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Posted by ブクログ 2010年12月13日
[ 内容 ]
小説は実験である。
あなたは漱石のたくらみを知っているか。
漱石がわかる。
小説がわかる。
近代がわかる。
画期的な入門書。
[ 目次 ]
第1章 夏目漱石という文化
第2章 小説と格闘した時代
第3章 英文学者夏目漱石と小説
第4章 『虞美人草』の失敗
第5章 『三四郎』と三人目の...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
漱石が彼の作品を誰に向けて書いたのか、
という疑問を当時の社会制度や一般国民の東大卒に対するイメージ、
更に文壇で流行している文学の手法や主義などのデータをもとに
作品を分析し解明していく。
扱われている作品は主に前期三部作と後期三部作。
それに『虞美人草』と『我輩は猫である』も扱われている。
誰に...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月25日
「三人にだけ伝わればいい」――。新聞小説家・夏目漱石が、小説を核に際して意識した読者像に焦点を当てながら、初期三部作・後期三部作、未完の『明暗』までを辿る。巻末に全小説のあらすじを掲載。
第一章・二章では漱石の読まれ方及び当時の「小説」の扱われ方を概観、漱石が常に「書くこと」に対して意識的だたことを...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年12月18日
漱石がだれを意識して作品を書いたのか。その対象が新聞読者、単行本読者ではねらいが違うということを明らかにしようとする。漱石の専門家が分かりやすく解説する。石原千秋は現在早稲田大学の教授であるが、精力的に執筆活動をしている。他に『「こころ」大人になれなかった先生』(みすず書房2005新書じゃありません...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年02月20日
小説というジャンルは現代社会では受け入れられている。小説家になりたいと言っても、成功しないから辞めなさいといわれても、みっともないから辞めなさい、とは言われない。
漱石の時代の小説家とは違うのだ。文学なんてやって飯を食っていけるのか。これは永遠の課題だ。
こころは、教養主義の小説のようなものだったの...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「はじめに」の部分の「いまなぜ漱石について語ろうとするのか、その理由を書いておきたい。」のくだりで軽いめまいを感じてしまいました。/漱石を読み解くことに理由の説明が必要になってしまったのか……。
/まあそれはともかく、ぜんたいに親切設計なつくりで良書だと思います。。/難を云えばアカデミズムでの「文学...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月01日
自分自身の文学知識の無知に嘆き
漱石の小説家としての試みに賞賛を送り
それをみごとに読みといた石原千秋先生への
敬意を表した一本でした。
これは漱石一通りよんでから、また読みたくなる本です。
また、漱石が生きた時代背景に関してもしっかり述べられているので、明治の文学史を漱石を基準に知りたい人に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月10日
弟子たちとの空気感、新聞連載の読者を飽きさせない工夫や、世間の流行、ライバル社の小説を意識していたりと、今の読者が作品をただ読んでいるだけでは知り得ない情報・考察が書かれていて大変興味深かった。
私の好きな『門』は読者をあまり意識していないと考えられているようで、苦笑した。そんな力無い文字しか書けな...続きを読む
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