惜春

惜春

565円 (税込)

2pt

琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴(おごと)のソープランド街。そのひとつ、〈城〉のオーナーに騙され、佐山豊は東京から連れてこられた。二十歳の童貞青年は理不尽な労働環境に悲嘆し、姐さんたちの身辺の世話に悶々とする――。彼女たちは汚れているのか。童貞青年が苦悩する感動青春小説。(講談社文庫)

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惜春 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    ひょんなことから、ソープの雑用を片付けることになった主人公。
    ソープ嬢との関わりなど、人間関係が面白いです。
    後味が妙に心地良いはなしでした。

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    Posted by ブクログ 2019年11月05日

    内容(「BOOK」データベースより)
    琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴のソープランド街。そのひとつ、“城”のオーナーに騙され、佐山豊は東京から連れてこられた。二十歳の童貞青年は理不尽な労働環境に悲嘆し、姐さんたちの身辺の世話に悶々とする―。彼女たちは汚れているのか。童貞青年が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月29日

    花村萬月、やはり面白い。大人版、重松清だと思う。物語が大きく動かなくても、登場人物の心は大きく揺れ動く。小さな物語の中で、大きく揺れる人間の心情がこんなにも面白いなんて。いや、驚くべきは引き込むように書いている筆者の力量か。人の心の機微だけで、物語は書ける。この圧倒的な事実の前に、ただ恐れ慄く。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    時代背景は、三億円事件が時効になった頃。
    現・ソープランドがまだトルコと呼ばれていた時代だ。
    二十歳の青年がトルコのボーイとして働きながら、
    理不尽な労働を強いられている姐さんたちの中で、
    色んな感情を学び童貞を喪失するまでの酸っぱい青春。
    全編に渡り、泥臭さを感じるものの、
    一抹の感動...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    芥川賞作家・花村萬月の作品。 20歳のフリーターが騙されて、半永久的(?)トルコ風呂のボーイ「見習い」として悶々と、まさに「惜春」といった日々を過ごすお話。苦なく読める、っていうのがしっくりくる作品で、気付くと読み終わっていた。「官能」じゃなくて、「下品」って感じなんだけれど、いたる所で『インテリゲ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    この作家にしては語り口、物語性がソフト。
    だからといって、他の作品にひけをとっていはいない。
    むしろ異彩を放っている。登場人物たちの、性たる性を生々しく描きながらも、青春群像にしあげている本作は、読み終わって、性のせつなさ、豊かさを感じさせる。

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    Posted by ブクログ 2015年02月28日

    昭和のトルコ(風俗)のお話。
    童貞の少年がしっかりしていないようでしっかりしているのか?
    ちょっと流されてしまう人生と成長。

    昔の京都のトルコ事情のお話

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    Posted by ブクログ 2010年08月15日

    花村萬月は2冊目なのですが、前作も主人公はフリーターだったかと。夜の商売に関わっていた若かりし頃(知らないですが)の思い出を語っている小説と考えれば良いかな、と。成人前の男子はこういった情報に疎い(成人後にも疎い場合もありますが)ので、参考になると思います。女性であれば、男子がこういった世界に興味を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    琵琶湖のほとりにあるソープランド街に半ば騙されて連れて来られた二十歳の童貞青年。
    花村作品には珍しく?目を覆いたくなるような暴力シーンもエッチなシーンも出てこない。
    後味も悪くなく、姐さんたちの幸せを祈りつつも、彼の作品に対して構えていたのが拍子抜けした。

    0

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