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珠子、茉莉、美子――3人の少女は、戦時中の満州で出会った。何もかも違う3人は、とあることから確かな友情を築き上げる。やがて終戦が訪れ、3人はそれぞれの道を歩み始める。日本、中国で彼女たちはどう生きたのか。そして再び出会うことはあるのだろか――。2016年本屋大賞第3位に選ばれた、感涙の傑作、ついに文庫化。
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Posted by ブクログ
おもしろくてあっという間に読み、最後のほうは感動した。 敗戦間際の満州の開拓村でほんの1~2日一緒に過ごした立場や生活の違う3人の少女のことが、その後の人生までずっと描かれていく。1974年生まれの著者という偏見のせいか、時代背景のからまり方がちょっと典型的に過ぎる感じがしないでもないけど、それ以上...続きを読むにこの物語のなかに込められたものの大きさが感じられた。 込められたものとは……。たとえば、空襲や満州からの引き揚げのような場面での人のふるまい、人の勝手さ、人の弱さ。人を守るってどういうことか、暴力的に闘わずして守る方法があるのか。物を分け合うとき、相手に大きいほうをあげられるか。 「わたしは、幸せにならなくていいの」と好きなはずの相手の結婚の申し込みを断った茉莉や、残留孤児になりながら肉親と再会し日本に戻れた後の珠子のことからは、悲しみ・苦しみや難題って、いろんなかたちでやってくるものだなと思わされる。それでも、きょうを生きていく3人の女性。何だか男性が主人公のダーッと人生を突っ走るような物語ではなかなかないような、女性的な重層的な人生を描いた佳作。
戦時下の満州で出会った出自の違う3人の少女。 終戦を迎え、それぞれが数奇な運命を辿ることになる。 再読。 満州からの引き上げ時に残留孤児となった珠子、 日本に渡り在日朝鮮人として生きることになった美子、 家族を空襲で失い戦争孤児となった茉莉。 10歳にもならない子供の辿ることになった運命は、想...続きを読む像を絶するもの。 戦争に翻弄され、その被害者となった子供たちが沢山いた事を忘れてはいけないと思います。 多くの人が読でもらいたい本、 私も今後何度も手に取ると思います。 2021/11/06 再々読。 満州開拓団、中国残留孤児、在日朝鮮人、戦災孤児。 満州で出会った3人の少女は、それぞれの場所で残酷な運命を辿ることになる。 ・・・ 何度読んでも、辛いシーンに背筋が凍る思いがします。 戦争の悲惨さは、絶対に忘れてはならないし、ちゃんと知らないとならないとならないと思います。 多くの人に読んで欲しい本。 良作です。
これを読むと大人の始めた戦争で罪のない子供たちが苦しい思いをしなくてはならないって、すごく感じます。中国残留孤児については、一時よくテレビのニュースで言葉を耳にしたので、知っている言葉だと思っていましたが、これを読んで私は全然わかってなかったんだって思いました。在日朝鮮人についても同じです。早く戦...続きを読む争のない世界になってほしいと思います。
戦時中に満州で出会った三人の娘達の激動の人生 以下、公式のあらすじ --------------------- 戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子(ミジャ)と、恵まれた家庭で育った茉莉と出会う。お互いが何人なの...続きを読むかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、珠子は中国戦争孤児になってしまう。美子は日本で差別を受け、茉莉は横浜の空襲で家族を失い、三人は別々の人生を歩むことになった。 あの戦争は、誰のためのものだったのだろうか。 『きみはいい子』『わたしをみつけて』で多くの読者に感動を与えた著者が、二十年以上も暖めてきた、新たな代表作。 --------------------- 私はこの時代に生まれていたとしたら、こんな過酷な状況の中、それでも生きていたいと思えただろうか?と考えた 戦中もさることながら、戦後も決して安心できるような社会ではなかったし、寧ろ更に過酷な生活の始まりでもあったんだよな 一方で、現地中国人の心境を思えば、先祖代々の土地を奪われ、日本軍の言いなりになっていたけど、日本軍が撤退したので奪われたものとその損を取り返したというものなのでしょうね 珠子視点では、戦後の中国のあれこれがわかる 中国残留孤児、文化大革命、大躍進政策などの実態など 日本語を忘れるような環境、そして日本に帰国してからの生活の大変さ むしろ、中国にいた方がよかったのではとも思える 私が子供の頃は中国残留孤児が帰国というニュースがたびたび目にした事があったけど、一概に日本に帰国できたことが幸せとは言えない状況でもあり得るのですね 美子視点は、日本の在日問題のあれこれが今までとは違った視点で見える 「祖国に帰れ」という暴言がどれだけ正確性があるのかどうか もしかしたら、祖国なんてものはもうどこにもないのかもしれない かと言って、日本に帰化という選択も躊躇われるのでしょうねぇ 茉莉の環境変化が一番ギャップがある 戦後は誰もが生きていくのに精一杯で、人のものを奪うのも自分のため家族のためというのはお互い様なんんだよな 子供の頃の約束のまま迎えに来てくれたけど、その手を取らなかった選択はなぁ 幸せになってもいいと思うだけどねぇ…… この本は読んでいて辛かった 内容もさることながら、眼の前ではないけれども、今もなお世界で戦争が起こっている事実があって そしてその被害を受けている人、そして子供がいる事を思い知らされる
2016年本屋大賞三位。 過酷なエピソードばかりだったが、ラスト、また3人で穏やかにお茶を飲める、奇跡の様なひとときが眩しかった。 入念に取材し、丁寧に紡がれた素晴らしい作品でした。
これは良かった。 初めて行きの電車で読み耽って降りそびれたくらい。(暑い中走って疲れたけど…) 珠ちゃんとお母さんの感動の再会シーンだったから仕方ないよね。 言葉も名前も顔も忘れてしまっても、やっぱり分かるものなんだね、そりゃそうだよね。 日本で差別されていたよっちゃんと、中国で差別されたたまちゃ...続きを読むんと、お嬢様だったのに家族を失い、施設暮らしだった茉莉ちゃんと。 もしかして戦争がなかったら出会っていなかった3人。でも、戦争のせいで大変すぎる目にあった3人。 八重ちゃんや武や、周りのいい人もいっぱい。でも名もない心無い人たちもやっぱりいっぱい。 たまちゃん、日本に帰って来ないほうが良かったのかもとも思ったけれど、みんなに会えて、それが一番だよね、きっと。
幼い頃、ひとつのおにぎりを3人で分け合った、やさしい記憶。 その記憶が再会へと導く。 少女たちがいとおしく、本を抱きしめた。
夜中に読み出して止まらず朝になってしまった。中国東北部の地図を見ながら読んだ。山崎豊子の「大地の子」を思い出した。読後は長編映画を見終わったような疲労感はあるものの、主人公3人の逞しさと切なさと愛しさが胸に残る。
美子が茉莉と珠子に1個しかない自分のおにぎりを分け与え、自分は1番少ない部分を食べた場面には、子供なのに、自分もお腹が空いているのに、助けが来るかどうかも心配な状況で、神みたいだなと思った。 この3人は、それぞれ中国残留孤児、在日朝鮮人、戦災孤児という精神的にとても辛い状況にありながらも生きてこ...続きを読むられたのは、幼い時に受けた家族の愛情と自身の精神力だと思う。 現代社会で考えてみると、子供時代に自分は愛されて育ったという自信があれば、例えば仕事や人間関係で嫌な事が起こっても頑張れる気がするし、周囲の人に優しくもできる気がする。でも世の中そんな良い環境で育った人ばかりではないから、いろんな人がいる。そんな心に余裕がない人にも、平等に愛を分け与えることができるような人になれたら素晴らしい。やっぱり世の中は、お金も大事だけど、最後は『愛』なのだと思う。 最後に、中国残留孤児と在日朝鮮人、戦災孤児について深く考える良い機会になった。
途中読み進めるのが辛くなりながらも、 『読まなければならない』という気持ちに押されながら一気に読み終えた。 この本を皆が読めば戦争も差別もなくなるのにな。 自分の子供たちにも読み継いでもらいたい一冊。
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