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Posted by ブクログ
1988年に『週刊現代』で連載されたエッセイをまとめた本です。
じつは長い間、著者の作品がちょっと苦手だったのですが、最近になって林真理子や田中康夫、森瑤子といった1980年代という時代を映した小説をまとめて読むことになり、著者が彼らと同じ時代に対してどのように切り結んでいたのかということがよく見えるようになったような気持ちになることができました。
確かに本書で語られているような著者の生き方には、「消費による革命」が実現した80年代という時代の感性と響き合うところがあったのも事実だろうと思います。しかし今から振り返ってみると、著者がそうした時代に適応するような生き方をしているのではなかったことが、むしろ明確に明確になったように感じます。同じことは、著者が中沢新一との対談『ファンダメンタルなふたり』(文春文庫)の中で、松任谷由実に対して微妙な距離の取り方をしていたことにも伺えるように思います。
上野千鶴子でさえも、80年代の「消費による革命」の限界を見抜くことができず、後に小沢雅子に教えられて『〈私〉探しゲーム』(増補版、ちくま学芸文庫)の立場を撤回するに至ったことを思うと、「同時代の感性」を突き抜けた著者の精神の勁さには驚きを禁じ得ません。
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小説・文芸
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