……現代社会のゆがみを糾し、英知と温情で裁く、連作裁判小説集。
  • 正妻 慶喜と美賀子 上下合本版
    -
    英邁の将か、暗君か――。 妻だけが知り得た、「最後の将軍」の真実。 幕府と朝廷の関係にも動乱の機運が高まる十二代家慶の治世。 一条家の美しき姫美賀子は、 英邁の噂轟く一橋慶喜に嫁いだ。 「わしはどんなことがあっても将軍になどならぬ」 信念を曲げない夫の奇矯な振る舞いに翻弄される美賀子は、 ある哀しい決意を抱く。 幕末の新たな一面を描ききる、 傑作大河小説を文庫化! 2018年大河ドラマ『西郷どん!』の原作者が描く、 もうひとつの幕末ドラマ 「正妻」 (上)(下) 合本版
  • 青春海流(上)
    -
    いのしし先生こと青年教師・猪村彪吉を軸心に、恩師・大加田老先生の姪・英子、かつての教え子・鳥井魚子、阿良夢代、鮎川葉子が織りなす、青春の哀歓賦。<上下巻>
  • 青春家族(決定版)
    -
    食料不足の終戦後、小説家の越智さんは、親子4人の栄養失調を回復すべく、毎日書斎にこもって腰の骨の痛くなるほど書きつづける。「いやしくも一家の家長である以上は、家族扶養の義務をおろそかにすることはできない。」……昭和の父の奮闘、妻の献身、息子の成長……。家族の青春をコミカルに、ポジティブに描いた「青春」シリーズ決定版。
  • 青春探偵団
    -
    片田舎の高校で、ミステリー小説研究会「殺人クラブ」の同人6人の、軽快な会話とドタバタな調子で語られる推理劇5篇の連作集。
  • 青春とはなんだ
    -
    正義派で八方破れの高校教師。アメリカ帰りと6尺豊かな巨体にものをいわせて、学校改革に獅子奮迅。文壇の鬼才・石原慎太郎氏が、スーパーマン教師を描き、テレビ化・映画化で大評判の痛快青春小説ーー早春のある日、山々に囲まれた小さな町の高校に、若い英語教師が、赴任してきた。病気で休職している親友の後がまに推されて、やってきた野々村健介だ。田舎町には、さまざまな青春があった。侠気から友人の不良行為の罪をかぶって退校になった少年もあれば、ロメオとジュリエットのように、親に許されない恋人たちもいた。そして学校には、おきまりの派閥争い。野々村は、それらの渦の中で、青春の姿を、自分のからだで逞しく描いて行った。……現代に見失われた、純粋な生き方を、スピーディな筆致で、明るく彫り上げた、石原文学の記念碑的な作品。
  • 青春の言葉
    -
    風見京子、鳥羽ヤス子ら、3人の女子高生は、瀬戸内の島のお寺に勉強合宿へ。そこで、浜でキャンプをしていた医大生の汐見、寺田、矢部と知り合うことになる。京子は汐見に恋心を抱くのだが、父親が怪我をしたとの連絡が入り、しぶしぶ戻ることに……。若い男女の嫉妬うずまく中、大人たちの事情も絡んでいき……。新藤恵美の主演により映画化されている作品。
  • 青春の門 第一部 筑豊篇 【五木寛之ノベリスク】
    4.3
    1~9巻921~1,166円 (税込)
    誰もが1度は通りすぎる、そしてただ1度しか通ることの許されない青春の門。熱い血のたぎる筑豊の地に生を享けた伊吹信介。目覚めゆく少年の愛と性、そして人生の希望と旅立ち……。ひたむきな青春の遍歴を雄大な構想で描き、世代を超えて読みつがれる不滅の大河ロマン。【1975年2月、1981年1月公開映画 原作】(講談社文庫)
  • 青春は燃えるゴミではありません
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    高校生たちの青春模様をいきいきと描くYA小説シリーズ、3作目。主人公の白石桃子は3年生になり、うた部(短歌部)の部長になります。パティシエという将来の夢を持ちながら、それを許さない家庭の事情を知る桃子。親友たちとも、別の道を歩み始める時期。でも一緒に過ごした日々がなんと貴重だったのか、そして、自分の未来を輝かせるために今大事なことは何なのか。読み応えと感動の青春小説。
  • 青春夜明け前
    3.7
    10代、男子。愛おしくおバカな季節。何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。そして何より「親友」という言葉が大好きだった。男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語。
  • 青春をわれらに
    -
    婿の周吉に社長の椅子を譲った南部友助は、閑暇な日常がもの足らず、とかく小言幸兵衛になりがちだ。この上は茶飲み友達でもあてがおうと、周吉夫婦が見合いのプランを立てた。一方、友助が昔世話をした女性が、用事あり気に突然現れた。前社長の面目にかけてもと友助は胸を叩く。見合いも進行、用事も進行。友助に青春は蘇るか。
  • 政商誕生
    -
    あらゆる手段で政商に成り上がる男を描く! --泥に塗れても政商になる! 若き野心家・高川吾一の「黒い野望」が弾けたとき、何が起こったのか? 政治を壟断し、巨利を窺う東大卒エリート。彼の仕掛ける「悪の網」に、誰がからめとられたのか? 永田町を震わせる日が近づく。ありとあらゆる手段を弄し、政商に成り上がろうとする男と仲間たちを描く悪漢小説。
  • 聖職の碑
    4.2
    伊那駒ケ岳稜線上に聳え立つ遭難記念碑は何を語るか……大正2年8月26日、伊那駒ケ岳登山中の中箕輪尋常高等小学校生徒ら37名は、突如襲った台風に遭難、11名の死者を出した。信濃教育界に台頭する理想主義教育と実践主義教育との狭間に、深い哀しみと問題を残した惨劇の実相を著者自ら登攀取材した長篇小説。
  • 聖書の常識
    5.0
    日本人が知らなすぎる聖書の知識を満載! 聖書をやさしく教えてくれる好著――聖書を知らない人はいないのに、聖書についての正しい知識となると、私たち日本人は、きわめて心もとない。聖書は1冊の本ではなく、一定の方針で編集された全書である。とりわけ旧約聖書は、世界最古の歴史書であり、革命思想の原点でもあり、キリスト教だけではなく、ユダヤ教やイスラム教の聖典でもある……。さまざまな角度から解説を試みた、ユニークな聖書入門書。貿易摩擦も文化摩擦も、聖書を知らないから発生する!
  • 精神鑑定 脳から心を読む
    3.5
    凄惨な殺人犯人の心理状態はわかるのか? 何をどう調べるのか? ――精神鑑定というと、鑑定人によって結果が異なる「密室の作業」「怪しく信用できないもの」と思われがちだ。しかし、実際の精神鑑定は、脳の検査をはじめとする最新の医学的な手法が活用されており、従来の心理テストにおける面接や問診も複雑で多層的なものである。精神鑑定人が自分の鑑定方法を明らかにする。
  • 聖耳
    3.0
    眼の手術後、異様に研ぎ澄まされていく感覚の中で、世界が、時空が変貌を遂げていく。現代文学の極北を行く著者の真骨頂を示す連作集。「夜明けまで」「晴れた眼」「白い糸杉」「犬の道」「朝の客」「日や月や」「苺」「初時雨」「年末」「火の手」「知らぬ唄」「聖耳」
  • 政治家と回想録 読み直し語りつぐ戦後史
    3.0
    小泉さんにもぜひ書いてもらわなければ……。19人の弁明を採点する! 歴史の評価に耐えうる者はいったい誰なのか? 後世にむけての責任――政治家の最後の責任とは、なんだろうか? それは、回想録を残すことである、と著者は喝破する。彼らの決断は、後世の人々に対し、恥ずかしくないものだったのか。吉田茂、石橋湛山、佐藤栄作から村山富市まで、戦後の主要政治家19人の弁明を仔細に検討、それぞれが歴史に果たした役割を採点する、異色の戦後史。
  • 成熟と喪失 ―“母”の崩壊―
    4.2
    「成熟」するとは、喪失感の空洞のなかに湧いて来るこの「悪」をひきうけることである(本文より)――「海辺の光景」「抱擁家族」「沈黙」「星と月は天の穴」「夕べの雲」など、戦後日本の小説をとおし、母と子のかかわりを分析。母子密着の日本型文化の中では、「母」の崩壊なしに「成熟」はありえない、と論じ、真の近代思想と日本社会の近代化の実相のずれを指摘した、先駆的評論。
  • 聖女
    -
    デウス天理教団の海外伝道尼僧・風間登代が、サンフランシスコS街の路上で、黒人に襲われた。登代は薄れゆく意識の中で、黒い腕にかわって白く輝く球体のようなものを認めた。〈ああ……聖なるお方が、わたしの前にあらわれている……〉登代はこの事件で妊娠してしまった。「私は大司教の御子を身籠った」と口走り、今夜も私のもとにいらっしゃると言う。登代を訪れる謎の男とは何者なのか? ……という女の業を描く表題作の他に、「黄色い吸血鬼」「蟻の声」「V定期便」「赤い的」「猫パーティ」「最後の一切れ」「蜘蛛の糸」の7編を収録。
  • 星条旗の聞こえない部屋
    3.8
    横浜の領事館で暮らす17歳のベン・アイザック。父を捨て、アメリカを捨て、新宿に向かう。1960年代末の街の喧騒を背景に、言葉、文化、制度の差を超え、人間が直接に向き合える場所を求めてさすらう柔らかな精神を描く野間文芸新人賞受賞の連作3篇。「日本人の血を一滴も持たない」アメリカ生まれの著者が、母語を離れ、日本語で書いた鮮烈なデビュー作。
  • 青天有月 エセー
    -
    黄昏と暁闇、反射と点滅など、光を主題としたエセー。「文学」とは光であることを、稀代の表現者が知性と感性を尽くして綴る、珠玉編――黄昏と暁闇、反射と点滅、傷と紐、月と放心、死……モンテーニュ『エセー』にいざなわれ、心をよぎる思いを、筆に随うままに綴った、<光>をめぐる15の変奏。ゴダール、スタンダール、ボードレール、シェイクスピア、吉田健一、西脇順三郎、李白、バルト、アンデルセン……。先人たちのイメージと自らの知性と悟性と感性で、光=言葉が生まれる一瞬を描写した、思索と詩魂の結晶。
  • 青年
    -
    ペルリ来航から10年後の元治元年、英国留学から帰った志道聞多と伊藤俊輔は、英艦バロッサ号で長州へ戻り、攘夷論者に対して開国を主張し、馬関戦争の勃発と、京都での敗戦に苦慮する藩政府を説得し、高杉晋作とも協力して、屈辱的な条件にもめげず、講和への道をひらく。バロッサ号の通訳アーネスト・サトウとドクトル・ブラウンは、幕府の開国主義が見せかけの進歩主義にすぎず、一見反動的な長州の排外主義の中に、真の進歩主義が潜んでいることを理解して、二人を支持する。明治維新の大業をなしとげた青年たちの理想に燃える姿を作者・林房雄が心熱こめて描いた傑作歴史小説。
  • 生のさ中に
    -
    先生、世界に夕焼ってものがなくって、或る日急に夕焼が見えたら、みんなよく見るでしょうね。地球が出来てから無くなるまでに、夕焼が一回しかなかったら、その晩には気が狂う人が出るでしょうね。……終末の色に深く彩られた世界を背景に、陰翳に富んだ若く多感な日々の心のゆらめき、血のざわめきを妖しく描く。
  • 静波の家 ある連続殺人事件の記録
    5.0
    なぜ人が人を殺すのか? 殺人を犯した一青年の育ちを追う人間記録。――中学の卒業式に、「ぼくのことを忘れないでほしい」と書き綴った少年が、6年後5人の男女を殺してしまう。家庭と教育の場で、その間、何が起きていたのか? 反抗と孤独、愛情と憎悪にゆれる少年の中で、いつ、何が間違ってしまったのか? 父よ、母よ、知ってほしい。いま、真剣に親と子の生き方が問われている!
  • 清貧の書/屋根裏の椅子
    4.0
    母と義父とに連れられて幼い頃行商の旅に暮した体験を明るく牧歌的に描き切った短篇「風琴と魚の町」、つましく生活する一組の夫婦の愛情を謳う「清貧の書」、転機を求めてのパリ旅行を素材とした「屋根裏の椅子」、男と女の後姿に、あるが儘の人生を見る客観小説「牡蠣」等。名作『放浪記』を力に、作家はいかに飛躍をとげたか。〈宿命的放浪の作家〉林芙美子の代表的初期短篇7作。
  • 青眉抄
    -
    女が女を描く――そこには、えてして安易な俗なる妥協と甘美な自己陶酔とが表出しがちであるが、松園の場合、まったくそれと異なり、高い精神の緊張と親密な美意識とで近代日本画史上に印象深い足跡を残した。本書はこの閨秀画家の画業を支えた内奥にある、女の性と情念を吐露した信仰告白であると同時に、美しきものへの限りない憧憬を語った恋文でもある。
  • 制服のころ、君に恋した。
    4.1
    28歳の養護教諭・奈帆は、高校時代にシンタという彼を亡くした過去があった。10年経っても喪失感から抜け出せない彼女の前に、「彼」が突然現れる。10年前の“想い”と“真実”。失ったものは取り戻せるのか? 110万人が泣いた『時の輝き』の著者から、“制服のころ”を過ごしてきたすべての人に贈る、奇跡の物語。
  • セイフティボックス
    3.4
    エイミーが語りかける優しい声に耳を澄ます――私のセイフティボックスの中味は、パスポートでも、お財布でも、クレジットカードでもなく、私を取り巻く人間たちのような気がする。そして、その人たちが喋る言葉や、考えたことや、心の動きなどが絡み合って、貴重品を作って行くのだと思う。だから、セイフティボックスの鍵は、失くさないようにしなくっちゃね。
  • 聖ルカ街,六月の雨
    -
    桂子はニューヨークで一人暮らす日本女性。彼女の生活のすべてを知る者はいない。優しいそよ風のような魅力を持つ桂子と、都会の喧噪や人生に疲れた男たちが出会う時、それぞれのラブ・ストーリーが生まれる。ニューヨークを知り尽くした著者がニューヨークを舞台に描く、ちょっぴり不思議で洒落た恋愛模様。15のNY恋愛物語。
  • 青狼記(上)
    4.6
    1~2巻814~825円 (税込)
    その大陸では微妙な力関係で5つの国の均衡が保たれている。楽天(らくてん)は一番の小国である。ある日、大国・奉金(ほうきん)より盟約を結びたいと申し入れがあった。条件は人質の交換。軍師の父親が奉金に差し出されてから、その息子・趙浚(ちょうしゅん)の波瀾の人生が幕を開けた。困難に立ち向かいながらも真摯に生きる若者を描く感動巨編。(講談社文庫)
  • 世界で一番かわいそうな私たち 第一幕
    4.0
    1~3巻759~792円 (税込)
    戦後最大の未解決事件<瀬戸内バスジャック事件>に巻き込まれた十年前のあの夏から、声を失った三好詠葉、十七歳。彼女は舞原杏が教壇に立つフリースクール――静鈴荘で傷を抱える子どもたちと学び、穏やかに暮らしていた。佐伯道成が教師として働きはじめるまでは……。詠葉の揺れる心に気付かぬまま、生徒の不登校を解決しようと奮闘する佐伯。彼が辿り着いた正解とは?
  • セカイの空がみえるまち
    4.3
    1巻1,155円 (税込)
    『バッテリー』のあさのあつこ氏推薦! 新大久保の駅で降りた中学二年生の空良が目にしたのは、大人が公然とむき出しにする他国の人への差別意識だった。その街の、さまざまな国籍の人たちが入り乱れるアパートで暮らすクラスメートの翔と距離が近づく。父親が理由を言わずに失踪した原因は自分にあると悩む少女と、母親がどこの国の人間なのか知らない少年は、コリアンタウンに身をゆだね、現実を直視する力を身につけていく。
  • 世界の果てのこどもたち
    4.4
    珠子、茉莉、美子――3人の少女は、戦時中の満州で出会った。何もかも違う3人は、とあることから確かな友情を築き上げる。やがて終戦が訪れ、3人はそれぞれの道を歩み始める。日本、中国で彼女たちはどう生きたのか。そして再び出会うことはあるのだろか――。2016年本屋大賞第3位に選ばれた、感涙の傑作、ついに文庫化。
  • 世界は密室でできている。
    3.9
    15歳の僕と14歳にして名探偵のルンババは、家も隣の親友同士。中三の修学旅行で東京へ行った僕らは、風変わりな姉妹と知り合った。僕らの冒険はそこから始まる。地元の高校に進学し大学受験――そんな10代の折々に待ち受ける密室殺人事件の数々に、ルンババと僕は立ち向かう。鮮烈!新青春エンタ!! (講談社文庫)
  • 世界昔ばなし(上) ヨーロッパ
    -
    1~2巻598~619円 (税込)
    ある国に、金持ちでけちで根性の悪い旦那様がいて……、ある晩遅く、見かけない小さなおじいさんが村にやって来て……、六人の妻を持ち、その六人を殺した男が七人めを残して旅に出て……。ヨーロッパの代表的な昔話を精選して、語りの記録から直接翻訳した、面白い昔話の決定版。各話に、詳細な解説付き。

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  • セカンドチャンス
    3.0
    「自分ファーストにしな。一生、利用されっぱなしで終わるよ」 親友の一声で一念発起。水泳教室に飛び込んだら、人生が転がり出した。 50代からの人生大逆転劇、スタート!  現代エンターテインメント小説の第一人者が描く、ほろ苦くも元気が出る"応援歌"小説!!
  • セカンド・レイプ
    4.0
    落合恵子が放つ社会派小説の決定版。「ザ・レイプ」に続く衝撃の問題作! ーー被害が一度ではとどまらず、それを告発する過程で、社会から再びレイプ、つまり人権侵害を受けること、これが「セカンド・レイプ」。映画化もされ大きな問題提起となった『ザ・レイプ』の作者・落合恵子が、さらに一歩進んで世に問いかける名作。「セクシュアル・ハラスメント」「プレーキング・サイレンス」も収録。
  • 惜春
    3.6
    琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴(おごと)のソープランド街。そのひとつ、〈城〉のオーナーに騙され、佐山豊は東京から連れてこられた。二十歳の童貞青年は理不尽な労働環境に悲嘆し、姐さんたちの身辺の世話に悶々とする――。彼女たちは汚れているのか。童貞青年が苦悩する感動青春小説。(講談社文庫)
  • セキタン! ぶちかましてオンリー・ユー
    3.5
    1巻1,265円 (税込)
    「男ぶりなら力士が一番! すごくモテるんだぜ」。相撲なんて1ミリも興味のない治は中卒で相撲部屋に入った。何者でもない少年が、からだごとぶつかる青春記! セキタンとは? 「セキタン焚く」=「急ぐ」という相撲の業界用語。汽車(古っ!)がスピードを上げるときに、石炭を大量に燃やすことからきている。
  • 世間知らず
    4.0
    ハイミスほど女を深く知る年代はない、いわば女の分別ざかりだ。熟年の女心を描く秀作――この年代でひとり旅をすると、宿でうさんくさく扱われる。自殺志願か、いや道ならぬ恋の片割れかもしれへんでェ……。若さがいつしかあせた女が独りで生きるとき、彼女は人生をいやというほど知らされる。そして、女の人生の深みを増してゆく。ハイミスは、女の分別ざかり。彼女たちの変幻自在な姿を巧みに描いた秀作集。
  • 世俗の詩・民衆の歌 池田彌三郎エッセイ選
    -
    懐かしの童謡、唱歌の世界。歌でたどる都市の風俗――折口信夫の高弟にして、日本芸能研究の重鎮である著者の歌と言葉をめぐる軽妙なエッセイの数々。小学生時代と重なる大正期、その時、口ずさんだ童謡や唱歌を記憶のなかから甦らせ、都市の風俗と言語生活の変遷をたどり、宝塚少女歌劇から戦後の歌謡曲まで、そこに息づく庶民の心を読み解く。軍歌の一方的排斥に異を唱え、歌詞のなかの言葉遣いへの辛辣な評言も著者ならでは。 ◎「文学の歴史の叙述にも、文学作品そのもの、あるいは作者の歴史に対して、読者の歴史が書かれなければならないように、歌の場合にも、それを聴き、習い、歌った、つまり与えられた側の歴史が書かれてもいいと、わたしはかねて思っていた。わたし達のまわりにあるものは、それを制作して与えてきた側の記述が多く、それを聴き、習い、歌った側の記述がほとんどないからである。それには、わたしはかなり不満であった。」<「あとがき」より>
  • #Z世代的価値観
    3.8
    1巻1,562円 (税込)
    マーケティング用語じゃない。これはまったく新しい「世代論」 絶望的な世界に生まれた“Z世代”が 「愛」と「連帯」で価値観の革命を起こす! 「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」受賞! メディア・SNSで話題騒然!『世界と私のA to Z』の著者による画期的エッセイ お金、健康、人間関係、SNS、仕事―― Z世代的価値観で分析する“私たちのいま” ・「ホットガール」とセルフラブ ・セラピーは心の必需品 ・「リアル&楽しい」食に夢中 ・エブエブ旋風の奇跡 ・さよなら「インフルエンサー」消費 ・つながりが広げる読書 ・ブランド価値より「今」の価値 ・「仕事≠人生」的な働き方
  • せちやん 星を聴く人
    3.4
    ぼくたちは遠く旅をする。星の囁きに耳を澄ます日々。詩人、バイオリニスト、天文学者……「宇宙」を夢見た少年たちの孤独な軌跡。――学校の裏山にぽつんと建つ摂知庵(せちあん)という奇妙な家。少年3人組はそこで神秘的な中年男と出会った。銀色のドームに籠もり、遠い星に思いを馳せる日々。「宇宙」に魅せられた少年たちはそれぞれ大きな夢を追いはじめた。しかし大人になって見上げる空は、ときに昏(くら)く……。切なくほろ苦い青春の果てを描く傑作小説。
  • セックスゲーム
    -
    援助交際を繰り返す14歳の少女。彼女は、ドラッグを使って相手の男を謀略にかけ、彼らから大金を騙し取る行為を繰り返していた。暴力で支配するチンピラ、監禁が趣味のエリート会社員……、すべての援交相手が彼女にとっての標的だった。荒みきった生活を送り、絶望の果てにありながら、彼女はひとつの目的のために、ただ援交を繰り返す。それは、幼少期のトラウマからの脱却を目指したものだった……。
  • 瀬戸内寂聴の源氏物語
    3.9
    平安朝の時代、紫式部が著した壮大な愛の物語――世界最古の長編小説・源氏物語を高雅で流れるような現代語に訳した「瀬戸内源氏」。その全54帖より、『桐壺』から「宇治十帖」の『浮舟』まで、真髄ともいえる27帖を厳選して収録。華麗なる王朝絵巻の世界がこの1冊で堪能できる。入門書にも最適。
  • こころ(上)
    -
    太平洋戦争のさなかに女子大を卒業した文子と啓子は、そのあと東京と四国とに分れて、それぞれ妻として母として「女の一生」を体験する。お互い、夫の不貞に泣かされ、また、子供たちの気まぐれな処生に悩まされる人生だった。いま、やっと平穏な生活を得たかにみえる彼女らだが、その内面の光景は? 人生の深淵をえぐる問題の作品。<上下巻>

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